インフィニット・ストラトス~墜ちてきた影~   作:ヴァイ

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ラミアの口調が難しい……さじ加減がわからなくて自分でも言語崩壊が中途半端に思えてしまう


第2話 イギリスの代表候補生

 入学試験に合格してから数日、何事もないうちに入学当日となった。分厚いISの参考書を数日で頭に叩き込むことになったが、自分を入学させた連中のほうがはるかにハードスケジュールで動いているだろうことは想像できた

 

 「アクセル様」

 

 IS学園の校門前で入学試験に出迎えてくれた娘に声をかけられた。上からの連絡事項でもあるのだろうか?

 

 「私もIS学園に入学はさせてもらいますので、よろしくお願いしますです」

 

 「君はたしかラミアちゃんだったか?あちらさんも記憶喪失の男を一人だけ入学させるわけにはいかないということかね」

 

 「いえ、私の入学はISの解析班ということもあり、PTの開発状況に関わらず入学する予定でありました。それ故に私はPTではなくISを使っておりますことよ」

 

 本来であれば、ISを学園でのデータも参考にしながらPTを開発していくはずだったのであろう。しかし、それを必要とせずPTを完成させた科学者はよほどの天才なのであろう

 

 「ってことは、俺みたいに急遽入ったってわけじゃなく、普通に受験して入ってきたって事か」

 

 「そうなります。サポートは必要ないだろうと聞いておりますし、記憶喪失で重要情報を持っておられるわけでもないので学園内での行動を制限するつもりもないでありましょう」

 

 こちらにはほとんど干渉はしてこないようだ。しかし、PTは世界を変えるかもしれない兵器なのだ。あぶない状況であれば助太刀には入ってくれるだろう、競技としてISを扱っているこの学園でそんなことが起こるはずはないのだが……

 

 「堅苦しいのは苦手だし、これはこれでいいかもしれないな。ラミアちゃんも堅苦しいのはなしで様付けなんてしないで呼び捨てでもかまわんぜ」

 

 「い、いえ、それは遠慮させていただきます」

 

 そう言って、そそくさと去っていってしまった。そんなに気軽に呼ぶのが恥ずかしかったのであろうか?少し疑問に思いながらアクセルも自分の教室へと急いだ

 

 

 

 

 教室に入ると教室中から視線を感じた。その視線はスルーして自分の席に着く、女の子は好きだが動物園の珍獣に向けられるような視線はゴメンである。自分の席の隣ではISの唯一の男性操縦者である織斑一夏が居心地が悪そうに座っていた

 

 「俺はアクセル。特別枠で入学してきたアクセル・アルマーっていうんだよろしく」

 

 「おおっ、あんたが特別枠で入学してきたっていうもう一人の男子か!俺、織斑一夏。男一人だって聞いててどうしようかと思ってたんだ。今日、もう一人男子が来るって聞いてから早く来ないかと思ってたんだ」

 

 「しっかり決まったのが数日前だからな、教師の誰かが生徒に話してでもなきゃ俺が紹介されるまで生徒は誰一人知らなかったろうさ……おかげで廊下を歩いてるときに随分と驚かれた目で見られたけどな」

 

 少しでも耳に入っているということは教師の誰かが「今日実は例の男の子の他にもう一人男子が来るのよ~」などといったことを話したのであろう

 

 「何はともあれ、数少ない男同士なんだ仲良くしようぜ一夏」

 

 「ああ、よろしく。アクセル……さんになるのかな?」

 

 「確かに年上だろうけど、呼び捨てでも構わんぜ」

 

 「じゃあ、アクセル。あらためてよろしくな」

 

 入学することになったのがISの男性操縦者が入る年になって本当に良かったとアクセルは心底思った

 

 

 

 

 SHRに入り副担任だという女性、山田真耶が自己紹介している。まだ学生なんじゃないかと思うほどに幼い雰囲気ではあるがなかなかに可愛い。ぱっと教室を見た限りでは女子のレベルはかなり高いようである。ラミアも同じクラスのようだが、話の通りこちらに干渉する気配はない。それだけに、向けられる視線が自然なものになるまではナンパもろくにできないだろうことにアクセルはうなだれた

 

 「あの~、これから自己紹介なんですけど、五十音順なんでアルマーさんからなんですが……」

 

 「ああ、すみません」

 

 女の子を見回して何も考えていなかったが、自己紹介くらいは何とかなるだろう

 

