セイントシンフォギアXD   作:アンドロイドQ14

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197話 キュアフォンテーヌ登場

のどかの家

 

 のどかがラビリンと共にランニングに行く姿をペギタンは見つめていた。

 

ペギタン「僕も早くお手当てできるようにならなきゃペエ…」

 

 

 

ビョーゲンキングダム

 

 同じ頃、ビョーゲンキングダムでは…。

 

シンドイーネ「キングビョーゲン様~~ッ!シンドイーネが朝のご挨拶に伺いました~!」

 

 しかし、返事はなかった。

 

シンドイーネ「はぁ…、今日もいらっしゃらないの?お顔が見えないとやる気出ないのに……」

 

グアイワル「あんな状態じゃ、見ても顔なんか見えないだろう」

 

シンドイーネ「見えます~!グアイワルには見えなくても、私には見えます~!主の素敵な姿が浮かぶんです~!」

 

ダルイゼン「つまり、今はナノビョーゲンの集合体としか見えてないじゃん」

 

???「まあまあ、この辺にしときな」

 

 そこへ、杳馬が来た。

 

杳馬「シンドイーネの姐さん、そんなに愚痴を言うぐらいなら、地球を蝕んでくればいいじゃねえか。そうすりゃ、キングビョーゲンのダンナも褒めてやるって言ってたぜ。そして、いつかその姿を拝めるかも知れねえからな」

 

シンドイーネ「言われなくてもやります~!待っててくださいね、キングビョーゲン様!どんどん地球を蝕んで、キングビョーゲン様の元の姿に戻してさしあげますから!」

 

 意気揚々とシンドイーネは出撃した。

 

キングビョーゲン「杳馬、我はそんな事は言ってないぞ」

 

杳馬「それはわかってるさ。けどよ、キングビョーゲンのダンナが発破をかけてやらなきゃ、ダンナへの忠誠心が菌一番高いシンドイーネちゃんはやる気を出さねえんだぜ」

 

キングビョーゲン「全く、余計なお節介をしおって…」

 

 

 

オフィス

 

 通常のグラード財団総帥の仕事をしている沙織であった。

 

美衣「沙織様、のどかさんは上手くやれているでしょうか…?」

 

沙織「わかりませんね。のどかさんは声以外にも響さんと似た所は結構ありますから…」

 

美衣「確かに、のどかさんは響さんみたいに自分を省みずに危険に突っ込む一面がありますね…」

 

パルティータ「まだパートナーの決まっていないヒーリングアニマルは3匹います。1人でもしっかり者の人がなってくれればいいのですが…」

 

 

 

すこやか中学校

 

 学校では、メガビョーゲンの事が話題となっていた。

 

ひなた「ねねえ、のどかっちは怪物見た?」

 

のどか「えっ?えっと…」

 

ラビリン「プリキュアの事は秘密ラビ…!」

 

 ラビリンは外に出れず、やきもきしていた。

 

のどか「私は見てない、かな…」

 

 ふと、ちゆが通りかかり、メガビョーゲンが倒された後でのどかがヒーリングアニマルと話しているのを思い出した。

 

ちゆ「花寺さんは見たんじゃない?怪物」

 

のどか「えっ!?」

 

ちゆ「始業式の日、下校途中でもう一度学校に来てたでしょ?」

 

のどか「み、見間違いじゃないかな…?」

 

ちゆ「そう…?」

 

 そんな時にチャイムが鳴ったため、席についた。

 

のどか「はぁ…」

 

ちゆ「(花寺さん、どうして知らないふりをするのかしら…?)」

 

 

 

のどかの家

 

 残りのヒーリングアニマルはのどかの家にいた。

 

ニャトラン「何だよ、ペギタン。パートナー、探すんじゃねえの?」

 

ペギタン「探すペエ。探すけど…人間がたくさんいる所は怖いペエ…」

 

ニャトラン「そう。じゃ、ラテ様の事をよろしくな」

 

ペギタン「行ってらっしゃいペエ」

 

