士織ってヒロインよりヒロインな気がしますよね?
次の日、天央祭の話し合いの場で士道が美九さんを見て接触を測るための作戦会議を始めていました。
「誘宵美九ね・・・・・まさか彼女が精霊だったなんて」
「この子が美九。知ってたのか?」
「名前ぐらいはね。CMやドラマの主題歌なんかで曲もいくつか。デビューは今から半年前、聞く麻薬とさえ言われる美声と歌唱力でヒット曲を連発するも、表には姿を現さない謎のアイドル。狂三なんてめじゃいほどこちらの世界に溶け込んでいるわね」
士道達は美九さんについて色々と推論を立てていきます。その途中で士道からこんな疑問が出ました。
「それにしても。なんで、いきなり好感度が下がったんだ?」
「あっ、それなら分かりますよ。ただ単に美九さんが大の男嫌いで百合っ子だからですよ」
「なんで千夜がそんなこと知ってるんだよ」
「仕事で何度か会ってますし」
「仕事?」
「私、誘宵美九の作曲を担当しているんです。そっちの業界では千月でとおしてますけど」
「はぁぁあああ!!?琴里は知ってたか?」
「知ったのはついさっきよ。まさか、こんな身近に情報源があるなんて思ってなかったけどね」
「まぁ、とにかく美九さんは男が嫌いで女の子が大好きなんです」
「だったら俺じゃどうしようもないじゃないか!!」
「大丈夫です。その辺は琴里ちゃんと話して考えてあります」
琴里ちゃんがパチンっと指を鳴らすとクルーが準備を始めました。女物の雷禅高校の制服、メイク道具、女物のカツラ、女装セットです。
「大丈夫、怖くありませんよ。最初は少しスースーするかもしれませんがすぐに快感に変わります。先輩が言うのですから、間違いありません」
神無月さん、女装まで手出していたのですか。幅の広い変態ですね。
「こ、琴里〜!」
「グットラック、お姉〜ちゃん」
助けを求める士道に向かって琴里ちゃんはいい笑顔でサムズアップしました。
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「うぅ・・・・・」
「大丈夫ですよ、士道。とてもよく似合っています」
「そういう問題じゃない!」
私の目の前には美少女がいます。言わずもがな士道ですが、パッと見ただけでは男と気づける人はほぼ居ないでしょう。声も変声機を使い女の子の声になっています。
「もう、士道ずっとこのままでもいいんじゃないですか?」
「嫌だよ!」
それにしても似合いすぎですよね。写真撮っておきましょう。そして、スマホの壁紙にしましょう。あっ、美九さんを見つけました。
「じゃあ、美九さん攻略、頑張ってくださいね?士織ちゃん」
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