交響詩篇エウレカセブン~AnotherLovers~ 作:ぅーの
実は最初と最後くらいしか考えてなくて、アイデアが思いつかずかなり急ぎ気味に終わらした感が否めませんが、とりあえずラストまでかけてよかったと思ってます。
感想ください!(切実
地球第三都市をでてからは早かった。
次々と街はすぎていき、気付ば終着点だった。
「ここが終点、、、」
実感のわかないままユーリは町へと入っていった。
町は陸の端という感じで入り口以外は全て海に囲まれた小さな街だった。
既に日は傾き、ちょうど日の沈む向きにある丘が綺麗に見える町だった。
町に入ってすぐの浜に大きなスピーカー付きのLFOがあった。
見てみれば年の近そうな男一人と女一人の3人組がいた。
「すみません!聞きたいことがあるんですけど!」
呼んでみると男の方、チャラそうな見た目の彼がこっちを向いて答えてくれた。
「はーい?なんでしょー?」
と言ってわざわざこっちまで来てくれた。
「見ない顔っすね。旅人さんすか?こんな所まで珍しい。」
「ちょっと人に会いに来てですね。えっと、セイレン・ホークスって人を探してるんですけど。」
「セイレン・ホークス?知ってますよ。つーか、俺らセイレンの友達っすよ。」
と、早速の大当たりだった。
すると、
「どったのー?」
と、海にいた女の方が来た。
「いや、セイレンの知り合いらしくてな?えっと名前は、、、」
「ユーリです。ユーリ・ノヴァク」
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ユーリは上の層の地域からここまで旅をしてきたことを説明した。
すると2人はユーリから少し離れ、ユーリに聞こえないように話した。
「どーするのよ。」
「セイレンの家教えるかどうかをか?」
「もし変な人だったらやばいじゃん。ストーカーとかさ。」
「いやでも、話聞いた感じも見た感じも、悪いやつじゃなさそうだが、、、」
「話しや見た目で判断しちゃダメでしょ。じゃあなんでセイレンの知り合いならセイレンは私たちに話さないのよ。」
「あいつ、元から大して自分の事喋んねーだろ。」
「とりあえず探りを入れる必要がありそうね。」
と、決定した所で女の方がズカズカとユーリの方に近づいた。
「初めまして。私はシャロー。で、こっちが、、、」
「おれはグーフィー。よろしくな。」
「ユーリさん、セイレンに会う前にあなたのこと少し調べさせて貰うわよ。」
「はぁ、、、」
「すまねぇな、おれはそうは思ってねぇけど、友達の事だからな。ちょっと付き合ってもらうぜ。」
「わかりました。まぁ突然来ても不審なだけですもんね。」
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連れてこられたのは浜にあるLFOの隣、コンテナの家だった。
どうやらグーフィーの家らしく、窓がついてたりそれなりにリフォームされていた。
「ここ座ってくれ。尋問はお前に任したからな。おれは茶でも入れるよ。」
「尋問って、、、物騒な言い方しないでよね。」
シャローはユーリと机を挟んでこっちを向くように座った。
どっから見ても尋問だった。
「じゃあまず一つ目ね。あなたはどこからどうやってここに来たの?」
「トーギーっていう町からあそこにあるバイクで。大体二ヶ月弱くらいかかった。」
「んーじゃあ二つ目。セイレンにはなんの用で会いに来たの?」
「おいおい、いきなりかよ。探りもなにもねぇじゃなぇか。」
「し、仕方ないでしょ?探り入れるにもなに聞けばいいかわかんないし。で、なんの用があったの?」
シャローの隠す気のない探りにグーフィーがツッコミを入れる。
そして、シャローの質問にユーリは口を噤んでしまった。
「言えない?なら、あなたにセイレンの居場所は伝えられない。私たちは、あなたをここから追い出すことだってできる。」
「いや、そんな事じゃない。ただ、、、」
「ただ?」
「ただ、おれは彼女に謝りに来ただけなんだ。おれは、、、彼女に悲しい思いをさせてしまったから。」
「それだけ?」
コクリとユーリは頷いた。
「それが終われば明後日にはここを出るつもりだ。そのまま第7都市の飛行場に向かって上に帰る。」
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グーフィーとシャロー、2人だけ外の浜に出た。
日は既に沈んでいて、コンテナの火があたりを照らしていた。