 ニャトランは喋ったりしなければ怪しまれないため、それを利用してパートナー探しに行った。

 

ペギタン「ふぅ…、何とか人間に見つからずにパートナーを探せないかペエ…。ん?」

 

 ふと、見てみるとラテがいなくなっていた。

 

ペギタン「ラテ様!?大変ペエ、ラテ様がいなくなっちゃったペエ!!」

 

 

 

すこやか中学校

 

 ラテはすこやか中学校に来ていた。

 

ラテ「ワン!」

 

 のどかの匂いを嗅いで進むラテだったが、ちょうどちゆが通りかかった。

 

ちゆ「あら、可愛い子犬さん。どこから来たの?」

 

ラテ「アン!」

 

ちゆ「あなたはどこかで…」

 

???「あの、すみません!」

 

 ラテを見て、ちゆが見覚えがあると思っている中、変装している杳馬が声をかけた。

 

ちゆ「誰なん」

 

 聞こうとしたちゆだったが、杳馬のただならぬオーラで金縛りにあったかのように動けなくなっていた。

 

ちゆ「(何…?あの人に見つめられただけで動きたくても動けなくなるなんて…。明らかに普通の人じゃない…!)」

 

杳馬「あの、私は有害生物及び特定外来生物駆除の業者です。最近、こちらで外来種を見ませんでしたか?」

 

ちゆ「いえ…、私の家の周辺にはおりません…」

 

杳馬「そうですか。では、私は外来生物駆除のために回りますので、学業の最中に失礼しました!」

 

 そう言って杳馬は帰ったが、ラテは幼いが故の本能で杳馬の本性を察知したのか、これまでにないほど怒りをあらわにして警戒していた。一方ののどかはラビリンと一緒に昼ご飯を食べていた。

 

ラビリン「おいしいラビ!」

 

のどか「よかった」

 

???「花寺さん」

 

 ちゆが声をかけたため、慌ててラビリンは茂みに隠れた。

 

ちゆ「ここにいたのね」

 

のどか「沢泉さん…」

 

ちゆ「この子、花寺さんのお家の子?」

 

のどか「ラテ!?」

 

ラテ「アン!」

 

ラビリン「ラテ様…!」

 

 ちゆはのどかにラテを渡した。

 

ちゆ「校庭にいたからびっくりしちゃったわ」

 

のどか「ついてきちゃったの?」

 

ラテ「ワン」

 

のどか「そっか…。ありがとう、沢泉さん。どうしてうちの子だってわかったの?」

 

ちゆ「怪物が現れた後、学校で見かけたから」

 

のどか「そっか…。えっ?」

 

ちゆ「さっきはどうして学校に来てないなんて言ったの?」

 

のどか「えっ?えっと…」

 

ちゆ「あの時、一緒にいた不思議なウサギやペンギンと関係がある?」

 

ラビリン「み、見られてたラビ…!」

 

のどか「か、飼ってるの。ちょっと珍しいウサギとペンギンも…。あの時もこの子達が逃げちゃったのを探しに来て、勝手に学校に入っちゃったから、怒られるかなって、だから…」

 

ちゆ「そうなの…?」

 

ラテ「アン、アンアン!」

 

ちゆ「ラテちゃん、よく逃げ出すの?」

 

のどか「そうなの」

 

ちゆ「もう、仕方ない子ね」

 

 ちゆはラテを撫でた。何とかラテの正体がバレなかった事にラビリンは安心したが…。

 

ペギタン「あっ、ラビリン!見つけたペエ!」

 

ラビリン「ペギタン!?」

 

ペギタン「たたた、大変」

 

ラビリン「シーッ、静かにラビ…!」

 

ペギタン「どうしよう、ラビリン。ラテ様がいなくなっちゃったペエ…」

 

ラビリン「ラテ様、なら大丈夫ラビ」

 

 2匹は茂みからラテを見ていた。

 

ラビリン「あの人が助けてくれたラビ」

 

