セイントシンフォギアXD   作:アンドロイドQ14

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11話 島内探索

S.O.N.G潜水艦

 

 それから翌日、響達は作戦会議に本部まで来ていた。

 

弦十郎「これで揃ったな。エルフナイン君、現状の説明を頼む」

 

エルフナイン「はい。先日の戦いの後からギャラルホルンのアラートが弱まっており、ノイズの出現も落ち着いています。だから、恐らくはこちらにノイズが出る事はしばらくないと思います」

 

弦十郎「そういうわけだ。なのでお前達もゆっくりと休んで」

 

響「はいはい!そらなら私達も翼さん達を手伝いたいです!」

 

弦十郎「…それでいいのか?」

 

切歌「あたしもあっちに行きたいデス!みんなで行けば、異変も速く解決するに違いないデスよ」

 

調「うん。それなら私も行く」

 

響「ノイズの事は星矢さん達に頼めばいいですし、構わないですよね?師匠、沙織さん」

 

沙織「もちろんです。こっちの事は星矢達にお任せください」

 

弦十郎「翼達と合流して、並行世界での異変解決を頼む!」

 

響「はい!」

 

星矢「気を付けろよ」

 

 響達は並行世界へ向かったのであった。

 

 

 

 

 南国の島に来た事に響は大喜びしていた。

 

響「来たーっ!南国の島だー!」

 

調「まずはマリア達を探して合流しないと」

 

 響と切歌はギアの装着を解除して水着姿になった。

 

切歌「おおおお…、効いた通りのトロピカル感デス!目の前に広がる真っ白な砂浜!」

 

響「そして青い海!」

 

調「ちょっと、二人ともなんでいきなり水着に…」

 

響「これだよ、これ!私が夏に求めていたのは!遊ばずにはいられないよね!」

 

切歌「そうデスよ!テンションうなぎ昇りデス!」

 

響「ビーチボールも内緒で持ってきた!」

 

切歌「浮き輪にシュノーケルも用意済みデース!」

 

調「切ちゃん、私の分まで…」

 

切歌「ほらほら、調も着替えるデス」

 

調「もう、仕方ないなぁ」

 

 切歌に急かされ、調も水着に着替えた。

 

調「着替えたよ。でもマリア達を探さなくていいの?」

 

切歌「闇雲に探したって見つけるのは難しいのデス。これは視界良好な浜辺で、目立つように動いて発見してもらうという合理的かつ理論的な作戦なのデスよ!」

 

 実際は遊びたいだけであった。

 

調「ほんとかなぁ…。でも、帰りのゲートの見えるこの場所なら、下手に動くより合流しやすいかも」

 

響「よーし、みんな水着になった事だし、さあ、遊ぼう」

 

 そう言ってると、唸り声と共にノイズが現れた。

 

響「えっ!?これって…翼さん達の言っていたセイレーンの歌!?」

 

調「海から来ます!」

 

 海からノイズが現れた。

 

切歌「多いデスね。手っ取り早くやっつけるデスよ!」

 

響「私達の夏のために!」

 

 響達はギアを纏って戦ったが、砂浜では動きづらく、苦戦していた。一方、翼達は欠片を持つノイズを探して戦闘していたのであった。

 

氷河「ノイズは容易く倒せるが、あんなに来られてはうんざりするな…」

 

マリア「それだけじゃない、浜の方から戦闘音が聞こえる!一体誰が戦ってるの!?」

 

 念のため、紫龍達は小宇宙を探ってみた。

 

紫龍「この小宇宙は響達だ!」

 

氷河「響達は小宇宙を扱う訓練をしていないから小さいが、間違いなく響達の小宇宙だ!」

 

クリシュナ「ならば、急いで向かうぞ!」

 

 その場のノイズを瞬時に蹴散らし、紫龍達は響達の元に駆け付けた。

 

紫龍「お前達…!」

 

響「紫龍さん、みんな!」

 

氷河「来ていたのか!?」

 

響「あれ?あの人は…?」

 

クリシュナ「俺はクリシュナ。今、紫龍達と一緒にノイズ退治をしている」

 

