S.O.N.G潜水艦
再び響達は並行世界へ向かった。
星矢「今回は母さんが行く予定なんてな」
紫龍「しかも、響達に向こうの二課からあの少女のカルテを作成してもらってこいと言っていたぞ」
切歌「カルテ…何で必要なんデスか?」
瞬「どういった症状なのかを確かめたいからこそ、パルティータさんは向こう側にいる融合症例の少女のカルテが必要なんだ」
切歌「そうデスか……」
調「でも……LiNKERが残りわずかだから、戦えないのが辛い……」
氷河「そこは仕方ないだろ?エルフナインがLiNKERを解析し、作れるようになるまでの辛抱だ」
調「だけど……」
マリア「2人共、そこは割り切りましょう」
LiNKERが残りわずかで戦う事ができない事に悩む2人であった。
公園
並行世界に来て早々、響達はノイズと交戦し、撃破したのであった。
クリス「並行世界に戻ってきて早々、またノイズかよ……」
響「でも、今回は普通のノイズだったね」
未来「でも、油断しちゃダメだよ」
翼「その通りだ。いつカルマノイズが出るかわからない。それにあの、オートマシンとやらもな」
クリス「ああ、わかってる」
響「あれはちょっと厄介だったもんね。出てこなくてよかった」
クリス「まあな」
翼「不意の遭遇は避けたいところだな」
未来「私はまだここへ来たばかりですけど、オートマシンって、一体何なのでしょう?」
翼「あの強度や性能からして、何らかの聖遺物、もしくはそれに付随する物だとは思うが……」
響「もしかしたら、未来の神獣鏡が有効なのかも」
未来「翼さんの語ったのはあくまでも可能性だよ。効果的かどうかはまだわからないし」
クリス「けどあんなの、あたしらの世界じゃ見た事ないよな……」
響「少なくとも、私達の記憶にはないよね……」
翼「そうだな。マリアにも確認したが、米国にいた頃を含め心当たりはないようだ」
響「この世界特有の物って事なのかな……?」
クリス「この世界にだけ奴が現れる理由があるって事か」
翼「そうだな。そこに何か、私達の未だ知らぬ秘密が隠されているのだろう」
クリス「なあ、あのオートマシンって、機械っぽいだろ?」
響「うん、マシンって言うくらいだからね」
クリス「そんで、あのチビの中にある聖遺物は、あらゆる機械を操作する聖遺物だよな」
響「え?」
クリス「そして、そのチビが狙われてるかも知れない。……これは偶然か?」
未来「私はオートマシンもその子も見た事はないけど、何らかの繋がりがあるのかも知れないよ」
クリス「まあ、今ここで悩んでも仕方ないか。あのチビも待ってるだろうし、早く行くぞ」
響「あ、うん。そうだね!」
未来「響達の言ってた子も待ち遠しくしていると思うよ」
クリス「待ってるのはそこのバカの事だけだろうけどな」
響「あ、なに。クリスちゃん、妬いてるの?」
クリス「バ、バカ言うな!」
未来「話に熱中してないで、早く行こう」
宿泊所
響達は宿泊所に来た。
響「ただいまー」
少女は待ち遠しかったのか、すぐに響に近づいた。
クリス「お前、本当に懐かれてるよな……」
あおい「お帰りなさい、皆さん」
響「あ、友里さん。私達がいない間、ありがとうございました」
あおい「いいえ。仕事に戻るから、後はよろしくね」
響「はい、任せてください。我に秘策ありですから!」
あおい「そうなの?」
そんな中、あおいは未来の存在に気付いた。
あおい「あなたは?」
未来「私は響の幼馴染の小日向未来と言います。響達と一緒にこの世界に来ました」
あおい「未来ちゃんね。響ちゃんの秘策はよくわからないけど、それじゃ」
あおいは二課へ戻った。少女は未来の事を不思議に思っていた。
未来「あなたが響の言ってた子ね。私は小日向未来、響の幼馴染よ」
翼「それより、秘策とはなんだ?」
クリス「どうせろくでもない事考えてるんだろ?」
響「失礼な!私だっていつも変な事だけ考えてるわけじゃないよ!」
翼「概ね否定はしないのだな……」
響「へへ。今日はね、お土産があるんだよ」
少女「……?」
