セイントシンフォギアXD   作:アンドロイドQ14

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103話 巨大戦艦

特異災害対策機動部二課

 

 杳馬の襲撃でシャロンが攫われた事に一同はショックを受けていた。そこへ、通信が入ってきた。

 

あおい「……司令」

 

八紘「何だ?」

 

あおい「その……オズワルド氏が面会を求めています」

 

八紘「今は取り込み中だ。また次の機会に」

 

 そこへ、オズワルドが来た。

 

オズワルド「失礼するよ、八紘」

 

八紘「事前にアポイントをとってくれと言ったはずだが?」

 

オズワルド「なに。不誠実はお互い様だろう?」

 

八紘「どういう事だ?」

 

オズワルド「落とし物を返してもらいに来たのだよ。私の娘を君らが匿っているのは承知していた。なかなか便利だっただろう、あれは?だが、君らは説明書もなしに道具を壊す口かね?だいぶ危険な状態に陥っているようだが」

 

パルティータ「それだからこそ、私の手術で治そうとしたのよ」

 

オズワルド「本当に治せるという自信があるのかね?」

 

パルティータ「大ありよ。それに、実の子さえ道具としか見ないあなたは最低の父親ね。ダメ親のあなたがシャロンちゃんにどの面を下げて謝るのかしら?」

 

 シャロンの治療が可能だと豪語し、カウンターとして放ったパルティータの皮肉にオズワルドは思わず、ムッとしたのであった。

 

クリス「(ナイスだぜ、パルティータ!)」

 

未来「(あの人に堂々と皮肉を言うなんて、凄い…!)」

 

オズワルド「……シャロンはどこにいる?」

 

パルティータ「その事だけど…、手術しようとした時に杳馬と名乗る男が現れて、シャロンちゃんを攫っていったの」

 

オズワルド「何!?杳馬がシャロンを!?」

 

パルティータ「あなた、杳馬を知っているようね」

 

オズワルド「杳馬め…、余計な事を……!」

 

八紘「オズワルド、お前は杳馬という男を知っているのか?」

 

オズワルド「ちょっとした知り合いだ」

 

八紘「それよりも、自分の娘を実験体にするとはどういう事だ?…」

 

オズワルド「我々の放棄したシンフォギアを秘密裏に模倣完成させ、娘を装者に仕立て上げていた君が言えた口かね?結局、君も私も同じ穴の貉という事だよ。では、失礼する」

 

 杳馬の勝手な行動に怒ったオズワルドは二課を後にしたのであった。

 

翼「(オズワルドは明らかに杳馬という男を知っている。なぜだ……?)」

 

 

 

???

 

 帰った後、オズワルドは杳馬に問い詰めていた。

 

オズワルド「どういう事だ、杳馬!シャロンは私が二課の連中から引き取ると言ったのに、なぜ勝手な事をした!?」

 

杳馬「オズワルド、お前のやり方じゃ手遅れになってしまってたんだよぉ~。お前は二課の連中じゃシャロンちゃんを治せない事を突き付けてシャロンちゃんを奪おうと考えてたようだけど、パルティータちゃんはシャロンちゃんの症状を治せる医者だから、先手を打って手術が行われる前に俺が攫って来たんだ」

 

オズワルド「何だと!?あの女は本当にシャロンを治せるというのか!?」

 

杳馬「本当だよ~。俺のお陰でお前の計画が進むんだから、感謝する事だねぇ。それとも、俺に何か文句でもあるのかなぁ?」

 

 杳馬が言った事は事実であったため、オズワルドは反論のしようがなかった。

 

オズワルド「…私は準備がある」

 

杳馬「じゃ、お前の計画の成就、期待しているよ」

 

 口では期待していると言ったが、実際は期待している素振りのない杳馬であった。

 

 

 

宿泊所

 

 杳馬によってシャロンが攫われ、装者達はショックが抜けていなかった。

 

