えっ?よく分からないからあげなくていいだろ?いや、せっかく書いたし・・・・・まぁ、サラッと読み流してください。
8月15日。私の誕生日でもあり、そして世間一般的でお盆とされる日です。
今日は灯篭流しを士道と一緒に行く事になっています。何故か十香ちゃん達を誘ったのに断られました。何かに琴里ちゃんが手回ししているような感じでしたけど、まぁ気にしないでおきましょう。
「士道、お待たせしました」
「いや、大丈夫だ。俺も今来たところだからな」
「では、行きましょうか」
士道と会場を目指して歩き始めます。今日は灯篭流し、お盆の送り火をしに行きます。本当はおじいちゃんと来る予定でしたが急遽仕事の予定が入り行けなくなってしまいました。1人で夜遅くに出歩いたら危ないとおじいちゃんが行かせてくれなかったので、士道に頼んで一緒に来てもらいました。あまり記憶ないとはいえ、しっかりと父親と母親の見送りはしたいですしね。
「ち、千夜。そのネックレス付けてくれたんだな。似合ってるぞ」
「えっ?あぁ、はい。ありがとうございます。士道からのアクセサリーのプレゼントは初めてですし大切にしますね」
「お、おう」
士道なんだか変な感じですね?挙動不審って感じで・・・・・どうしたんでしょうか?もしかしてーーーーー
「本当は今日は忙しかったですか?それならごめんなさい」
「いや、別に予定は何も無かったぞ」
「それなら、十香ちゃん達と来たかったのですか?」
「ちょ、ちょっと待て!どうしたんだ急に!」
「いえ、士道がどこか変でしたので。そういう事かと思いまして」
「いや、俺は千夜と来たかったから来てるんだ気にするなよ」
「そうですか?なら、いいんですが」
そこで、会話は途切れてしまい沈黙が続きました。
「そ、そう言えば!俺がアクセサリーをプレゼントするの初めてじゃないぞ?5年前、ロケットをプレゼントしただろ?」
「ロケット?士道、小学生がそんな物買えるわけがないじゃないですか…………宇宙にでも行きたいのですか?」
「そっちのロケットじゃねぇよ!アクセサリーって言っただろ?」
「あぁ、ありましたね。何で忘れていたんでしょう。今度、探してみますね?」
会場に着いたため、灯篭の準備をします。
5年前ーーーーー本当に何があったんでしょうね?両親が死んで大火災が起きてと部分的な事しか思い出せません。そういえば、私はロケットの中に何を入れていたんでしょうか?
『やーちゃん』
また、ですか・・・・・
頭の中で再生される声。それには聞き覚えがありました。前におじいちゃんの家で思い出すよりずっと前に。でも、私は『やーちゃん』そう呼ばれていた記憶は無いのです。今は呼ばれるとしたら『ちーちゃん』ですし。
「ちょっと!千夜!燃えてる燃えてる!」
「えっ?ーーーーーっきゃっ!?」
考え事をしていたせいか灯篭に火をつけるのを失敗し灯篭が燃えていました。
慌てて、手を離します。灯篭は燃え上がり崩れていきました。
そして何故かその様子をみてから、頭が痛み始めます。
ーーーーー火ーーーーー燃えるーーーーー崩れるーーーーー誰かの声ーーーーー衝撃ーーーーー
何なんでしょうか・・・・・これは・・・・・
私の疑問と不安は解消されることはなく。灯篭は炭となりました。
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〜士道視点〜
「千夜が精霊の可能性がある!?」
琴里から告げられた事に驚きの声が上がってしまう。
「なんで、そうなるんだよ?」
「この前の遭難した時のことを覚えてる?」
「あぁ」
八丈島からの帰りに海に落ちて遭難したのはまだ新しい記憶だ。その時は千夜も一緒に遭難した。
「その時なんだけどね霊波を感知したの」
「それはーーーーー」
「まぁ、これだけじゃ千夜姉が精霊だと言うのには弱い。でも、観測された霊波は〈リーパー〉のものだったの。〈リーパー〉が千夜姉と同時に現れたことは無いし、他にも色々不審な点がある。だから確認のために少し揺さぶりをかけたいの」
「どうするんだ?」
「士道。千夜姉とデートしなさい」
「はぁ!?」
「丁度いいことに、さっき千夜姉から電話があってね。灯篭流しに行くのに士道を貸してくれないかってーーーーー士道、もう一度言うわ。千夜姉とデートして千夜姉が精霊じゃないか確認しなさい」
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「と、言われてもな・・・・・」
千夜より先に集合場所につきひとり呟く。しばらくすると千夜が集合場所に小走りできた。時間はまだ早めだ。
「士道、お待たせしました」
「いや、大丈夫だ。俺も今来たところだからな」
「では、行きましょうか」
このやり取りは十香達とよくやっているためかスムーズに言葉が出た。さて、ここからどうするか。
『ちょっと、士道?何時もなら服装を褒めたりするでしょうが。シャキッとしなさい』
インカムから妹様のお小言が飛んでくる。
「ち、千夜。そのネックレス付けてくれたんだな。似合ってるぞ」
「えっ?あぁ、はい。ありがとうございます。士道からのアクセサリーのプレゼントは初めてですし大切にしますね」
「お、おう」
不覚にもドッキとしてしまった。そう言えば千夜とこんな風に出かけることは少なかったな。それに、忘れがちだけど千夜も十香達と同じぐらい美人だし、どうしても転校する前の時のイメージがあるから変な感じがする。
「本当は今日は忙しかったですか?それならごめんなさい」
「いや、別に予定は何も無かったぞ」
「それなら、十香ちゃん達と来たかったのですか?」
「ちょ、ちょっと待て!どうしたんだ急に!」
「いえ、士道がどこか変でしたので。そういう事かと思いまして」
「いや、俺は千夜と来たかったから来てるんだ気にするなよ」
「そうですか?なら、いいんですが」
『何やってるのよ、士道!不安にさせてるんじゃないわよ。早く話を繋げなさい』
琴里に催促されて会話の内容を探す。そして、ぱっと思い出したことを口にした。
「そ、そう言えば!俺がアクセサリーをプレゼントするの初めてじゃないぞ?5年前、ロケットをプレゼントしただろ?」
「ロケット?士道、小学生がそんな物買えるわけがないじゃないですか・・・・・宇宙にでも行きたいのですか?」
「そっちのロケットじゃねぇよ!アクセサリーって言っただろ?」
「あぁ、ありましたね。何で忘れていたんでしょう。今度、探してみますね?」
千夜はそう言い、灯篭を流す準備を始めた。ロケットを渡したのは5年前だし残っているとは思えないが・・・・・
たしか、あの時はアイツの両親の写真と琴里抜きで3人撮った写真を入れていたっけ?
考え事をやめて、ふと千夜に視線を戻すと灯篭が燃え上がっていた。
「ちょっと!千夜!燃えてる燃えてる!」
「えっ?ーーーーーっきゃっ!?」
千夜は慌てて灯篭を手放し、灯篭は地面に落ちて燃え上がり炭となった。
俺には灯篭を見つめる千夜の目が何時もと違って、何かに怯えているように見えた。
夏休み編はあと3、4話ぐらいで終わる予定です。
フラクシナス的にはもしかして、千夜=〈リーパー〉?な感じです。13%ぐらいそうでないかって感じですね。