響「じゃじゃーん!」
響が見せたのは、ノートであった。
クリス「何だ?それ」
翼「落書き帳か何かか?」
未来「これが、響の秘策」
翼とクリスは驚く中、未来は動じていなかった。そして、響は少女に文字の書き方を教えていた。
響「これでお姉ちゃんと一緒にお勉強しよう!」
翼「べ、勉強……だと!?」
クリス「お、お前、熱でもあんのか!?」
響「そんな。ひどいよ、2人とも……」
この響の発言は、翼とクリスに衝撃を与えたが、提案者である未来は響と一緒に少女に書き方を教え始めた。
未来「私も一緒に教えるからね」
未来が響の幼馴染である事を少女は認識したのか、響程ではないにしろ、未来にも懐いたのであった。
クリス「こいつが勉強なんて言うから何事かと思った……」
翼「ああ、それこそポセイドンの洪水やハーデスの日食にも匹敵する天変地異の前触れかと……」
響「そこまで言います?」
翼「悪い、つい調子に乗った。せいぜい月食レベルというべきだったな」
クリス「充分レアなレベルだな」
響「もう。邪魔するならあっち行ってください」
翼「すまない。ただ、どういう風の吹き回しだ?」
響「こうして、この子が文字を覚えたら、きっと色々話せると思うんです!」
クリス「どうせ、誰かさんの」
未来「私が響に教えたの」
翼「だが、妙案かも知れないな。会話でのコミュニケーションがとれない以上、何らかの方法は必要だ」
クリス「なら、みんなで教えりゃ早いだろ」
翼「うむ。小日向がいるとはいえ、立花だけではなんというか。少々不安があるな」
クリス「どれどれ、あたしに貸してみ」
少女は響と未来の後ろに隠れた。
翼「…当分は、立花と小日向に任せる他ないようだな」
クリス「……みたいだな」
市街地
その頃、八紘の元にある男がやってきた。
八紘「…来たか」
車から、男が降りてきた
男「ご苦労」
八紘「よく来たな、オズワルド」
オズワルド「久方ぶりだな、八紘。見ぬ間に随分と老けたな」
八紘「それはお互い様だ。F.I.S…いや、NEXTでの研究はどうだ?」
オズワルド「ああ、やっと目途が立ったところだ。あと一つ…カギさえ手に入れば、それでー」
八紘「カギ……」
オズワルド「ああ、だがこれが難しい。カギを完成させる事が当面の目標だな」
八紘「研究で多忙なお前がわざわざ日本に来たのは、なにも旧交を温めるためだけではあるまい?」
オズワルド「そんなところだ。だが込み入った話を街中でするのはどうかと思うがね?」
八紘「すまんな。では本部へ案内しよう」
宿泊所
響と未来は文字を教えていた。
響「これが、ヒ・ビ・キ。ヒー、ビー、キ」
少女「……?」
響「私の名前。わかる、名前って?私を、私だよって、伝えるための言葉」
響の言った事に少女は頷いた。
未来「私の名前は未来よ。これがミ・ク。ミー、ク」
未来の名前を理解できた少女は翼の方へ視線を向けた。
翼「な、何だ?」
響「あっちのお姉ちゃんの名前?」
未来「あの人はね、ツ・バ・サ。ツー、バー、サ」
響「すっごく強くてかっこいいんだよ?」
翼「…何だか照れるな」
次に少女はクリスへ視線を向けた。
響「あっちのお姉ちゃんはーク・リ・ス。クー、リー、ス。クリスちゃん」
少女「……?」
未来「ちゃんっていうのはね。可愛い子って意味だよ」
クリス「おい!可愛いとか言うな!」
照れて怒り出したクリスに少女は怯えて響と未来の後ろに隠れた。
響「あはは…。たまにこんな風に怖い顔するけど、とっても優しいんだよ?」
クリス「っとに恥ずかし気もなく…。背中がムズ痒くなってくるだろうが」
未来「それじゃ、今度はあなたの名前、教えてくれるかな?」
少女「……?」
響「そう、名前。あなたがあなただよって、言葉」
少女は英語で自分の名前を書いた。
響「えーと、何々?S……h…わあ、英語書けるんだ」
それに、少女は頷いた。
響「a……r……o…n。…え、えーと、ハロ…?」
未来「Sを忘れてるよ。『Sharon』…シャロンって読むんじゃないのかな?」