ペギタン「あの人が…。よかったペエ…」

 

ちゆ「授業中は職員室で先生に預かってもらうよう、お願いした方がいいわね。私も一緒に行くから」

 

のどか「ありがとう、沢泉さん。いつも優しくしてくれて」

 

ちゆ「大した事してないわ。気になる事を放っておけないだけ」

 

のどか「そうなんだ…」

 

ちゆ「だからいつか、珍しいウサギさん達にも会わせてね」

 

のどか「うん!」

 

ちゆ「そうだ、その時はうちに来て。きっと喜んでもらえるの」

 

のどか「え…?」

 

 

 

沢泉

 

 学校が終わった後、のどかはちゆに連れられて旅館沢泉に来た。

 

のどか「ええ~っ!?この旅館、沢泉さんのお家だったんだ!素敵…!」

 

ちゆ「ありがとう」

 

 早速、旅館に入った。

 

なお「ようこそ、沢泉へ!ちゆの友達ね」

 

ちゆ「私の母です」

 

のどか「初めまして、花寺のどかです!」

 

なお「いらっしゃい!今日は大物が2人も宿泊しているのよ」

 

のどか「大物って…」

 

???「若女将、誰か来たのか?」

 

 出てきたのはブラックジャックとピノコ、ラルゴであった。

 

のどか「ブ、ブラックジャック先生!?」

 

ちゆ「ブラックジャックと知り合いなの?」

 

のどか「うん。私が入院していた時に手術してくれたお医者さんなの…。って、沢泉さんとも知り合いなの!?」

 

ちゆ「ええ。ブラックジャック先生が初めて宿泊した際に急病で倒れたお母さんを手術した後、大手術の帰りなどでよくここへ来るのよ」

 

なお「ピノコちゃんがここの温泉が大好きというのもあるけどね」

 

ピノコ「ピノコ、ここのおんちぇんがだいしゅきなのしゃ!」

 

のどか「そうだったんだ…」

 

なお「もう1人の大物は、今もなお大ブレイクしている風鳴翼さんなのよ」

 

のどか「か、風鳴翼さんまで!?」

 

 それから、ちゆは旅館を案内した

 

ちゆ「中庭よ」

 

のどか「ふわあああっ…!」

 

 次は大浴場へ来た。

 

ちゆ「こっちは大浴場。ちょうど、翼さんが入浴しているわね」

 

のどか「ふわああっ…!」

 

翼「まさか、花寺がこの旅館に来るとはな…」

 

のどか「にゅ、入浴中失礼しました!!」

 

 次はペットも入れる足湯に来た。そこには、ピノコとラルゴが気持ちよさそうに浸かっていた。

 

ちゆ「ここは、ペットも入れる温泉なの」

 

のどか「ふわあああっ!!」

 

ちゆ「日帰りの入浴も大歓迎だから、よかったらご家族で来て。ウサギさん達もね」

 

 そこへ、入浴を終えた翼が来た。

 

翼「沢泉、お前はこの実家が大好きなようだな」

 

のどか「すごく楽しそうに教えてくれるから」

 

ちゆ「そうね。大好きで、大切な場所よ」

 

のどか「うん、そっか」

 

ちゆ「じゃあ、私着替えてくるね。ゆっくりしていて」

 

 ちゆは着替えに行った。

 

のどか「ラテ、ラルゴと一緒に入ってみる?」

 

 しかし、ラテは入るのを嫌がった。

 

ラルゴ「クゥン…?」

 

ピノコ「ラテ、どうちて気持ちいいおんしぇんが嫌なのよしゃ!ラルゴはだいしゅきなのよ!」

 

ラビリン「のどか、ラテ様はお水が怖いラビ」

 

ピノコ「だったら、ピノコがラテのおんちぇん嫌いを直ちてやるのよしゃ!」

 

翼「強引にするとますます嫌がると思うぞ。ならば、ラビリンとペギタンが入ったらどうだ?」

 

ラビリン「いいラビ!?」

 

