セイントシンフォギアXD   作:アンドロイドQ14

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19話 カルマノイズ大量発生!

公園(並行世界)

 

 星矢と未来はまた響に会っていた。

 

未来「また、ここにいたんだ…」

 

星矢「お前、森の中にいるのが好きなのか?」

 

 星矢から聞かれた響はどう返そうかわからなかった。

 

未来「…あのね、響にお願いがあるの」

 

響「お願い…?」

 

未来「うん、この前のゴールドカルマノイズ…あれを倒すために響と一緒に戦いたいの」

 

響「…戦ってる」

 

未来「違うよ…。この前みたいにバラバラじゃなくて、力を合わせて戦いたいの。私達だけの力じゃ、あのカルマノイズは倒せない。だから、響にも協力してほしくて」

 

響「協力…私が…?」

 

未来「うん、みんなで協力すればきっと…」

 

響「…それなら、私を倒して引っ張って行けば?」

 

未来「…え?響…」

 

 響はギアを纏った。

 

響「私は誰とも協力しない。協力させたいなら、力で私をねじ伏せればいい…。この場所なら多少暴れても問題ない。いう事を聞かせたいなら…力で示せばいい。私の拳…当たったら痛いけどね…」

 

星矢「響、いきなりそれはないだろ!」

 

響「な…!」

 

未来「この拳は、響の拳は誰かを傷つけるためのものじゃない。そんな悲しい事を言わないで…」

 

 響は未来を振り払おうとしたが、星矢に止められた。

 

響「(嘘…、鎧なしで私の拳を…)戦って従わせるつもりがないなら、私は私で好きにやる」

 

星矢「未来はお前を心配してくれてるんだぞ!人の善意を踏み躙ってはいけない!」

 

 星矢に言われては流石の響も反論できず、ギアの装着を解除した。

 

 

 

特異災害対策機動部二課

 

 二課ではノイズ警報が鳴った。

 

弦十郎「どうした!?」

 

朔也「ノイズの反応です!このパターンは…!」

 

弦十郎「カルマノイズ…だと!?すぐに装者を向かわせて」

 

あおい「ま、待ってください。別の場所からも複数の高質量のエネルギー反応です!」

 

弦十郎「何だとぉ!?」

 

あおい「パターン出ました!えっ!?嘘…」

 

 その複数出た反応もカルマノイズであった。

 

弦十郎「カルマノイズが大量発生しただと!?」

 

 

 

市街地(並行世界)

 

 市街地にゴールドカルマノイズが出現した。

 

弦十郎『一つ目の反応は永田町付近。要人の避難が間に合っていない、最優先で対処を頼む』

 

翼「了解です。それで、大量発生したもう一方は…?」

 

弦十郎『そちらは幸い人の少ない郊外だ。避難誘導は我々が行い、星矢達に向かわせる。君達は永田町のカルマノイズを撃退してから向かってくれ』

 

マリア「郊外…?どういう事?」

 

クリス「なあ、カルマノイズってのはフォニックゲインの高い場所に出るんじゃなかったのか…?」

 

マリア「必ずしもそうとは限らないって事ね。とにかく、急ぎましょう!」

 

 マリア達は永田町へ急行した。

 

 

 

公園(並行世界)

 

 響達のいる所にもゴールドカルマノイズが出現した。

 

響「こいつ!?」

 

未来「そんな…、どうして!?」

 

 そんな折、通信が入った。

 

弦十郎『星矢、この近くにカルマノイズが大量発生している。その大量発生地点には一輝と瞬を向かわせた。お前も直ちに急行してくれ!』

 

星矢「大量発生しただと!?わかった!」

 

未来「どうしたんですか?」

 

星矢「この辺りにカルマノイズが大量発生したらしい。俺はそっちに向かう。けど、倒し終わったらすぐに戻ってくるからな!それまで無理はするんじゃないぞ!」

 

 星矢は黄金聖衣を纏い、現場へ向かった。

 

響「ノイズなんて…全部撃ち砕いてやる!」

 

 響はギアを纏った。

 

未来「響!1人でなんて無茶だよ!星矢さんが戻ってくるまで逃げなきゃ」

 

響「…戦う気がないなら、1人で逃げればいい。私は逃げない!」

 

未来「響…、それなら…!」

 

 未来もギアを纏って一緒に戦う事にした。

 

