識別名:リーパー   作:兎秤

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 長くので1つの章にしました。これが終われば次は映画の話にするはずです。


精霊キングゲーム
少女は王様ゲームをした


 私は今、駅前のカラオケボックスの一室にいます。他にも士道と精霊組が一緒にいます。

 何をやっているかと言うとーーーーー

 

「王様だーれだ!」

 

 王様ゲームです。琴里ちゃんの声と共に皆が割り箸を抜き取ります。なぜ、急に王様ゲームをやる事になったかというと、アイマイミイトリオが十香ちゃんに入れ知恵をして、十香ちゃん達が興味を持ってしまったからです。

 多分、アイマイミイトリオ的には士道と十香ちゃん2人で王様ゲームをする事によって十香ちゃんが士道と接近出来るようにしたかったんでしょうけど、残念ながら十香ちゃんはそこまで頭は回らなかったようです。

 

 さて、ゲームに戻りましょうか。最初の王様はーーーーー

 

「わっ、私だ!」

 

 どうやら十香ちゃんだったみたいですね。十香ちゃんは王様ゲーム初心者ですけど、どんな命令をするのでしょうか?

 

「なっ!わ、我は王の器ではなかったというのか!?」

「異義。納得できません」

 

 十香ちゃんが王様なのを見て耶倶矢ちゃんと夕弦ちゃんが文句を言い始めました。

 いや、そういうゲームじゃ無いですからね?

 

「これは、ただの運だし、またすぐに次の回が巡ってくるから」

「ふん、まぁよいだろ。どうせ最後に笑うのは真の王・八舞なのだからな」

「肯定。選定の剣は相応しい者のもとに」

 

 士道が説明して収めてくれましたが・・・・・何か2人は変な勘違いをしている気がします。

 

「じゃあ、あなたが王様よ、十香。なんでも好きな命令を出してちょうだい」

「なら・・・・・しっ、シドー!私にあーんをしてくれ!」

「ええと、あーんっていうと・・・・・ご飯を食べさせる、あれか?」

「うむ、・・・・・亜衣麻衣美衣がおうさまになればそんなことさえ思いのままと言っていた。ダメとは言わせぬぞ。王様の命令だからな!」

 

 やっぱりアイマイミイトリオが狙っていたみたいですね。でも、十香ちゃん残念ながらルール違反です。

 

「なんだそれぐらいならーーーーーあっ・・・・・十香、王様の命令は対象を数字で指定しなきゃいけないんだ」

「な、何?そうなのか?それでは、シドーにやってもらえないかもしれないのか?」

「まぁ、そういうルールだからな・・・・・」

「う、うぬぅ・・・・・」

 

 それを聞いた十香ちゃんは酷く落ち込んでしまいました。まぁ、ルールですし仕方がないでしょう。最初に説明はしたはずなんですけど・・・・・

 あっ、琴里ちゃんが士道をとても睨み付けてます。あれは多分、何十香をしょげさせてんのよこのクソ虫って思っている顔でしょう。それに対して士道は、俺が悪いのか?みたいな顔をしてますね。

 その顔だけの意思疎通を終えた琴里ちゃんは十香ちゃんに向けて3を指で示しました。それを見た十香ちゃんはすぐに命令をしました。士道の数字でしょうね。

 

「3番だ!3番は私にあーんをするのだ!」

「仰せのままに。ーーーーーええっと、これでいいか。ほら、あーん」

「うむ・・・・・あーん」

 

 士道が十香ちゃんにフライドポテトを摘み上げあーんをします。

 

「ど、どうだ、美味いか?十香」

「うむ!ありがとうだ、シドー!」

 

 まぁ、最初の1回目なのでしっかりとルールをやりながら確認出来たのでよかったでしょう。

 

「さ、次の王様を決めるわよ、引いてちょうだい」

 

 琴里ちゃんが割り箸を回収して、みんなの方に差し出しました。

 

「「「「「王様だーれだ!」」」」」

 

 さて、次の王様はーーーーー

 

「あら、次は私みたいね。ふふ・・・・・どんな命令をしようかしら」

 

 次は琴里ちゃんが王様のようです。ちょっと、笑顔が怖いですよ。どんな命令をするのでしょうか?

