セイントシンフォギアXD   作:アンドロイドQ14

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193話 目覚めし、トレジャーハンター魂

遺跡

 

 一同が分断された中でセレナは困っていた。

 

セレナ「困ったな…(壁はようやく見つけたけど、どれだけ歩いてもぐるぐる回ってる気がする。もしかして出口がないのかな…?)それなら壁を!」

 

 壁を壊そうとしたが、予想以上に硬くて壊せなかった。

 

セレナ「硬い…だけど!少しずつでも削って…!」

 

 しかし、壁は壊れなかった。

 

セレナ「はぁ、はぁ、はぁ…ダメだ…。全然びくともしない…なんて頑丈な壁なの。仕方ない、また手探りでとにかく進んでみるしか…」

 

 長く暗闇にいたためか、目が多少は慣れてきた。

 

セレナ「少しは目が慣れてきたけど、でも、まだ全然見えづらい…。何か明かりになるものがあればいいのに。ランタンとか持って来ればよかったかな…」

 

 暗闇の中でロボットがいるのに気付いた。

 

セレナ「誰かいるのですか!?」

 

ロボット「侵入者 退去 要請…」

 

セレナ「さっきの、攻撃して来たロボット!?」

 

ロボット「退去 勧告」

 

セレナ「どこかに行けたら、とっくにそうしてます…」

 

 なんと、ロボット達が集まってきた。

 

セレナ「わ、わ…どんどん集まってきた」

 

ロボット「強制排除」

 

 強制的に排除すると決めたのか、ロボットはどんどんセレナに攻撃してきた。

 

セレナ「もう、出口に案内してくれたらいいのに!わからずやのロボットさん達には、大人しくなってもらいます」

 

 セレナは応戦したが、暗闇の中では思うように戦えなかった。

 

セレナ「暗い上に、足場が悪い…!1体ずつでも!」

 

 戦う場がとても悪いがため、セレナは攻撃を当てられなかった。

 

セレナ「はずれた!?」

 

ロボット「強制排除」

 

 ロボットは一方的にセレナに攻撃して来た。

 

セレナに「うあーっ!(こんなに暗いのに、あっちは正確に狙ってくる!このままじゃ…)」

 

 応戦し続けたが、状況が改善する様子はなかった。

 

セレナ「キリがない!何とかしないと…!(こんな時、姉さんならどうするのかな?マリア姉さんなら、こんな状況でもきっと…)」

 

 その打開策は思いついた。

 

セレナ「…そうだ!この状況に対処できるような…新たなギアへの心象変化。それしかない!(ギアを変化させるには、心にイメージを…。焦ったら成功はしない、敵の攻撃に注意しつつ、落ち着いて…)きっと、姉さんならこうするはず(心象変化…この場所に、この状況に、負けない私…。…そうだ、暁さん達と見たあのショーン教授の映画。どんな困難も突破して、宝物に辿り着くあの姿…)強い想いが私の力になるのなら!(お願い、成功して…)」

 

 強く想いに反応し、ギアが探検家のような恰好に変化した。

 

セレナ「や、やった…!」

 

ロボットA「侵入者 変化 確認…」

 

ロボットB「状況 分析」

 

セレナ「調べなくても教えてあげます。これは、遺跡での体験、そして窮地を脱したい想い、そして…冒険への期待とワクワクがいっぱい詰まった、私の新しいギアです!」

 

 早速、ギアのライトを点けた。

 

セレナ「新型ギアのライトで視界さえ確保できれば、もはや…敵ではありません!」

 

 ライトで視界を確保したセレナは次々とロボットを撃破していった。

 

セレナ「ロボット達も片付いた事だし、もう一度この部屋を見て回ってみようっと」

 

 セレナは部屋を見回った。すると…

 

セレナ「ここだけ…少し岩盤が薄くなってる?(新型ギアに備わったつるはしでなら、ここを壊してどこかに脱出できるかも…)やってみよう、ええい!」

 

 ギアのつるはしでだと簡単に岩盤を砕く事ができた。

 

セレナ「凄い、まるで岩がプリンみたいに。これならいける!早く、マリア姉さん達と合流しないと!」

 

 開けた道をセレナは進んだ。

 

 

 

 一方、クリスと瞬は炎に悩まされていた。

 

クリス「この炎、いくら待っても消えやしない!」

 

