セイントシンフォギアXD   作:アンドロイドQ14

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189話 神浜サマーガール&レディコンテスト

民宿

 

 装者や保護者、五傑集に魔法少女達は近くの民宿で夜を過ごしていた。

 

マリア「神浜の海水浴場はいい場所ね」

 

奏「ああ、海も綺麗だし、人も多かったしな!」

 

セレナ「姉さんや天羽さんのお陰で泳げるようになりました」

 

奏「もしかすると、あたしとセレナの水着型ギアの発現ももうすぐかもな」

 

 しばらくしてはしゃぎつかれたのか、セレナは先に寝た。

 

マリア「セレナったら、はしゃいでもう寝ちゃったのね」

 

奏「なあ、夕方が近くなった時に気になった事があるけど…」

 

マリア「私達を見ている誰かの事ね」

 

奏「ああ。何かやらかすんじゃないかって思ってさ」

 

マリア「翼達も気付いているようだけど、警戒は必要ね」

 

 その警戒通り、時雨とはぐむを始めとした魔法少女の集団が民宿の前に集まってきた。

 

時雨「ここに、灯花様とねむ様が…」

 

はぐむ「時雨ちゃん、震えてるの…?」

 

時雨「うん…。何だか、怖くて…」

 

はぐむ「大丈夫…。私がいるから、ね…」

 

 はぐむもまた、手が震えていた。いざ、入ろうと決心したが、そこに五傑集や何人かの装者とその関係者達が立ちはだかった。

 

清十郎「お前ら、ネオマギウスの連中だな。何の用で来た?」

 

はぐむ「灯花様とねむ様の思想を継いで、再び立ち上がったんです。解放の先を見つめて…」

 

時雨「だから、灯花様とねむ様に戻ってきてもらって、自動浄化システムを手に入れる…。そして、僕達の思想を信じる人だけが使えるようにして、どうしてもダメな人は使えないようにする」

 

マリア「残念だけど、それを許すわけにはいかないわ」

 

ナポレオン「手に入れる方法はわかりませんが、自動浄化システムは神浜マギアユニオンが今、世界中に広めようとしているのです。そのシステムの独占など、この五傑集が許すわけにはいきません!」

 

清十郎「お前ら、魔法少女が人の上に立つべきという魔法少女至上主義っていう下らん選民思想を持っているようだな。お前らの根底にあるのは強い劣等感故、魔法少女の存在を世に知らしめて人の上に立ち、誰かに賞賛された立場になりたいだけだろ!人を人と思わん、かつてのマギウスのやり方など認めん!そんな下らん選民思想なんか捨てちまえ!」

 

時雨「…むかつく。はぐむん、あのおじさん達、嫌いだ」

 

はぐむ「悩んで傷ついた事はあっても、卑屈になった事はないんだね…」

 

切歌「それぐらい、あたし達も嫌という程、経験してきたのデス!」

 

調「違うのは、強くなるための努力を全くしないあなた達が、強くなろうと努力し続けている私達の事を羨ましく思えるだけ」

 

はぐむ「努力…」

 

時雨「一昔前の根性論を出してきてむかつく…!今の時代では努力したって報われないのに…。それに、おじさん達は普通の人間…。だから、強行突破で、灯花様とねむ様のところへ…!」

 

 清十郎達は普通の人間であるために自分達には勝てないと判断し、ネオマギウス一同は強行突破しようとしたが…。

 

エリーゼ「あの子達、あたし達の実力を知らないようね」

 

秋麗「だったら、お仕置きをしなきゃ」

 

清十郎「そうだな!」

 

 しかし、魔法少女を遥かに超える五傑集には太刀打ちできず、1秒足らずで全員戦闘不能になった。

 

はぐむ「そんな…!」

 

時雨「普通の人間のおじさん達に、勝てないなんて…!」

 

