セイントシンフォギアXD   作:アンドロイドQ14

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131話 ピノコ誕生

ブラックジャックの家

 

 アーティストとしての仕事がある翼とマリア以外の装者達はブラックジャックの家に集まっていた。

 

響「今日がピノコちゃんの誕生日なの!?」

 

ピノコ「そうなのよしゃ!」

 

切歌「だったら、みんなで誕生日パーティーの準備をするのデス!」

 

調「料理は私に任せて」

 

セレナ「暁さんと私はパーティーの準備にしましょうか?」

 

響「それがいいよ!」

 

奏「んじゃ、さっさと始めるか!」

 

 ピノコの誕生日パーティーの準備に張り切る中、クリスと未来はある事を考えていた。

 

クリス「なあ、何であのチビは18歳って主張してるんだ?どう考えても幼稚園児程度じゃねえか」

 

未来「確かに幼稚園児にしか見えないけど、発育に障害が出ている可能性も否定できないよ」

 

クリス「チビ、ほんとに18歳なんだろうな?」

 

ピノコ「ほんとだわしゃ!おっぱいオバケは疑り深いのよしゃ!」

 

クリス「またあたしの事をおっぱいオバケって言いやがったな!何であたしとマリアにおっぱいオバケって言うんだ!?」

 

ピノコ「胸が大きしゅぎるのよしゃ!ピノコにも分けてほちいぐらいなのしゃ!」

 

クリス「分けたくても分けられねえよ、チビが!」

 

ピノコ「おっぱいオバケが!」

 

 クリスとピノコの口喧嘩は最早お約束になりつつあった。

 

奏「何であたしはおっぱいオバケって言われねえんだ?」

 

セレナ「きっと、天羽さんは親しみやすいとピノコさんは思っているんだと思います」

 

響「奏さんって、美人の感じのマリアさんと違って元気溢れる姉御的な感じがしますよ」

 

奏「そっか。よし、あたしらもピノコの誕生日パーティーの準備に加わるぞ!」

 

 みんなで誕生日パーティーの準備を行い、準備が整ったものの、ブラックジャックはまだ帰ってこないため、ピノコは苛立っていた。

 

ピノコ「ちぇんちぇは遅いのよしゃ!!」

 

奏「仕方ないだろ?ブラックジャックのダンナも手術とかで遅くなっちまうのは仕方ないと割り切れよ」

 

ピノコ「割り切れないのしゃ!」

 

切歌「じゃあ、あたし達でピノコの誕生日パーティーをやるのデス!」

 

未来「ピノコちゃん、ハッピーバースデー!!」

 

 ブラックジャックが帰ってこない事に業を煮やしたピノコは響達と一緒に誕生日パーティーをする事となった。そしてピノコがはしゃぎ疲れて寝た頃にブラックジャックが帰ってきた。

 

ブラックジャック「お前さん達か」

 

セレナ「ピノコさんが待ちきれなかったので、私達と一緒にお誕生日パーティーをしました」

 

ブラックジャック「誕生日…。そう言えば、そうだったな(ピノコがここに来て、もう何年になるのか…)」

 

奏「ブラックジャックのダンナ、前から気になってたんだが、ピノコはどうして幼稚園児ぐらいにしか見えないのに18歳って言ってるんだ?」

 

調「発達障害でもあるの?」

 

ブラックジャック「それについて説明する必要があるようだな」

 

 

 

回想

 

 それは、数年前のある夜中の出来事であった。

 

ブラックジャック『ちょうどこんな夜だった…』

 

 くつろぎながら夜空を眺めているブラックジャックだったが、電話が鳴った。

 

ブラックジャック「はい」

 

???『あ!ブラックジャック先生ですね。私はある方の主治医をしております。先生を見込んでお願いしたいんです、今すぐに!』

 

ブラックジャック「ずいぶんいきなりですな。今日はもう遅いんで、明日改めてご連絡を…」

 

???『今晩やらないと手遅れになってしまうのです。これから伺いますから』

 

ブラックジャック「何ですって?どんな病気ですか?」

 

 電話が切れてしまい、すぐに車が到着した。

 

可仁博士「どうも、突然におじゃまをしまして…。私は横倍病院可仁博士と申します。いきなりで申し訳ありませんが、一刻を争うのです」

 

 そして、患者が運び込まれた。

 

ブラックジャック「おいおい、まだ診るとは言ってないだろう!」

 