瞬「場所が場所だから、爆発系などは厳禁だよ!」

 

クリス「んな事、わかってるよ!けど…、正直言って熱い……!」

 

瞬「このままじっとしてても僕達がやられるのは時間の問題だ!何か、打開策を考えないと!」

 

クリス「打開策っつったって、そんなものはすぐに思いつかねえよ!どこかに大量の氷でもあれば…」

 

瞬「普通、こういった時は水だよ。氷河ぐらいの凍気の使い手だったら別だけど…」

 

クリス「…ん?水、氷……ああああっ!」

 

 ふと、クリスは切歌と調がやっていたゲームの事を思い出した。

 

クリス「(氷、氷の魔法…)」

 

瞬「どうしたの?」

 

クリス「って、魔法なんか使えるか!おまけにこういった時に限って氷河はいねえし…熱さで頭が回んなくなってんのか…」

 

瞬「クリス、いちかばちかで心象変化をやってみるんだ!」

 

クリス「(心象変化…、そうだ!ギアなら…!今まだだって、無理無茶無謀を通してきただろ。そうだ、ギアの心象変化を…起こせば!)」

 

瞬「チャンスは一度だけだ。覚悟はいい!?」

 

クリス「わかってらぁ、行くぞ!(あのゲームのイメージを思い浮かべろ…)」

 

 クリスも心象変化できた。

 

クリス「よし…!ここは氷…よし、氷結弾を使えば!」

 

 氷結弾で炎を消火した。

 

瞬「成功したね」

 

クリス「ああ…。しっかし、あいつらにさんざん付き合わされたゲームのお陰でピンチを脱出できるなんてな…はは…」

 

 ところが、何かの音がした。

 

クリス「うおおおっ!?な、なんだあ!?」

 

瞬「落ち着いて!壁を壊して何かが来る…!」

 

 壁を壊して出てきたのは、セレナであった。

 

セレナ「あ、よかった。合流できましたね!」

 

クリス「お前、脅かすなよ…」

 

 その後…。

 

瞬「どうやら遺跡っぽいところまで戻ってきたみたいだね」

 

セレナ「はい、なかなか大変でしたね」

 

クリス「とりあえず、先輩達を探さないとな。無事だといいけど…」

 

 先へ進むと…。

 

クリス「また真っ暗か」

 

セレナ「いえ、大丈夫です。私のライトで!」

 

 ライトを点けると、炎が目の前にあった。

 

セレナ「きゃっ、いきなり炎が!」

 

瞬「クリス!」

 

クリス「ああ、任しとけ!」

 

 氷結弾で炎を消火した。

 

セレナ「凄い、炎が一瞬で消えた」

 

クリス「お互い、このギアなら遺跡の仕掛けも楽勝だな」

 

セレナ「はい。いざという時は瞬さんの鎖という命綱もありますので」

 

瞬「それじゃあ、行こうか」

 

 次の場所は…。

 

クリス「毒ガスなんざ、突風弾で吹き飛ばして!」

 

 突風弾を放ち、毒ガスを吹き飛ばした。

 

セレナ「かばんに色んな道具が収納されてるんです」

 

瞬「ここは僕のチェーンで行こうか。強度もロープより高いし、伸縮自在だ」

 

 絶壁の上にある道については、瞬のチェーンを使い、登って進んだ。

 

クリス「水没した通路だって、凍らせて!」

 

セレナ「つるはしで掘り抜けば!」

 

 水を凍らせ、氷をつるはしで砕いてから再び進んだ。

 

セレナ「その後も、探検隊の3名は新たなギアの力と頑丈な鎧の鎖を使ってさまざまな困難を切り抜けていきました。もはや探検隊の行く手を阻めるものは何もないかのように…」

 

クリス「おい、そこは落とし穴みたいだぞ。足元気を付けて行けよ」

 

セレナ「本当だ。ありがとうございます。助かりました」

 

クリス「そんな大した事じゃないだろう。いちいち礼なんていらないって」

 

セレナ「いえ、今だけじゃなく、ずっと細かく気を使ってくれてましたよね」

 

クリス「ま、まあ、あたしは先輩だからな…」

 

セレナ「はい。よろしくお願いします!」

 

瞬「さあ、早くみんなと合流しよう!」

 

 3人は先へ進んだ。

 