清十郎「生憎、俺達は生まれ持った才能を凄まじい努力で極限まで極め、圧倒的な力を手に入れた世界最強の戦闘集団、五傑集だ。努力もせず、ただ弱い弱いと嘆いているだけの弱虫共と辛い事も悲しい事も乗り越え、己を鍛え続けてきた俺達とでは次元が違う!お前らの言う通り、努力が必ず報われるとは限らない。だがな、その努力をしなければ、報われる事も報われはしねえ!」

 

はぐむ「そんな事って…」

 

時雨「不公平だ…。僕達は命がけの戦いをしているのに、家族も誰もそれを知らなくて誉めてくれないから、惨めな想いをしてるのに…、家族に正体が知られてて、家では魔法少女である事を隠す必要がない暮らしをしている時女一族はずるい、不公平だ…!」

 

???「それは、隣の芝生は青く見えるからだぜ、大馬鹿野郎が!」

 

 声をかけたのは杏子だった。そこへ、ほむらとマミを始めとしたベテラン組も来た。

 

杏子「魔法少女の正体を知ってもらえば賞賛されるっていうのは浅はかな考えだ。あたしはな…、正体を知られたせいで親父に化け物扱いされた挙句、あたしを残して家族を巻き込み、無理心中しちまったんだ…。ま、それからさやか達と出会うまでのあたしが時女一族を見たら、あんたらと同様にかなり嫉妬しただろうな…」

 

はぐむ「正体を知られたせいで…、家族を…なくした…?」

 

ほむら「それに、魔女の正体は魔法少女のなれの果てである以上、魔法少女の存在が世間に知られれば、あなた達は賞賛されるどころか、逆に迫害される可能性の方が高いのよ。そうなりたくなければ、賞賛という見返りを求める浅はかな考えや希望は捨てなさい」

 

清十郎「おまけに、願い事を悪用して私腹を肥やしてきた悪人の存在や過去の歴史において、魔法少女の力が軍事利用されたケースもある。家族に魔法少女としての正体を知られても大丈夫な時女一族は魔法少女を輩出し続けた歴史があるが故、それが伝承となって知られている例外中の例外だ。お前らの魔法少女至上主義なんざ、逆に大人の悪党にいいように利用されるのがオチさ」

 

マミ「誰にも知られないから辛い、悲しいというのは私達も痛い程わかるわ…。だけど、時女一族の魔法少女の親だって子供さん達が魔女になったりしないかという不安を持っているし、安易に魔法少女の存在が世間に知られれば私達の立場が更に悪くなってしまう危険性がとても高いという事もわかって」

 

 ベテラン魔法少女やそれに関わってきた人間が語る経験や事実は、ネオマギウスの魔法少女至上主義を根本から否定する現実そのものであった。

 

はぐむ「そんな…!」

 

時雨「じゃあ、僕達魔法少女が人類の歴史を変えてきたというのは何だったの…?」

 

了子「魔法少女が人類の歴史を変えたというのは、完全な正解じゃないわよ。実際は、人類が自らの手でまだ見ぬ未来へ向けて手を伸ばし続けた結果よ。いくらかはあなた達の言う通り魔法少女も関わってはいたけど、当時の魔法少女も1人の人間として歴史を変えてきたんだから」

 

はぐむ「人類が、自らの手で…?」

 

了子「そう、魔法少女も所詮は力を得ただけで周りと変わらない人間に過ぎないわ。あなた達は自分達より圧倒的な力を持つ人間である五傑集や私の夫の弦を自分達より優れた人間だから尊重されるべきだと認められるのかしら?」

 

時雨「そ、それは…」

 

了子「あなた達がやろうとしている事は、まさにそれよ。人の未来は人が切り開かなければいけないの。それを知らないあなた達の魔法少女至上主義は、最初から間違っていたのよ。魔法少女としてではなく、1人の人間として自分の未来を切り開きなさい」

 

 了子に魔法少女至上主義を完全に論破された時雨とはぐむは何も言い返せなかった。

 

はぐむ「そんなの、私達には無理…」

 

時雨「弱い僕達に、未来なんて切り開けない…」

 

十七夜「弱ければ、強い魔法少女に弟子入りし、努力して実力を磨くという手もある」

 

