特異災害対策機動部二課
星矢達は早速、本部に行って神獣鏡が必要である事を伝えた。
弦十郎「なるほど、な…。響君達を助けるために、神獣鏡がどうしても必要だというのだな…」
星矢「一刻を争う事態なんだ!神獣鏡はあるのか、ないのかどっちなんだ!?」
弦十郎「そう急かすな。神獣鏡なら、既にペンダントを作成済みだ」
クリス「本当か!?それなら…」
弦十郎「いや、しかし…」
星矢「しかしもかかしもねえだろ!それがなきゃ、未来はこっちに来れないんだ!」
マリア「何か問題でも?」
弦十郎「ああ、ペンダントを作成したものの、扱える適合者が見つからなくてな。無理な起動実験もあって破損してしまい、廃棄処分になっている」
星矢「嘘だろ…!」
クリス「それじゃあ、もうないって事か!?」
弦十郎「いや、廃棄処分と言っても聖遺物を捨てるわけにはいかず、厳重に保管してある。今はそれしか」
星矢「壊れてたって俺達の世界で直せばいい!少しでも、響を救える可能性があるなら十分だ!」
弦十郎「なるほどな…。君は本当にそちらの響君の事を大切に思っているんだな」
星矢「ああ、その通りだ」
弦十郎「…わかった、用意させよう。こちらとしても今の状況で装者の戦力が増える事に異論はない」
翼「本気ですか!?廃棄処分の物とはいえ、機関上層部に無断で聖遺物を譲渡するなんて!」
星矢「人の命がかかってるんだぞ!人の命の危機に法律もクソもねえ!」
翼「星矢、いくら何でも」
???「それだったら、僕が裏工作でもしようか?」
瞬と一輝が入ってきた。
星矢「瞬!」
瞬「僕の幻魔拳は威力を調節すれば人を操ったりもできるんだ。本当はそんな使い方はしたくないけど、人の命がかかっているのなら、敢えてその使い方をしよう。上層部の人に幻魔拳をかけて聖遺物の譲渡を許可させるよ」
翼「だが…、人の命がかかっているとはいえ、洗脳して許可をとらせるのは…」
弦十郎「全く、俺の責任の事にまで心配して敢えて汚名を被ろうなんて大したものだな。なかなかかっこよかったぞ」
瞬「いえ、どうしても放っておけなくて…。仮に洗脳がバレたとしても、弦十郎さんのせいになりませんから」
弦十郎「途方もない自己犠牲の精神だな」
そう言ってると、ノイズ警報が鳴った。
朔也「市街地にノイズの反応多数!」
マリア「ほんと、こういうタイミングでばかり現れるんだから」
一輝「全くだ」
弦十郎「3人とも早速で悪いが、翼達と一緒に出撃を頼めるか?戻ってくるまでに神獣鏡は用意しておこう」
瞬「聖遺物譲渡の裏工作は僕に任せて」
星矢「ああ!頼むぞ、弦十郎、瞬!」
星矢達は出撃したのであった。
市街地(並行世界)
星矢達はノイズを殲滅していた。
星矢「ペガサス流星拳!」
光速の連打でノイズの群れは1秒も経たないうちに炭と化した。
マリア「流石は光速拳の使い手ね」
翼「星矢は何をしたんだ?腕が光ってから何が起きたのかがわからない…!」
一輝「他人の事を気にしている暇でもあるのか?」
一輝はチェーンでノイズの群れを一掃していた。
クリス「しっかし、あたしら装者にはこの数はキリがねえな!猫の手も借りたいくらいだ!」
マリア「そう言ってるうちにお望みの猫の手がやってきたみたいよ?」
その猫の手とは、響であった。響はノイズを殴り倒していた。
星矢「響が来たみたいだな。よし、さっさと終わらせるぞ!」
星矢達は一気にノイズを全滅させたのであった。
マリア「…ねえ。行きがけにエルフナインに言われた事、覚えてる?」
クリス「ああ、覚えてる」
回想
それは、星矢達が出撃する前の事だった。
エルフナイン「準備の途中、すみません。少しだけ、いいですか?」
マリア「どうしたの?」
エルフナイン「向こうの響さんと接触を持つにあたって、一つだけ試してほしい事があるんです」
クリス「どうした?」
エルフナイン「伝え聞いた状況から判断する限り、向こうの響さんは、それこそ孤立無援の強い孤独感の中にいると思います。ですから…独りじゃないって教えてあげてください。向こうの響さんにも逆にこちらの響さんの感情が流れ込んでいる以上、その言葉はきっと届くと思います」
星矢「よし、エルフナインの言った事も実行する」
