セイントシンフォギアXD   作:アンドロイドQ14

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AXZ編
106話 バルベルデ地獄変


???

 

 とある建物でパヴァリア光明結社の最高幹部、サンジェルマンが寝ていたのであった。

 

 

 

 

 そのサンジェルマンが幼い頃、ローブの女性と行動を共にしていた。

 

サンジェルマン「先生!昨日、先生が教えてくれた錬金術ができるようになったよ!」

 

女性「どれ?できるようになったか見せてくれるかしら?」

 

サンジェルマン「うん!」

 

 後にパヴァリア光明結社の最高幹部となるサンジェルマンはその錬金術を見せたのであった。

 

女性「術式は問題ないわね。後は、それを磨きさえすればもっと上達するわ」

 

サンジェルマン「ほんと!?だったら、この調子でもっと錬金術を極めなきゃ!」

 

???「流浪の名医よ、流行り病で苦しむ村を救ってくれ…」

 

女性「わかったわ、今から行くからね!」

 

 そう言って女性は村へ向かった。旅の先々で苦しむ人々を救うこの女性はサンジェルマンにとってあこがれの存在であった。

 

 

 

???「ージェルマン、サンジェルマン!」

 

 パヴァリア光明結社の最高幹部である錬金術師、サンジェルマンは同僚のカリオストロとプレラーティに起こされたのであった。

 

サンジェルマン「プレラーティにカリオストロか…」

 

プレラーティ「サンジェルマンがこんな所で寝ていた上、なかなか起きないのは珍しいワケダ」

 

カリオストロ「いい夢でも見てたの?」

 

サンジェルマン「…まあ、そんな所だ」

 

カリオストロ「起きたのなら、あーし達の仕事をやりましょう!」

 

 パヴァリア最高幹部の3人は仕事へ向かったのであった。

 

 

 

リディアン

 

 その頃、響は夏休みの際に奏のいる世界と元の世界でほぼ前後して起こったアリシアの事件、南の島の騒動、不和のリンゴの事件、新たにつながった並行世界の事件が立て続けに発生した事もあり、夏休みの宿題がほとんど手つかずのままであった。

 

響「夏休みの登校日って、もっとテキトーだったはずだよね…。なのにこの疲労感…、お説教の満漢全席とは思わなかったよ…」

 

 そこへ、未来が冷えたジュースを響の頭に触れさせた。

 

響「あ~、気持ちいい…」

 

未来「全く、今日が期限の課題が終わってないんだから、当たり前でしょ?」

 

響「だって、この夏休み中に奏さんのいる世界とこの世界のアリシアさんの事件にロボの反乱、シャロンちゃんの世界の事件が立て続けに発生したし……」

 

未来「それでもクリスや切歌ちゃんに調ちゃんは終わらせてるのよ」

 

響「「何とか提出日を始業式まで延ばしてもらったけど…、お願い未来、手伝って!でないと終わらない、間に合わない!」

 

未来「確かにこのままだと始業式を通り越して、響の誕生日までもつれこみそうだもんね。仕方ない、いいよ、手伝うよ」

 

響「ほんと!?やっぱ未来は心が」

 

???「ちょっと、お迎えに来たわよ」

 

 未来が宿題を手伝うのを喜んでいると、パルティータが現れ、窓からマリアが操縦しているヘリが来たのであった。

 

クリス「続きは家でやれ!」

 

パルティータ「本部から緊急招集が来たわよ!」

 

響「緊急招集!?ところで、星矢さん達は!?」

 

パルティータ「任務で不在よ。詳しい事は後で話すわ。さ、私に掴まって!窓から一気に行くわよ!」

 

響「ちょっと、ちょっと待って!未来、ちょっと行ってくるけど」

 

 響が掴まろうとした際に未来も一緒に掴まった。

 

響「何で未来も!?」

 

未来「響、私も正式な装者だよ」

 

 そう言って未来は神獣鏡のペンダントを見せた。

 

響「あ、そうだった!すっかり忘れてた…」

 

パルティータ「準備はできたからしら?さあ、行くわよ!」

 