弦十郎「強くなって自信がつけば、気持ちも変わるかも知れんぞ!それに、魔法少女の友達が増えれば、辛い気持ちも多少は和らぐはずだ」

 

時雨「努力…」

 

やちよ「弟子入りは強制しないわ。よく考え、弟子入りしたくなったら声をかけなさい。それと、今日はもう遅いから家に帰って寝るのよ」

 

 ネオマギウスの魔法少女達はとぼとぼ家に帰った。そこへ、環姉妹と灯花、ねむが来て、ネオマギウスの魔法少女達の姿をほんの少し目撃した。

 

いろは「さっきの子達は…」

 

ビッグフット「さっきの連中はネオマギウスだ」

 

エリーゼ「たった今、櫻井了子に魔法少女至上主義を完全論破されてとぼとぼ帰っちゃたわ」

 

灯花「あの子達、まだ信じてたの?」

 

ねむ「演説の場でもそこまで強く主張したつもりはなかったのに…」

 

うい「清十郎さん達があの子達の希望を完全に打ち砕いたなんて…」

 

ナポレオン「あれは希望などではありません。ただ、劣等感故に周りの上に立ちたいだけです」

 

秋麗「本当の希望というものはね、どんなにつらくとも耐え、持ち続けなければいけないのよ」

 

清十郎「あいつらが強くなり、立ち直れるかどうかは、あいつら次第だがな…」

 

 騒動の音でまどか達も起き、ひっそりと聞いていた。

 

仁美「あの方達は自分の実力が低くて悩んでいたのですか…」

 

さやか「…あの時のあたしったら、才能がないとか言ってたけど、世の中にはあたし以上に才能がなくて悩んでいる魔法少女がたくさんいたなんて思った事もなかった…。ほんと、あの時のあたしは契約したてでも魔女を倒せたほど才能に恵まれた方だというのに、才能がないと思っちゃってた幸せバカそのものだよ…」

 

まどか「さやかちゃん…」

 

仁美「さやかさんのケースは規格外の才能を持つまどかさんやマミさんを初めとしたベテランに囲まれたが故の劣等感ですし、過ぎた事を悔やんでも仕方ありません…。ですが、ネオマギウスの方々はそれが深刻なようですね…」

 

 物陰に隠れて聞いていたまどか達にもネオマギウスの面々の才能がなく、実力が低い事による悩みは嫌というほどわかるものであった。

 

 

 

二木市

 

 神浜の魔法少女を守るための覇万の策謀により、結奈達プロミストブラッドは殺人罪で全員逮捕され、特別牢獄行きとなった事にキュゥべえはため息をついた。

 

キュゥべえ「はぁ…。プロミストブラッドが七井覇万の策謀によって全員逮捕されたんじゃ、殺し合いを通してやろうと思ってた僕の実験が台無しになってしまったよ…。時女一族は神浜の魔法少女と共同歩調をとっているし、ネオマギウスとかいう組織は弱すぎるから殺し合わせるのには期待できないし…。また一から計画を考え直さなきゃいけないなぁ…」

 

 神浜市へ行けない上に様々な要因で自分の思惑が丸つぶれになり、計画の練り直しに悩むキュゥべえであった。

 

 

 

神浜市

 

 そして、翌日になった。

 

響「今日は神浜サマーガール&レディコンテスト当日だね!未来との太陽だまりコンビで出ようよ!」

 

未来「そうだね!」

 

響「マリアさん達はどうですか?」

 

奏「あたしは翼とのツヴァイウイングって事で!」

 

マリア「私は…せっかくだから、真里愛とのダブルマリアで出ようかしら?」

 

切歌「ダブルマリア…、それだったら、優勝候補コンビデス!」

 

調「私は切ちゃんと一緒にザババコンビとして出たい…!」

 

切歌「勿論デスよ!」

 

セレナ「姉さんは真里愛さんと組むんですね。私は…」

 

 ちょうどういが出てきた。

 

セレナ「ういさん…」

 