響「シャロンちゃん……」

 

未来「まさか、直接シャロンちゃんを攫う人が現れるなんて……」

 

クリス「くそっ!あの野郎……」

 

翼「悔やんでも仕方ない。今は今後の事を考えよう」

 

未来「あの人が杳馬に命令してシャロンちゃんを攫わせたのかな…?」

 

パルティータ「その線はあり得ないわ。オズワルドにとっても杳馬の行動は明らかに予想外であったかのような反応よ」

 

翼「つまり、杳馬の行動は独断だったと言える」

 

パルティータ「そう。しかも、奴はオズワルドと違って私の医者としての技術を甘く見ていなかった。だからこそ、私が手術を始める前に先手を打ってシャロンちゃんを攫っていったのよ」

 

クリス「くそったれ…、途方もなく強い上に抜け目もねえ野郎だ……!」

 

響「未来、翼さん、クリスちゃん、パルティータさん…」

 

未来「どうしたの?」

 

クリス「なんだ?」

 

響「私はシャロンちゃんと会いたい、杳馬から助け出したい」

 

クリス「あのクソ野郎はムカつくけど、どこにいるのかわかんねえんだぞ」

 

響「どこにいるのかわからなくても、シャロンちゃんを助けたい!」

 

翼「だが、相手は得体の知れない冥闘士である上、シャロンの親権者で、米国が後ろ盾になっている組織の所長とつるんでいる。あの男相手にパルティータでも勝てるかどうか…」

 

パルティータ「杳馬は私に任せて、あなた達はシャロンちゃんを救出するのよ。それに、私達聖闘士は例え国が相手でも、正義のためならば戦うわ」

 

翼「だが…」

 

パルティータ「ナポレオンの挫折や元寇の敗北、ローマ帝国の崩壊、これらは聖闘士が正義のために戦った結果よ。そして、正義とはいつの時代においても不変のもの。最善を尽くさずにあの子を見捨てたら、それこそダメでしょ?」

 

響「パルティータさん…、ありがとうございます!」

 

未来「よかったね、響。パルティータさんが来てくれて」

 

翼「今回は腕っぷし一つでどうにかなる問題じゃない。仮に杳馬を何とかできても」

 

パルティータ「そこは翼ちゃんのお父さんに任せて、私達は杳馬とダメ親父を叩きのめしましょう。難しく考えちゃダメな時だってあるのよ」

 

 たとえ国が相手でも臆するどころか、最悪の場合は潰す気満々のパルティータに翼は反論できなかった。

 

クリス「数千年生きた女の前には、先輩も反論できないか…(ってか、パルティータは冷静だけど、思考の根っこは割と星矢そっくりだ。やっぱ、親子だな)」

 

パルティータ「だけど、私達はいつまでもいられるわけじゃないわ。そこはわかってるわね?」

 

響「はい!それでも私は、あの子が笑って生きられる道を一緒に探してあげたい。たとえ、ずっと一緒にいる事ができなくても」

 

未来「傍にいてあげる事だけが愛情じゃないもんね、響」

 

響「うん」

 

クリス「ほんとにお前って奴は…。無茶を通せば道理が引っ込むと思ってるだろ?」

 

翼「本当にな。だが……それも立花らしい。五体と魂に絡みつく道理としがらみを振りほどいて、それでも尚、相手にその手を刺し伸ばせるその心、私達が、それに今までどれほど救われてきたか」

 

クリス「それは…そうだけどよ」

 

未来「難しい事は翼さんのお父さんに任せて、私達は杳馬を見つけ出して、シャロンちゃんを助けないとね」

 

 そこへ、通信が入った。

 

翼「二課からの緊急通信だ。またノイズが現れたらしい」

 

クリス「ったく、性懲りもなく…」

 

未来「響、急いでノイズを倒しに行こう!シャロンちゃんを助けるのはそれからで!」

 

響「うん!」

 

 響達は出撃した。

 

 

 