未来「私は響を1人になんてしない!絶対に、護るんだ!」

 

 2人はゴールドカルマノイズに戦いを挑み、着実にダメージを与えていった。

 

響「はあーーっ!」

 

 響の放った1発でゴールドカルマノイズは消えかかったように見えたが…。

 

響「倒した…?」

 

未来「響!油断しちゃダメ!」

 

 未来が言った通り、ゴールドカルマノイズは再生して響は反撃を受けてしまった。

 

未来「響!」

 

響「…まだ負けてない…!」

 

未来「(響の動きが鈍い…どうして?…そうか!カルマノイズの『呪い』が、破壊衝動が響を苦しめてるんだ!)こっちに!私が響の盾に!」

 

 しかし、響はカルマノイズの方へ向かっていった。

 

未来「響!?どうしてカルマノイズの方に!?」

 

 カルマノイズの方に逃げ遅れた子供がいたのであった。

 

少女「お母さん…どこ…?」

 

未来「え…そんな!?こんな所に子供だなんて!?(助けなきゃ…でも、星矢さんは大量発生したカルマノイズの方へ行ってしまったし、私の位置からじゃ…)」

 

 カルマノイズへ向かっていった響は子供を庇った。

 

未来「(響…あの子を庇って…。そうか、やっぱり…。それなら、私は私にできる事をしなきゃ!)」

 

 未来は子供の方へ向かった。

 

未来「大丈夫?ほら、手を出して?」

 

少女「お母さん、どこ…?」

 

未来「すぐ見つけてあげるから、お姉ちゃんにしっかり掴まっててね」

 

 子供をしっかり掴まらせ、未来は神獣鏡の浮遊ユニットを起動させた。

 

未来「響、この子は大丈夫だから!」

 

 そのまま未来はホバーで子供の母親を探しに行った。そして、しばらくしていると子供の母親を見つけた。

 

未来「いた!」

 

少女「お母さん!」

 

未来「この子のお母さんですか!?すぐにこの子を連れて離れてください!」

 

少女の母親「ああ、よかった!ありがとうございます!」

 

 子供を連れて母親は急いでその場から避難した。

 

未来「これで大丈夫。今度は急いで響の所へ」

 

 急いで未来は響がカルマノイズと戦っている場に戻ってきた。

 

未来「(響だったら、きっと!)ここ!」

 

 未来は響の動きに合わせ、連携を決めた。

 

未来「やっぱり…」

 

響「私の動きに合わせた…?どうやったの?」

 

未来「それより、まずはあれを何とかしないと」

 

響「だけど…」

 

未来「…大丈夫だよ。私も一緒に戦う、戦えるから!」

 

 響と一緒に戦うという、未来の願いが叶ったのであった。

 

 

 

市街地

 

 その頃、マリア達は永田町に現れたゴールドカルマノイズと戦っていた。

 

クリス「ちっ…これならどうだああ!」

 

 攻撃を放ったものの、ゴールドカルマノイズは難なく再生した。

 

翼「な!?あの威力でもダメなのか…」

 

マリア「カルマノイズの再生…本当に厄介極まりないわね!」

 

クリス「ああ…ったく、しつけーのとあたっちまった!」

 

 愚痴を言いながら2人は取り巻きのノイズを掃討していた。

 

翼「絶え間なく押し寄せるノイズに、あのゴールドカルマノイズ…。一筋縄ではいかなそうだな…」

 

マリア「ええ、本当に。もう少し遠慮してほしい所ね。…それに、早くここを片付けて向こうへ行かないと」

 

クリス「そうだな…」

 

翼「本部からの連絡でもう一方は、立花響と小日向が戦っていると言っていたが…」

 

マリア「たった2人じゃ、こちらよりさらに厳しいはず」

 

翼「子の相手と2人でか…それは、ぞっとしないな」

 

クリス「ま、先輩としちゃ、苦戦してる後輩を早く助けてやらねーとな!」

 

翼「ならば、一気に仕掛けるのみ!」

 

 別の地点では、大量発生したカルマノイズの群れに星矢達が応戦していた。

 

星矢「一輝、瞬、こいつらは発生源から湧いた奴だろうな」

 

瞬「そうとしか考えられないよ」

 

一輝「今はカルマノイズを全滅させるのが優先だ。一気に行くぞ!」

 