うい「灯花ちゃんとねむちゃんはコンビで出るから、私は余っちゃったの。よかったらセレナちゃん、私と一緒に出よう!」

 

セレナ「はい!」

 

うい「チーム名は…」

 

灯花「プリティエンジェルズがいいわよ」

 

うい「プリティ…」

 

セレナ「エンジェルズ?」

 

ねむ「灯花にしては特徴を的確に捉えて命名したネーミングだね」

 

セレナ「よくわかりませんが、それで出場しましょう!」

 

マリア「うい、あなたの姉さんのいろはは誰と組むの?」

 

うい「実は…」

 

 会場では、既にいろははまどかと共にエントリーしていた。

 

受付「では、ピンクピンクズでエントリーするんですね?」

 

いろは「はい」

 

まどか「優勝できるかわからないけどよろしくね、いろはちゃん」

 

いろは「私の方こそ」

 

まどか「そういえば、マミさんは誰とチームを」

 

???「マミはなぎさとチームを組んだのです!」

 

 声の主はマミと一緒にいるなぎさという少女で、下手をすると親子に見えるほどの雰囲気であった。

 

いろは「この子は?」

 

マミ「百江なぎさちゃんといって、べべが姿を消したのと同時に現れて、なぜか私に懐いているのよ。まあ、一緒にコンテストに参加する相手も見つかったからいいけど…」

 

なぎさ「当然なのです!マミのベストパートナーはなぎさをおいて他にないのです!」

 

さやか「何、この子?マミさんのベストパートナーと宣言しちゃって…。でも、ま、いっか」

 

仁美「案外、マミさんは優勝候補かも知れませんよ」

 

さやか「そうそう、優しい雰囲気はもちろん、その大きな胸がチャームポイントですから!」

 

 胸の事を言われ、マミは赤面して胸を隠した。

 

まどか「でも…、胸についてはマミさんぐらい大きい人も結構いるよ…」

 

 まどかの言った通り、このコンテストにはマリアやクリスに奏といった巨乳の装者や、水波レナや竜城明日香、由貴真里愛に八雲みたまなどといった巨乳の魔法少女も結構出場していたのであった。

 

さやか「で、でもさ、マミさんみたいな人ってそうそういないじゃん!だから、優勝候補間違いなしって!」

 

まどか「そうかなぁ…?さやかちゃんは杏子ちゃんと組まないの?」

 

さやか「杏子はフェリシアと組むってさ。だから、あたしは仁美と組んで出場するんだ」

 

まどか「ほむらちゃんは…」

 

仁美「興味なさそうにあそこにいますよ」

 

 仁美が指差した方に興味なさそうにしているほむらの姿があった。

 

いろは「鶴乃ちゃんは一緒に組む相手を探すって言って、どこかへ行っちゃった」

 

 そこへ、装者一同も来た。

 

翼「環のパートナーは鹿目か」

 

いろは「はい」

 

翼「やちよは誰と組んで出場するんだ?」

 

いろは「やちよさんのパートナーは…」

 

 そこへ、やちよとパートナーの梓みふゆが来た。

 

奏「お前がやちよのパートナーか?」

 

みふゆ「はい、私はやっちゃんの幼馴染の梓みふゆと言います。やっちゃんとはパーフェクトボディーズでエントリーしました」

 

響「それにしても、みふゆさんもやちよさんに負けず劣らずのスタイルですね!胸では勝ってますよ!」

 

 胸の話題になった途端、やちよは気まずそうにした。

 

翼「皮肉なものだな…。梓が魔法少女の力の事でやちよを羨み、やちよが胸の事で梓を羨むとは…」

 

切歌「クリス先輩はぼっちだから、誰と組むのデスかね…?」

 

???「何ですってぇ!?」

 

 突如、言い合いが聞こえた。その声の主は、クリスとなかなかのスタイルと美貌の少女であった。

 

クリス「ドア様って聞こえたんだよ、バカ!」

 

莉愛「バカって、この絶世の美貌を持つ阿見莉愛様の名前を間違えた挙句、バカっていうのはどういう事よ、ロリ巨乳中学生!」

 