 パルティータは窓からヘリに飛び移り、ヘリは本部へ向かったのであった。

 

 

 

バルベルデ

 

 南米の軍事国家、バルベルデ共和国では、何やら戦闘が始まっているようであった。

 

軍人「高速で接近する車両を確認!」

 

指揮官「対空砲を避けるために陸路を強行してきたな。だが、浅薄だ。通常兵装だけで我々に太刀打ちできるものか」

 

 遠隔操作でアルカノイズを出現させた。それでも車両は進み続けた。

 

兵士「接近してくる車両をモニターで補足!」

 

指揮官「こいつは…?」

 

兵士「敵は……シンフォギアです!」

 

 車両に乗っていたのはギアを纏った翼であった。そして、翼はアルカノイズを突っ切っていったのであった。

 

指揮官「対空砲に近づけるな!」

 

 翼はバイクを高速旋回させ、騎刃ノ一閃・旋で対空砲とアルカノイズを一掃したのであった。

 

翼「緒川さん、マリア!」

 

 緒川は凧で響とクリスを送迎しており、マリアも神獣鏡のステルス機能が組み込まれたヘリのステルスを解除して神獣鏡のギアを同乗している未来に返したのであった。

 

指揮官「バカな、レーダーにも映っていなかったのに急にヘリが!?」

 

 神獣鏡のステルスにバルベルデの軍人は戸惑っていた。

 

マリア「さあ、行ってきなさい!」

 

未来「ありがとうございます、マリアさん!」

 

 返された神獣鏡を受け取った未来はギアを纏い、響達と一緒に降りてきた。一緒に降りてきた慎次も煙玉で響達を支援し、響達はノイズを蹴散らしながら進んでいったのであった。慎次の方も素早い動きで兵士達をなぎ倒していった。

 

軍人「隊長!お、女の子が空から」

 

隊長「空からだと?」

 

軍人「しかも、未確認のシンフォギアまであります!」

 

隊長「未確認だとぉ!?」

 

 突拍子もない言葉に戸惑う間に未来はギアの飛行機能を使い、アルカノイズや銃弾を斬り捨てながら進んでいる翼の死角を塞ぐように進んでいき、飛行型アルカノイズを倒し続けていた。

 

翼「小日向、空の敵は任せたぞ!」

 

未来「はい!翼さんは地上の敵をお願いします!」

 

 翼へは戦車部隊が、未来へは戦闘機や飛行型アルカノイズが向かっていったものの、次々と歩兵の銃弾や戦車の弾を斬り捨てる翼と多数のミラーデバイスで次々とアルカノイズや戦闘機の飛行に関わる部分を撃ち抜いて墜落させる未来に兵士達は戦意喪失しつつあった。

 

パイロット「うわあああっ、脱出だ!!」

 

 飛行に関わる部分を破壊されてまともな飛行ができなくなったパイロットは脱出装置を作動させて脱出したのであった。自分が撃ち落とした戦闘機のパイロットが脱出してくれた事に未来はほっとしていた。地上では翼だけでなく、響とクリスも戦車を撃破していたのであった。

 

軍人「一斉射撃!」

 

 兵士達はクリスに狙いを定め、銃弾を一斉に発射した。

 

軍人「よおし…!」

 

 しかし、クリスには効いておらず、逆にクリスの反撃で銃を弾かれたのであった。

 

軍人「撤退!」

 

 全く銃弾が効いてない事に兵士達は慌てて撤退した。そして、響は戦車の弾を弾きながら進み、そして戦車を破壊したのであった。

 

軍人「あ、あんまりだ…!」

 

 あまりの非現実的な光景に兵士は戦意を喪失して逃げ出した。

 

 

 

S.O.N.G潜水艦

 

 発令所では、戦闘の様子が映されていた。

 

朔也「敵戦力の損耗率、34%!」

 

あおい「対戦車用に視聴した映画の効果が適面です」

 

弦十郎「国連軍の上陸は12分後、それまでに迎撃施設を無力化するんだ!」

 

 

 

バルベルデ

 

