霊力の球体の謎を知っているであろう少女、万由里ちゃんと接触しましたが、あまり情報を得ることが出来ませんでした。
万由里ちゃん、凄い素っ気なかったですね・・・・・少し傷つきました。
結局そのまま進展は無く、四糸乃ちゃん、夕弦ちゃん、琴里ちゃんのデートが終わりました。順調に球体は収縮していっているみたいですけど本当にこれでいいんでしょうか・・・・・?って、あれ?外に霊力の反応?これは・・・・・士道と時崎さんと万由里ちゃん?
カーテンの隙間から外を見ると士道と時崎さんが話していました。時崎さんは士道をどうこうするつもりは無さそうです。そもそも、私がこんな近くに居るんですからそんな事はしないでしょう。
あっ、そういえば時崎さんもあの球体が見えているのでしょうか?見えているなら何か対策を立てようと動くのがあの人です。自分に不都合がないか?あるならどうするか?などをとことん考えて行動し解決する。それを可能とする力を時崎さんは持っていますからね。
よしっ!明日の朝に時崎さんに会いに行ってシステムケルブについて聞きましょう。
私はそれだけ決めて、明日に備えて眠りにつきました。
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「ーーーーーと言うわけでシステムケルブについて教えてください」
私は、時崎さんに会いに今は廃ビルの中にいます。
「いきなりいらしたと思ったらその事ですか。それよりも千夜さん?なにか
「えっと・・・・・ご機嫌麗しゅう?」
「何故疑問形なのですの?それに、違いますわ。この前助けて差しあげたでしょう」
「あっ、その事でしたか。はい、その節はお世話になりました」
「まぁ、いいですわ・・・・・で、システムケルブのことでして?
あのウィザード・・・・・多分、千陽の事です。私と瓜二つの顔で、曖昧になっている記憶の中での記憶にない呼び方、やーちゃんと私を呼んだ少女。5年前の私に関係している可能性がかなりある存在です。確かに気になりますが・・・・・
「何か知っているのですか?」
「えぇ、知っていますわ。まぁ、教えるつもりはありませんが」
「そうですか・・・・・なら別にいいです」
「あら?随分と諦めがいいのですね」
確かに気になります。しかし、今は今起きている状況に手を打つのが先です。それに、私自身のことは私自身で解決したいのです。
「改めまして、時崎さん。システムケルブについて教えてください」
「分かりましたわ。システムケルブ、その正体は1つの器に一定量の霊力が集約された際にその器となった者、つまり士道さんがそれだけの霊力を持つに相応しい者かどうかを見極めるために現れる世界のシステムの管理者ですわ」
「もしも相応しくないと判断されたらどうなるんですか?」
「その場合は場合はその器を破壊しに動きますわ」
「なっ!?つまり、士道を殺すという事ですか!?そんな事させません!!」
「そんなに焦らなくても大丈夫ですわよ」
話を聞いて飛び出しかけた私を時崎さんが呼び止めます。
「何を言ってるんですか!?士道が危険なんですよね?それに、士道が死んだら貴女も不都合なのではないですか?」
「だから、落ち着いてくださいまし。システムケルブの方は心配ないでしょう。士道さんは順調にクリアしていますので」
「そ、そうですか・・・・・」
精霊の皆とのデート、あれが良かったのでしょうか?
「ただ、1つ心配があるとしたら・・・・・彼女が自分の思いに気づいて、いえ気づかなくともその気持ちを抱いてしまうことですわね」
「どういう事ですか・・・・・?」
時崎さんの返答の前に、突如霊力の変化を感じました。感じたのは天宮市上空、あの霊力の球体からです。霊力の球体は形を変え、実態を持ちました。その姿は巨大な球体の周囲に左右非対称に色が違う2対の翼と歯車を持ち、そして骨で出来た尾を纏っています。
「なんですか・・・・・あれは?」
「あらあら・・・・・」
「時崎さん!あれは何ですか!?」
「あれは、システムケルブの対象を破壊するための天使ですわ。それにしても、桁はずの力を持っていそうですわね」
「士道は順調にシステムケルブをクリアしていたんじゃないんですか!?」
「えぇ、していましたわ。ただ・・・・・千夜さん?士道さんにも言いましたが、人の心は自分でも予期せぬように揺れるものーーーーー彼女自身もこうなるとは思っていなかったでしょう」
「彼女自身?・・・・・まさか!?万由里ちゃんの事ですか!?」
産まれて間もない、審査委員側の少女の心の奥底にある気持ちにシステムケルブが反応したっていうんですか!?
なんですか、その初見殺しは!?
「時崎さん、私は行きます。貴女は・・・・・?」
「
「・・・・・そうですか」
「ご安心下さい。士道さんがピンチになれば
「そうならない事を祈りますよ」
私は暴れている天使のもとへ急ぎました。
次回でアンケート終了です。
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