ユーリはコンテナの中にいる。
「さっきの話、本当なのかしら。」
「本当だろ。あれは嘘をついてない男の顔だぜ。」
「なにそれ。意味わかんないよ。」
数分の間、二人の間で漣の音が響く。
「セイレンの家、教えてもいいかな。」
「いいんじゃねーの?少なくとも悪いことするようなやつでは無さそうだからな。おれが明日教える。お前はもう帰れ。」
「セイレンにこのこと教える?」
「それも明日あいつから聞こう。」
「分かった。じゃああたし帰るね、おやすみ。」
「おう、また明日な。」
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ユーリはグーフィーのコンテナハウスに泊めてもらうことになり、旅の疲れを癒すために寝ようとしたが、眠れなかった。
コンテナハウスの中はただ無闇にグーフィーのいびきが響くだけだった。
翌朝、最初に声を掛けたのはグーフィーだった。
「おう、寝れたかって、、、その顔は寝れてなさそうだな。ソファ寝心地悪かったか?」
「ううん。なんで寝れないか分からないくらいいいソファだよ。」
「そうじゃねぇよ、分かれよ、、、まぁいい。朝飯どうするよ、カップ麺ならあるけど。」
「ありがとう、いただくよ。色々お世話になって、なんかごめん。」
気にすんな、とぶっきらぼうにグーフィーは返し、カップ麺の準備をする。
朝になって明るくなり、昨日気づかなかってことにユーリは気づく。
リフボードより大きい、人が乗れる大きさのボードが何枚か立てかけてあった。
「ねぇグーフィー。このボードは?」
「ん?あー、これはサーフボードだよ。知らないか?リフボードの元になったスポーツのボードだよ。」
「へぇ、おれこんなの初めて見るよ。」
「そうか。と、カップ麺出来たぞ。」
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「で、セイレンの居場所なんだけど、、、」
「おっと、待った。」
先を急ごうとするユーリを止めるグーフィー。
「出なきゃ行けないのは明日だろ?ちょっと男2人で話でもしてこうぜ。」
「話って、、、何を話せばいいんだよ。」
「そりゃお前とセイレンの事だよ。お前が何をセイレンに謝るのかもな。なに、男2人だけだ、恥ずかしがるこたぁねぇよ。」
ユーリは少し考え、口を開いた。
「分かった。と言ってもそんなに話せることは多くないよ。」
おう、とグーフィーは優しく答えた。
グーフィーはユーリの話すことを、どんなことであっても受け止める体勢だった。
「おれとセイレンは、かなり親しい仲だったらしい。」
「らしい、、、」
「おれは記憶を無くしてる。爆発に巻き込まれてそうなったらしい。」
「なるほどな。で、なんで今こんな状況になったんだ?」
「彼女がおれの病室に入ってきた時、『君は誰?』って言って、それが元凶。それ以来、いや、おれからは最初って感じなんだけど、全然話さなかってさ。」
グーフィーは黙って聞いていた。
頷きもせず、ただじっとユーリの顔を見て話を聞いていた。
「退院した後、お詫びのつもりで花を贈ろうと思ったんだ。ベタだけどね。どうもそれがトドメだったらしい。
記憶を失う前のおれが贈った花と全く同じだったらしくてさ、、、
『ユーリじゃないくせに!』だとか『ユーリの真似をしないで!』とかさ。酷いもんだろ?まったく。
それでそのあとは、セイレンの親の仕事の理由で地球層の、それもこんな端の所まで引越しちゃってさ。」
ユーリは1度息を整えて、また話を始める。
「でも、わかる気がする。おれも親しい人に、誰?なんて言われたら悲しい。だから、おれはセイレンのその事を謝りに来た。」
これで俺の話は終わり、とユーリは話を切った。
しかし、
「それだけか?」
グーフィーはユーリに問いた。
「え?」
「謝りに来ただけかよ、って聞いてるんだ。」
「そうだよ。そう言ったろ?謝ってそれで帰る。それでいいんだよ。」
「いや、良くねぇな。」
「何が良くないんだよ。」
「良くねぇ。なぜならお前がお前に素直になってねぇからだ。」
ユーリは口を噤んだ。
「謝罪がどーだのなんだの。そんなん言い訳だろ?でもその様子じゃ、そっちの覚悟が着いてねぇ感じだな。」
「無理だよ、おれは。記憶を無くす前のおれじゃないから。それにこれ以上、彼女はおれと関わりたくないだろうし。」
「んなもんどうだっていいんだよ。当たるだけ当たっとけって話だよ。その結果の善し悪しは置いといてよ。じゃなきゃ後々後悔するぞ。」