瞬「いくら探検に対応したギアでも油断してはいけない。2人共、気をつけるんだ」

 

セレナ「はい、気を付けます」

 

クリス「ちょ、おい待てって!」

 

セレナ「何だか楽しくなってきちゃって」

 

クリス「あのなあ、よくわかんない遺跡で分断されて、出口もわからない状態なんだぞ?」

 

瞬「クリス、セレナは施設での生活が長かったから、遺跡探検に興味津々なんだ。わかってあげよう」

 

クリス「ったく…、しょうがねえなぁ…」

 

セレナ「3人の隊員は力を合わせて罠を乗り越えつつ、先を急ぎます。はぐれた2人ともきっと行く先で待っていると信じて…」

 

 先へ進む3人であった。

 

クリス「どんだけこの遺跡は広いんだよ…!」

 

瞬「クリス、愚痴を言っても何も始まりはしない。進まなければ、マリアさん達と合流できないよ」

 

クリス「どんだけ歩き続けてるんだ?次の角で何もなかったら、休憩を…」

 

 そんな時、セレナは何かに気付いた。

 

瞬「どうしたんだい?セレナ」

 

セレナ「瞬さん、後ろにロボットの大群が…!」

 

瞬「ロボットの大群…?」

 

 後ろにロボットの大群が押し寄せてきた。

 

ロボット「侵入者 退去 勧告」

 

セレナ「ロボットがこんなに…!」

 

クリス「面白い。ちょうどこのギアの強さも確かめたかったところだ」

 

ロボット「強制排除」

 

瞬「来るよ!」

 

クリス「さあ、かかってきやがれ!」

 

 瞬がいる事もあり、あっという間にロボット達はほとんど破壊された。

 

瞬「このまま突き進もう!」

 

セレナ「はい!」

 

 一同は一気に突き進んだ。

 

ロボットA「侵入者 排除不能」

 

ロボットB「緊急手段 始動」

 

 生き残ったロボット達は逃げていった。

 

セレナ「えっ、ロボット達が逃げて…」

 

クリス「逃がすかよ!」

 

ロボット「緊急手段 始動」

 

 なんと、ロボットは壁にぶつかり、自爆した。

 

クリス「何だと!?」

 

セレナ「自分から壁に」

 

ロボット「自爆」

 

 他のロボット達も壁にぶつかり、自爆した。

 

クリス「なんてことしやがる…!勝てねえと踏んで自爆で落盤を起こしやがった!」

 

セレナ「どんどん崩れていきますよ!?」

 

瞬「このままうろたえていたら、全員瓦礫の下敷きだ!早く行こう!」

 

セレナ「はい!」

 

 残りのロボットは瞬が先頭になって排除し、先へ進んだ。

 

 

 

 その頃、翼の方は…。

 

翼「ふっ…何度も水垢離をする羽目にはなったが、どうやら渡り切ったようだな!踏むと沈む足場、目の前でせり上がる足場、迎撃して飛んでくる岩弾…実に趣向を凝らした仕掛けばかりだった。だが、これで突破したようだな。(…とないえ、他の3人の行方はいまだわからず、まだまだ油断はできない)」

 

 進んでいると、ロボット達が来た。

 

翼「さて、次はロボットのお出ましか。どうやら、休ませる気はないらしいな」

 

 マリアの方は…

 

マリア「こう狭いと、力が込められない!」

 

 だが、少しではあるが削れていた。

 

マリア「…ふう。アームドギアで、何とか少しずつ壁を削れてはいるけど…効率が悪すぎる!いっそ爆破でもしてやりたいものだわ…。1人で文句を言っても始まらないわね。今は続けるしかないか…」

 

 少しずつ削っていくと…。

 

マリア「少しだけ小さな穴が開いた!これで…」

 

???「はあーっ!」

 

 突然、聞き覚えのある声がした。

 

マリア「その声は……翼!」

 

 その頃、翼はマリアが閉じ込められている所を通り過ぎようとした。

 

翼「今のは…真理愛か!かすかだが確かに聞こえた」

 

ロボット「強制排除」

 

 そういった時でもお構いなしにロボットが現れた。

 

翼「わらわらと!」

 

 倒しても倒してもロボットの増援は続いた。

 

翼「どこだ、マリア!?あちらも戦っているのか…、今行くぞ!」

 