クリス「はぁ!?あたしは高校生、それもお前より年上の3年生だ!」

 

莉愛「私より先輩ですって!?黙っていれば私と同じぐらい美しいのに、男勝りな性格のせいであなた自身の美貌が台無しよ!」

 

クリス「この性格は元からだ!マヌケなリス様に言われたくねーよ!」

 

莉愛「また間違えてるわよ!あなたと組んだら優勝間違いなしだけど、私の」

 

受付「雪音クリスさんと阿見莉愛さんはチームを組んでエントリーするのですね?では、エントリーします」

 

クリスと莉愛「待ちやがれ(待ちなさい)!!」

 

 時女一族も参加の手続きを行っていた。

 

清十郎「お前らも出るのか」

 

ちはる「だって、こんな楽しそうなコンテストを見たの、初めてだから!」

 

静香「神浜マギアユニオンとは協力関係にあるけど、コンテストって集まりでは真剣勝負!例え神浜でできた友達相手でも負けられないわ!」

 

すなお「初めての事で気合が入ってますね」

 

涼子「聞きたかったけど、オッサンも時女の末裔なんだよな?」

 

清十郎「そりゃあ、俺も時女の末裔だ。風鳴の分家に嫁いでいる身でもあるけどな」

 

静香「清十郎さんの奥さんの七井覇万さんは国会議員で、私達とは違う戦場で日ノ本に巣食う悪と戦っているのよ」

 

涼子「へえー、滅茶苦茶強くてあたしらの師匠兼保護者のオッサンにやり方は強引で過激な発言による罵倒で政治家のジジイ達に疎まれているけど、高潔で多くの人達から絶大な支持を得ている国会議員、すげえ頼りになる大人の協力者を得たもんだな…」

 

ちか「清十郎さんは私の両親をだました男を全身不随にして、牢獄送りにしてくれた上、借金も全てあの男に押し付けてくれましたから、頼りにならないはずがないんです」

 

旭「さ、我々も受付を済ませるのであります」

 

 他の魔法少女や装者達もエントリーを済ませ、コンテストが始まった。

 

司会「さあ、皆さん!今年の夏も神浜サマーガール&レディコンテストが始まりましたぁ~っ!皆さん、暑い夏で燃えてますか~~っ!?」

 

 観客から歓声が沸いた。

 

司会「では、始めましょう!まず、最初のペアは…鹿目まどかさんと環いろはさんのピンクピンクズです!」

 

 奥からまどかといろはが出てきて、ステージまで歩いてきた。

 

まどか「いろはちゃん、凄い歓声だね…」

 

いろは「実は、私もこのコンテストに参加するのは初めてなの…」

 

 歓声を浴びながらまどかといろははポーズを決め、ステージの端まで行った後、奥へ戻っていった。

 

了子「あの子達、出場は初めてにしては上出来ね」

 

弦十郎「そうだな」

 

司会「続いては、マリア・カデンツァヴナ・イヴさんと由貴真里愛さんのダブルマリア!2人の聖母が入場しま~す!」

 

 マリアと真里愛が入場すると、大きな歓声が上がり、ステージを進んでいく2人の美貌と母性、巨乳を始めとしたスタイルに観客は魅了された。

 

真里愛「凄い歓声だわ…」

 

マリア「私はステージではいつもこういった光景を目の当たりにしてるから、慣れっこよ」

 

真里愛「仕事は…歌手か何かかしら?」

 

マリア「ま、そういったところかしらね」

 

司会「続いては、ツヴァイどころか凸凹だぞ!天羽奏さんと風鳴翼さんのツヴァイウイング~!」

 

 胸の事を言われ、翼は思わず顔をしかめた。

 

奏「さっきのは好意的に解釈した方がいいぞ、翼。しかめっ面してたら、優勝できなくなっちまうじゃねえか」

 

翼「だって…」

 

 胸の事は翼でも劣等感を隠す事はできなかった。

 