 その後、クリスと未来は背中合わせになってアルカノイズを一掃していた。

 

クリス「てりゃあああっ!」

 

未来「やあああっ!」

 

 互いに時計回りに回ってアルカノイズを一掃している中、ある戦車がクリスと未来へ狙いを定めて弾を2発も発射した。

 

クリス「あっ!」

 

 しかし、弾は響が2発とも受け止めた。

 

響「たああああっ!」

 

未来「無茶しすぎだよ、響」

 

響「クリスちゃん、未来!」

 

 響が弾を投げた後、クリスと未来は弾を攻撃して戦車を吹っ飛ばした。防衛ラインの瓦解寸前の状況に軍人たちは慌てていた。

 

軍人「防衛ラインが瓦解します!このままでは…」

 

 しかし、隊長はどこかへ行ってしまった。

 

軍人「隊長、どちらへ?」

 

 一方、響達シンフォギア装者4人によって政権側の防衛ラインは瓦解したのであった。ところが、空へ向かって光が放たれた。

 

クリス「何だ?」

 

 錬金術の術式が出た後、空から巨大空中戦艦が現れたのであった。

 

未来「空からヴィマーナみたいな大きな戦艦が…」

 

クリス「本丸のお出ましか…」

 

 そして、今度はS.O.N.Gのヘリが3機も来た。

 

マリア『あなた達、グズグズしないで!追うわよ!』

 

 戦艦から隊長が様子を見ていた。

 

隊長「ふん、ヘリか。ならば、直上からの攻撃を凌げまい」

 

 ヘリ目掛けてそのまま爆弾を落とし、爆弾は爆発した。

 

隊長「やったぜ、狂い咲き!!へへ、あ?」

 

 しかし、ヘリは3機とも無傷な上、ギアの飛行能力で空を飛んでいる未来も無事であった。

 

隊長「シンフォギアで迎え撃っただと!?非常識には非常識だ!」

 

 次はミサイルを発射したものの、ミサイルはクリスと未来に次々と撃ち落とされていった。

 

翼「立花、殿は雪音と小日向に任せるのだ!」

 

 今度はミサイルを次々と飛び移りながら進む響と翼であった。

 

クリス「こっちで押さえてるうちに、他の2機を早く戦場に出させてくれ!」

 

 クリスと未来がミサイルを次々と撃ち落としている間にヘリ2機は戦場から離脱しようとしたが、ミサイルが迫っていた。

 

パイロット「ダメだ、間に合わない!」

 

調「行くよ、切ちゃん!」

 

切歌「ガッテンデース!」

 

 すぐに扉を開いてミサイルの回避に成功したのであった。

 

調「やればできる」

 

切歌「あたし達デース!」

 

 翼は順調にミサイルを次々と飛び移っていた。

 

翼「初手より奥義にて仕る!」

 

 そして、剣を巨大化させて戦艦を一刀両断した。逃げようとした隊長はそのまま響に掴まれ、響は腕のアーマーをドリルに変形させて戦艦を貫いたのであった。一方のクリスはMEGADETH INFINITYで、未来は流星で戦艦を攻撃し、見事に粉砕したのであった。響の方は隊長を確保したものの、川に落っこちていた。

 

翼「立花、怪我はないか?」

 

未来「無茶も大概にしてよね?」

 

 響のところへ翼と未来が来たのであった。

 

響「わかってるよ、未来…。でも、ひとまず任務は完了だね」

 

未来「うん」

 

翼「後は彼等に任せよう」

 

 彼等とは、国連軍であった。戦闘後、現地の市街地では救援物資の手配や負傷者の治療などが行われ、パルティータも次の指令があるまで治療をしていた。

 

響「よかった、国連軍の対応が早くて」

 

翼「そうだな」

 

 クリスの様子がおかしい事に未来は気付いた。

 

未来「クリス、どうしたの?」

 

クリス「いや、何でもねえよ…」

 

未来「(やっぱり…、バルベルデで死んだクリスの両親やNGO団体のみんな、そしてそれをきっかけに狂った挙句、死んだアリシアの事で…)」

 

