力はチートだが精神は一般人。そんな男の物語 (旧 面倒事は嫌なんで逃げました。) 作:クリアグラタン
大量ラフムを捌いて一休みしてたら藤丸が重傷を負った。
………今コイツ何て言った?藤丸が重篤?アイツには確かカルナやら玉藻やらがついてた筈だろ。
何してんだよ無能共が。マスターくらい守れよお前ら。仮にも☆5なんだからそれ相応の仕事しろよ。
「…………何でそうなった?」
《イシュタルの説得の後、大量のラフムが彼女らを急襲。敵のリーダーはケツァルコアトル。彼女は何故か肌が黒かった。おそらく君のいうラフム化したと思われる。カルナ達が何とか黒化したケツァルコアトルそ捌いたが、立香ちゃんはラフムの攻撃を受けて今は意識を失ってる》
「具体的にはどんな傷なんだ?切り傷とか貫かれたとかあるだろ?」
《腹の辺りを貫かれた。幸い急所は外れたが出血量がかなり多く、重篤状態だ。》
………ホンッッッット何してんだよ!無能共が!
ふざけんなよ!アイツが死んだら人類最後のマスターという重責が俺1人にかかるだろうが!冗談じゃない!
そんなもんは勘弁だ。あぁ、もう、ホントイライラする。何でこんなことになるんだよ!仕事しろよクソ共が!マシュはお前シールダーだろうが!その盾は飾りじゃないだろうが!かーっ!使えねぇ!
所詮は試験管ベビーか。柄にもなくその力を認めてた俺が甘かったわ。
え?ジオウⅡ擬きの時間巻き戻しを使えばいい?無理だよ。ジオウⅡ擬きが出来るのは未来予知であって、巻き戻しは出来ない。
つーかケツァルコアトルの奴ケイオスタイドに飲み込まれてんじゃねーか!
F○CK You!お前ふざけんなよ!?
何やらかしてんだよあの脳筋!あの女神本当ふざけんな!
これだから脳味噌が筋肉で出来てるようなゴリラ女神は嫌なんだよ!敵に回るくらいならさっさと自害してろよ……
あぁ!ホントイライラする!何でこうなるんだよ……
《君の力で何とか治せないかい?》
「……厳しいな。俺の能力はほぼ戦闘向きのものばかりだからな。……藤丸は後どれぐらい持つ?」
《………今玉藻の前らが治療を施して何とか首の皮一枚繋いでる状態だ。おそらく持って3日だろうね。それ以降は……》
「……2日で決着をつける。いつでも藤丸の治療が出来るように準備をしてくれ。アイツを死なせる訳にはいかない。」
《…………本当にすまない。君ばかりに重い仕事を任せる羽目になってしまって。》
「ホントだよ。帰ったらアンタの髪の毛全部むしってやるからな。」
……これはもう手段がどうとか言ってらんなくなったな。最速でエレシュキガルを説得し、ティアマトを倒す。
藤丸には引き続き人類の命運を俺の代わりに背負うスケープゴートになってもらうという重要な役割がある。ここで死んでもらっては困る。
それにアイツが死んだら誰が世界を救うんだよ
俺?無理だろ。俺がやったらフォウ君覚醒不可避だから却下。
大体フォウ君もフォウ君なんだよ。なーにが美しいもん見たいだよ。自分は何もせずボケっと眺めてるだけで美しいもん何か見られる訳ないだろ。つーかあれだろ?