クリス「ふっ…」
マリア「何よ、急に笑って」
クリス「いや。考えてみたらあたしら、あいつに救われてるんだよな」
マリア「そうね…そういう意味では適任かも知れないわ。逆にあの子を助けた星矢も適任よ」
星矢「そうだろうな」
星矢達は笑いあったのであった。
マリア「だから…あなたの背中は!」
クリス「あたしらが護ってやる!」
星矢達はノイズを一掃したのであった。
一輝「終わったな」
戦いが終わり、響は帰ろうとした。
星矢「響、ちょっと待ってくれないか?」
星矢の言う事には意外と素直に響は応じたのであった。
翼「私の言葉にも耳を傾けない立花響が…星矢の言葉に耳を傾けた…?」
星矢「お前と話をしたい奴がいるんだ。聞いてくれないか?」
響「……」
無言ながらも、響は聞く事にした。
マリア「(ナイスよ、星矢…!)」
クリス「あたしは雪音クリス。17歳、誕生日は12月28日で血液型はA型だ。好きなものは…あ~、その…、あんぱんだ!」
響「いきなり何…?」
クリス「…いいから覚えとけ!」
響「……」
マリア「私はマリア・カデンツァヴナ・イヴ。22歳よ」
響「あなたまで…一体なんなの?」
マリア「ふふ、ただの自己紹介よ。少し昔を思い出して、ね」
星矢「それと、一番最後になったが俺は星矢、サジタリアス星矢。15歳だ」
響「星矢、さん…?」
星矢は自己紹介の際に自分の顔がよくわかるようにヘッドギアを外した。クリス達には大した反応は見せなかったが、星矢には大きな反応を見せた。
響「(夢に出てくる私を助けてくれた人にそっくりな人、星矢っていうんだ…)」
星矢「自己紹介で引き留めて済まなかったな。もう帰るか?」
そのまま響は帰っていった。
マリア「行っちゃったわね」
クリス「だけど、星矢にはかなり反応してたな。やっぱ、星矢もあいつを助けるカギになるんじゃねえか?」
星矢「それでも未来には及ばねえよ。だが、響を救うのはこれからだ!」
クリス「ああ(あいつがあたしらを救ってみせたように、今度はあたしらが必ずあいつを救ってみせるからな)」
S.O.N.G潜水艦
それから、星矢達は神獣鏡を受け取って元の世界へ帰ってきた。
マリア「今回も無事戻って来られたわね…」
クリス「ああ、そうだな」
エルフナイン「3人ともお帰りなさい!」
沙織「よく無事に帰ってくる事ができましたね」
星矢「待ってたのか?沙織さん」
沙織「さぁ、どうでしょうね?」
意地悪な答え方をした沙織であった。
弦十郎「それで、神獣鏡は?」
星矢「あったぞ。これが、神獣鏡だ」
星矢はもらってきた神獣鏡を見せた。
エルフナイン「麻森博士、これが…」
麻森「うむ、間違いなく神獣鏡だ」
クリス「…悪い。ペンダントは貰ってきたんだけど、破損してるらしくて」
麻森「別に破損していようと関係ない。壊れた物はまた直せばいいだけの事だからな」
弦十郎「よくやったお前達!では麻森博士、エルフナイン君」
麻森「わかりました。エルフナインと共に直ちに修復に入ります」
星矢「頼むぞ」
麻森とエルフナインはすぐに神獣鏡の修復を始めた。
そして修復が終わり、神獣鏡のペンダントは未来に手渡された。
未来「これが、新しい神獣鏡…」
麻森「向こう側の世界では一つ目の神獣鏡となる」
エルフナイン「それと、ギアを起動させる前にこちらを」
エルフナインが見せたのはLiNKERであった。
未来「LiNKER……」
不安そうな未来の手を星矢と沙織が握った。
未来「星矢さん、沙織さん…」
星矢「恐いのか?」
未来「ちょっとだけ、でも…大丈夫」
沙織「そうですか。でも、LiNKERを打って気分が悪くなったらすぐに言ってください」
星矢「そん時は俺達の小宇宙でLiNKERを除去するからな」
未来「星矢さん…」
そんな未来の手の上に紫龍と氷河と瞬も手を置いてくれた。
紫龍「未来、俺達もついている」
氷河「フロンティア事変の時はあのバカウェルのせいで歪められたが、今度こそ本当に君の純粋な想いを込めるんだ」
瞬「そうすれば、再びギアを纏えるはずだよ」
未来「紫龍さん、氷河さん、瞬さん…(そうだ、こんなにも私を支えてくれる人達がいっぱいいる…)」
星矢達が見守る中、未来は再びLiNKERを打った。