 「俺はアクセル、アクセル・アルマー。記憶喪失だが一人で着替えもできれば、トイレにも行けるんで迷惑はかけないぜ。よろしくな」

 

 ザワザワと教室全体がざわつき始めた。今思えばいきなり記憶喪失だなんて言っても誰にも信じてもらえるわけがない。これではとんだホラ吹き野郎である

 

 「え~、信じられないかもしれませんがアルマーさんが言っていることは本当です。検査もされましたが、正真正銘の記憶喪失です」

 

 「「「「「えぇぇぇぇ!!」」」」」

 

 教室中に驚きの声が響き渡った。その中でアクセルは小声で真耶に礼を言った

 

 「静まれ!馬鹿者どもが!!」

 

 その声によって教室が静まり返った。しかし、その声の主が織斑千冬その人であるとわかると、また教室が騒がしくなった。有名人ということはISに関して調べたときにわかってはいたがこれほどのものとは思っていなかった

 

 「たいしたもんだねぇ。ブリュンヒルデさんは……」

 

 その後のSHRは千冬が生徒たちを再び静まらせたこともあり、一夏が自己紹介で盛大にスベった事以外は問題なく進んだ

 

 

 

 

 一時間目のIS基礎理論の授業が終わった。入学初日から授業があるのはいいが、学園案内くらいはしてほしいものだ。最初に各施設の注意事項を説明しておけば、あとから問題が起こりにくくていいと思うのだが、自分には関係のない話であろう

 この休み時間でもまるで珍獣を見るような視線を投げかけられた。頼みの一夏も幼馴染だという女の子と話をするために教室を出て行ってしまった。さすがにこの空気には耐えられないので干渉しないとはいっていたが、こちらから話しかける分には問題ないだろうとラミアに話しかけることに決めた

 

 「ちょっといいかい?」

 

 「はい、接触を禁じられているわけではありません」

 

 やはり、話しかけても問題ないようだ。ちょうどいいので自分の機体の質問をすることにする

 

 「俺のアシュセイヴァー大丈夫なのか?」

 

 「マニピュレータの故障のことは聞いていますが、あれはアシュセイヴァー側の問題ではなくアクセル様の問題でありんす」

 

 「え?俺の?」

 

 あのようなパンチを繰り出せるのに、それの反動で不具合が起こるのであればそれは立派な機体の不備ではないのだろうか?

 

 「アクセル様がどのように考えられていらっしゃられるかわかりませんが、アクセル様のパンチに機体が耐えられなかったのでありんす」

 

 「あれってアシュセイヴァーの武装じゃなかったのか?」

 

 「はい、アクセル様の技です。私たちが知るアクセル様本来の力であればパイロットが危ないところでした」

 

 つまりは自分の繰り出したパンチの威力が規格外だということらしい

 

 「アシュセイヴァーは指揮官機仕様がベースとはいえ、量産目的であることに変わりはありません。アクセル様のパンチに耐えられる機体の完成はもう少し先になると思われまする」

 

 「開発はされてるってことね。手足がある兵器なのに格闘戦ができないのはストレス溜まりそうだし良かったぜ」

 

 丁度チャイムがなったので席に戻った。次の二時間目はほとんど授業が理解できないという一夏のために横で解説役を務めることになった

 

 

 

 

 「お二人とも、ちょっとよろしくて?」 

 

 二時間目の終わりの休み時間、談笑していたアクセルと一夏に一人の少女が話しかけてきた。鮮やかなロールがかかった金髪で透き通ったブルーの瞳をしている

 

 「イギリス代表候補のセシリアちゃんだったよな。そのうち手合わせすると思うけど、そのときはよろしくな」

 

 「良い心がけですわ。あなたには手心を加えてあげてもよろしくってよ」

 

 「おいおい、手心なんていらないよ。君が本気で来ないと勝負にならないぜ、たぶん」

 

 ブチンという音が聞こえた気がした。現に彼女はワナワナと震えている。険悪な雰囲気に一夏はというと完全に蚊帳の外だ

 

 「入試で唯一教官を倒したわたくしが本気でかからなければ勝負にならないと?」

 

 「試験役の教官なら俺も倒したぜ。実力を測るんじゃなくてわざわざ俺を倒すために試験に不必要なブラフまで用意してきた教官をな」

 

 「わたくしだけと聞いておりましたが?」

 