 そこへ、マリアが車を運転してやってきた。

 

切歌「市街の巡回、完了デス!」

 

マリア「乗って。本部に戻るわよ」

 

 装者7人とパルティータは本部へ戻る事となった。

 

調「錬金術の断片が、軍事技術として軍事政権に渡っているなんて…」

 

パルティータ「錬金術師として、こういうのは嫌なのよね…。罪もない人々を殺すために異端技術を使うなんて(いよいよ、あの子と本格的にぶつかる事になるのね…)」

 

未来「いよいよ、パルティータさんの言ってたあの組織と戦う事になるんだよね…?」

 

響「パヴァリア光明結社…」

 

 

 

回想

 

 それは、集合がかかり、学生組が集まった時であった。

 

響「遅くなりました!」

 

弦十郎「揃ったな。未来君も来てるようだ」

 

未来「はい」

 

沙織「早速、ブリーフィングを始めます」

 

 ブリーフィングにはS.O.N.Gのメンバーの他に、沙織と美衣とパルティータがいた。そして、モニターに慎次、翼、マリアが映った。

 

クリス「先輩!」

 

調「マリア、そっちで何かあったの?」

 

マリア『翼のパパさんからの特命でね、この夏休み中に新たに繋がった並行世界の事件の最中にS.O.N.Gのエージェントとして魔法少女事変のバックグラウンドを探っていたの』

 

翼『私達不在の間にこんな事をしていたのは驚いた』

 

慎次『パルティータさんの長年の調査とマリアさんの調査で、一つの組織の名が浮上してきました。それが』

 

パルティータ「パヴァリア光明結社」

 

エルフナイン「チフォージュ・シャトーの建造にあたり、キャロルに支援していた組織だったようです」

 

パルティータ「奴等は歴史の裏で暗躍してて、一部で今のヨーロッパを暗黒大陸とまで言わしめる要因みたいよ。私が何千年も生きられるように錬金術を極めたのも、奴等を好きにさせないためなの」

 

クリス「全く、何千年も生きてる奴の言ってる事は説得力がありすぎる…」

 

 そして、映像でパヴァリア光明結社のマークが出てきた。

 

切歌「あのマーク、見た事あるデスよ!」

 

調「確か、あれって……」

 

マリア『そうね。マムやドクターと通じ、F.I.Sを武装蜂起させた謎の組織。私達にとっても、向き合い続けなければならない闇の奥底だわ…』

 

翼『フロンティア事変と魔法少女事変、双方に関わっていた組織…、パヴァリア光明結社…』

 

クリス「…奴等はアリシアの組織も支援していたのか…?」

 

慎次『投降したアリシア一味のメンバーの話では、パヴァリア光明結社とは協力関係どころか、むしろ敵対関係にあったようです。アリシアの圧倒的な力の前に流石のパヴァリア光明結社も手出しできなかったようです』

 

クリス「そっか…」

 

 死んだアリシアはパヴァリア光明結社とは敵対関係にあった事にクリスは安心したのであった。

 

エルフナイン「これを機会に、知られざる結社の実態へと至る事ができるかも知れません」

 

慎次『存在を伺わせつつも、なかなか尻尾を掴ませてもらえなかったのですが、マリアさんからの情報を元に調査部も動いてみたところ』

 

 慎次はアルカノイズが暴れている画像を見せた。

 

未来「アルカノイズ!」

 

慎次「撮影されたのは、政情不安な南米の軍事政権国家」

 

 次の画像にクリスが反応した。

 

クリス「バルベルデかよ!」

 

響「バルベルデっていったら…」

 

未来「クリスの両親とNGO団体の人達が死んで、アリシアが狂った原因ともなった場所よ!」

 

弦十郎「装者達は現地合流後、作戦行動に移ってもらう。星矢達が任務中で不在だから、忙しくなるぞ!」

 

 

 

S.O.N.G潜水艦

 

 本部に戻った装者達はシャワーを浴びていた。

 

マリア「S.O.N.Gが国連直轄の組織だったとしても、本来であれば、武力での干渉は許されない」

 