未来「(響…、思い出すよ、あの時の事…。私は響を助けたい…この想いであの時、私は装者になれた…。それは今も同じ…ううん、あの時以上に私は響を救いたいと思ってる…。だから、私の想いに答えて…神獣鏡!)」
かつての出来事を思い出しながら未来は聖詠を唱えた。すると、未来はかつてのようにギアを纏う事に成功した。
星矢「おおっ!!大成功だ!」
麻森「信じられません…、宝くじ一等を2回連続で当てるような奇跡を起こしたなんて…!」
紫龍「だが、未来は奇跡を起こした事に変わりはない!」
未来が再びギアを纏えた事に星矢達は大喜びした。
未来「私、できたんだ。装者になれた…響を救うために…」
星矢「やっぱ、あん時より今の方がキラキラして輝いてるぞ、未来!」
フロンティア事変でのギアを纏った未来の痛々しさを見たため、例え同じ姿でも星矢達には今の未来の方がより輝いて見えていたのであった。
切歌「でも、こうあっさり適合されるとあたし達の立つ瀬がないデスよ…」
調「ううん…。それだけ、未来さんの想いの力が強かったという事」
麻森「(だが、想いの力だけでウェル博士の無謀な処置なしで纏えるのだろうか…?)」
一同は大喜びする中、了子亡き後の櫻井理論の第一人者である麻森には未来があっさりと再びギアを纏えた事に疑問を持っていた。
弦十郎「よし!その力、早速試してみろ!」
未来「はい!」
早速、シミュレーターで響が初めてギアを纏った時の状況で試す事となった。
星矢「この光景って…、響が初めてギアを纏った時と同じだ!」
未来「(今になって響が初めてギアを纏った時がちょっとわかる気がする…。急に知らない力を得て、戸惑った事を…。私も色々と戸惑ってるけど…、響を助けたい!)」
今回、未来は自分の意思では初めてギアを纏ったため、表には出していないものの、色々と戸惑っていた。しかし、その事で響が初めてギアを纏った時の気持ちを推測した。そして響を助けたい気持ちは変わらないため、決意を固めてアームドギアを形成し、唄いながら戦い始めた。
クリス「先輩、あいつ…」
翼「自分の意思では初めてだというのに、フロンティア事変の時と同じようにアームドギアも使えているとは…」
瞬「それより…この歌って…」
星矢「バカウェルに洗脳されてた時と全く変わってねえぞ…」
未来の唄っている歌はフロンティア事変の時と全く変わっていなかった。唄っている未来の歌は女の子同士の友情を飛び越え、レズと思われてもおかしくないほどの歌であった。未来の動きの方は流石にギアを初めて纏った頃の響程ではないにしろ、ぎこちなかった。フロンティア事変の時でも聖衣を脱ぎ、攻撃を全くしない星矢に軽くあしらわれていた時はぎこちなさが垣間見えていたが、今回はそれがより顕著に出ていた。
未来「(ノイズとの戦いって、実際にやるとここまで大変だったなんて…!)」
今まで未来は響達がノイズと戦う所を目の当たりにしてきたが、実際に自分がやるととても大変であった事を実感したのであった。襲い掛かるノイズに扇からビームを発射したり、振り払ったりして応戦していた。
未来「(囲まれてたら、このまま振り払ったりしてもキリがない!だったら…!)」
キリがないため、未来はギアのホバリング機能を使う事にした。
未来「ビームを薙ぎ払うように撃てばいい!やああああっ!!」
ホバリングで時計のように回りながら未来は扇からビームを薙ぎ払うように放ち、ノイズを一掃したのであった。
氷河「未来の奴、考えたな」
紫龍「ビームを放ちながらホバリングで時計回りに回転し、薙ぎ払うように撃ったな」
シミュレーターのノイズを全部倒し終わったのであった。
瞬「未来、初めてなのに凄いよ…」
星矢「響は初めてギアを纏った時はまともに戦えなかったからな。初めてであそこまで戦える未来の方が才能があるんじゃねえか?」
瞬「う~ん、どうだろう…?」
ノイズと戦い終わった後の未来は息切れしていた。
未来「はぁ、はぁ…やれる。ノイズ相手なら…」
星矢「未来、さっきの恥ずかしい歌は凄かったぞ」
未来「せ、星矢さん!私はそんな恥ずかしい歌は断じて趣味ではありません!ギアを纏ったら勝手に口に出て…」