マリア「みんな、ノイズを片付けるわよ!」

 

 一同でノイズを片付けたのであった。

 

響「ようやく片付いた…」

 

調「ありがとう、マリア。お陰で助かった…」

 

マリア「普通のギアでは戦いづらかったでしょう。それにしても、どうしてあなた達がここに?」

 

切歌「それはデスね、こっちの異変解決を手伝いに来たデス!」

 

調「エルフナインがしばらくあっちではノイズが現れないと言ったのと、万一現れても星矢さんと瞬さんがノイズ対峙を担当すると引き受けてくれたから来たの」

 

響「決して遊ぶために来たんじゃありません!」

 

氷河「そうとは思えないな」

 

 氷河の視線の先にはいかにも夏の海を楽しむためのグッズがあった。

 

クリス「お前ら、絶対遊ぶ気全開で来ただろ!」

 

 響の態度にクリスは拳骨した。

 

響「痛いよ~!」

 

マリア「あれをあなた1人で運べるとは思えない。…あなた達もそのつもりだったんでしょう…!」

 

切歌「いや、あれは合理的かつ論理的な作戦でデスね…」

 

調「だから早く合流しようって言ったのに…」

 

切歌「調!自分だけ逃れるのはずるいデス!」

 

マリア「調べも切歌に引きずられているようではダメよ。ほんとに…」

 

切歌「ご、ごめんなさいデス…」

 

調「ごめんなさい。自制心が足りなかった…」

 

紫龍「まぁ、あっちには星矢と瞬が残っているし、来てしまったものはしょうがない。ノイズも湧いて出てくるから、しっかり手伝うんだ」

 

響「もちろん、そのつもりで来たんだから!」

 

クリス「いや、遊ぶつもりだったろ…」

 

翼「そろそろ日も落ちる。キャンプを張ろう。人数も増えた事だし、そろそろ食材を調達するか」

 

切歌「現地調達デスか!面白そうデス!あ、でもちゃんとご飯にありつけるデスかね…」

 

クリシュナ「メインディッシュとなる大物の魚は俺が獲ってくるとしよう」

 

紫龍「クリシュナ、それには俺も混ぜてくれないか?」

 

クリシュナ「よかろう」

 

 紫龍もシャツを脱ぎ、全力のスタイルである上半身裸でクリシュナと共に海に飛び込んだのであった。

 

調「あの人、どんな魚を獲ってくるのかな?」

 

翼「私達も魚を釣る準備をしよう」

 

 響達も魚を釣り、クリシュナはメバチマグロを、紫龍はカツオを獲ってきたのであった。

 

切歌「おおお…!海の幸が山盛りデス…!」

 

響「マグロとかカツオまであるよ!!」

 

クリシュナ「修行で沖に行く事も多いからな」

 

紫龍「俺はそういうのは初めてだが、面白かったぞ」

 

調「おまけに鮮度抜群…!」

 

翼「常夏の島にこういった強力な氷の力が使える聖闘士がいてくれて助かる」

 

クリス「ひんやりした氷のテーブルや椅子が作れるし、常温の水を一瞬で冷水にできるし、こういった場所にうってつけだ!」

 

氷河「…俺は便利屋かよ…」

 

紫龍「氷河の力はこういった常夏の場所だと暑さを凌ぐのに重宝されるからな」

 

 完全に『歩く冷凍庫』扱いされている氷河は苦笑いしたのであった。そして、海の幸をおいしくたべて一夜を過ごしたのであった。

 

 

 

 そして翌朝、セイレーンの歌が聞こえたため、紫龍達はすぐに起きた。

 

氷河「これはセイレーンの歌!」

 

紫龍「お前達、起きろ!」

 

 紫龍達に起こされ、響達は寝ぼけていながらも起きたのであった。

 

翼「…やはり声は海側か。まさか海中から…?」

 

マリア「考えている暇はないわ。まずは襲ってくるノイズを叩きましょう」

 

クリス「人が気持ちよく寝てる所を邪魔しやがって!てめえら、覚悟しやがれ!」

 

 紫龍達と装者によってノイズ達は全滅した。

 