 

「じゃあ、そうね。せっかくカラオケに来てるんだし、1便と4番にデュエットでもしてもらおうかしら」

 

 1と4・・・・・私ではないですね。さて、当たったのはーーーーー

 

「くく、1番は我だ」

「呼応。4番は夕弦です」

 

 ーーーーーあっ、これ絶対上手いやつ。双子の彼女がデュエットをしたら息がピッタリなので綺麗になるでしょう。

 

「かか、我らを合わせて指定するとは良い度胸よ、デュエットと申したな、ようは我らの美声を堪能したいということか」

「理解。歌唱力勝負は第36試合で経験済みです。夕弦と耶倶矢のコンビネーションしかと目に焼きつけさせてあげます」

 

 2人はそのままマイクを手に取り無伴奏で歌い始めました。2人の歌はカラオケの採点機能を使うまでもなく上手いと分かります。まるで、事前に練習して準備してきたみたいです。

 数分後、2人のステージは幕を閉じ皆からは拍手がこぼれました。

 

「何よ、結構上手いじゃない」

「かか、当然であろう、我らは超完璧な八舞シスターズ!」

「同意。夕弦達に出来ない事など少ししかありません」

 

 少しはあるんですね。素直でいいと思います。

 

「さあ、早く次なる選定をせよ。」

「肯定。次こそ夕弦達が王となる時代です」

 

 琴里ちゃんが割り箸を集め、3回戦目となります

 

「「「「「「王様だーれだ!」」」」」」

 

 さて、次の王様はーーーーー

 

「あっ・・・・・わ、私・・・・・です」

 

 ーーーーー四糸乃ちゃんですか。

 

「おぉ!今度は四糸乃が王様か、羨ましいぞ」

「ぬぅ!またしても・・・・・我は王の器ではないということか!」

「残念。夕弦たちの時代は遠いようです」

「あ〜ん。なんで私の所に来てくれないんですか。せっかく素敵な命令をいっぱい考えてきたのに・・・・・っ!」

 

 美九さん?その素敵な命令とやら物凄く怖いんのですけど。

 

「じゃあ、王様?命令を」

「えっ?えっと・・・・・私は命令なんて・・・・・」

「いいのよ四糸乃。王様ゲームなんだから王様になった人が命令しないと面白くないでしょ」

「うんじゃあね〜2番の人は膝の上に王様を乗っけて頭をナデナデすること〜」

「えっ!?よしのん何を・・・・・」

 

 迷っている四糸乃ちゃんの代わりによしのんが命令をします。私はーーーーー2番じゃない・・・・・残念です。

 

「・・・・・2番。私か」

「あっちゃ〜士道君は外したか。あっ、でも四糸乃、いつも令音さん見ながらどんな事したらアンナ胸になるのかな〜って言ってたじゃない?せっかくだから現地調査をーーーーーモゴモゴ」

「よしのん!?」

 

 余計な情報を喋り出すよしのんの口を四糸乃ちゃんは慌てて塞ぎます。まぁ、令音さん大きいですからね・・・・・

 

「・・・・・来たまえ。四糸乃」

「じゃあ・・・・・お願いします」

 

 渋っていた四糸乃ちゃんでしたがプレシャーに負けて令音さんの膝にちょこんと座りました。それと同時に令音さんの豊満なバストが四糸乃ちゃんの背に押しつぶされ、むぎゅうと変形していきます。

 

「ふ、ふぁ・・・・・」

「・・・・・あとは、撫でるのだったかな」

 

 令音さんが四糸乃ちゃんを撫でるとその度にその胸が形を変えます。数分後、四糸乃ちゃんは解放されフラフラと自分の席に戻りました。

 

「「「「「・・・・・お、おぉ」」」」」

 

 一同がそう声を漏らしてしまったのも仕方がないことでしょう。

 

「見たか夕弦。令音の胸が四糸乃に押されてあんなにぼよふやに・・・・・」

「驚嘆。人をダメにする胸です」

「なんか、すごいものを見た気がします」

「あ、あぁ・・・・・」

「・・・・・次に進まないのかい?」

 

 原因である令音さんはまるで気にしていないように聞いてきます。それで、全員現実に戻ってきました。

 

「そ、それにしてもシドー王様ゲームとは楽しいものだな!亜衣麻衣美衣に教えて貰って良かったぞ」

「我も参加して正解だ」

「共感。中々王様にはなれませんが満足です」

「そうか、なら良かった」

「そう言ってもらうと、このカラオケボックスのパーティルームを抑えたかいがあったわ」

「うふふ、素敵なロケーションですよね〜こんな密閉空間に可愛い女の子達やダーリンと一緒だなんて・・・・・うへへへ・・・・・ぐへへへへ」

 

 1人、王様ゲームとは関係ない所に趣旨を置いている気がしますが・・・・・

 

「じゃあ皆、次を始めるぞ」

 

 士道がそういい割り箸を集めたところで、カラオケボックスの扉が勢いよく開かれました。

 

 そこに居たのはーーーーー

 

 





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