司会「お次は、夏でもご奉仕します!なぎたんこと和泉十七夜さんと八雲みたまさんのオーダーメイド!」

 

 メイド水着の十七夜とワンピース水着のみたまが出てくると、歓声が上がった。

 

観客「なぎたん、なぎたん!」

 

十七夜「あの司会、自分を『なぎたん』と言ったが、メイド喫茶に来た事があるのか?」

 

みたま「そんな事はいいでしょ?それより、観客を魅了して優勝を狙うわよぉ」

 

 司会までもなぎたんコールする事に十七夜は疑問に思ったが、とりあえず、それは置いてみたまと共にステージを進んだ。

 

司会「続いては、とってもキュートだ!セレナ・カデンツァヴナ・イヴさんと環ういさんのプリティエンジェルズ!」

 

 とびっきりの可愛さを誇る2人の入場に歓声が上がった。

 

セレナ「ういさん、スタイルのよくない私達はどうしてあんなに歓声を浴びてるのかな…?」

 

うい「わからない…」

 

 傍から見れば可愛さ故のものだが、2人にはそれがわかっていなかった。そんな中、ソウルジェムに反応があった。

 

いろは「これって…」

 

やちよ「海の方に魔女がいるわ!」

 

奏「魔女か…。弦十郎のダンナから聞いた、魔法少女のなれの果ての化け物だそうだな。よし、出番の終えたあたしが行くぞ!」

 

セレナ「私も行きます!」

 

やちよ「いろは、あなたは出番が終わったから、私達の代わりに装者と共に魔女を倒しに行ってきなさい」

 

いろは「わかりました、まどかちゃんと一緒に向かいます!」

 

 早速、4人で行こうとしたが…。

 

みたま「はぁーい、今回はせっかくの夏だから、私が特別な調整を施すわよぉ」

 

まどか「特別な…調整ですか?」

 

みたま「特別サービスで今回はお代は不要。それじゃあ、行くわよぉ」

 

 みたまはいろはとまどかのソウルジェムに『特別な調整』を行った。

 

まどか「うっ…」

 

いろは「あぁん…」

 

みたま「これで調整終了。あとは魔女との戦いで試してごらんなさい」

 

 まどかといろはは奏とセレナと共に魔女の結界に突入した。

 

 

 

魔女の結界

 

 結界の中は海岸であった。しかも、結界の主であるザリガニの魔女はなぜか頭にハイビスカスがついていた。

 

奏「魔女まで夏仕様か?」

 

セレナ「天羽さん、私は夏の一時を邪魔する魔女が許せません!早く片付けましょう!」

 

奏「そうだな。放っておくと被害が出るし、せっかくの翼達との夏のバカンスを楽しみたいしな!やい、ザリガニ魔女!一夏のバカンスを邪魔するんじゃねえ!」

 

セレナ「邪魔するのなら、私達が倒します!」

 

 夏のバカンスを邪魔する魔女に対する怒りで奏とセレナがギアを纏うと、水着型ギアに変化したのであった。

 

奏「やったな、セレナ!あたしらのギアも水着型になったぞ!」

 

セレナ「そうですね」

 

まどか「いろはちゃん、私達も行こう!」

 

いろは「うん!」

 

 まどかといろはが変身すると、衣装が水着になっていた。

 

まどか「いろはちゃん…、変身したの?」

 

いろは「そういうまどかちゃんこそ…」

 

まどか「もしかして…、みたまさんの言った『特別な調整』って、この事だったのかな…?」

 

いろは「そうかも…」

 

 色々考えている間に魔女が大きな鋏を振るって襲い掛かってきた。

 

奏「みんな、ちゃっちゃと片付けて会場に戻るぞ!」

 

セレナ達「はい!」

 

 奏は傘で、セレナはバケツで、まどかといろははキュゥべえの顔がついている浮き輪で魔女を攻撃し、あっという間に追い込んでいった。

 

奏「さあ、これで止めだ!」

 

