交響詩篇エウレカセブン~AnotherLovers~   作:ぅーの

2 / 7
よく見たら飛んでましたね笑
新しく2話として投稿します。




「あー!やっぱりユーリだ!ちょっと顔変わったけど!」

 

「えー、、人違い、、」

 

「ずっと連絡もなにもしないで!心配してたんだよ!?」

 

「いや、、あの、、、」

 

----------

 

(つ、、、連れてこられてしまった、、、)

 

あのあと強引に女性の家と思われる建物まで引っ張られ今に至る。

 

「こんなところで会うなんて、偶然ってあるものねー。はいお茶。」

 

「あ、ありがとう、、ございます。」

 

もちろん彼女には面識はない。顔と名前がそっくりな人と間違えているのだろう、と彼は思っていた。

 

「で、バイクに乗ってなにしてたのよ。あれ?自分探しの旅ってやつ?」

 

「まぁ、、そんな感じです。」

 

「それにしても懐かしいわね。もう他のメンバーとは連絡取れてないのよ。ずーっと。」

 

「へ、へぇ、、、それは、、心配ですね、、、」

 

「うん。ダイスケも、全然。噂にすら聞かないのよ。リフうまいのにさ。何もなきゃいいんだけど、、、」

 

知らない人が知らない人を心配している。それを見て、なにをすればわからなかった。

何か提案できることがあったのか、いや、おそらくないだろう。

彼にできることはなにもなかった。

 

「あ、そうだ。旅してるのよね?他のメンバー全員とは言わないからさ、ダイスケ見かけたら連絡渡すように行ってくれない?」

 

「え!?、、、わ、、、わかりました。」

 

「ごめんね。あたし、こんな足だからさ。」

 

補助器具のようなものを付けた足を見せる。

たしかに、この足で長い旅をするのは無理があるだろう。

 

「あ、そーだ!シーロン達は元気にしてる?怪我とか病気とかしてなきゃいいんだけど、、?」

 

(リュール、、?誰だそれ、、俺といること前提なのか、、、?)

 

「元気、、、だと思いますよ、、。」

 

思わずついた嘘に心が締め付けられた感覚があった。

 

「そっかぁ、、よかった。」

 

彼女の安心した顔でますます心を締め付けられた。できることなら、さっさとここから出て行きたかった。

 

「じゃあ俺、ここら辺で、、」

 

「え?どっか止まる先あるの?」

 

「いえ、ホテルに。」

 

「じゃあ泊まっていきなさい。そこの部屋空いてるから。」

 

「いや、大丈夫で、、」

 

「いいからいいから!久しぶりに昔話でもしましょ!」

 

----------

 

そのあと、ご飯を作ってもらい、食べながらよくわからない昔話を聞かされ、クタクタに疲れ果て、寝床へついた。

 

ちなみに彼女の名前はツーリカというらしい。

冷蔵庫に貼ってあった証明証のようなものから判明した。

 

 

次の日の朝。

この日はなぜか寝坊をし、ちゃっかりツーリカに朝食をもらってしまった。

出発の準備をし、バイクに跨った。

ツーリカが見送りに来てくれた。

 

「行っちゃうのね。また寂しくなるわ。」

 

「すみません。先を、、、急いでるんで。」

 

「そっか、、、じゃあ気をつけてね!」

 

「はい。」

 

見えなくなるまでずっと手を振ってくれていた。

誰とも知らないはずの自分に、、、

 

 

 

 

次の町へ着いた。

時期も時期なのか、雪が降る町だった。

ここら辺までになるとついに海岸は見えなくなった。

 

「この町、宿がない、、、」

 

これは重大だった。

前の町から4日経っていた。

つまりこれで、次の町まで一週間以上野宿確定なのだ。

 

流石に疲労が多い。

元々、それなりに金持ちのボンボンなので、それに対してのこの仕打ちはかなり効く。

 

しかも、今は軽く雪が降っている程度ではあるが、夜になるとどうなるかわかったのではない。

 

しかし、いくら探しても宿らしい宿はなく、仕方なく屋根のついた駐車場にバイクを置き、毛布等の防寒具を取り出した。

 

「くそぅ、、、もうちょっと計画して行くべきだったな、、、」

 

野宿で寝ている間に盗難にあうことは珍しくない。

といっても、金銭は基本的に銀行に入っており、あるのは通帳だが取られないよう、バイクのシートの裏側が開くように改造してあり、そこに入れてある。

 

一番心配なのは父親の形見であるリフボードだった。

これは隠しようがないので、抱いて寝るしかない。

 

「リフ、、してねぇなぁ」

 

ずっと旅続きでリフをする余裕なんてなかった。

というか、この先旅の中ですることはないだろう。

 

ふと、リフボードを裏向けてみると、電池ケースの蓋のようなものが付いていた。

開けると、そこには「大切なあの子」の写真が入っていた。

 

「誰だよ、、こんな大切なもんこんなとこに入れてんのは、、、、、俺か。まぁ俺しかいないな。」

 

写真を見つめる。そして、つい思い出してしまう。あの子の悲鳴。

 

『あんたなんか、、、ユーリじゃない!』

 

この旅の中、目を閉じれば頭の中で響く。

彼を否定された。いや、彼の存在を否定された叫び声。

 

「何を言われようとも、、、ただ俺は、君に伝えたいだけなんだ。」

 

意思を込め、目を瞑る。

今の彼には、現実から逃げるしか術は何もなかった。

 

 

----------

 

続く

最終話まで見て、どんな感じですか?(About)

  • よかった。
  • まぁ良かった。
  • ふーん。
  • うーん、ダメ。
  • ゴミ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。