未来「こういった事はあくまでもS.O.N.Gの協力者の立場である星矢さん達でないとダメですからね…」

 

翼「だが、異端技術を行使する相手であれば、見過ごすわけにはいかないからな…」

 

クリス「アルカノイズの軍事利用…」

 

調「LiNKERの数さえ十分にあれば、私達だって…」

 

切歌「ラスト1発の虎の子デス。そう簡単に使うわけには…」

 

 そこへ、響が来た。

 

響「大丈夫だよ!何かをするときにギアやLiNKERが必要不可欠なわけじゃないんだよ!さっきだって、ヘリを護ってくれた。ありがとう!」

 

切歌「な、何だか照れ臭いデスよ…」

 

 そんな切歌の様子を調がじっと見ていた。

 

切歌「目のやり場に困るくらいデス…」

 

 クリスの方は、バルベルデでの両親の死と一月ほど前のアリシアの死を思い出していた。

 

クリス「くそったれな思い出ばかりが、領空侵犯してきやがる…。おまけにアリシアの死で余計に鮮明に蘇ってくる…!」

 

未来「クリス…」

 

 クリスの事を未来は心配していた。そして、響達4人は発令所に集まった。

 

弦十郎「新たな軍事拠点が判明した。次の任務を通達するぞ」

 

沙織「目標は、化学兵器を製造するプラントです。川を遡上して、上流の軍事施設に侵攻してください。周辺への被害拡大を抑えつつ、制圧を行ってください」

 

響達「了解!」

 

 響達が出た後、パルティータも立った。

 

パルティータ「アテナ様、いつでも出られるように支度をしてきます」

 

沙織「わかりました」

 

 パルティータはいつでも出られるように支度をしたのであった。

 

 

 

バルベルデ

 

 そして、慎次が操縦するゴムボートに響達4人は乗り込んだ。そしてそんな中、クリスはロイバルト北極基地でのアリシアの死がきっかけで両親の死もより鮮明に思い出してしまった。

 

クリス「パパ…ママ……アリシア……」

 

未来「クリス、昔の事を思い出したの?」

 

クリス「あっ!?…ああ、昔の事だ。だから、気にすんな」

 

翼「詮索はしない。だが今は前だけを見ろ。でないと」

 

 突如としてライトに照らされた。

 

未来「お願いします、緒川さん!」

 

慎次「はい!」

 

響「一番槍、突貫します!」

 

 慎次がボートのスピードを上げてから、響はジャンプし、ギアを纏った。そして、銃撃をしていた車両を殴り飛ばしたのであった。それから、残りの3人もギアを纏って上陸した。それと同時に施設からアルカノイズが出たのであった。

 

翼「雪音、小日向、遅れるな!」

 

クリス「あたぼうよ!」

 

未来「遅れません!」

 

 翼は次々とアルカノイズを斬り捨てていき、クリスと未来もアルカノイズを蹴散らして進んだ。それと同時に強制的にプラントで働かされていた人達は逃げ出したのであった。

 

兵士「あの紫のシンフォギアは何だ!?データにもないぞ!」

 

 未来の神獣鏡のギアはデータがないため、不思議に思う兵士達はまんまと隙を突かれ、翼に武器を次々と切り捨てられていった。クリスの方は矢を放ち、アルカノイズを1発で複数撃破した。戦闘の余波で建物が崩壊し、逃げ遅れた少年が瓦礫の下敷きになりそうだったが、咄嗟に未来が救出して難を逃れる事ができた。

 

男「わが軍が押されるのか…?こうなったら、諸共に吹き飛ばしてくれるっ!」

 

 男はスイッチを押し、巨大アルカノイズを出した。

 

兵士A「デカブツまで出すなんて!」

 

兵士B「みんな頑張れば作戦じゃない!」

 

 巨大アルカノイズから生み出されたアルカノイズは見境なくバルベルデの兵士にも襲い掛かった。ある兵士は殺されそうになったが、翼が切り裂いた事で難を逃れた。

 

翼「手あたり次第に」

 

クリス「誰でもいいのかよ!」

 