「そんなのただの自己満足だ、、、」
「ああ、そうだな。でも、お前がここまで来て謝りに来たってのもお前の自己満足だろ?」
「それは、、、」
「結局、おまえはセイレンのためだとか建前で、自己満足のためにここまで来たってわけだ。じゃあ最後までお前の自己満足をぶつけろよ。ユーリ。」
正直当たりだった。
だが、その気持ちはユーリは元々伝えるつもりは無かったのだ。
「そうだよな、うん。そうする。それのあとはよろしくな、グーフィー。」
「おう、任せとけ。」
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日が沈む前、シャローに頼まれ、セイレンを岬の公園に呼ばれた。
「シャローったら、こんなとこ呼び出して、、、この間言ってた技でも完成したのかな。」
しかし、いつも2人がサーフィンをしている浜には人影ひとつなかった。
すると公園の入り口からバイクのエンジンが聞こえ、振り返った。
バイクから降りた人物はセイレンがよく知った人物だった。
「えっと、その、、、久しぶり。」
時が止まったように公園は静まり返った。
「なんで、、、なんでここに居るの、、、?」
「謝りに来たんだ。いくら記憶を無くしたからって君に悲しい思いをさせたことを。」
「それは、、、それは私が悪いの。担当医の先生からも後遺症は何が残るかわからないって言われてたのに、、、私は高望みしすぎたんだ。
だからその話はもういいの、私の中ではもう完結したことなんだから。
でも、わざわざそれのためだけにここまで来てくれたんだね。ありがとう。
でも、もう私たちの間にはそれ以上の関係は無い。全くの赤の他人だよ。」
「それだけじゃない。それだけじゃないんだ。旅の途中、いや、君と離れる前までに気づいていたはずなんだ。今日はその事を伝えに来た。」
下を向いていたセイレンの顔が上がりユーリを見た。
「おれは、君が好きだ。これは前のおれの記憶の残りじゃない、真似事じゃない。今のおれの気持ちなんだ。じゃあ。」
そう言ってユーリは公園から出て行った。
バイクのサウンドがすぐそこの坂を下って行った。
「何よ、、、それ。」
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翌朝、2日もグーフィーのコンテナハウスにお世話になったユーリは、荷造りを済ませ、今にでも出られる準備をしていた。
グーフィーとシャローの2人がユーリを見送りに来た。
「ありがとう。グーフィー、シャロー。お世話になりました。」
「うん。旅の目的達成おめでとう。ユーリ。元気でね。」
「じゃあな、ユーリ。で、昨日聞き忘れたが、あっちの方は上手くいったのか?」
「うん。その件もありがとう、グーフィー。お礼を言っても言い尽くせないよ。あ、もう時間だからそろそろ出るよ。本当にありがとう。さよなら。」
そう言ってユーリは、町を出て証明と舗装された道路しかない平野をバイクで駆けた。
ユーリを見送り、2人だけになったとき、シャローがグーフィーを見た。
「何よ、あっちの方って。」
「ああ?んなもん決まってんだろ。告白だよ、告白。」
「ええ!?ユーリってセイレンに謝りに来ただけじゃないの!?で、返事は?」
「んー?ダメだったんじゃね?いい返事なら出てったりしねぇだろ、多分。」
あー、そっかー、、、とシャローが嘆いき、項垂れる。
「何、お前2人がくっつけばとか思ってたのか?最初は危険人物扱いしてたくせに。」
「いやぁ、せっかくバイクで走ってここまで来たのに、なんか報われないなぁって思っただけ。」
「報われる報われないはあいつの決めるこったろ。それに、誰かに忘れられた方の気持ちも考えたらそうなんだろ。
さて、サーフィンでもしようぜ。この間言ってた技でも練習しようや。」
「そうだね。」
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『おれは君が好きだ。真似事なんかじゃない。』
「何よ、、、それ、、っ!」
セイレンは勢いよく毛布を持ち上げ、あーもう!と叫び、出かける準備をし始めた。
そして、急いでリフボードを手に取り、家を出る。
浜より高い位置にある家から、下り坂をリフボードで駆け抜けた。
浜につくや否や、今からサーフィンでもしようとしていたグーフィー達を呼び止めると、
「グーフィー!LFOだして!」
