魔王探偵夕映   作:ヴィヴィオ

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22話

 

 

 

 朝起きたネギはいつの間にか隣で寝ている少女を起こさずにリビングへと移動する。そこには木乃香が朝ご飯を作っていた。

 

「おはようございます……」

「おはようや」

 

 木乃香は昨日、泊まっていった。食事やルーテシアをお風呂に入れたりと忙しかったのだ。その頃にはしずなも帰り、タカミチも酔っていた為に泊まる事になった。

 

「るーちゃんはまだ寝てるん?」

「は、はい……ボクの隣で寝ていました」

「そうなんや……なつかれてるんやね」

「いえ……」

「まあ、ネギ君は二人を起こしてくれる?」

「うん」

 

 それから、タカミチと目をこすりながらルーテシアがペガサスのぬいぐるみを持って起きてきた。このぬいぐるみは彼女の持ち物として送られてきた物だ。それからご飯を食べて木乃香とタカミチ、ネギは出かけていく。家に残されたルーテシアは色々と出された課題を行っていく。

 

 

 ネギは鈴音に言われた通り色々と調査していく。しかし、あまりに情報が見つからない。微かな悪魔の力しか見つけられないのだ。特に今回のような事件は相手の力も非常に小さい為、手がかりが残らない。まあ、そもそも今回は3-Aを中心に行われているが、証拠は当然の如く残されていない。その為、数日が既に経っている。

 

「どうしようかな……専門の人達が居ないときついかな……」

 

 これは夕映達がルーテシアとネギの仲をある程度進ませる為に必要な時間だった。

 

「あれ? ネギ君、何してんの?」

「木乃香さん……実はお弁当喪失事件について調べているんですが……」

「ああ、それやったら……」

「何か知ってるんですか!!」

「えっと、それ専門の人達がいるから、その人達に依頼したらいいと思うで」

「専門の人??」

「探偵や」

「というか、既に依頼されていて調査してくれてるはずや。その結果をお爺ちゃんに頼まれて受け取りにいくとこや。ネギ君も一緒においで」

「いいんですか!?」

「ええよ。お爺ちゃんからネギ君に渡すように頼まれてたし」

「そ、そうなんですか!」

 

 もちろん、これも色々と手を回してある事だ。簡単にいえば、被害総額は学園長の負担となっているのだ。なので、早期解決を依頼したのだ。

 

「えっと、綾瀬探偵事務所?」

「そうやで。夕映がやってるんよ」

 

 木乃香は普通に入っていく。そこは麻帆良学園の敷地内に作られた探偵事務所で、中身は原作の終わりに出て来たあんな感じになっている。ただ、違うのは秘書などに茶々シリーズの子が居る為、常に綺麗に整頓されている。

 

「おやおや、珍しいお客なのです」

「夕映ー、来たよー」

「お邪魔します」

「ええ、目的の物はこれなのですね」

 

 夕映は纏めた資料を渡してくる。そこに小型の悪魔と悪魔使いの情報が乗っている。

 

「悪魔は火属性ですか……」

「なんの話なん?」

「い、いえ、なんでもないです」

「木乃香、気にしなくていいのですよ」

「そうなの? まあええか。事件が解決するならそれでええや」

「犯人の出現場所は今夜桜通りと出ているです。後はどうするかはネギ先生しだいなのですよ」

「分かりました」

 

 

 

 

 そして深夜、ネギは装備を整えて1人で桜通りへとやって来た。

 

「ここに居るはず……何これ、空間の歪み?」

 

 目の前の空間に揺らぎを発見した。その揺らぎにネギが触れると、世界は一変し、赤い禍々しい月が世界を照らす。そして、赤い月光に照らされる桜通りには今までなかった者達が存在する。それは無数の赤い小悪魔達とローブを纏った魔法使い。

 

「招かれざるお客様、何用ですか?」

「お弁当やお菓子を食い荒らしているのはその悪魔達ですね!」

「そうです」

「「「「ケタケタ」」」」

「なんでこんな巫山戯た事をしたんですか!」

「それは……秘密です。それより、知ったからにはここで倒れてもらいます。行きなさい」

 

 命令に従い、無数の小悪魔達がネギに襲いかかって来る。ネギは魔法で応戦していく。無数の魔法の矢を放っていく。分身まで出して攻撃してくるその力はかなり高い。それは原作以上に戦い慣れている。

 

「予想外ですね」

「あの時の恐怖に比べたら!! 風花・武装解除(フランス・エクセルマティオ)」

「っ!?」

 

 ネギは油断しているフードに向かって武装解除を放つ。すると、フードが吹き飛んで1人の少女の姿を映し出す。

 

「そ、そんな……なんで愛衣さんが……」

「ばれてしまいましたか……なら、それ相応の対応をしましょう」

 

 愛衣が指を鳴らすと小悪魔達が笑いながら集まっていく。それは炎へと変わって一つの塊となる。そして1人の少女の姿となる。それは炎で出来た愛衣だ。

 

「な、何それ……」

「さて、戦いましょうか」

「くっ、風の精霊17人。集い来たりて……」

「遅いですよ」

 

 詠唱を開始しようとしたネギに愛衣は瞬時に接近して真紅の剣で斬りかかる。ネギはなんとか避ける。だが、そこに愛衣の蹴りが入り、吹き飛ばされる。

 

「がっ!? 熱っ、熱っ!!」

 

 愛衣の体は燃えている。よって、蹴られるだけでも炎がうつる。もはや、並大抵の存在ではない。そして、愛衣が下がると同時に真紅の剣である宝具を寄り代に燃え盛る炎の神剣(グラディウス・ディウイヌス・フランマエ・マルデン)が作られていく。

 

「や、やばい! かぜ……あうっ!?」

「詠唱なんてさせませんよ。パートナーの居ない先生では私に絶対に勝てません」

「そんな事やってみなくて……」

「呪文詠唱すると魔法使いは無防備になりますから、その対策としてパートナーが居ます。その存在が居ない先生では魔法を使う前に倒す事が容易いです」

「くっ……」

 

 攻撃をなんとか避けるネギ。いや、わざと避けさせられているといった方が正しい。だが、周りが炎に囲まれ、そして燃え盛る炎の神剣が完成した。それと同時に炎は愛衣に統一される。当然、その手には燃え盛る炎の神剣が握られている。

 

「さて、授業はここまでです。さようなら、先生。跡形もなく燃やし尽くしてあげます」

「ひっ!?」

 

 振り下ろされる燃え盛る炎の神剣によってネギは炎に包まれて消滅する―――救援が入っていなければそうなった。それは瞬時にネギを回収して空間を突破していく。その速度は無茶苦茶早く、油断していた愛衣を一瞬で振り切って逃げていた。

 

「任務完了ですね。これより帰還します」

 

 愛衣は携帯を取り出して連絡を行い、結界を解除してもらって帰っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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