 苛立ちと共にクリスはARTHEMIS CAPTDREを放った。翼の方も火鳥極翔斬を放って巨大アルカノイズを倒した。しかし、今度は別の巨大アルカノイズがプラントに突っ込んで来た。

 

兵士「おい、あれ!プラントに突っ込まれたら、辺り一面汚染されちまうぞ!」

 

響「何とかしないと!」

 

 響は一気にアルカノイズをなぎ倒し、未来も煉獄を放ってアルカノイズを一掃した。そして、響は腕のパイルバンカーを巨大アルカノイズに打ち込み、撃破したのであった。そのドンパチやっている様子を男2人が見ていた。

 

道化の男「ミラー、何で急にあなたは遊びに行きたいと言い出したんですか?」

 

ミラー「ここのところ退屈しててね、あの方に頼んで遊びに行く事にしたのさ。そういうエウロパだって、楽しみたいんだろう?」

 

エウロパ「まあ、何か面白そうな事がないか来たくなったのですけどね」

 

ミラー「さあて、誰と遊ぼうかなぁ…」

 

 

 

???

 

 その頃、バルベルデの首脳陣はある場所にいた。

 

閣僚「閣下、念のため、エスカロン空港にダミーの特別機を手配しておきました」

 

大統領「無用だ。亡命将校の遺産、ディーシュピネの結界が機能している以上、この地こそが一番安全なのだ」

 

???「つまり、本当に護りたいものはここに隠されているのね」

 

 声と共にサンジェルマン達が現れた。

 

閣僚「何者だ!?」

 

サンジェルマン「主だった軍事施設を探っても見つけられなかったけど」

 

プレラーティ「S.O.N.Gを誘導して、秘密の花園を暴く作戦がうまくいったワケダ」

 

カリオストロ「うふふっ!慌てふためいて自分達で案内してくれるなんて、可愛い大統領!」

 

大統領「サンジェルマン、プレラーティ、カリオストロ!」

 

プレラーティ「せっかくだから、最後にもう一仕事してもらうワケダね」

 

 急にサンジェルマン達は唄い出した。

 

閣僚「あの者達は…?」

 

大統領「パヴァリア光明結社が遣わせた錬金術師」

 

閣僚「あれが異端技術の提供者達…!」

 

大統領「同盟の証を持つ者には手を貸す約定となっている。国連軍がすぐ傍まで迫っているんだ!奴等を撃退してくれ!」

 

 しかし、サンジェルマン達は答えずにそのまま唄い終わると、閣僚たちが次々と分解されていった。そして、大統領にも同様の事が起き始めていた。

 

大統領「かゆい、かゆい!でも、ちょっと気持ちいい……!」

 

 大統領も分解されたのであった。

 

サンジェルマン「73788…」

 

カリオストロ「ちょっとサンジェルマン、あーし達の時と違ってああいった連中には情けをかけないのはどうして?」

 

サンジェルマン「私の先生がああいった奴等を嫌っているのでな、生い立ちの関係もあって私もそうしている」

 

プレラーティ「サンジェルマンの貴族や政治家嫌いは生い立ちの関係もあるが、大体は師匠譲りというワケダ」

 

カリオストロ「そのサンジェルマンの師匠って、局長よりも強いの?」

 

サンジェルマン「ああ。錬金術を使うためのエネルギー容量は局長を遥かに凌駕している上、錬金術の練度も局長とは比べ物にならない程だ。局長はあの人に何一つ勝る所はない」

 

カリオストロ「だったら、その人に局長をやっつけてもらって、新しいパヴァリア光明結社の局長になってもらえばいいのに」

 

 その提案を聞いたサンジェルマンが睨み付けたため、カリオストロは黙ったのであった。その直後、サンジェルマンは複雑な心境が伺える表情になった。一方、S.O.N.Gのメンバーがここに来ていた。

 

朔也「(調査部からの報告通り、このオペラハウスを中心に衛星からの補足が不可能だ。この結界みたいなものは……指向性の信号波形を妨害しているのか?プラント制圧を陽動に乗り込んでみたら、とんだ拠点のようだ。一応、もうすぐ星矢達も任務から帰ってくるそうだが…)」