 「急な入学だったから聞いてなくても不思議はないぜ」

 

 相変わらずの雰囲気なところにチャイムが鳴った。関係ないのに険悪な空気のそばにいる一夏には福音に聞こえた

 

 「手合わせすることがありましたらその態度を後悔することですわね!」

 

 随分とベタな台詞を吐いてセシリアは席に戻っていった

 

 「すまなかったな。険悪な空気に巻き込んじまって」

 

 「いやいいんだけどさ、それよりも聞きたいことがあるんだ」

 

 一夏が真剣な顔で聞いてくる。何かさっきの会話に引っかかることでもあるのだろうか

 

 「代表候補生ってなんだ?」

 

 アクセルは壮大にずっこけた

 

 

 

 

 三時間目が始まった。この時間は実践で使用する各種装備の特性の説明を受けるはずであったが、ふと千冬が思い出したクラス代表者を決めることになった

 

 「あ、アルマーはクラス対抗戦、その他学園内の試合には必ず出てもらうことになるから候補には入らないぞ」

 

 PTのデータを取る名目で話がいっていたのであろう。戦いには事欠かないようだ

 

 「じゃあ、私は織斑くんを推薦します!」

 

 「私も織斑くんが良いと思います!」

 

 やはり、入学初日であれば一番注目を浴びるものが他薦されるのは自明の理であろう。アクセルが候補から外れているなら他の候補はもう一夏しかいない。しかし、それに異議を唱える者がいた

 

 「そのような選出は認められません!大体男が代表者だなんて良い恥さらしですわ!第一、実力でいえばわたくしがクラス代表になるのが必然でしょう!」

 

 「だったら、実力で決めればいいだけの話じゃねぇか。そんでもって俺もそれに混ぜて欲しいんだな、これが」

 

 「よろしいでしょう。二人とも完膚なきまでに叩きのめしてさしあげますわ!同時にかかってきなさいませ」

 

 あの試験教官にも感じたことだが、どうやら男というだけで随分となめられるようだ

 

 「本当なら俺が二人を相手にして実力をみてやってもいいくらいなんだぜ?まぁ、一回の手合わせもなしでそれもなんだからな。交流もかねて三人で総当りでいいんじゃないの?」

 

 「そこまで言うのならそれ相応の実力はあるのでしょうね?わたくしが勝ったらあなたを小間使いにしてさしあげますわよ」

 

 「発言には気をつけたほうがいいぜ?じゃあ、俺が勝ったらお前を俺の女にする―」

 

 「アクセル様、それはっ!!」 

 

 ガタリッとラミアが驚愕の表情で立ち上がった

 

 「どうかしたのか?ラヴレス」

 

 「いえ、なんでもありませんです」

 

 千冬にどうしたのかと聞かれるとあっさりと引っ込んでしまった

 言葉が中断されてしまったので続きを言おうとセシリアの方を向くと、セシリアが顔を真っ赤にしてワナワナと震えていた

 

 「お、お、お、覚えてなさいませ!」

 

 かなり動揺しておりこちらの言葉は届きそうになかった

 

 「話はついたな勝負は一週間後の月曜から三日間。放課後に一戦ずつ行う。場所は第3アリーナ。ダメージが少ないと判断した場合はその日のうちに連戦してもらう。三人はしっかり準備しておくように」

 

 とりあえず、試合が決まり授業のほうに移った。隣の一夏がこっそりと話しかけてくる

 

 「大丈夫なのか?俺の女にするだなんて言って。それに、さっきから突っかかりすぎじゃないか?」

 

 「突っかかってるのはわざとさ。男をなめてるからな、怒ってくれた方が本気で戦ってくれる可能性が高い。俺の女にするってのは、~なんて言われたらどうするんだい?と続くはずだったんだけどねぇ」

 

 思わぬ横槍で言葉が中断されてしまった。どう転んでも後が怖い

 

 「勝負するために巻き込んじまったな。すまねぇ」

 

 「いや、いいよ。仕事なんだろ?せいぜい俺も頑張るとするさ」

 

 (さぁ、どうやって弁解しようかねぇ。セシリアちゃんはかわいいけど、こういう付き合い方は好きじゃないんだな、これが)

 

 話が終わりアクセルは授業を受ける。勝負がついた時にどうしようかと考えながら




福音戦終わってからスパロボよりにするつもりなので更識姉妹を出すかどうか迷っています
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