市街地

 

 そして、響達はノイズをあっという間に全滅させたのであった。

 

響「終わりましたか?」

 

翼「いや…真打ち登場のようだ」

 

 カルマノイズが出現したのであった。

 

クリス「何をするにしても、まずはこいつを片付けて、こっちの世界の脅威を取り除いてからだ」

 

未来「うん。カルマノイズを倒せるのは私達だけだから!」

 

 カルマノイズと戦おうとすると、オートマシンが邪魔してきた。

 

響「オートマシン?」

 

パルティータ「どうやら、このオートマシンの操り手はカルマノイズを護っているようね」

 

クリス「はあ!?」

 

未来「操り手って、誰かが操ってるんですか?」

 

翼「パルティータの言う通りだろうな。その可能性が高い」

 

パルティータ「オートマシンは私に任せて、響ちゃん達はカルマノイズを倒しなさい!」

 

 そう言ってパルティータは拳でオートマシンを容易く砕いていった。オートマシンはパルティータを包囲して一斉攻撃を仕掛けようとしたが…。

 

パルティータ「包囲しても無駄よ!」

 

 パルティータは周囲に錬金術の術式をたくさん展開し、そこからビームを無数に発射してあっという間にオートマシンを全滅させた。

 

クリス「嘘だろ…!」

 

翼「キャロルとは比べ物にならない程の威力と手数だ…!」

 

 聖闘士であり、最強の錬金術師でもあるパルティータの錬金術の凄まじさを見た響達であった。そうしている間にも、オートマシンはどんどん来た。

 

パルティータ「何体来たって無駄よ!」

 

翼「よし、オートマシンはパルティータに任せて、私達はカルマノイズを仕留める!」

 

響「はい、わかりました!」

 

 そんな時、通信が入った。

 

クリス「何だ、こんな時に?」

 

八紘『すぐに退避するんだ!ヴィマーナが動く!』

 

未来「ヴィマーナって、何なのですか!?」

 

八紘『いいから早く退避を!』

 

クリス「なんかヤバそうだぞ」

 

翼「やむを得まい。離脱する!」

 

響「後少しでカルマノイズを…」

 

未来「急いで退避しないと、大変な事になるよ、響!」

 

 離脱しようとした直後、空から光が放たれた。

 

翼「なんだこれは!空から光が!」

 

クリス「この光はヤバイぞ!」

 

パルティータ「みんなは私の後ろに来て!この程度なら、私の防御壁で防げるわ!」

 

 急いで響達はパルティータの後ろに来て、パルティータは防御壁を展開した。そして、空からの光で街ごとカルマノイズやオートマシンは消し飛んだ。パルティータの防御壁の方はビクともせず、完璧に防ぎ切った。

 

響「街が……消し飛んだ…!」

 

翼「何かが着弾したんだ。しかし、この威力…」

 

クリス「おい、カルマノイズもオートマシンも…、消えちまった」

 

未来「響、翼さん、クリス、上を見て!」

 

 上空を見ると、何かが空を飛んでいた。

 

クリス「何なんだよ…?」

 

パルティータ「見た限りでは、空を飛ぶ戦艦のようね。とりあえず、二課に戻ってあれが何なのか聞きましょう」

 

 空中で杳馬は戦艦やパルティータ達の様子を見ていた。

 

杳馬「流石はパルティータちゃん!涼しい顔してヴィマーナの一撃を防ぎ切ったなんて!だけど、あれを壊せるかなぁ?」

 

 

 

特異災害対策機動部二課

 

 戦艦のようなものが何なのか、八紘に聞く事にした。

 

翼「あの巨大な戦艦は一体なんですか!?」

 

八紘「ヴィマーナだ。聖遺物をベースに、異端技術によって組み上げられた兵器」

 

クリス「知っていたのかよ!」

 