ロボット「侵入者 強制排除」

 

翼「今はお前達の相手をしている場合ではない!一気阿成に斬り捨ててくれるっ!」

 

 またロボット達との戦闘に入り、ロボット達を全滅させた。

 

翼「どこだマリア、返事をしろ!」

 

 またまたロボットの増援が来た。

 

ロボット「侵入者 確認。強制排除」

 

翼「これではまるでイタチごっこだな…」

 

 いくら倒しても増援が来る一方であった。

 

翼「次から次へと、底はあるのか…?マリア、もう少し待っていてくれ!」

 

 ロボット達との戦闘に追われ、翼はマリアを探すどころではなかった。

 

マリア「翼…!外に翼がいる、ここから脱出できれば合流できる!(けれど、乱戦でこちらの場所には気付いていない。相手はかなりの数のようだし、急がないと…!)この小さな穴を足掛かりに!」

 

 狭くて暗い空間では、削ろうにも削る事はできなかった。

 

マリア「ダメだわ、狭い空間じゃ狙いさえうまく定まらない。このまま少しずつ削っていては、脱出までどれだけかかるか(何か、他にいい手は…?今、この場でとれる手段はあまりにも少ない。何か、見落としているものは…)…チガウ。今の私に岩壁を破壊できないのならば、破壊できる私に…なればいい!この場を窮地と言わずして何が窮地!この強い想いなら、心象変化を起こせるはず!(集中するのよ。錬金術師を追った前の任務での経験…、この遺跡探索での経験…医師の中に封じられた窮地…。そして、何より翼を救いたいという願い…!)今の私なら、できる!」

 

 マリアは心象変化させる事に成功した。

 

マリア「…できた!これで、こんな壁なんて!」

 

 一方、翼はロボットとの戦いの最中だった。

 

翼「くっ!先程から聞こえるこの音…、恐らく警報なのだろうが、一体どこから?」

 

ロボット「強制排除」

 

翼「戦いの音にまぎれてマリアの声が聞こえない!敵は既に100は斬ったが底をつく気配も…」

 

ロボット「強制排除」

 

翼「くっ!(早くマリアのところへ向かわねばならないというのに!)退け!」

 

 翼はある事に気付いた。

 

翼「(どうやらこの警報を止めない限り、無尽蔵に沸いて出ると見える。センサーか何かがあるのだろうが、肝心の場所がわからない)」

 

ロボット「強制排除」

 

翼「流石に、目視で発見できる場所にはないか…(センサーを見得るか、あるいは避ける手立てがあれば…!)何か、何か手は!」

 

 センサーがどこかにあるかを横目で見ながら、ロボットを蹴散らし続けた。

 

翼「(このような仕掛けに翻弄されるとは、私もまだまだだな。とはいえ、急いで何とかしなければ…。マリアが無事なのかも気になる。考えろ!このような窮地、今回が初めてではないだろう!)」

 

 ふと、翼はある事に気付いた。

 

翼「(!?そうか、確か前にもあったぞ、このような状況が!)心象変化…、ギアをこの状況に適応させればいい。躊躇している暇はない!」

 

 ロボットを破壊してから距離をとった。

 

翼「(敵を蹴散らし、間合いを取り…心を落ち着かせ、集中…)」

 

 すると、翼も心象変化に成功した。

 

翼「これは、成功…したのか?試せばわかるか…、行くぞ!」

 

 戦おうとすると、センサーの位置が見えた。

 

翼「これは!?見えるぞ、無数に張り巡らされたセンサーの位置が!このゴーグルの作用か!」

 

 センサーをかわし、次々とロボットを撃破していった。

 

翼「網の目のように配されたセンサーも、ワイヤーを射出し…中空の間隙を抜く!」

 

 翼はようやくセンサーだらけの地獄を抜け出した。

 

翼「ようやくセンサー地帯を抜けたか。マリア、どこだ!?返事をしろ!」

 

マリア「翼…」

 

翼「どこにいる!?返事をしろ!」

 

 そう言ってると、岩盤が爆発した。

 

翼「なっ…!無事か!?返事をしてくれ!」

 

マリア「…ええ、無事よ。この通りピンシャンしているわ」

 

翼「マリア…よかった」

 

マリア「あら、翼も心象変化に成功していたのね」

 