未来が言った事にシャロンは頷いた。この時点では響達は知らなかったが、奇妙な症例で入院した少女の名前もシャロンであった。
響「シャロンちゃん!?そっか、シャロンちゃんっていうのかー……。よろしくね、シャロンちゃん」
市街地
響は未来やシャロンと一緒に買い物に向かった。
響「おっ買い物~♪おっ買い物~♪未来とシャロンちゃんとおっ買い物~♪」
未来「響、ちょっと進み過ぎだよ」
響「(いけない。歩幅を考えて歩かないと)」
シャロン「……」
響「ごめんね、シャロンちゃん。歩くの速かったね。離れないように手、繋ごっか」
シャロン「……」
シャロンは頷いた。
未来「私も忘れたら困るよ、響」
響「あ、そうだった!」
未来も一緒に手を繋ぐ事となった。
響「(かっわいいなぁ。未来の話じゃないけど、なんかお母さんにでもなったみたいな気持ち。これが母性ってやつなのかな?何だか目覚めちゃいそう)」
未来「(響が男の子だったら、もう完全に一家も同然になってそうだなぁ…)」
そんな中、シャロンが反応した。
響「シャロンちゃん、どうしたの」
シャロンが反応したのは、オートマシンが来たからであった。しかも、2体同時に出てきた。
響「なっ!?オートマシン!?」
未来「あのロボットみたいなものがオートマシンなのね?」
響「うん!でも、なんでこんなところに!」
シャロン「……」
未来「(まさか、シャロンちゃんを狙って!?)」
響「大丈夫。お姉ちゃん達が絶対に護ってあげるから!」
2人はギアを纏った。
シャロン「……!?」
未来「シャロンちゃんには絶対に!」
響「指一本触れさせない!」
響と未来はオートマシンと交戦したが、堅い装甲が厄介であった。
響「くーっ!やっぱり装甲が堅い!」
未来「聖遺物じゃないから、効き目が悪い…!」
そこへ、通信が入った。
翼『立花、小日向!今そちらに向かっている!』
クリス『あたしらが着くまでに何とか持ちこたえろ!』
響「うん、わかった!」
しかし、オートマシンの防御力に手も足も出ず、押されていった。
響「ぐああーっ!!」
未来「きゃあああっ!!」
2人はダウンしたが、すぐに起き上がった。
シャロン「……!?」
未来「だ、大丈夫だよ、シャロンちゃん……」
響「こんなの、へいき、へっちゃらだから。はああああーっ!」
響はとっておきの1発を、未来は流星を放った。
響「やったー?」
未来「まだだよ、響!」
互いの攻撃はオートマシンに効いてなかった。
響「そんな…あれが効いてないなんて……」
未来「どうすればいいの…?」
シャロン「……!!」
響と未来の危機に居ても立っても居られないシャロンは来た。
響「ダメ…シャロンちゃん……」
未来「来ちゃダメ!」
近づいたシャロンは光を放った。
響「なに、この光…」
そして、その光で2人のギアに異変が起こった。
響「私達の…ギア、が……?」
シャロンが放った光により、響と未来のそれぞれのギアに浮遊している武器が追加されたのであった。
響「これは……どうして、急に?」
未来「私の方も同じような感じになったよ」
響「未来も?それに、この溢れる力は?」
考えている間にオートマシンが襲ってきた。
響「(今は考えてる場合じゃない)今度こそ、倒してみせる!」
未来「シャロンちゃんには近づけさせない!」
シャロンの光で変化したギアはこれまでと違ってオートマシンにも攻撃が通じるようになり、逆に押し返したのであった。
響「はあああっ!」
未来「やああああっ!」
響の拳でオートマシンの1体はバラバラになり、もう1体も未来のビームで破壊された。
響「今度こそ…、倒せたよね…?」
未来「そうみたいだよ…。それも、あの堅い装甲をお互いに1撃で貫いて……」
響「このギアの力って、何なのかな?」
未来「確か、シャロンちゃんが……」
響「そうだ!シャロンちゃん、無事!?」
すぐにシャロンは響と未来の傍に来た。
響「うん、怖かったよね」
未来「でも、もう大丈夫だよ」
そこへ、翼とクリスが駆け付けた。