 3人はカルマノイズを次々と蹴散らしていった。一方、マリア達はゴールドカルマノイズに大苦戦していた。

 

クリス「あああっ!こいつ、いつになったら倒れるんだよ!」

 

マリア「威力が足りてない…。こっちは既に体力が底をつきそうなのに…本当、不公平だわ」

 

クリス「こんな時に小宇宙が使えりゃ、カルマノイズなんて瞬殺できるのによ!」

 

翼「…2人共いいだろうか?」

 

クリス「どうした?」

 

マリア「何か考えでもあるの?」

 

翼「ああ…私に任せてほしい。少しでいい、時間を稼いでくれ」

 

クリス「この場を何とかできるってんなら、時間でも何でも稼いでやるよ!おらあああっ、喰らいな!」

 

 翼に頼まれた通り、クリスはゴールドカルマノイズに攻撃して時間を稼いだ。

 

マリア「無茶は許さないわよ」

 

翼「…ああ」

 

マリア「なら、任せたわ!はああああっ!」

 

 マリアも時間を稼ぐため、カルマノイズに攻撃した。

 

翼「カルマノイズは生半可な攻撃では再生してしまう…ならば!聴くがいい、これが防人の歌だ!」

 

 他に打つ手がないため、翼は絶唱を唄った。

 

クリス「な!?絶唱…おい!そんなもん使ったら」

 

マリア「翼!やめなさい!それこそ無茶よ!」

 

翼「(すまない、2人とも。…しかし、この時、この場所で無理を通さずして何が防人か!)はあああっ!!」

 

 絶唱の一撃でゴールドカルマノイズは消滅したのであった。しかし、絶唱の負荷で翼は大量に出血し、倒れてしまった。

 

マリア「翼!なんて無茶を…」

 

翼「カルマノイズは…?」

 

クリス「ああ、今の一撃で跡形もなくなった!」

 

翼「そう…か…」

 

マリア「すぐに本部に連絡して翼を…」

 

 本部に連絡を入れようとしたマリアであったが、クリスが驚愕している事に嫌な予感が頭をよぎった。

 

クリス「嘘だろ…、どうなってんだよ…」

 

マリア「どうしたのよ、クリス」

 

 そのクリスが驚愕している視線の先には、20体近くものカルマノイズが出現していたのであった。

 

マリア「これ程の数のカルマノイズが!?」

 

クリス「ちっくしょう!あたしらはあのバカなしじゃまともに1体倒せやしないのに、こんな数で来られたらどうしようもねえじゃねえか!!」

 

 翼が無茶をしてゴールドカルマノイズを倒した直後にカルマノイズの大群が現れた事にマリアとクリスは途方もない絶望感に襲われたのであった。しかも、それと連動するかのような地震まで起こった。

 

クリス「今度は何だよ!」

 

マリア「何かが来るわ!」

 

 別の地点で大量発生したカルマノイズは、星矢達の手で全滅していた。

 

星矢「さて、ここのカルマノイズは全部やっつけたし、すぐに響達の所に戻らねえとな!」

 

 ネビュラチェーンが反応を示していた。

 

一輝「どうやら、別の場所ではカルマノイズが大量発生したらしい」

 

瞬「行こう、兄さん!」

 

一輝「ああ!」

 

星矢「2人共気を付けろよ!」

 

 一輝と瞬は大量発生したカルマノイズの方へ、星矢は響達の方へ向かった。 

 

 

 

公園(並行世界)

 

 響と未来の方は連携してゴールドカルマノイズと応戦していた。

 

響「(…戦いやすい。さっきとは違う。それは…)」

 

未来「えええい!」

 

 未来は響の動きに合わせて攻撃を叩き込んでいた。

 

響「(まるで私が次にどうするかわかるみたいに、合わせてくれるから…)おおおおっ!」

 

未来「次は…こっち!」

 

 再び未来は自分の攻撃を響の攻撃に重ねてゴールドカルマノイズに叩き込んだ。

 

響「(誰かと一緒に戦う…。そっか、こんなのは初めてかも知れない)…未来」

 

未来「響?私の事、呼んだ?」

 

響「…呼んでない」

 

未来「そう?あ、さっきの女の子、響にもありがとうって」

 

響「ありがとう…?」

 

未来「うん、響に感謝してた」

 