響「ふう…ようやく落ち着いた、かな?ずっとこんなにたくさんのノイズと戦ってきたんですか?」

 

翼「半数近くは紫龍達が倒したが、そういう事だ。水着型なしではきついだろう」

 

切歌「暑くて汗が凄くて、イガリマを持つ手も滑るデスよ…」

 

調「切ちゃん、一番やりにくそう…。私もローラーに砂がからんできつかったけど…」

 

響「どうすれば水着型になれるんですかね…?」

 

切歌「心象による影響って聞いたデスけど…」

 

響「うん。だけど、水着型になりたーい!ってずっと思ってるのに、全然ならないんだよね」

 

調「どうして…?」

 

マリア「詳しい条件はわからないけど、私はすぐに変わったし…」

 

クリス「あたしは海に引きずり込まれた時だ」

 

翼「私は雪音が海に落ちるのを見た時だったな…」

 

切歌「みんなバラバラなんデスね…」

 

調「難しい…」

 

クリシュナ「無い物ねだりをしても仕方ない。俺達がフォローする」

 

紫龍「一休みしたら調査に行くぞ」

 

マリア「ところで、効率の問題もあるしチームを分けるのはどうかしら?」

 

紫龍「確かに、これだけの人数がいる。固まって動くより効率もいいはずだ」

 

クリス「いいんじゃねえか?」

 

翼「私も異存ない」

 

 チーム個々の戦力を考え、小宇宙使いと水着型持ちの装者と水着型なしの装者の3名1チームで探索する事が決まり、クリシュナと響とマリア、紫龍と翼と調、氷河とクリスと切歌のチームに分かれ、マリアのチームは内陸部の調査にあたった。

 

マリア「この島に詳しいあなたが協力者になってくれて助かったわ」

 

クリシュナ「ふっ、この島は俺の庭も同然だからな」

 

マリア「それにしても、あなたと共に行動するというのもあまりないわね」

 

響「そうですか?そう言われてみると…」

 

マリア「あなたも翼とかと組んだ方がやりやすかったんじゃない?」

 

響「そんな事ないです。私はマリアさんと一緒で嬉しいですよ!」

 

マリア「そ、そう…?」

 

響「マリアさんの曲、よく聴いてますから!翼さんとのコラボステージもすっごいカッコよかったです!」

 

マリア「あ、ありがとう…。何だか照れるわね」

 

響「あ、そう言えば食料確保ってどうします?昨日は海鮮尽くしだったし、森の食べ物もいいですよね~」

 

クリシュナ「そうだな。ふっ、近くにいるだけで明るくなれる子だ」

 

響「あのフルーツ食べられるのかな?さすが南国って感じですね!…あれ、何か言いました?」

 

クリシュナ「さて、どうだろうな?」

 

 そう言ってると、セイレーンの歌が聞こえた。

 

クリシュナ「どうやら、ノイズが出てくるようだ」

 

マリア「狭いここでは不利よ、開けた場所へ行きましょう!」

 

 開けた場所でノイズと戦い、殲滅したのであった。

 

クリシュナ「欠片はないようだ」

 

響「聖遺物の欠片はノイズが持ってるんですよね」

 

マリア「まだ正確にはわからないけど、何らかの影響で欠片と同化していると推測されるわね。そしてその個体は高い戦闘能力を持つ。だから、戦ってみれば見分けはつくはずだけれど」

 

響「う~ん。あっちから来てくれない事にはどうしようもないんですね。あ、あの木の実ナッツみたいでおいしそう」

 

 響は道中にあった木の実に反応した。

 

クリシュナ「この木の実は味はよくないぞ。食べられそうな植物を見つけたら、俺に聞いてくれ。間違っても食べて確かめてはいかんぞ」

 

 しばらく進んでいると、響の様子がおかしくなった。

 

マリア「疲れたのかしら。それなら少し休んでも」

 

響「マリアさんは背が高くて~、プロポーションもよくて~、歌も上手くていいなぁ~!」

 

 急に響はマリアにペタペタ触り始めた。

 