八紘「ああ。あれはかつてF.I.Sが発見した物で、幾度となく起動実験を繰り返されてきた。しかし、結局起動には至らず、F.I.Sは起動計画を放棄した。それを、オズワルド率いるNEXTが継いで、研究を続けていたものだ」

 

クリス「聖遺物を元にした巨大兵器…。チフォージュ・シャトーみたいなもんか」

 

翼「そのようだな」

 

八紘「あれは起動すれば、シンフォギア・システムをも凌駕する、人類の切り札たり得る代物のはずだった……」

 

響「でも、あんな……街ごと吹き飛ばす兵器なんて!」

 

未来「街の人達の避難が終わってなかったら、大勢の犠牲者が出て、大惨事になっていました!」

 

八紘「確かにあれは人間には強力過ぎる力…劇薬に違いない。だが結果、黒いノイズの撃破に成功、オートマシンに対しても有効であると示された」

 

翼「ですが…」

 

八紘「私達には、この手段しかなかったのだ……。かつてF.I.Sの開発したシンフォギアは不完全な代物の上、唯一の適合者もノイズの前に敢えなく敗れた…。ノイズに対抗するには、我々は別の力にすがるしかなかったのだ。例えそのために、1人の少女を犠牲にしたとしても……」

 

未来「少女って……」

 

響「まさか…シャロンちゃん!?」

 

翼「何だと!?」

 

クリス「どういう事だ…おい!」

 

八紘「彼女はヴィマーナを起動するカギだと、オズワルドはそう言っていた」

 

響「それって、どういう…?」

 

未来「そうだ、ヤントラ・サルヴァスパだ!」

 

八紘「その通りだ。あらゆる機械を制御しうる、ヤントラ・サルヴァスパ…その力を引き出して、ヴィマーナを操艦しているはずだ」

 

翼「ですが、そんな事をしたら……」

 

八紘「ああ…遠からず、あの少女は…」

 

響「そんな!?シャロンちゃんが……」

 

八紘「力を使えば使うほど、聖遺物は彼女の人たる部分を侵食していくだろう」

 

クリス「黙ってやらせてたっていうのか!?」

 

八紘「まさか、このような形でカギを生み出そうとするとは、私も思っていなかった。いや、それはただの言い訳だな。己の手を汚さなかったというだけに過ぎん」

 

翼「……」

 

八紘「あれがどれほど忌まわしい所業の産物だとしても、一瞬、この世界を照らす光明と思ってしまったのは事実だ」

 

クリス「何だと!?」

 

八紘「これまでノイズやオートマシンの前に、なすすべもなく死を迎えた幾多の市民や局員の最後を想えば、な……。これ以上の数多の犠牲と少女一人の命とを天秤にかける。二課を率いる者としては、その数の論理を否定はできぬ……」

 

クリス「…!」

 

八紘「オズワルドが言っていたよ。我々は同じ穴の狢だ、とな」

 

翼「そんな…」

 

クリス「くそったれが!」

 

響「シャロンちゃん……」

 

 

 

宿泊所

 

 それから、響達は今後の事を考えていた。

 

クリス「で、どうする?」

 

響「どうするって……」

 

クリス「チビの事だよ。言っただろ?杳馬から助け出して、笑わせてやるって。まだそう思ってるのか?」

 

響「私、は…。私、やっぱりシャロンちゃんを見捨てられないよ……」

 

翼「それは私も同じ想いだ。だが…」

 

クリス「だが?」

 

翼「あれはノイズやオートマシンへの対抗手段を持たない、この世界の唯一の希望。それを私達が」

 

パルティータ「はい、ストップ!あれは希望なんかじゃないわ、ただの非人道的な兵器よ」

 

未来「パルティータさん?」

 

翼「希望じゃないとなぜ…?」

 

パルティータ「シャロンちゃんを犠牲にしないで使えるのであれば、私は希望と認めるわ。けど、あれはな~んかきな臭い感じがしてね、シャロンちゃん抜きで動かせないのなら、私は希望なんかとは認めずにぶっ壊すわ」