響「(どうして、私はあんな行動をとったんだろう…。誰かを助けるだなんて…)」

 

未来「響、まだ気を抜いちゃダメだよ!」

 

響「…わかってる」

 

 そんな中、響はある事を思い出していた。

 

響「(そっか、思い出した…。昔はいつもこうやって隣に幼馴染の友達がいたんだった…。小日向未来…ずっと忘れていた名前…)」

 

 2人はゴールドカルマノイズを追い込んでいた。

 

未来「(いける…響と私なら!)」

 

響「やああああっ!」

 

 またしても未来は響と攻撃を重ね、ゴールドカルマノイズに攻撃を当てた。

 

未来「(響なら、次は右から攻めるはず。それなら、私は!)はあああっ!」

 

 また未来は響との連携を決め、ゴールドカルマノイズを追い込みつつあった。

 

未来「やっぱり!響の事なら…なんだってわかるんだから!」

 

響「これなら、勝てる!」

 

未来「行って響!私が響の援護を」

 

響「おおおおお!」

 

未来「私が、響を助けるから!」

 

 ゴールドカルマノイズに向かおうとした響であったが、未来の言葉に反応して止まってしまった。

 

響「!?たす、ける…?私を…?」

 

 

 

特異災害対策機動部二課

 

 カルマノイズの群れの出現は本部にも衝撃を与えていた。

 

弦十郎「カルマノイズの群れだと!?」

 

朔也「司令、永田町地下『記憶の遺跡』より高エネルギー反応!」

 

あおい「急速に地表へ向かって浮上しています!」

 

弦十郎「何だと!?まさか!このエネルギー反応は…くっ!なぜこんな時に!」

 

 

 

市街地

 

 すぐにマリア達へ連絡が入った。

 

弦十郎『聞こえるか!すぐにその場を離れるんだ!』

 

マリア「カルマノイズの群れがいるというのに、一体何が!?」

 

クリス「おい、おっさん!何か知ってるなら早く言え!ただでさえあたしらはとんでもねえ状況なのに、何が起きてるんだ!」

 

弦十郎『説明している時間はない。くっ、もう間に合わんか!』

 

 すると、今度は地中からどこぞの怪獣似た怪物が出てきた。

 

クリス「なんだよ…この化け物は!」

 

弦十郎『ゴライアス…記憶の遺跡に保管されていた、自立機動型の完全聖遺物だ!』

 

 そのままゴライアスはマリアとクリスに攻撃した。

 

クリス「ちっくしょう!ゴールドカルマノイズの後にカルマノイズの群れとこいつが来るなんてよ!」

 

マリア「おまけに単独での戦闘力はカルマノイズ以上。途方もなく厄介よ!」

 

クリス「ったく、こんな物騒なもん、保管なんてしやがって…。どこのどいつだっての…」

 

マリア「そうね…責任者を見つけて問い詰めたいわ…。カルマノイズの群れにゴライアス。泣きっ面に蜂というのは、まさにこれね…(最早、体力も残っていない。このままでは…)」

 

クリス「ちくしょう、こんな所であたしらは終わりなのかよ!」

 

 途方もない絶望感で押し潰されそうになる中、カルマノイズが襲い掛かってきたが、突如としてチェーンと手裏剣のように投げられた羽根に阻まれた。

 

マリア「これは…」

 

???「この程度で戦う心が折れたというのか、何とも惰弱な…!」

 

マリア「この威圧感は…!」

 

 建物の上に一輝と瞬がいた。

 

マリア「一輝、瞬、来てくれたのね!」

 

クリス「助けにくるのが遅すぎるんだよ!もっと早く来やがれってんだ!」

 

瞬「カルマノイズの数が多かったから、倒し終わるのに時間がかかってごめん!」

 

一輝「ここからは俺達がこいつらを片付ける。お前達は邪魔にならんように引っ込んでろ!」

 

 2人は建物から降りてきて、カルマノイズの群れと対峙した。

 

一輝「貴様らがどれだけの数で束になってかかってこようとも、俺と瞬に勝てると思ったら大間違いだ!」

 

 一輝はチェーンによる攻撃はもちろん、元の世界の瞬と違って普通にパンチやキックでもカルマノイズをなぎ倒していった。

 

瞬「僕は人間じゃない化け物には容赦はしない!」

 