 結局、診る事になった。

 

可仁博士「お願いします」

 

 患者は能面で素性を隠していた。

 

ブラックジャック「そんなに身元を隠したいのか!まぁ、そんな患者には慣れている。こんな深夜に私のところへ運び込むという事は、まともな病院だと噂が立つからだろう!」

 

可仁博士「い、いえ…。このオペがどこの病院でも無理です。ブラックジャック先生だけが頼みの綱なんです」

 

ブラックジャック「随分と信用されたもんだな…」

 

医師A「先生はどんな手術でもなさる天才的な腕をお持ちだと…」

 

 医師の1人はカルテをブラックジャックに渡した。

 

ブラックジャック「いくら世間体をはばかると言ったって、顔くらい見せたっていいだろう!」

 

可仁博士「ご覧ください」

 

 可仁博士は患者の腫瘍を見せた。

 

ブラックジャック「こいつは腫瘍だな。う~む、こいつはでかいな…」

 

医師B「嚢腫です」

 

ブラックジャック「切り取ればいいだろう」

 

可仁博士「畸形嚢腫なのです」

 

ブラックジャック「畸形嚢腫!?双子のうちの1人が形にならず、もう1人の体の中に入って生まれてくる事がある。育っていくうちに、体の中で袋に入ったまま大きくなっていく。そして大きな腫れ物になってしまう。それが畸形嚢腫だ。こいつぁ驚きだ。だいたい一揃い人間の内臓が入っているじゃないか」

 

 レントゲンで患者の畸形嚢腫を診たブラックジャックも驚いていた。

 

ブラックジャック「脳髄まであるのか!?なぜこんなにでかくなるまで切らずに放っておいたんだ!」

 

可仁博士「それが…、実は……斬ろうとして立ち会った医師達は突然おかしくなるのです。そのためにいつもオペは中止になる。多分、あの嚢腫の呪いです」

 

ブラックジャック「呪いだって?そんなバカな…」

 

可仁博士「信じたくはないのですが…」

 

ブラックジャック「私をからかうつもりなら、お引き取り願おう」

 

可仁博士「と、とんでもない。本当の話なのです」

 

 半信半疑のブラックジャックであったが…。

 

ブラックジャック「5千万!この手術は5千万円でお受けしましょう。口止め料込みでね!」

 

医師達「ええっ!?」

 

可仁博士「わ、わかりました。それで結構です」

 

医師「では、お手伝いを…」

 

ブラックジャック「結構。私1人でやる。今夜はお引き取り願おう」

 

医師「ええっ、しかし…」

 

ブラックジャック「私のやり方に逆らうなら、引き受けませんぜ」

 

可仁博士「わかりました」

 

 その後、ブラックジャックは嚢腫の除去手術を始めようとした。

 

ブラックジャック「ミイラの呪いってのは聞いた事があるが、腫れ物が人を呪うなんてな…」

 

 疑問に思いながらもブラックジャックは腫瘍を切り取ろうとしたが、可仁博士が言ったような異変に襲われたのであった。

 

ブラックジャック「うわっ!いたたた…うぅ…」

 

???『切るな…』

 

 しばらくして、謎の頭痛などは治まった。

 

ブラックジャック「何だ…?」

 

 再びメスを手に腫瘍を切ろうとしたが…。

 

???『切るな…!』

 

ブラックジャック「うわああああっ!」

 

 まるで殴られたかのようにブラックジャックは吹っ飛ばされた。

 

???『切るな!切るな!切るな!』

 

 そして、再び頭痛に襲われ、今度は見えない誰かに頭を掴まれて、打ち付けられた。

 

ブラックジャック「くっ!だ…誰だ!?」

 

 それは、腫瘍の仕業であった。

 

ブラックジャック「しゅ、腫瘍…お前が…。そんなバカな事があるものか!」

 

 腫瘍の呪いを否定し、ブラックジャックは再三メスを手に取って腫瘍を切ろうとしたが、再び誰かに掴まれた感じがし、メスの先はブラックジャックの喉元へ向けられた。

 

???『切るな!切るな!切るな~~っ!』

 

ブラックジャック「ま、待てっ!よく聞け…。私はお前を切り取るが殺しはしない。お前は別の肉体に包まれた人間だ。お前を助けて、生かしておくつもりだ。安心しろ」

 

 すると、今まで起こった異変が収まったのであった。

 