翼「立花、小日向!」
クリス「2人共、無事か!?」
未来「あ、二人とも…うん、何とか」
クリス「チビも怪我ないか?」
響「うん、大丈夫みたい」
そして、シャロンは頷いた。
翼「それにしても、そのギアは…?」
未来「わかりません。急にシャロンちゃんの身体が光って、そしたら……」
翼「この子の力が…。ともあれ、後の処理は任せて二課に戻ろう。話はそちらで聞かせてもらう」
響「ちょうど、パルティータさんからシャロンちゃんのカルテをもらってきてほしいと言われてたので、行きたいと思ってました」
特異災害対策機動部二課
そして、響と未来はシャロンのカルテをを作成してもらったのであった。
響「ふう。今日は疲れちゃったねー」
未来「でも、カルテを作成してもらったから、後はそれをパルティータさんに見せよう」
シャロン「……」
響「また今度、お買い物の続き行こうね」
シャロンは頷いた。だが、その直後にある反応をした。
響「どうしたの?」
翼「先に行くのを嫌がっているのか?」
クリス「どうしたんだ?急に」
響「震えてる…怖いの?」
未来「この子が怯えているので、私達は付きっ切りになります」
翼「…仕方ない。私と雪音だけで報告に行くとしよう」
クリス「先に部屋に戻ってろ。チビの事頼んだぞ」
響「うん…」
翼とクリスは発令所に入った。
翼「失礼します」
八紘「ああ、今日もご苦労だった」
オズワルド「ほう……これはこれは」
翼「こちらの方は?」
八紘「彼はF.I.Sの米国特殊研究機関、NEXTの所長のオズワルド氏だ」
オズワルド「オズワルドです。以後、お見知りおきを、お嬢さんがた」
翼「風鳴翼です」
オズワルド「ほう?確か君は八紘のお嬢さんじゃないか。確かこんな小さい頃の写真を見せてもらった事があるよ」
翼「そうですか…(それはこの世界の私なのだろうが……説明すると面倒だな)」
オズワルド「なるほど、彼女らが日本政府の機密という事か。全く、隠し事がうまいな、相変わらず」
八紘「そんな事はないさ」
オズワルド「いやいや、自分の娘を鍛え上げていたとは。やはり君とは昔から感性が似ているな」
八紘「それよりも、そろそろ用件を聞きたいのだが」
オズワルド「ああ、そうそう。忘れていたよ。人を探しているんだが知らないか。このくらいの少女だ。私の娘なんだが……」
オズワルドは探している少女の写真を見せたのであった。
翼「(娘だと?)それなら」
クリス「知らねーな、他をあたれよ、オッサン」
翼「(雪音?)」
オズワルド「品のないお嬢さんだ。もっと言葉遣いに気を付けた方がいい」
クリス「あんたには関係ねーだろ」
オズワルド「ふむ。もっともだ。八紘、君は知らないかね?」
八紘「自身の娘が行方不明という事なら駆け込む先は警察だろう。どうして私に聞くんだ?」
オズワルド「……確かにそうだな。いや、忘れてくれ」
八紘「わざわざ尋ねて来ておいて、用件はそれだけかね?」
オズワルド「まあ今日の所は、かな。近くまた寄らせてもらうかも知れないがね」
八紘「アポイントは早めにとってもらいたいものだな。こう見えて、こちらもそれなりに多忙でね」
オズワルド「覚えておくとしよう」
宿泊所
翼とクリスは戻ってきた。
クリス「戻ったぞ」
翼「あの子は大丈夫か?」
響「う、うん。さっきよりはだいぶ落ち着いたけど」
シャロン「……」
翼「まだ顔色が悪いな」
クリス「やっぱりな……」
未来「やっぱりって?」
クリス「なあ先輩、これでもあのオッサンにこいつを渡すのか?」
翼「まさか…。この子が父親に恐怖を感じていた、とは…」
クリス「そんなの、こいつに会った時からわかってたろ。父親がなんだか知らないが、こいつの身体を実験道具にしたF.I.Sの人間だぞ」
翼「先程のあの者が元凶…か。確かに娘が行方不明だというのに他人事のようだった……」
響「あの者って……それに父親って、どういう事ですか?」