マリア「ひゃっ!?ちょ、ちょっと何!?ペタペタ触って…」

 

響「大人の~セクシー!って感じですよね~、こんな風になりたいな~!あ~っ、なりたいな~!」

 

マリア「い、一体どうしたの!?」

 

クリシュナ「これはまさか…」

 

 クリシュナとマリアは響が酔っ払った様子で千鳥足になっているのに気付いた。そして、食いかけの木の実を持っている事も

 

響「マリアさ~ん。そのアダルトパワーを私にも分けてくださいよ~!」

 

マリア「あなた、その木の実!」

 

響「これですか~?最っ高においしい木の実ですよ~。食べると気持ちよくなるんです~、マリアさんも~、クリシュナさんも~、どうですか~?」

 

クリシュナ「その木の実はアルコール成分が豊富に含まれているんだ!食べられそうな植物を見つけたら俺に聞けと言ったのに聞いてんなかったのか!」

 

 クリシュナは木の実を取り上げ、捨てたのであった。

 

響「あ~、木の実が逃げていった~。代わりにマリアさんのアダルト分けてください~!」

 

 酔いが覚めない響は今度はマリアに抱き付き、胸などを触りまくった。

 

マリア「だからクリシュナが注意しなさいって言った。ちょっと、だ、抱き付いてこないで!」

 

響「いいじゃないですかあ~、減るもんじゃなし~、へへへへえ~…!」

 

マリア「や、やめ!クリシュナ、何とかして!!」

 

クリシュナ「仕方あるまい…!」

 

 クリシュナは槍の柄の部分で響の頭を叩いた。

 

響「痛い~!」

 

クリシュナ「アルコールを吹き飛ばすぞ!」

 

 それから、クリシュナは柄の最も後ろの部分で響の星命点を突いたのであった。

 

マリア「何をしてるの?」

 

クリシュナ「チャクラ、聖闘士で言えば星命点を突いた」

 

マリア「星命点…?」

 

クリシュナ「まぁ、簡単に言えば急所とでも言うべき体の場所だ。俺はその部分を突き、アルコールを体の外に出しているのだ。ちなみに響の守護星座は乙女座だと紫龍から聞いた」

 

マリア「しばらくすれば戻りそうね…」

 

 一方、紫龍達は…

 

紫龍「俺達のルートは海岸線沿いだ。ここで現れるノイズは海から出てくるから、気を付けろ」

 

調「はい」

 

翼「心得た」

 

 しかし、沈黙が続いたのであった。

 

紫龍「(どうも話しかけづらい状況だな…)」

 

翼「あそこにイルカがいるぞ」

 

調「!?野生のイルカなんて初めて見た…。可愛い」

 

紫龍「やっと喋ったな。そうしていると、調も年相応の少女だな」

 

調「そう、ですか。紫龍さんはどう見ても私より一つだけ年上とはとても思えません…」

 

紫龍「確かに、聖闘士は悪く言えば実年齢より老けて見えるのだからな」

 

調「それと紫龍さん、翼さん。私、強くなりたいんです」

 

翼「…強く、か」

 

調「自分が役に立ててるのか心配で…。どうすれば翼さんや紫龍さんのように強くなれますか?」

 

紫龍「翼も未熟な所が結構あるし、俺も黄金になったとはいえ、老師に比べればヒヨッコだ。だが、焦らずに強くあろうとする心構えがあればいつかはそうなれる」

 

調「焦らない事…」

 

 そう言ってると、ノイズの群れが来た。

 

翼「セイレーンの歌…。ノイズが来るぞ!」

 

 ノイズが現れたが、鎧を纏った紫龍達にあっさり倒されたのであった。

 

調「聖遺物の欠片はないみたいですね」

 

翼「雪音の言い回しを借りれば、ハズレ、という事か」

 

調「切ちゃん達が欠片も地を撃退してくれてるといいですね」

 

翼「そうだな」

 

紫龍「この辺りで食料の調達でもしよう。俺は沖に出て大物を獲ってくる」

 

調「私達は釣りで魚を確保します」

 