???『生きていたい…。本当に助ける?どうやって?』

 

ブラックジャック「そうだな、培養液にでも浸すか…あるいは…。そうだ、培養液に浸して生命を維持させてやる!」

 

???『あなたを…信じる事にします。あなたはどんな手術でもできる天才的な腕を持ってるんでしょう』

 

ブラックジャック「よく知ってるな」

 

???『あのヤブ医者の話を聞いていました』

 

ブラックジャック「ヤブ医者ね」

 

???『それに…私に話しかけてきたのはあなたが初めてだから』

 

 そして、ブラックジャックは容器に培養液を充填して持ってきた。

 

ブラックジャック「そら、これに入れてやる。そうすれば当面生き延びられるだろう」

 

???「わかった」

 

ブラックジャック「術式開始!」

 

 ようやく手術が始まった。

 

ブラックジャック「麻酔薬を打ってやるから、しばらく眠っていろ」

 

 麻酔した後、ブラックジャックは腫瘍の中身を出し、培養液に入れた。

 

ブラックジャック「身体から出したら大人しくなっちまったな。眠ってしまったのか?特殊なパワーはもうなくなったのか…?」

 

 そして翌日…。

 

ブラックジャック「やあ、おはよう。手術は無事に終わりましたよ。腫瘍はきれいに取り除きました。あんたの身体から出てきたのはね、本当は妹になるはずの肉体だったんだ。見ますかい?」

 

女「見たくありません!早く捨ててください!」

 

 可仁博士達も来たのであった。

 

可仁博士「さすがブラックジャック先生!」

 

医師「この難しい手術をお1人で?」

 

可仁博士「経過は順調のようですな…」

 

ブラックジャック「腫瘍の中身も生きてるよ」

 

 指差した方には、培養液入りの容器に入っている腫瘍の中身があった。

 

可仁博士「ま、まさか…。な、なぜ生かしておくんです!早く処分しなさい!」

 

ブラックジャック「私の患者だ。どうしようと私が決める!」

 

可仁博士「な、何を言ってるんだ?」

 

ブラックジャック「それとも、1千万円で引き取りますか?」

 

女「早く私をここから連れ出してください」

 

 腫瘍の中身が怖い女はブラックジャックの家から逃げ出したのであった。そして夜…。

 

ブラックジャック「お前さん、捨てられてしまったぜ……」

 

 そんなブラックジャックはある決心をした。

 

ブラックジャック「(俺もバラバラになった身体から生き返ったんだ…。お前さんを、人間として生かしてやる!)」

 

 そして人工骨格や人工皮膚などを一通り揃え、ブラックジャックは手術を開始した。内臓などの臓器を普通の人の身体と同じ位置に配置し、組み上がったからだに人工皮膚をかぶせて遂にブラックジャックは腫瘍の中身を1人の女児に組み立てる事に成功したのであった。

 

 手術が終わり、翌朝…。

 

少女「ふぁああ…ふぃ……」

 

 その声に寝ていたブラックジャックは起きた。

 

ブラックジャック「見えるかい?お前さん、生まれ変わったんだ」

 

 1人の人間として生まれ変わった少女は見えるその場を見回した。

 

ブラックジャック「そうだ、これが世の中だ。ここは私の家の手術室さ」

 

少女「うぃ………」

 

ブラックジャック「約束通り、お前さんは生きているんだぜ」

 

ブラックジャック『私はその少女の面倒を見る事にした。私らしくなかったが、少女の眼に宿っていた強い意志の光が私の気持ちを動かした。』

 

 ブラックジャックはその少女の名前を決めた。

 

ブラックジャック「お前さんの名前はピノコだ」

 

 しかし、ピノコはまともな言葉を話せなかった。

 

ブラックジャック「ピ・ノ・コ」

 

ピノコ「ふぃ…うぃ、ぴ…ぴ」

 

ブラックジャック「そうだ、ピノコだ」

 

 そして、ブラックジャックは鏡でピノコの顔がどうなっているのかをピノコ本人に見せた。

 

ブラックジャック「ほら、これがお前さんの顔だ」

 

 しかし、嫌そうな顔をした。

 

ブラックジャック「ん…何だ?気に入らないのか?」

 

 ピノコが髪型が気に入らなかった様子だったため、ブラックジャックはピノコの髪型を変えた。

 

ブラックジャック「さあ、これでどうだ?」

 