翼「ああ、先程二課に来客があったんだ。F.I.SのNEXTという組織の所長がな。名前は確か、オズワルドと言ったか。どうやらこの子の父親で、彼女を探していると」
オズワルドの事を話した途端、シャロンは怯えたのであった。
響「シャロンちゃん…?」
未来「名前を聞いただけでこんなに怯えるのは普通じゃないわ」
翼「ああ、つまりはこの子の様子はその者が原因だという事だな……。だが、まさか我が子を実験台になど……。信じたくはなかったが……」
響「シャロンちゃんの……お父さんが……?酷い……そんなの、許せない!」
未来「その人は父親失格よ!」
オズワルドの所業に響と未来は激怒し、その態度にシャロンは怯えた。
響「あ。ごめんね、大丈夫だから」
未来「(私と響はバカだ。またシャロンちゃんを怖がらせて……)大丈夫だよ。私達はシャロンちゃんの味方だよ」
響「だからそんなに怖がらないで。ね?」
2人の言葉にシャロンは安心したのであった。
特異災害対策機動部二課
八紘はシャロンの力で響と未来のギアが変化した映像を見ていた。
八紘「ふむ(シャロンという少女の聖遺物が発動し、立花君と小日向君のギアが変化した。『ヤントラ・サルヴァスパ』はあらゆる機械装置を操作できるという聖遺物。シンフォギアを一種の機械と認識したために起きた変化という事か……。その力が、かの暴威なるオートマシンをすら凌駕するとはな)」
映像を見て、八紘はなぜ響と未来のギアが変化したのかを推測した。
八紘「(その事自体は、我々にとって暗闇の中に射した一筋の光明ではあると言えよう。しかし、まさか使用する事はできないと思っていた『ヤントラ・サルヴァスパ』を、このような形で……。それに……オズワルドの言っていたカギとは何なのか。そして、オートマシンはなぜにあの少女を狙ったのか……)」
ふと、八紘は何かに気付いた。
八紘「(まさか!?)いや、まだそうと決まったわけではない…。オズワルド…。お前は一体何を識り、何を隠しているというのだ?頼むから、友人として、私を幻滅させないでくれ」
???
その頃、オズワルドは…。
オズワルド「ふふ……なるほど、これは予想外の反応を見せたものだ。シャロンの脱走という災禍がもたらした奇貨、セレンディピティとでも言うべきか。装者。それに、あのシンフォギア……。これは想定以上の収穫を得る事ができるやも知れん。そうだ、もっともっと……カギとなるまで熟するがいい」
闇夜
闇夜の中で男は小宇宙をテレビのようにし、オズワルドや八紘、響達の様子を映像で見ていた。
男「んっははははははっ!並行世界から来たシンフォギア装者のお陰でこれはどんどん面白くなってきたぞ!シャロンちゃんがどんどん熟すれば、オズワルドの計画が進むし、それを阻もうとするあの子達との戦いも熾烈なものになっていく。並行世界からの来訪者であるあの子達という、俺の予想だにしなかった展開ですっごく盛り上がる物語になっちゃった!」
シャロンがうなされ、苦しむ様子を見ても、その男は全く気にする様子がなかった。
男「さあ、あの子達はこれからどうするのかなぁ?シャロンちゃんの力がないとオートマシンに勝てないし、シャロンちゃんが力を使えばどんどんオズワルドの計画が進む。これからどーなっちゃうんだろうね~?そこがとっても楽しみ、ぬははははっ!」
男の邪悪な笑いが木霊するのであった。
病院
患者の治療が終わり、並行世界へ行く支度を整えていたパルティータだったが、ある気配を感じた。
パルティータ「(何?このゾッとするような感じ…。何だか、とっても嫌な予感がするわ……)」
何か嫌な予感がすると考えるパルティータであった。
これで今回の話は終わりです。
今回は未来も同行して再び並行世界へ行き、少女の名前がシャロンだと判明するのと同時に、響と未来のギアがシャロンの力で変化するのを描きました。
シャロンの父親のオズワルドが出ましたが、オズワルド以上に危険な匂いがプンプンする謎の男もまた出ています。
次の話はパルティータが遂に並行世界に来ますが、いよいよ見ていただけの謎の男も動き出します。