翼「敵に対応するためにな。それより、さっきの爆発は?」

 

マリア「さっきまで、あそこの石の中に閉じ込められていたのよ。アームドギアで掘り開けた穴にこのギアの力で爆弾を設置して、壁を吹き飛ばして出てきた…というわけ」

 

翼「爆弾…!そんな事をしたら、洞窟が崩落するだろう!」

 

マリア「心配ないわ。今私が纏っているこの新しいギアなら、爆発の威力を自在にコントロールできるから、吹っ飛ばしてやりたい部分だけを的確に破壊する事も可能よ」

 

翼「そう、なのか?それがマリアの新しいギアの力というわけか」

 

マリア「ええ、だから決して閉じ込められてイライラしていたとかじゃないわ」

 

翼「…ま、まぁ、息災ならばよしとしよう」

 

マリア「さ、それじゃあ、あの子達を探しましょうか」

 

翼「ああ」

 

 マリアと翼は洞窟を抜けた。

 

翼「どうやら洞窟は抜けたみたいだな」

 

マリア「ええ、ようやく遺跡に戻ってこれたわね」

 

翼「罠に分断されたとはいえ目指す目的は同じ。遺跡の奥に向かえば3人とも合流できるか」

 

マリア「そう願いたいわ」

 

翼「しかし、この分では中枢に近づくほど、より危険な罠が待ち構えている可能性が高いな」

 

マリア「ええ。余程守りたい何かがあるみたいね。とにかく、急いでセレナ達と合流しましょう」

 

 2人は先へ進むと…。

 

翼「足元が崩れるぞ、ワイヤーを放つ、掴まれ!」

 

マリア「ええ!」

 

 ワイヤーで乗り越えたと思ったら…

 

翼「くっ、毒ガスか!」

 

マリア「私のギアにはガスマスクがある!一気に踏み込んで…、ガス噴射機構を壊す!」

 

 マリアはガス噴射機構を破壊した。

 

翼「ふっ、お互い対応能力が上がったな」

 

マリア「ええ、これはまさに遺跡探索用のギアだもの」

 

翼「待て、マリア、気を付けろ。そこにセンサーが張られている」

 

マリア「わかったわ。センサーさえ見ていれば、罠が始動する事さえないわね」

 

翼「今度は通路を塞ぐ岩板か。先客が既にかかった罠となると、回避のしようもない」

 

マリア「ここは私の出番ね。岩板に爆弾をセットして…爆破するわ!」

 

 マリアは岩板を破壊した。

 

マリア「これで進めるわ」

 

翼「便利ではあるが、随分と物騒な能力だな…」

 

マリア「時と共に遺跡は埋もれるもの。罠まであれば、なおさら爆破能力は必要よ。さ、進みましょう」

 

翼「あ、ああ…」

 

 再び2人は進んだ。

 

マリア「素晴らしい機能を備えたギアね…。最初、あれだけ罠に苦労したのが嘘みたいだわ」

 

翼「まったくだ。途中から真里愛は爆破ばかりしていたような気もするが」

 

マリア「その場その場で有効な手段をとっただけよ」

 

翼「助かっているのだから構わないが、遺跡調査で次々爆破というのも…?」

 

マリア「これも調査の一環よ。ともかく、この前の錬金術師を追い詰めた時にこれがあればね…」

 

翼「確かにな。だがあの経験があったからこそ、こうして心象変化を成功させる事ができたのかも知れない」

 

マリア「ええ、そうね」

 

 さらに奥へ、2人は進んでいった。

 

マリア「さて。もう結構降りてきたと思うのだけど」

 

翼「ああ。元の遺跡がどれだけ巨大な建造物であっても、そろそろ底だろう」

 

マリア「セレナ達には合流できないままね。相当広いようだから、完全に別ルートから向かっているのかしら」

 

翼「盗掘団が先に入り込んでいる以上、大事を取って一旦退却…という選択もないだろうな」

 

マリア「少なくともその理由で撤退はしないわね。特にセレナの場合、お宝を見つけるまでは帰らないって言いださないか心配だわ」

 

翼「確かに、随分と楽しそうだったな」

 

マリア「一番奥で合流、という形になるかも知れないわね」

 

翼「できれば、こちらが先着して、最奥の罠を外しておきたいが…」

 