 紫龍は海に飛び込み、翼と調は魚釣りをした。そして、紫龍は大物の魚を獲ってきて、調はたくさん魚が釣れたのであった。

 

翼「相変わらず大物を獲ってくるな…」

 

紫龍「足りないよりはマシだろう?」

 

調「そうですね。それと、運ぶ前に」

 

 調は釣った魚と紫龍が獲ってきた大物の魚の下ごしらえをした。

 

翼「な!?この場で下ごしらえまで…!」

 

調「魚はなるだけ早く内臓を処理しておくとおいしく食べられるんです」

 

翼「すでに店頭で見る魚と寸分違わない…!運びやすいよう、糸で束ねる配慮まで」

 

紫龍「料理スキルが高いな…」

 

調「お料理するのは嫌いじゃないです」

 

翼「(先程、月読は自分が役に立てているのか心配だと言っていたが…、そもそも、私は役に立てているのだろうか…?)」

 

紫龍「翼、調が羨ましいのか?」

 

 今度は翼が調みたいなスキルを身につけたいと頼んだのであった。一方、氷河達は…。

 

クリス「こっち方面は荒れ地ばっかじゃねーか。何にもねえぞ…」

 

切歌「ないのデス…」

 

クリス「こんなとこ、調べる必要あるのかよ!?」

 

切歌「わかんないデス…」

 

氷河「ここは何もないから食料調達もできない。別の場所にでも行って調査と食料調達にでもするか?」

 

切歌「石ころの下に隠された魅惑の食材があったりとかは」

 

氷河「そんなのは聞いた事がない。ここにいても時間にムダになるから、別の場所に」

 

 そう言ってると、セイレーンの歌が聞こえ、ノイズが現れた。

 

氷河「ノイズか…!」

 

クリス「氷河、さっさとやっつけちまおうぜ!」

 

切歌「あたしもそうするデス!」

 

 3人はあっという間にノイズを蹴散らしたのであった。

 

氷河「さて、別の場所に」

 

 氷河は別の場所へ行こうとしたが、クリスと切歌は鳥を撃ち落とそうとしていた。しかし、連携が上手く行かず、互いの足を引っ張り合っていたのであった。

 

氷河「鳥が全て逃げてしまったな…。もう調査をするしかない」

 

 氷河は呆れ、クリスと切歌は落ち込んで調査をしたのであった。そして、戻ってきた一同は情報交換と食事を行ったのであった。

 

クリシュナ「結局、欠片は見つからなかったか…」

 

紫龍「クリシュナの方も成果は食料程度か…」

 

氷河「俺達に至っては食料さえ調達できなかった…」

 

調「…だいたい想像できる…」

 

 そして、昼食を食べ終わった直後、セイレーンの歌が聞こえてノイズが出現した。

 

クリス「ノイズのお出ましか…」

 

クリシュナ「俺達は瞬時に倒せるが、ここまで出てこられるとうんざりする」

 

紫龍「ならば、さっさと片付けるまでだ!」

 

 あっさりとノイズ達は片付いたのであった。響は戦いの最中、沖合に見えた大きな影が気になっていた。

 

氷河「どうした?響。戦いに集中できてなかったぞ」

 

響「氷河さん、さっき沖合に何か大きな影が見えたような気がしたんです。それにあのシルエット、どこかで見たような気がするんですけど」

 

マリア「でも、内陸からもセイレーンの歌が聴こえてたわね」

 

調「神出鬼没…。カルマ化したノイズなのかも」

 

紫龍「元凶ではあるだろうが、カルマノイズが複数いる可能性もあるかも知れない。次の探索は慎重にやるべきだ」

 

翼「今度は回る場所を入れ替えよう」

 

 再び紫龍達は3チームに分かれて調査を行った。そんな中、氷河チームはセイレーンの歌が聞こえ、ノイズの群れに遭遇した。

 

切歌「セイレーンの歌、近いデスよ!」

 

クリス「来やがったな!欠片が見つかれば上等だ!」

 

氷河「戦いながら海の方にも気を付けろ!」

 

 あっさりと氷河達はノイズを全滅させた。

 

切歌「全滅させ」

 