 奏は日傘から刃を撒き散らし、その後に日傘で直接貫くSHOWERMARS∞PARASOLで、セレナは砂の城を作り出して攻撃するSANDBURG†UNDINEで止めを刺し、魔女を倒したのであった。

 

 

 

神浜市

 

 魔女を倒した事で結界は崩れた。その後、4人は変身を解除した。

 

奏「よし、戻るぞ!」

 

 急いで4人は会場に戻った。一方、会場では一般人たちは魔女を知る事なく、コンテストを続けていた。

 

司会「続いては、美凪ささらさんと竜城明日香さんのナイツ&サムライコンビだ!」

 

 ステージに上がろうとしたささらと明日香だが、ささらは明日香の水着のブラの結び目が緩んでいるのに気付いた。

 

ささら「明日香、水着の結び目が」

 

明日香「ささらさん、早くステージに上がって私達の美しさを審査してもらいましょう!」

 

 話を聞かず、明日香はささらと共にステージに上がって進んだが、その際にビーチボールが飛んできて明日香の胸にぶつかり、その衝撃で結び目が更に緩んでブラが外れてしまった。

 

恭介「うわああああっ!!」

 

 ちょうど恭介は間近で明日香の丸見えになった巨乳を目の当たりにしたため、鼻血を吹いて倒れてしまった。

 

さやか「きょ、恭介!?」

 

仁美「やっとバイオリンがまた弾けるようになったと思ったら、今度は鼻血を吹きすぎて死んでしまうのですか~~ッ!?」

 

未来「落ち着こうね、仁美ちゃん…」

 

 どうして恭介が鼻血を吹いて倒れ、観客の視線が集まっているのかが明日香には理解できなかった。

 

明日香「な、何が起こったのですか!?」

 

ささら「明日香、胸!」

 

 ささらの言葉に反応して、ようやく明日香はブラが外れて自分の胸が丸見えになっている事に気付き、慌てて隠した。

 

司会「なんと、アクシデントによって明日香さんの巨乳が丸見えになってしまいました!あの大きさは参加者の中でも最高峰なのか!?」

 

明日香「うぅっ…、私がこんなに恥ずかしい想いをする事になるなんて…。かくなる上は……自害します~~!!」

 

ささら「ちょっと、自害はやめなさい!」

 

 ハプニングでしばらく進行が止まってしまった。そして…。

 

司会「では、気を取り直して再開します!続いては、阿見リス様と雪音クリスさんの、金銀リスリスズです!双方とも、凄まじい美貌である上、リス様は人気モデルで、クリスさんは年不相応の身長と巨乳が特徴の合法ロリ巨乳娘です!」

 

莉愛「ちょっと司会さん、私の名前を間違えてますわよ!!」

 

クリス「つーか、あたしについては胸の事を言うのかよ!あと、ドアの名前を間違えてるぞ!」

 

莉愛「あなたこそ私の名前をしっかり覚えなさいよ!」

 

 口論になったものの、莉愛のスタイルとクリスの巨乳に観客は見とれていたのであった。

 

司会「さて、次はこの神浜サマーガール&レディコンテストの参加者の中でも優勝候補の一角、七海やちよさんと梓みふゆさんのパーフェクトボディーズの入場です!」

 

 みふゆはやちよよりも張り切っていた。

 

みふゆ「やっちゃん、観客のみんなの熱気が異様なまでに高まってますよ!」

 

やちよ「そうね(みふゆとこうして一緒に参加していると、一緒にモデルの撮影をしている気分だわ…)」

 

 読者モデルとして活躍しているやちよに加え、観客からすればやちよにも匹敵するスタイルの持ち主であるみふゆの登場に今までにないほど盛り上がった。

 

観客A「流石はやちよさんよ!サマーガール&レディコンテストでも貫禄があるわ!」

 

観客B「おい、あの七海やちよのパートナーの子、すげえ美少女だぞ!」

 

観客C「七海やちよと並ぶ事ができるほどの美少女がいたなんて…」

 

 装者や魔法少女の方でも盛り上がっていた。

 

いろは「やちよさんが出たら、会場が盛り上がってる…!」

 