 当のピノコは無反応であった。それから後、ピノコのリハビリが始まったが、まともに体が動かなかった。まともに動かせないため、ピノコはブラックジャックに頼ろうとしたが…。

 

ブラックジャック「助けてもらおうなんて考えるな。自分で何とかするんだ」

 

 その後もピノコはまともに歩いたりできなかった。

 

ブラックジャック「(俺は子供の頃、ひどい事故でバラバラになった。今の身体になるまで死ぬほどの苦痛を味わいながら、少しずつリハビリしたんだ。お前も…)」

 

 ピノコのリハビリは続き、1年が経過した。その頃には、まともに体も動かせるようになり、舌足らずではあるものの、話せるようにもなった。

 

ピノコ「ちぇんちぇ~~っ!ねえ、ちぇんちぇってばー。ちぇんちぇ」

 

ブラックジャック「ちぇんちぇじゃないだろ、先生だろ」

 

ピノコ「だからちぇんちぇ、ごはんでちたよ」

 

ブラックジャック「ご飯作れるようになったのはいいけどその話し方、何とかしろよ」

 

ピノコ「れも、ちゃんと通じてるのよ」

 

ブラックジャック「そんな舌足らずじゃいつまでたっても赤ん坊と同じじゃないか。身体は子供でも、お前はもう大人なんだから…」

 

ピノコ「わかってんのよさー。身体ん中に18年も入ってたんやかやじゅーはっちゃいなのよしゃ」

 

ブラックジャック「じゅうはっさい」

 

ピノコ「アッチョンブリケー」

 

ブラックジャック「何だって?」

 

ピノコ「アッチョンブリケー!」

 

 機嫌を悪くしたピノコは別の部屋に行った。

 

ブラックジャック「それ、どういう意味だよ?」

 

 そんな中、通院のためにピノコの姉が来たのであった。

 

可仁博士「これが最後の診察ですな」

 

ブラックジャック「完全に治癒していますよ。もう投薬も不要でしょう。これで私は用なしですな」

 

ピノコの姉「ブラックジャック先生、この御恩は一生忘れません」

 

ブラックジャック「いや、忘れて結構ですよ。どうせ私だって、あんたがどういう人か知らないんだ。それより、あんたに会わせたい人がいるんですがね」

 

 遂にピノコは姉と対面したのであった。

 

可仁博士「その子は?」

 

ブラックジャック「あんたの妹ですよ…同い年のね」

 

可仁博士「なんと!」

 

ピノコの姉「わ、私に妹なんか…」

 

ブラックジャック「確かに初対面だろうが、18年間一緒に育ってきた妹です」

 

ピノコの姉「そんな子知りません!私に近づけないで!早くあっちへ行って!!妹なんかじゃありません!!」

 

 姉に拒絶された事で腫瘍だった頃のピノコのトラウマが蘇り、強い怒りがこみ上げた。

 

ピノコ「バカーー!バカバカバカバカ、人殺し!役立たずのろくでなし、バカ…」

 

 怒りに任せてピノコは姉を叩いたり、踏みつけたりしたが、すぐに可仁博士に止められた。

 

可仁博士「やめなさい!」

 

ピノコの姉「そんな子、妹じゃありません。可仁博士、早くここから帰して!」

 

ピノコ「あんたなんかに……あんたなんかにあたちの気持ちがわかるもんか!!」

 

 姉妹の遭遇は互いを拒絶するという結果に終わった。

 

 

 

 ピノコの生い立ちを聞いた響達は衝撃を受けた。

 

響「ピノコちゃんが……腫瘍の中身だったなんて…」

 

未来「だから、発達障害があるように見えたんですね?」

 

ブラックジャック「ああ。人口骨格などの都合もあってな」

 

切歌「それより、ピノコの姉は妹のピノコを受け入れないなんてどういう神経をしているのデスか!」

 

セレナ「ピノコさんのお姉さんはマリア姉さんと違ってとても冷たい人です!実の姉妹なのに、ピノコさんを妹だと認めないなんて!」

 

調「その人は完全に人でなし!」

 

 生みの親の顔を知らず、血は繋がっていなくても家族のような絆で結ばれているセレナ達にとって、血が繋がっているのにピノコを妹として受け入れないピノコの姉の態度はとても受け入れがたいものであった。

 

