識別名:リーパー   作:兎秤

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 2期分最後です!!
 次の投稿は、気長にお待ちください。


 昨日、時系列を見ていて気がついた。八舞テンペストって時系列的に見ると夏休み前だわ。

 や☆ら☆か☆し☆た♪

 この世界の修学旅行は遅く、帰ってきたらすぐに天央祭だった、ということで勘弁してください。話を直すのはさすがにキツイです。<(_ _)>




死神は反転を感じた

千陽と呼ばれたウィザードと戦い続けて数分が経ちました。どちらの攻撃も通るが決定的なダメージを与えることが出来ずにいる状態がつづいています。

 しかし、それにも変化が現れてきました。

 

 原因は精霊と人間の差。自分の力で戦っている精霊に対して、人間である彼女は機器を使用する事によって、この出力を維持しています。しかし、それには限界があります。機械面的にも肉体面的にも。もちろん精霊にも限界はありますが【魂迎(たまむか)えの夜】を発動中の私は言わば常に回復魔法をオートでかけられているような状況です。この状況で負けることは無いです。

 

 疲れからか少し反応が遅れた彼女のヘルメットに大鎌の石突の部分を叩き込みます。彼女はヘルメットが砕けながらも、負けずとブレードを至近距離で突き出して来ますがフードを掠っただけで私を傷付けることはありませんでした。しかし、代わりにフードが取れてしまいます。

 

 お互いに一旦離れ体制を整えます。彼女を見るとヘルメットは砕け散っていて、中からは長い金色の髪が広がりました。こちらを見る目は綺麗な青色でこちらを真っ直ぐ見ていて、目を見開いて驚いた表情をしていました。

 

 その顔を見て私も驚きました。何故なら彼女の顔は私と瓜二つだったのです。

 誰が2Pカラーですか!!

 

「やーちゃん・・・・・?」

「・・・・・えっ?」

 

 なんで、その呼び方を知っているんですか?まさか、私の過去を知っている?

 

「・・・・・貴女ーーーーー」

「ありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえないありえない」

 

 声を掛けようとしても壊れたラジオみたいに同じ言葉を繰り返しています。

 

「そうだ、偽物だ。それしかない。偽物め、偽物め!偽物め!!偽物めぇ!!」

「ちょっと、待ってください。偽物ってなんの事をーーーーー」

「うるさい!!その顔でその声でその話し方で喋るな!!」

 

 彼女は話を聞き耳を全く持たずに突撃してきます。何故、怒ったのかは分かりませんが、そのせいで彼女の動きは単調になっていました。

 

「死ねぇええええ!!」

 

 ただ、真っ直ぐに突っ込みブレードを振るう彼女の攻撃を躱して鳩尾に石突を叩き込みました。

 

「うっ!?ーーーーーあ、あ・・・・・」

 

 そう呟いて、彼女はそのまま意識を失いました。落ちないよう受け止めるとある物が目に留まりました。彼女の髪に着いている太陽をモチーフにした金色の髪留めです。

 

「うっ・・・・・」

 

 それを見ていると頭痛と共に何かを思い出しそうになります。

 何でしょうか・・・・・何か大切な事を、物を、人を忘れているような・・・・・

 

 考えれば考える程に頭痛は強くなります。しかし、ここで諦める訳には行きません。痛みを堪えて思い出そうとし、何かを思い出しそうになった瞬間、背中に寒気が走りました。

 今まで感じたことの無いような禍々しい霊力を感じたのです。しかし、この霊波には覚えがありました。

 

「・・・・・十香ちゃん?」

 

 そう、士道が助けに行った十香ちゃんの霊波と酷似しているのです。しかし、全く違う点が1つ。霊波がマイナス値を表しているのです。今まで会ったことのある精霊は全てプラス値でした。十香ちゃんも例に漏れずそうだったはずです。

 

 あれは・・・・・一体なんなんでしょうか・・・・・?

 

 そう考えていると、目の前がクラクラしてきました。先程の頭痛が原因でしょうか?流石にここで意識を失う訳には行きませんね・・・・・

 

「時崎さん?居ますか?」

「いますわよ。あらあら?随分と満身創痍じゃありませんの」

「時崎さん、私を私の家まで運んでくれませんか?お礼として霊力をバカみたいな量を渡します。多分今回の戦闘で使った量より多く渡せます」

「まぁ、それならいいでしょう」

「じゃあ、始めますね。【魂の接続(コネクト)】」

 

 霊力を時崎さんに流し込んでいきます。今の状態の私は霊力切れが無いのでどんどんと送り込めます。

 しかし、意識の限界が来てしまいました。

 

「後は任せました。それと、士道をよろしくお願いします 」

「ええ。勿論ですわ」

 

 私の意識はそこで途切れました。

 

 

 

 

 ーーーーーどうか、みんなが無事でありますように。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━

(狂三視点)

 

 

「さて、千夜さんを運びましょうか。それにしても、この方は千夜さんに瓜二つですわね」

 

 狂三は足元に転がっているウィザードの顔を見ます。

 

「見れば見るほどそっくりですわね・・・・・千夜さんには悪いですが少し調べさせてもらいましょう。〈刻々帝(ザフキエル)〉ーーーーー【一〇の弾(ユッド)】」

 

 【一〇の弾(ユッド)】の力は懐古、撃ち抜いた対象が有する過去の記憶を伝える弾です。これで千陽を撃ち抜くことによって千陽の記憶を受け取ります。

 

「これは!?・・・・・いひひひ、千夜さん貴女も大変ですね。全てを思い出した時貴女はどうなってしまうのでしょう」

 

 狂三はそれだけ言葉を残して千夜を抱いたまま影の中に消えていきました。

 

 

 




 千夜は中途半端な所で離脱、狂三は千夜の過去を知りました。このあとの展開はどうなっていくのかーーーーーは考え中。

或守インストール編について

  • 家族系(兄妹・姉弟など)
  • 学校系(先生・後輩など)
  • 非日常系(ファンタジーなど)
  • 仕事系(仕事の関係)
  • 他人系(他人どうしの出会い)

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