 

翼「しかし、そんな事をすれば」

 

パルティータ「愉快犯染みた杳馬が協力している時点であれは希望でも何でもないのは間違いないの。あなた達はどうするの?」

 

 杳馬という男が協力している時点でヴィマーナは希望ではないとパルティータは断定したが、これからどうするかは響達にはわからなかった。ふと、響はシャロンのノートを見つけた。

 

響「(シャロンちゃんのノート……)」

 

 シャロンのノートを響達は見た。

 

シャロン『ひびきおねえちゃん、みくおねえちゃん、クリスおねえちゃん、つばさおねえちゃん、いつもありがとう』

 

未来「シャロンちゃん…」

 

シャロン『みんながよくしてくれて、ほんとうに、うれしいです』

 

クリス「あのチビ…」

 

シャロン『ずっとここにいたい。でも、たぶん、そろそろ、おわかれです。おとうさんをわるいひとにかえてしまった、あのひとがそばまでせまってきてるから…』

 

翼「杳馬が来ているのをそこまで悟って…」

 

パルティータ「杳馬が…オズワルドを悪人に変えた張本人…!」

 

 パルティータはシャロンを攫い、オズワルドを悪人へと変えた杳馬への怒りを燃やしていた。

 

シャロン『わたしはだいじょうぶ、へいき、へっちゃらだから』

 

響「こんなの…へいきなはずない!へいきでいいわけないよ!」

 

翼「……そうだな。パルティータの言う通り、あんないい子が、兵器の犠牲になどなっていいはずがない。そんな事、許せるはずがない」

 

クリス「ああ、助けてやろうじゃねーか」

 

未来「そして、この事件の黒幕の杳馬を絶対に倒さないと!」

 

響「待ってて、シャロンちゃん。必ず、お姉ちゃん達が助けに行くからね」

 

 

 

郊外

 

 シャロンを助けに行く響達であったが、オートマシンが邪魔してきた。しかし、装者では苦戦するオートマシンもパルティータの前には無力であった。

 

未来「すみません、パルティータさんに負担をかけてしまって…!」

 

パルティータ「いいのよ。こんな雑魚は何千体いたって、私の敵じゃないわ」

 

 軽口を叩きながらパルティータはオートマシンをまるでゴミのように蹴散らしていった。オートマシンは以前と違って本気で叩きのめそうとしていたのにも関わらずであった。

 

クリス「しっかし、パルティータの強さは途方もねえな。オートマシンがどれだけ強化されてもまるでゴミのようだ」

 

翼「しかし装甲強度や火力そのものは、前回までとそう大差はなさそうだ」

 

クリス「なら、なんであたしらだとここまで手古摺るんだ?」

 

翼「以前とは行動パターンが異なるようだ」

 

未来「それって、動きが速くなってるって事ですか?」

 

クリス「それだって、性能向上に違いねえだろ」

 

翼「いや…そういう感じではないな。これまでは手控えていたのが、今では本気でこちらを倒しに来ているような、そんな感覚が近い」

 

未来「今まで手加減していたのですか?」

 

翼「ああ。機械相手だから殺気の有無こそ感じられないが、攻撃が急所を的確に狙うようになってきたように思える」

 

響「なんで、そんな事を…?」

 

翼「(そう、なぜそんな事を?オートマシンの、いや、それを操る者の意図は、何なのだ?オートマシンを何度も私達の前に出現させ、そしてまたカルマノイズを護るかのように振る舞っていた。そんな事をして、一体誰が何の得をする?私達を窮地に追い込むため?だが、そうまでしても仕留めようとはせずにいた理由とは?)まさか!?」

 

 翼はある事に気付いた。

 

未来「どうしたんですか?翼さん」

 

翼「これまで、オートマシンはシャロンに聖遺物の力を使わせるために出現していたのではないか?」

 

クリス「何だって!?」

 