奏「あたしもピノコの姉ちゃんの態度は悪いと思うけど、それはあたしらの立場からしたらの事だ。もし、あたしらがピノコの姉ちゃんと同じ立場だったら、そんな事は言えなくなっちまうかも知れない……」

 

 奏は装者の中では年長という事もあり、ピノコの姉の態度は許せないとは思いつつも、自分が同じ立場だったらセレナ達のように激しく責める事はできないと思っていた。

 

ブラックジャック「まあ、あれから互いによっぽどの事がない限り顔を合わせたくないからな」

 

クリス「ま、そうした方が余計なトラブルにならずに済むだろうけどな」

 

 

 

城戸邸

 

 同じ頃、城戸邸では沙織が夜空を眺めていた。

 

星矢「沙織さん、ピノコの姉さんの身元はわかったのか?」

 

沙織「はい。ピノコさんの姉の名前は西園寺ゆりえ。西園寺流の家元にして、グラード財団にも匹敵する企業グループ、西園寺グループの令嬢でもあります。私もこれまで仕事等で何度かその人と顔を合わせた事もあります」

 

星矢「まさか、ピノコの姉さんがとんでもない金持ちの家の生まれなんてな」

 

沙織「私も何度かゆりえさんと顔を合わせ、会話をした事はありましたが、ピノコさんの話題は一切出さなかったので、ピノコさんの身元がわかるまではゆりえさんは一人っ子なのかと思っていたのです」

 

星矢「血の繋がった姉妹が憎み合うってのは、辛いよな…。兄弟なのに憎み合った双子座の黄金聖闘士のサガとカノン、双子の神闘士のシドとバドみたいでさ」

 

沙織「ですが、最終的にはサガとカノン、シドとバドは分かり合う事ができました。ピノコさんとゆりえさんが今でも分かり合えないのは、互いに辛いと思います…」

 

星矢「どっかの並行世界にピノコとピノコの姉さんがちゃんとした双子で生まれて、姉妹仲良く育った世界でもあるのか?」

 

沙織「可能性としては、ないとは言えないでしょう。奏さんやセレナさんが生きている世界があるのですから」

 

 

 

???

 

 ある並行世界では、星矢と沙織が思った通り、ピノコとゆりえはきちんとした双子で生まれ、姉妹仲良く育っていたのであった。

 

大人ピノコ「姉様、あたち、医師免許の試験に合格ちたの!」

 

ゆりえ「それはよかったけどピノコ、その舌足らずな言葉はどうにかならないの?」

 

大人ピノコ「意識すれば普通に話せるけど、じゅっとはダメにゃの!」

 

ゆりえ「あのね…。でも、私達が幼い頃にあの人が何とかしてくれなかったら、私達はこうして双子揃って育たなかったでしょうね…」

 

大人ピノコ「しょの時のおんがえちをちたくて、あたちは猛勉強ちて高校を1年で、大学を2年で卒業しておいちゃちゃまになったの!」

 

ゆりえ「まだピノコは新人でしょ?でも、私は家の跡取り娘、ピノコは飛び級して高校を1年で、大学を2年で卒業して医者になった努力家。私達が立派に育った事はお父様やお母様もさぞかし喜ばれたわ」

 

大人ピノコ「当面はあのちぇんちぇの助手として頑張るのよしゃ!」

 

 いがみ合う元の世界のピノコとゆりえと違い、この世界のピノコとゆりえは姉妹仲良くしていたのであった。

 

 




これで今回の話は終わりです。
今回は装者達がピノコの生い立ちなどの秘密を知る事となる話にしました。
回想シーンはほとんどアニメ通りです。
ピノコの生い立ちを聞いたセレナ達はピノコを妹として受け入れないピノコの姉に怒っていましたが、一応は奏がピノコの姉と同じ立場だと安易に非難できないという、ピノコの姉の心境もある程度理解を示すというのも入れました。
ピノコの姉はブラックジャックのOVA版では西園寺ゆりえと名前が設定されていたため、今小説でもそっちを採用する事にし、並行世界のピノコとゆりえがきちんとした双子で生まれ、姉妹仲良く立派に成長した姿も入れました。その世界はこれまで出た並行世界ですが、どの世界なのかはまだ秘密です。
次の話はブラッククイーンこと桑田このみを初めとしたブラックジャックと縁のある女医が大集合して悪徳女女医との女の意地をかけたバトルを繰り広げる話となり、今まで写真等で出てきた如月恵も登場します。
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