自分の見たいもんが見られなかったら覚醒してどうせ人類滅ぼすんだろ?人類やっぱりクソだわーって。
クソなのは否定しないけどさ、要は自分の見たいもんがみられないような気に入らない結末だったら滅ぼすというクソ野郎特有の思考じゃん。
まぁビーストだし。思考レベルも獣と同じ位でも仕方ないか。
しかもマーリン死すべしとか言ってるけどお前も大概だからな?それどころかマーリンより何倍も質が悪い。
つーか自分は何もしないくせに自分好みの結末じゃなかったらキレるとかやってることマジクレーマーだわ。
そんな文句あるなら最初からお前がやればよくね?って感じたのは俺だけか?自分は何もしないくせに文句だけは一丁前に言うとか一番腹立つんだけど。
こちとらお前を満足させるために人生送ってないんだよ。
害獣はさっさと死んでね!すぐでいいよ!って言いたくなる位フォウ君ってクソだからね。
まぁ話を戻すけど以上のことから藤丸はまだ死んでもらったら困る。
今更ながらなんでこんな原作ブレイクしまくるんだよ。
まぁ俺が原因だけどさ。
あぁ、やっぱりカルデアに協力するんじゃなかった。
………前世の父さんと母さん今頃何してるかな。
「じゃあ作戦を説明します。取り敢えず後1人の女神の説得に向かいます。途中悪堕ちしたケツァルコアトルが襲来するだろうがそこは適度に相手して下さい。
で、最後の女神の説得が無理なら殺します。これで敵に回られたりしたらたまったもんじゃないですから。
だから2つのチームに別れます。
1つは最後の女神を説得に向かうチーム。もう1人はここで敵の攻勢を食い止めるチーム。説得に回るチームには俺やイシュタルさん、カルナさん。攻勢を食い止めるチームはそれ以外でお願いします。一応念のために藤丸にはアルトリアさんとギルガメッシュさん、玉藻の前さん、弁慶さんらが護衛として着いてもらってます。」
「編成が偏りすぎじゃないかしら?敵を止めるために多くの人員を割くのはわかるけど説得に向かうメンバーをもう少し増やした方がいいと思うわよ。」
「確かにその意見もわかりますが、今回ケツァルコアトルが敵に回ったからただでさえ強い神霊に加えて大量のラフムを相手にしなければなりません。そのことを考えれば妥当だと思います。イシュタルさんもそれでよろしいですか?」
「……まぁいいわ。ならさっさと行きましょう。」
つー訳でビルドジーニアスのフェニックスとホークで高速移動してなんやかんやで冥界についた訳だが、エレシュキガルをどうする?説得するのは当然としてもしそれに応じない場合は殺すか?
あぁ、マインドストーン擬きがあれば簡単に洗脳出来たんだけどな……ガントレットと一緒に破壊したからな……ギルガメッシュ(術)の前で
まぁ、無い物ねだりしてもしょうがない。途中イシュタルが値踏みするような視線を向けてきたけどもう慣れたからスルー。
まぁ、神様だから俺のことは大体分かるんだろうな……
極力イシュタルの姿は視界に入れたくない。
だってイシュタルだし。後露出がヤバい上スタイルも良いから多分凝視する。で、そしたら何勝手にジロジロ見てんだとか因縁つけられてボコられそう。
……カルデアに帰ったら発散しよう。
取り敢えずエレシュキガルを力で捩じ伏せたら後は言うこと聞かせればいい。逆らうなら脳か霊基に魔力の爆弾仕込むという手もあるしな。
まぁどうしても協力する気がないのなら殺すけど
……とそうこうしてる内にそれらしき人物発見。
さっさと済ませるか。
「貴方がここの女神ですね?」
「……やはり来たのね。用件はわかってるわ。母さんが復活したのでしょう?それを撃退するための協力の要請。そんな所かしら?」
「…………流石にこちらの事情は把握してますか。なら話は早い。早速ーー」
「断るのだわ。」
「…………今何と?」
「断ると言ったのよ。聞こえなかったのかしら?」
「……失礼ですが状況をわかっておいでですか?」
「ええ、わかってるのだわ。母さんが復活し、それに伴いラフムの大量発生、ケツァルコアトルも細胞強制の影響を受け敵に寝返った。そして貴方方のマスターの内1人の重傷。こんな所でしょう?」
「なら、何故ー」
「だって貴方、本気で私を説得しようとしてないじゃない。」
「…………」
「私ね、これでも女神だからわかるのよ。貴方がどういう考えを持ってここにいるのか。貴方、私を説得するということには嘘はないでしょうけど本命は私を排除することでしょう?」
「……」
「大方貴方の中では説得できればラッキー、出来なければ敵になる前に消せばいいとでも思ってるのでしょう?