 そう言ってると、巨大なクジラ型のカルマノイズが姿を現した。

 

切歌「で、でかいデス!」

 

氷河「やはり、カルマノイズか!」

 

 そう言ってると、カルマノイズは通常のノイズを生み出してきた。

 

氷河「さっさと片付かなければならないようだな!」

 

クリス「よーし、さっさと」

 

 ところが、何の前触れもなく大雨と落雷、突風が吹いた。

 

クリス「ちょ!?どうなってんだよ!」

 

 突然の暴風雨のせいでクリスと切歌は思うように戦えなかった。そして、急いで他の仲間達も来た。

 

響「このとんでもない暴風雨は何なんですか!?」

 

氷河「俺にもわからん!」

 

クリシュナ「地元の漁師が言っていた何の前触れもない暴風雨なのだろう!」

 

翼「この暴風雨は台風並みだぞ!」

 

紫龍「カルマノイズは俺に任せて、お前達はノイズを頼む!」

 

 台風並みの暴風雨の中での戦いとなったため、装者一同は途方もない苦戦を強いられた。

 

調「とても風が強い!」

 

切歌「吹き飛ばされてしまいそうデス…!」

 

マリア「それでも…戦わなくちゃいけないわ…!」

 

 平然としている氷河やクリシュナと違い、装者達は猛烈な暴風の中でも踏ん張りながら戦った。そして、紫龍はカルマノイズと対峙していた。

 

紫龍「他にも複数いるかも知れないが、カルマノイズは絶対に逃がさん!この紫龍最大の奥義を受けてみるがいい!廬山昇龍覇!!」

 

 カルマノイズの押し潰し攻撃に対抗するように紫龍は廬山昇龍覇を放ち、逆にカルマノイズを吹っ飛ばして消滅させたのであった。

 

紫龍「倒したか…」

 

 ところが、またしてもセイレーンの歌が聞こえた。

 

マリア「また聞こえたわ!」

 

翼「内陸の方から聞こえたが…」

 

クリシュナ「島を調査しても内陸から聞こえるセイレーンの歌の発信源がわからないなら、残るは神殿だけだ」

 

クリス「神殿か…」

 

響「どこにあるのですか?」

 

クリシュナ「俺が案内する。これ程の暴風雨だから、急いで行くぞ!」

 

 暴風雨の中で紫龍達はクリシュナの案内で神殿へと通じる洞窟へ向かったのであった。

 

紫龍「(しかし、この暴風雨はただの暴風雨とは思えない…。嫌な予感がするが、何事もなければいいがな…)」

 

 

 

洞窟

 

 洞窟に入るとセイレーンの歌が聞こえた。

 

クリス「当たりだ。かなり奥の方から響いて来やがる」

 

マリア「てっきり海から来ているものだと思っていたけど、まさか、島の地下から…?」

 

調「今度こそ、この奥に…」

 

響「行こう!」

 

 一行は洞窟を進んだ。

 

切歌「クリシュナはよくこの洞窟を知っていたのデスね…」

 

クリシュナ「修行の一環で島を巡っていたからな。そのついででこの洞窟を見つけたんだ」

 

響「それにしても、島の地下にこんな深い洞窟が広がっているなんて」

 

クリシュナ「島の住人の話では、ここには途方もなく強い神様が眠っているそうだ」

 

マリア「途方もなく強い神様!?」

 

クリシュナ「何でも、その神は地上を奪おうとする神を次々と蹴散らし、遂には地上の支配者となったものの、力尽きて眠りについた、という伝説だ」

 

切歌「メチャクチャ強い神様デスか!?」

 

翼「本当にその神はいるのか?」

 

クリシュナ「わからん。俺もそこまでははっきりとわからない」

 

氷河「(強大な神、か…。それに海…。思い当たる神はいるのだが…、外れてほしいものだ…)」

 

マリア「どうやら、本命が来たみたいよ」

 

 マリアの言う通り、ノイズの群れが来た。

 

響「洞窟の奥からノイズが!」

 

翼「敵の拠点が近いという事か…。斬り拓くぞ!」

 