切歌「もうラブソングをすっ飛ばして、レズソングデス!」
調「私も『なぜそこでレズソング!?』って言いたくなっちゃうよ」
今回、未来は自分の意思でギアを纏ったため、恥ずかしい歌を一同に聞かれ、それを星矢達にからかわれて顔が真っ赤になった。この光景はある意味では公開処刑も同然であった。
沙織「うふふっ、未来さん。星矢達はあなたの過剰な緊張をほぐすためにあんな事を言ったのですよ。それに、シンフォギアシステムで出る歌はあなたの心の中から出てくるもの。ウェル博士に想いを歪められた時でも、今回でも変わらないというのは、あなたが響さんを大切に思っているからです。違いますか?」
未来「い、いえ……」
クリスがシミュレーターへ行こうとしたが、紫龍に止められた。
クリス「何すんだよ、紫龍!」
紫龍「俺が未来にカルマノイズ戦のレクチャーを行う。事故でお前のギアが分解されたらどうする?」
その言葉にクリスは言い返せず、紫龍が行く事となった。
未来「紫龍さん…」
紫龍「自分の意思で初めてギアを操ったにしては上出来だ。だが、これから戦うのはただのノイズではない。装者では戦うのが難しいカルマノイズだ。よって、お前にカルマノイズ戦のレクチャーを行う」
紫龍は気合で上着を破ろうとしたが…。
未来「紫龍さん、脱衣はやめてください!とっても恥ずかしいんですよ!!」
紫龍の上半身裸は未来にも刺激が強すぎるため、脱ぐなと言われた紫龍は後ろを向いてうずくまり、落ち込んでしまった。
翼「脱ぐなと言われたら紫龍が落ち込んだぞ…」
切歌「そんなに脱衣してムキムキの上半身裸を見せびらかすのが好きだったのデスね…」
翼「紫龍のあの癖は師匠譲りらしい。しかし、聖衣に頼る甘えを消すために聖衣を脱ぐのならともかく、なぜシャツを残さないのかが理解できない。シャツを残しても別に甘えにはならないはずなのだが…」
調「それを差し引いても、意外と紫龍さんはナルシストみたい…」
自分が『脱衣はやめてください』といったせいで落ち込んだ紫龍に、未来は申し訳ない気持ちになった。
未来「その…紫龍さん…」
紫龍「き、気にしなくていい…。それより、カルマノイズはお前達装者にはとても厄介な敵になる。そこで、カルマノイズ戦で覚えておかねばならない戦い方を教えるぞ。準備はいいか!?」
未来「はい、お願いします!」
紫龍「よし、まずは俺目掛けて攻撃してこい!」
未来は扇で紫龍を振り払おうとしたが、紫龍は容易く見切った。
未来「かわされた…?」
紫龍「その1、カルマノイズは生半可な攻撃は回避する。本来はもっと遅いが、手を抜いている俺に当てられないようではカルマノイズには当てられないと思え!」
未来「はい!(今の手を抜いている紫龍さんに当てなきゃ、カルマノイズには当てられない…!)」
色々と考えながら未来は試行錯誤で攻撃し、その末に『閃光』は紫龍に当たった。しかし、紫龍は小宇宙でガードしていた。
紫龍「その2、カルマノイズは半端なダメージでは再生する。俺は小宇宙による頑丈さで再現しているが、実際のカルマノイズは再生する。装者だけでカルマノイズを倒すには、他の装者との連携が不可欠だ!」
未来「はい!」
紫龍「その3、カルマノイズは破壊衝動を植え付ける呪いを放つ。流石にこれは俺の小宇宙による威圧感で代用しなければならないが、今から俺は小宇宙を燃やし、威圧する。それに抗ってみせろ!」
紫龍は小宇宙を燃やし、威圧感を全開にした。
切歌「な、何なのデスか!?」
調「凄い威圧感…!」
翼「(この威圧感はカルマノイズの呪いにも匹敵するか上回っている上、今の紫龍を見てると、黄金の龍に睨まれているような感じだ…!)」
見ている装者達にも紫龍の威圧感はすさまじいものであった。
未来「(紫龍さんの威圧感、まるで体が押し潰されるような感覚…。だけど…、こんな威圧感に負けてはダメだ!)」
紫龍の威圧感の大きさを知りながらも未来は抗い、攻撃したのであった。
紫龍「やるな、未来。カルマノイズとの戦いの心得は教え終わった。後は向こうの響や翼と共に力を合わせ、カルマノイズを倒して響を救うんだ!」
未来「はい!」
切歌「紫龍はとても大人びてるデス!」
調「紫龍さんは近いうちに家庭を持ってそう…」