マリア「それにしても一体、この遺跡は何の…」

 

翼「待て、足音だ。噂をすれば何とやらか」

 

マリア「今度は盗掘団ね、よくもまあこんな場所にまで入り込んで…」

 

 現れたのは盗掘団だった。

 

盗掘者A「なんだぁーお前達は!?こんな所に女どもが!」

 

盗掘者B「こいつらきっと政府の連中だ!始末しちまおうぜ!」

 

盗掘者C「くっくっく、ついてねえなあお前ら。俺達には無敵の」

 

マリア「アルカノイズでしょ。さっさと出しなさい」

 

盗掘者C「お、おう。…吠え面かくなよ!?ちょっとでも触れたらお陀仏だからな!」

 

 盗掘者はアルカノイズを出したが、2人は呆れていた。

 

翼「この流れを何度繰り返せばいいのやら…」

 

マリア「面倒な罠よりはずっと楽でいいけど」

 

 盗掘者はあっけなくやられ、落とし穴に押し込められた。

 

翼「罠が見えるお陰で、盗掘者を落とし穴に押し込むのも簡便になったな」

 

マリア「ええ、あら。今度はロボット?」

 

 次はロボットが現れた。

 

マリア「私達を阻むには…数が少ないわね!」

 

翼「せめて5倍は用意すべきだったな!」

 

 2人は襲ってきたロボットを全滅させた。

 

マリア「…罠に盗掘団にロボットに、片端から退けて進んで来たけれど」

 

翼「そろそろ最奥に辿り着いてもよさそうなものだな」

 

マリア「かなり深くまで進んで来たのだからね」

 

翼「ああ、どれくらいになるかわからないが、遺跡の形状からして地下数十メートルは潜っているだろう」

 

マリア「ほんとに大地下迷宮になってるわね…。切歌がいたら喜びそうだわ」

 

翼「ふふ、立花でも喜びそうだな」

 

マリア「さて、それじゃ、このまま一番奥まで踏み込んで…あら?」

 

 マリアは何かに気付いた。

 

マリア「…ごめんなさい、壁に手をついた表紙にやっちゃったみたい」

 

翼「なに、このギアがあれば大丈夫だ」

 

マリア「そうね。それに、この遺跡の設計者も、いい加減そろそろネタが尽き……定番中の定番、大岩の罠を忘れていたわね。でも、ただの岩なら!」

 

翼「ああ!」

 

 岩を壊そうとしたが、壊れなかった。

 

マリア「効かない!?」

 

翼「バカな、ただの岩ではないのか!?」

 

マリア「爆弾ならどうかしら!」

 

 爆弾ですら効果はなかった。

 

マリア「嘘、ビクともしない…!」

 

翼「ダ…ダメだ!」

 

マリア「えええっ、岩は偽装で中身は金属だとでもいうの!?」

 

翼「こんな時に星矢達がいてくれたらというないものねだりをしたくなるとは…、とにかく走れ!」

 

マリア「言われなくても!」

 

 2人は慌てて大岩から逃げた。

 

マリア「ちょ、ちょっと!追いつかれるわよ!?」

 

翼「加速しているだと!?」

 

マリア「通路がどんどん下り坂になってるのよ!」

 

翼「くっ、どうすれば…!」

 

マリア「大岩のサイズより天井の方がいくらか高い!タイミングを見て、飛び越えましょう!」

 

翼「名案だ!」

 

マリア「行くわよ、それじゃせーので同時に跳んで…!?」

 

 更なる悪夢を2人は目の当たりにした。

 

翼「何ッ!?岩から無数のトゲが生えただと!」

 

マリア「何よあれ!?天井の隙間もなくなった…!このままじゃ串刺しよ!」

 

翼「急げ!追いつかれればただでは済まないぞ!」

 

マリア「いきなり殺意が高すぎる!」

 

翼「急げ、急ぐんだ、マリア!」

 

マリア「いやあああっ!」

 

 更なる遺跡の罠は牙を向いてくるのであった。




これで今回の話は終わりです。
今回は装者のギアがトレジャーハンター型ギアに変化するのを描きました。
色々と遺跡の罠が牙を向いていますが、次からもどんどん牙を向いてきます。
次は更なる罠とタイトルが示す通り、失われた聖域ともいうべき場所へ辿り着く事になります。
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