 一同はノイズの群れと交戦した。しかし、洞窟を崩してはならないために一同は思うように戦えず、ノイズは次々と湧いてきた。

 

響「倒しても奥からどんどん湧いてくる…!」

 

翼「相変わらずセイレーンの歌は聴こえる。きっと、カルマノイズがこいつらを送り込んでいるのか…」

 

クリス「狭い洞窟に山ほどのノイズでほとんど道が塞がっていやがる!」

 

調「途切れそうもないです」

 

響「だったら、途切れるまで倒し続けるだけだよ!頑張ろう!」

 

クリス「こいつら、倒しても倒しても…!おい、てめえらはどうしていつもの調子はどこにいったんだ!?」

 

クリシュナ「状況を考えるんだな。洞窟という場では安易に強大な技を放ってはならない。放てば、己の首を絞める事になるのだぞ!」

 

クリス「あーっ、キリがねえええ!」

 

紫龍「よせ!こんな場所で安易に広域攻撃を使うな!」

 

クリス「まとめて消し飛ばしてやらあああああっ!!」

 

 頭にきたクリスは紫龍達の制止も聞かず、広域攻撃でノイズを吹っ飛ばした。

 

調「確かにノイズはまとめて消し飛んだけど…」

 

切歌「く、く、く、崩れるデース!」

 

響「あわわわわ…、わああああっ!」

 

氷河「急いでその場から離れろ!!」

 

 クリスの広域攻撃のせいで洞窟が崩れ、一同は二手に分かれてしまった。

 

響「クリスちゃん、無茶しすぎだよ…。って、クリスちゃん?」

 

翼「見える範囲にいるのは、私と立花とマリアに…紫龍と氷河だけだな」

 

響「まさか落盤の下敷きに!?」

 

氷河「いや、落盤から逃げるのをこの目で見た。それに、声も聞こえるぞ」

 

 声が聞こえたのであった。

 

切歌「お~い!みんな無事デスか~!?こっちはクリス先輩と調とあたしとクリシュナがいて、みんな無事デスよ~!」

 

クリス「げほっ、げほっ!ちょっと派手にやりすぎた…」

 

クリシュナ「だから言ったであろう、洞窟では安易に強大な技を使ってはならないと。それに、落盤で完全に塞がっている上、安易に壊せばまた落盤が起きる可能性もある。先へ行こう」

 

 クリス達の無事は響達も知る事となった。

 

響「…ほんとだ!みんな無事みたい!よかったあ~!」

 

マリア「とりあえず、向こうにはクリシュナがいるから安心ね」

 

響「ギアを使って落盤に穴を開けられないかな?」

 

マリア「やめておきましょう。さらなる崩落を招くかも知れない」

 

響「うーん…!そうなるとどうしたらいいか…」

 

氷河「別々に進むしかない。それに、この洞窟は一本道ではなさそうだ」

 

紫龍「それより、急いだ方がいい!外の突然の暴風雨は普通じゃない!きっと、何か悪い事が起ころうとしているぞ!」

 

翼「その悪い事はなんだ?」

 

紫龍「わからん。だが、急いだ方がいい事に変わりはない!(洪水になるほどの大雨…。俺の予感が間違いであるといいが…)」

 

 自分の予感が間違ってほしいと願う紫龍であった。

 

 

 

???

 

 しかし、紫龍の悪い予感は的中していたのであった。神殿の奥では、たくさん並ぶ鱗衣の中に一際目立つ位置にある鱗衣がオーラを放っていたのであった。




これで今回の話は終わりです。
今回は響達の合流と洞窟の突入までを描きました。
シナリオでは木の実を食べた響の様子がおかしくなってマリアにセクハラしているのが描かれていますが、今小説ではアルコール成分が豊富に含まれている木の実を食べて酔っ払ったという風に描いています。
ヴァルキリーズ・サマーの舞台となる島の伝説では途方もなく強い神が眠っていますが、その神に関しては聖闘士星矢を見た人ならば簡単にわかるようにしています。
次の話はカルマノイズとの決着と眠っている神が目覚めて響達の前に姿を現します。
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