紫龍「俺がレクチャーしたが、マリア、未来はどうだ?」
マリア「まだ未熟だけどセンスはいいわ」
弦十郎「未来君。君の覚悟と、そして行動。しかとこの目で見届けさせてもらった。それでは未来君を臨時の装者として登録させてもらおう」
未来「あ、ありがとうございます…」
沙織「ですが、一つだけ約束してほしい事があります。響さんを救う事も大切ですが、決して無茶はいけません。あなたにもしもの事があれば、響さんも悲しみます」
未来「はい、わかっています。でも…響は必ず助けてみせます!」
そして、出発となった。
未来「これがギャラルホルンのゲート…!」
星矢「未来、未知の知らない世界へ行くのが怖いか?」
未来「ちょっと…」
並行世界へ行くのが少し不安な未来の手をマリアとクリスが握ってくれた。
マリア「でも、あなたは1人じゃないわ」
クリス「あたしらもいるんだ」
星矢「君は1人で響を救うんじゃない、俺達や向こうの翼、一輝、瞬と一緒に響を救いに行くんだ」
未来「星矢さん…」
星矢が差し出した手を未来は握った。
星矢「沙織さん、みんな、今から響を救いに行ってくる!」
氷河「気を付けるんだぞ!」
瞬「それと、向こうの僕と兄さんにもよろしくね」
出発しようとした星矢達であったが、沙織に止められた。
沙織「星矢、出発の前に大切な話があります」
星矢「話?」
星矢達は沙織からの話を聞く事にした。
星矢「沙織さんが心配してるのは、向こうの世界の響の事なのか?」
沙織「その通りです。向こうの響さんは融合症例のままノイズと戦い続けているのです。S2CAのような力を一切使っていないのでこちらの響さんに比べると浸食のスピードは遅いとは思いますが…、それでも戦いを続けているので何か恐ろしい予感がします…。場合によっては、未来さんの神獣鏡で向こうの響さんの体内にあるガングニールを除去せざるを得なくなるかも知れません。向こうの響さんの異変に気を付けてください」
星矢「わかった。行くぞ、未来!」
未来「はい!(今から助けに行くよ、響!)」
クリス「こら、あたしらも忘れるんじゃねえ!」
星矢と未来に続いて、星矢達も入ったのであった。
調「そう言えば、向こうの世界の響さんはまだ体内の聖遺物が除去されてないね」
切歌「もう完全に侵食されちゃってるんじゃないデスか?」
氷河「それはあり得んな。向こうでは大きな事件は起きていないから、まだ完全浸食はされていない」
翼「沙織お嬢様、向こうの立花は…」
沙織「さっきのはあくまでも推測です。ですが、私にはこっちの響さんよりも恐ろしい事態が発生するような気がしてならないのです…。ガングニールの浸食以上に恐ろしい事が…」
並行世界の響はこっちの響以上に恐ろしい事態に見舞われると沙織は予想していたのであった。
公園(並行世界)
星矢達は並行世界に来た。
未来「ここが並行世界…?全然そういう風には見えないけど…」
クリス「ぱっと見は、な。けど、よく見れば色々と違う所もある。いるべき人間がいなかったり、あるべき物がなかったり、なんて事もざらだからな」
未来「そうなんだ…」
クリス「ともかく、だ。こっちの事でも、ギアの事でもあたしが先輩だからな。遠慮なく頼ってくれ!」
未来「ありがとう、クリス」
クリス「うっ…」
星矢「クリス、お前は切歌と調に慕われすぎて未来に先輩扱いされないのがショックなんだろ?」
クリス「う、うるせえ、星矢!」
マリア「はぁ、何やってるんだか…。こんな所で時間を無駄にしても仕方ないわ。早速二課に向かいましょう」
星矢達は二課へ向かったのであった。
これで今回の話は終わりです。
今回は星矢達が神獣鏡のペンダントを受け取るのと、未来がギアを纏い、並行世界へ行くのを描きました。
未来がレズソングこと『歪鏡・シェンショウジン』を星矢達に聞かれ、星矢達がからかうシーンはしないフォギアのネタをギャグシーンとして取り入れました。また、紫龍が御得意の脱衣をしようとした際に未来に脱ぐなと言われて落ち込むシーンもギャグとして入れました。
次の話は未来が星矢達と一緒に並行世界へ行きますが、まだ名前は伏せているものの、ギャラルホルン編のある人物も出てきます。