グーフィーはそれだけで全てを察し、ニヤリと笑った。
「あいよ!」
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「これ、、、あたしいる?」
後部座席にセイレンと共に詰め込まれたシャローが言う。
「シャローには前科があるからね。これぐらい付き合って貰わないと。」
「ええぇ、、、」
「で、あいつの乗る便までに着いたとして、何をどうすんだよ?」
「昨日の返事をするだけ!それだけでいい。」
「まぁ今でも間に合うかどうかわかんねぇけどな。よし、とばすぞ!」
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昼頃、飛行場にはユーリの乗る便のアナウンスが響いていた。
「旅が終わったんだなって自覚ないな、、、」
建物の中から出て、乗る飛行機のタラップの前に並んでいた、その時だった。
『そこのLFO!止まりなさい!』
と、アナウンスとサイレンを鳴らした警備車両が、見覚えのあるLFOを追いかけていた。
「あれって、、、グーフィーのLFOか?なんで、、、」
LFOはスピーカーをこっちに向ける形で停車し、コクピットからついさっき別れを告げた2人ともう1人、アリアが出てきた。
グーフィーとシャローの2人はLFOから降り警備員に頭を下げたりしていた中、セイレンはマイクをおもむろに持ち、叩いてチェックをする。
『あーあー、えっと、、、あー、いざって時に恥ずかしくなってきちゃった。どうしよう、グーフィー。』
「ああ!?うるせぇおれに聞くな!思ったこと言え!」
タラップに登る途中の乗客も、窓側の乗客も、突然来たLFOとマイクを持ったセイレンに注目していた。
注目の中、セイレンは、おほん。と間を開け話し始めた。
『えっと、思ったことをそのまま言いたいと思います。
ユーリ、数ヶ月掛けてここまで来たのは、正直以外だった。だって、私はあなたとあの日に完全に決別したつもりだったから。』
あの日。ユーリが旅の途中、何度も夢に出たあの日。
『でも、あなたは来た。それもその時の謝罪とあの日あなたに酷いことを言った私を、、、好きだっていうことを伝えるためだけに。』
『嬉しいのかどうか分からなかった。あの日あなたに言ったように、あなたは私の知ってるユーリじゃないから。』
『私の知ってるユーリは、私の好きだったユーリ死んだの。私たちを街ごと守った時に。』
『なのにね、あなたにユーリの姿だとか癖が重なるの。分かる?これってとっても辛いのよ。』
『ねぇ、ユーリ。あなたはこの隙間を埋めてくれる?』
アリアの問い掛けへのユーリの答えはたったひとつだけだった。
「ああ。埋めてやる。それくらいおれは君が好きなんだ!」
ユーリは列を抜け出し、セイレンの元へ走り出した。
アリアはLFOから降り、正面に立った。
「ねぇ、ほんとに私でいいの?」
「ああ。」
「この隙間を埋めてくれる?」
「ああ。むしろ埋めた上でもっと盛ってやる。」
ユーリはセイレンの手をとる。
「半年後、必ず君の街に行く。それまで待っててくれるか?」
「うん。待ってるね。」
「ありがとう、じゃあまた。」
そう言ってユーリは飛行機へ向かった。
飛行機は飛び立ち、地球層から出ていった。
-----半年後-----
地球層の端の街に、バイクのエンジン音と共にユーリが訪れた。
浜辺にはLFOとコンテナハウス。
海の方を見るとサーフィンをしている3人がいた。
ユーリはバイクを道路脇に置き、3人のいる方へ走った。
それに気づいたセイレンはユーリの方を向き言った。
「おかえり。」
ユーリは笑顔で言い返した。
「ただいま。」
---END---
最終話まで見て、どんな感じですか?(About)
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よかった。
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まぁ良かった。
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ふーん。
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うーん、ダメ。
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ゴミ。