パルティータ「確かに、翼ちゃんの言う通りかも知れないわよ」

 

翼「前に雪音も言っていただろ、これは偶然か、と」

 

クリス「確かに言ったけど、それじゃ……」

 

翼「ああ、それが正しければ首謀者は…」

 

響「まさか…」

 

 そんな時にオートマシンが響に迫ったが、パルティータに瞬殺された。

 

響「すみません!」

 

パルティータ「さ、こんなとこで立ち止まっている暇はないわよ。そして、人間は機械の計算を凌駕できる事を証明するのよ!」

 

 それを証明するかのように、パルティータは光速拳でオートマシンを鉄くずへと変えたのであった。そしてそんな中、装者達のギアが変化した。

 

響「えーっ?な、なんで?」

 

クリス「ギアが勝手に」

 

翼「変化した、だと?」

 

未来「響、もしかすると……」

 

響「まさか…近くにシャロンちゃんが!?」

 

クリス「見ろ!上空に、ヴィマーナが!」

 

 クリスの言う通り、上空にヴィマーナが浮かんでいた。

 

響「あんな巨大な船が、いつの間に頭の上に!?」

 

未来「ワープしてきたというの?」

 

翼「!?気を付けろ、撃ってくるぞ!」

 

 全員ヴィマーナからの砲撃を回避したが、辺り一面吹っ飛んだのであった。

 

クリス「大丈夫か?」

 

翼「あ、ああ…。しかし、相変わらずなんという威力だ…。私達なら逃げきれると踏んで放っているのか?それとも……」

 

クリス「あいつとバカとパルティータは?今ので吹き飛んだのか?」

 

翼「いや、それは…」

 

翼とクリス「まさか!?」

 

 響は浮遊している武器に乗り、未来はギアの飛行能力で、パルティータは背中から翼のような光を広げて空を飛んでいた。

 

未来「もう、響ったら!変化したギアの腕に乗ってヴィマーナに乗り込むなんて無謀過ぎるよ!」

 

響「えへへ…だって、シャロンちゃんに会わないと!」

 

未来「その気持ちは私達も一緒よ。だから、一緒に乗り込もう!」

 

パルティータ「私も一緒に行くわ。杳馬を吹っ飛ばさないときがすまないのだからね!」

 

 ヴィマーナに乗り込む3人はクリスと翼は見ていた。

 

クリス「ったく。ああなったら、あいつがいても止められやしないか」

 

翼「ああ……ここからでは私達には手の出しようもない。ひとまず急いで二課に戻ろう」

 

クリス「そうだな(パルティータがいるとはいえ、あたしらが行くまで無茶すんなよ。あそこには多分、杳馬のクソ野郎がいるかも知れねえんだからな…)」

 

 

 

ヴィマーナ

 

 響と未来とパルティータがヴィマーナに乗り込んだのを杳馬は見ていた。

 

杳馬「ぬふふふふっ、シャロンちゃんを助けるためにこんな無謀な事をするとは、本当に響ちゃんの行動力には驚かされちゃうよ!そして、響ちゃんについてきた未来ちゃんとパルティータちゃんもね!」

 

 響の行動力を褒めた後、杳馬はシャロンとオズワルドの方を見た。

 

杳馬「さあ、この物語も最終局面に入ってきたぞ!大切な少女を取り戻すためにヴィマーナに乗り込んだ装者、そしてそれを阻むオートマシンとクソ親父。さあ、これからどういった展開が待っているのかなぁ?」

 

 戦いがこれからどうなるのかが楽しみな杳馬であった。




これで今回の話は終わりです。
今回は空飛ぶ戦艦のヴィマーナが登場するのと、響達がシャロンを助けにヴィマーナに乗り込むのを描きました。
厄介な奴が出たという感想通り、今回の話の真の黒幕はオズワルドではなく、杳馬です。
次はいよいよ響達がシャロンを救出するために杳馬と対峙します。
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