その考え自体をどうこう言うつもりはないけれど、貴方には私を何としてでも味方に引き入れるために説得しようというという必死さが感じられないのだわ。」
「……どうしても駄目でしょうか?」
「貴方ではない彼女なら説得に応じたでしょうけどね。でも貴方のそのー」
「分かりました。ではーー」
《クロノス》
「死んで下さい。」
エレシュキガルは落胆の色を隠せないでいた。それは彼が自身の見立てた通りの行動をしたからだ。
……やはりこうなるのね。これでもし彼なりに必死に懇願したら力を貸してあげなくもなかったのだけれど。
でもそれも過ぎたこと。おそらく今の戦いで彼は勝利を修めるのだろう。ゴルゴーンを一方的に蹂躙した時のように。
「大義のための犠牲となって下さい。」
………彼は最早手遅れの領域に来ているわね。多分彼にはもう誰の言葉も届かない。
メソポタミアの様子を見たときに初めて彼のことを知った。初めて見たときは驚愕したけど気になって監視していく内に彼は異質な所はあれどただの臆病な人間だとわかった。
力を持っていながらもその心の根底にあるのは恐怖と
死にたくないという純粋な願い。
でも彼はこのままいくと破滅する。私はこれまで多くのものを見てきた。その中で彼のように誰も人を信じず力のみを信じてる人はもれなく破滅してきた。
「貴方、今のままだt」
私はそのまま言葉を発することはなかった
彼が虚空に手を翳したのだから。
ホント、どいつもこいつも何で俺の思い通りに動かないかね……大人しく協力してればいいものを……
まぁ、想定の範囲内だ。俺は藤丸じゃないからこうなることは予め折り込み済みだし。ケイオスタイド堕ちする前に処分しとこう。
取り敢えずクリティカルクルセイドを5回入れとくか。
「生憎と私は貴女と不毛な問答をするつもりはない。時間がないので。」
そしてポーズが解除する。
お、消滅するな。ん?……何か言おうとしてる。
……さっさと死んでくんないかな……
取り敢えず魔弾をしこたまぶちこんどくか。全く女神というものはどいつもこいつもしぶとい。
さて、ティアマトを消さないとな。
その様子を冷めた目で見ているイシュタルに俺は気付くことはなかった。
(やっぱりこうなるのね……)
それが深川という男に対する私の感想だ。
エレシュキガルは最後まで彼のことを案じて忠告しようとしたが、彼はそれに構わず止めをさした。
彼ほど質の悪い人間を私は見たことがない。力はそこらの神をも優に越えていながらその精神は小心者。
力を持った小物ほど面倒なものはない。力と精神が釣り合っていない輩は総じてろくな未来を迎えないし。
目の前の男はおそらく力こそが全てというタイプの思考の持ち主だろう。おまけに誰も信じていない。だが、言ってることはなまじ間違ってないために質が悪い。
確かに力は何をする上でも必ず必要だし、その重要性もわかる。私ら神々だって最後には力が物を言う世界。
でも、時には力以外の要素が運命を左右することもある。
だから、一応忠告はしておく。この男は見ていて危なかっしいですもの。
「……貴方もう少し周りの意見に耳を傾けた方が良いわよ?」
「……今は私の在り方より事態の解決をする方が急務です。その後ならいくらでも忠告なり受付ますので。」
……これは駄目ね。多分今更私がどうこう言ってもコイツは変わらない。藤丸と比べて可愛げがないけどまぁいいわ。
今は母さんをどうするか考えましょう。