 

 隠し部屋へ行くサンジェルマン達を朔也たちは追った。

 

 

 

プラント

 

 一方、響達の方は……。

 

翼「どうやら指揮官には逐電されてしまったようだな」

 

未来「オペラハウスに向かった人達、無事なのかな…?」

 

翼「案ずるな、小日向。こちらには心強い味方がいる」

 

響「翼さん、この子が!」

 

 響とクリスは助けた少年を連れてきた。その少年こそ、アリシアが1年前に会ったステファンであった。

 

ステファン「俺、見たんだ。工場長が車で逃げていくところを。もしかしたら、この先の村に身を潜めたのかも」

 

未来「この子、私がさっき助けた…」

 

ステファン「俺はステファン。俺達は村から無理やりこのプラントに連れて来られたんだ」

 

クリス「七面倒になる前に、とっ捕まえなきゃな!」

 

 

 

オペラハウス

 

 朔也達はこっそりサンジェルマン達の後を追い、何をしているのかを見ていた。サンジェルマンは結晶に覆われた何かを回収しようとしていた。その一部始終を見ていた朔也たちであったが、朔也のパソコンの警報が鳴った。

 

朔也「あっ!」

 

あおい「逃げるわよ!」

 

 あおいは朔也たちと共に逃げた。

 

カリオストロ「あいつら、逃げていくわよ」

 

サンジェルマン「実験にはちょうどいい。ついでに、大統領閣下の願いも叶えましょう。生贄より抽出されたエネルギーを荒御魂の概念に付与させる」

 

 サンジェルマンが置物に何かのエネルギーを注ぐと、その置物は怪物に変化した。その様子を錬金術で姿を透明にし、気配も消してパルティータが見ていた。そして、サンジェルマン達がいなくなってからパルティータは報告のため、テレポートで移動した。

 

 

 

バルベルデ

 

 車を走らせて逃げる朔也たちを怪物が襲ってきた。

 

あおい「何なの?あれは…」

 

朔也「本部、応答してください、本部!」

 

弦十郎『装者達は作戦行動中だ。死んでも振り切れ!』

 

朔也「しかし!」

 

沙織『大丈夫です。マリアさん達を向かわせた上、星矢達もそろそろバルベルデに到着する頃です。それまで、何とか持ち堪えてください!』

 

 しかし、遂に怪物に追いつかれてしまい、車を破壊された。しかも、その場にサンジェルマン達も現れた。

 

サンジェルマン「あなた達で73794。あなた達の命、世界革命の礎として使わせていただきます」

 

朔也「革命…?」

 

 絶体絶命の状況の時、歌声が響いた。

 

カリオストロ「歌?」

 

サンジェルマン「どこから?」

 

 無人の車が怪物にぶつかった後、ギアを纏ったマリア、切歌、調の3人が現れた。




これで今回の話は終わりです。
今回はシンフォギア本編の第4期目で、XD時空のAXZ編の1話、バルベルデでの戦いを描きました。
XD本編では絆結ぶ赤き宝石の後にAXZの話があった描写があったので、今小説では未来も戦闘員としてAXZの話にかかわらせる事にした事と、AXZ編を本編通りに夏休みにやるために双翼のシリウス編以降の話の時期を夏休み中にあった出来事として描写し、AXZ編に繋げました。サンジェルマン達との本格的な戦闘に入ったら、未来のギアにはイグナイトがないので、まともにやり合ったらサンジェルマン達には出力負けしてしまうように描く予定ですが、XVで判明した神獣鏡の特性によって意外な活躍ができるかも知れません。
サンジェルマンが極悪人のカリオストロとプレラーティを助けたのにバルベルデの大統領は容赦なく切り捨てた事については、生い立ちの関係もあって貴族や政治家が嫌いという風に描写しています。
また、聖闘士星矢Ωからゲストとしてパラサイトのミラーとエウロパが出ていますが、単に遊びに来ただけで話には大して関わりません。
次の話はAXZ2話のラストリゾートで、星矢達が登場します。

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