翼「それだけではない、やちよと組んでいる梓は観客からすれば、突然現れたやちよと並び立てる美少女という認識なのだからな。7年も魔法少女をやってきたやちよと梓の貫禄は違うな…」

 

奏「ああ、確かにな…」

 

 それから、参加者達の出番が全て終わり、結果発表となった。

 

司会「では、審査結果を発表します。まず、第三位ですが、2チームあります!そのチームとは………セレナ・カデンツァヴナ・イヴさんと環ういさんのプリティエンジェルズ!マリア・カデンツァヴナ・イヴさんと由貴真里愛さんのダブルマリアの2チームです!!」

 

 スタイルのよくない自分達が3位、しかも姉と同じ順位である事にセレナは驚いた。

 

セレナ「スタイルのよくない私とういさんが…、姉さんと同じ3位!?」

 

マリア「当然じゃない!セレナとういの途方もない可愛さが3位になれた秘訣なのよ!」

 

うい「可愛さ、が…?」

 

 自分達の魅力の自覚が薄いセレナとういであった。

 

司会「続いて第二位は………阿見リス様と雪音クリスさんの金銀リスリスズ!」

 

莉愛「また名前を間違えてますわよ!それに、一位じゃなくて二位!?」

 

クリス「っていうか、お前はほんとに名前を間違えられるな」

 

莉愛「もう、どうして誰も私の名前を覚えてくれないのよ~!!」

 

 まともに名前を覚えてくれない事に、莉愛の嘆きが木霊したのであった。

 

司会「そして神浜サマーガール&レディコンテストの堂々たる一位は………、七海やちよさんと梓みふゆさんのパーフェクトボディーズ!凄い、人気モデルの実力は伊達ではなかった!!」

 

 一位の発表に観客の歓声は今までにないほどになった。

 

鶴乃「凄い、やっぱり優勝はやちよなんだ!」

 

さな「観客の盛り上がりも凄いですよ」

 

十七夜「魔法少女としての実力はタメを張れても、これに関しては自分の完敗だ…」

 

いろは「みふゆさんも初めて出場したのに、やちよさんに負けないぐらいの高い評価でしたね…」

 

みたま「そうねえ…」

 

 一位をとり、10万円分の商品券を受け取ったやちよとみふゆが来た。

 

翼「優勝おめでとう、2人とも。流石に私と奏ではお前達に勝てなかった…」

 

奏「ま、翼の話だとモデルやってるみたいだから、あたしらじゃ及ばなかったみたいだけど、おめでとう」

 

みふゆ「まぁ、やっちゃんとなら当然の結果です!」

 

響「はぁ…、私なんか転んで観客の人に笑われたし…」

 

未来「響がはしゃぎすぎるからこうなるんだよ」

 

切歌「調の美しさはやちよさんとみふゆさんに敵わなかったのデスね……。おまけに、なぎさとかいう魔法少女とキャラ被りしてて悔しいデス…」

 

クリス「そこを悔しく思うのかよ!」

 

奏「さて、水着型ギアの発現も成功した事だし」

 

フェリシア「次の日の神浜サマーフェスティバルが楽しみだぜ!」

 

調「神浜…」

 

切歌「サマーフェスティバルデスと!?」

 

 それを聞いた響達は驚いたのであった。




これで今回の話は終わりです。
今回はネオマギウスの襲撃と神浜サマーガール&レディコンテストの様子、そして奏とセレナの水着型ギアの発現といろはとまどかの魔法少女の服層の水着版の披露をやりました。
ネオマギウスの掲げる魔法少女至上主義はベテラン魔法少女の杏子達や清十郎からすれば、自分達で自分達の立場を悪くするようなものであるため、願い事を悪用される、力を軍事利用される、周りに化け物扱いされるという現実を突き付けられ、最後は了子に完全論破されるという結果にしました。
神浜サマーガール&レディコンテストについては、完全ギャグのノリでやりました。
次の話は神浜サマーフェスティバルに響達が参加する事となります。
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