 瞬も次々とカルマノイズをなぎ倒していった。装者では1体でも途方もない脅威であるカルマノイズが黄金クラスの聖闘士の前では赤子同然に倒されていく姿は絶望感を吹き飛ばすのに相応しいものであった。

 

クリス「すげえ…、あのカルマノイズがゴミ同然にやられてるぞ…!」

 

マリア「(守護星座が逆でも強さは元の世界の2人と全く変わってないわね…!)」

 

 例え守護星座が逆でも、この世界の一輝と瞬の強さは元の世界の2人と変わらないものであった。

 

瞬「ここで終わりにするよ!鳳翼天翔!!」

 

 鳳翼天翔でカルマノイズの群れの半数が消滅したのであった。

 

一輝「これで終わりだ、カルマノイズ!このアンドロメダ最大の奥義を受けるがいい!ネビュラストーム!!」

 

 一輝はネビュラストームで残りのカルマノイズの群れを吹き飛ばし、消滅させたのであった。

 

クリス「もう終わっちまった…!」

 

マリア「あれだけのカルマノイズの群れをこんなにも圧倒して倒してしまうなんて…!」

 

 2人の前にはもはやカルマノイズはいなかった。

 

一輝「終わったか…」

 

マリア「まだよ、一輝!まだ完全聖遺物のゴライアスが」

 

 ところが、ゴライアスは地中に潜り、姿を消した。

 

クリス「って…おい!?いなくなっちまった…」

 

マリア「一輝と瞬が来てくれた上、ゴライアスも地中に潜った事で助かったわね…。あ、それと翼が大変な事になってるのよ!瞬か一輝のどちらかでいいから、小宇宙での応急処置を頼むわ!」

 

瞬「それなら僕に任せて!」

 

 瞬が絶唱を唄った事で多大な反動を受けた翼の応急処置をする事となった。

 

 

 

公園(並行世界)

 

 未来の言葉を聞いた響は動きが止まってしまった。

 

未来「響…ねえ!どうしたの!」

 

響「助ける…、私を…助けるって言った?私が本当に助けてほしかった時には助けてくれなかったくせに!結局、お前も同じだ!また、私に嘘をつく!」

 

未来「響!カルマノイズが!避けて、響!」

 

 未来の言葉でトラウマが再燃してしまい、戦闘の集中力が切れた響はゴールドカルマノイズの攻撃を避けられなかった。

 

響「助けなんて…助けなんてええええ!!」

 

 トラウマの再燃で負の感情が一気に膨れ上がり、響は暴走してしまった。

 

未来「響、響!そんな…暴走!?」

 

響「ガアアアアッ!!」

 

 暴走した響は弱っていたゴールドカルマノイズに攻撃した際、ゴールドカルマノイズを吸収してしまった。

 

未来「(今の…響がカルマ化したノイズを吸収した…?)」

 

響「アアアアアアッ!」

 

未来「響!お願い、正気に戻って!」

 

響「ガアアアアッ!!」

 

未来「響…今、助けるから!」

 

 

 

市街地

 

 カルマノイズの群れを倒し終わり、響と未来の救援に向かっている星矢だったが、小宇宙の変化を通して響の異変に気付いた。

 

星矢「(響の小宇宙が変化したぞ。この小宇宙は紛れもない邪悪な小宇宙だ!響…、お前の小宇宙がこれほどにまで邪悪な小宇宙に変化したなんて…。一体、何があったんだ!?)」

 

 響に異変が起こっている事に気付き、星矢は急いで響と未来のいる所へ戻るために進むスピードを速めたのであった。




これで今回の話は終わりです。
今回はカルマノイズの大量発生と完全聖遺物ゴライアスの登場、そしてグレ響の暴走とカルマノイズ吸収を描きました。
カルマノイズ大量発生を描いたのは、カルマノイズ数体だけでは黄金クラスの実力の星矢達がいては緊張感が湧かないため、それを湧かせるためにもカルマノイズ大量発生を描きました。そして、ドラゴンボールの映画のメタルクウラが何体も現れて悟空とベジータが絶望するシーンも参考にしました。
完全聖遺物ゴライアスはXDを知らない人のために簡単に言うと、ウルトラ怪獣のゴモラに似た姿をした怪物です。
次の話は暴走した響が未来に襲い掛かります。

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