翼「ああ。だが、私達以外に見つからないようにするんだ。いいな?」

 

 ラビリンは温泉に入れるのを喜んだが、ペギタンはそういう様子はなかった。

 

 

 

すこやか市

 

 ちょうどその時、シンドイーネは旅館沢泉を見ていた。そこへ、杳馬が来た。

 

シンドイーネ「この辺り、面白そうなものがあるじゃない」

 

杳馬「シンドイーネの姐さん、どこを蝕むかい?」

 

シンドイーネ「それは今から決めるから、口出しも手出しも無用よ!」

 

 

 

沢泉

 

 ラビリンとペギタンは温泉に浸かった。

 

ラビリン「気持ちいいラビ!」

 

ペギタン「ペエ…」

 

ラビリン「どうしたラビ?ペギタン。お風呂が大好きなのに、全然嬉しそうじゃないラビ…」

 

翼「何かあったのか?」

 

ペギタン「僕は何もできてないペエ…。パートナーも探しに行けてないし、ラテ様のお世話もちゃんとできてないペエ…」

 

 ラビリン達の話し声が聞こえてちゆは反応した。

 

ちゆ「他にお客様がいらしたかしら…?」

 

???「お前さんが盗み聞きをするとは、よほど気になるようだな」

 

 声の主はブラックジャックであった。

 

ちゆ「ブラックジャック先生!」

 

ブラックジャック「さっき聞こえた声はもしかすると、気になってる奴の声かも知れんぞ」

 

ちゆ「気になってる…?」

 

ペギタン「僕もラビリンみたいにお手当てしたいペエ…。みんなを助けたいペエ…」

 

ちゆ「まさか…」

 

 メガビョーゲンが倒された後にちゆが目撃したラビリン達こそが聞こえた声の主だと思い、ちゆはノックした途端、ラビリンとペギタンは警戒した。

 

ちゆ「花寺さん、今の声は…」

 

 ちゆが入ったが、ラビリンとペギタンは息を止めて温泉に隠れた。

 

翼「さっき、喋るオウムが私達と話したのだが、飼い主に呼ばれて帰っていったところだ」

 

のどか「(翼さん、咄嗟のごまかしも上手だ…)」

 

ちゆ「喋るオウムだったの…?」

 

 

 

すこやか市

 

 シンドイーネは沢泉の源泉に来た。

 

シンドイーネ「ウフッ。進化しなさい、ナノビョーゲン!」

 

 ナノビョーゲンは水のエレメントさんに憑りつき、メガビョーゲンに変貌した。

 

 

 

沢泉

 

 ラテがメガビョーゲンを感知して具合が悪くなったのと共に慎次が来た。

 

慎次「翼さん!」

 

翼「わかりました、緒川さん!済まない、沢泉。用事ができたから私達は出発する」

 

 先に翼は慎次と共にのどかとラテを連れてその場を離れた。ちゆもいなくなった後、ラビリンとペギタンは温泉から出た。

 

ラビリン「助かったラビ…!」

 

 

 

すこやか市

 

 3人は人気のない場所に来た。

 

慎次「司令、今日はどこにメガビョーゲンが?」

 

弦十郎『出現場所は沢泉の源泉だ。翼、仕事の後のリフレッシュの最中済まないが、のどか君のお手当てのアシストをしてくれ!』

 

翼「わかりました、司令!」

 

 通信は終わった。

 

ラビリン「ラテ様の診察をすっ飛ばしてメガビョーゲンの出現位置までS.O.N.Gの人達が掴んでくれたラビ…」

 

ペギタン「しかも、詳細にどの町のどの場所かまで判明してるペエ…」

 

慎次「司令も言ったはずですよ、僕達も可能な限り地球のお手当てのアシストをすると」

 

のどか「緒川さん…」

 

 

 

沢泉

 

 ふと、ブラックジャックは温泉のお湯の異変に気付き、なおの所へ来た。

 

ブラックジャック「若女将、温泉のお湯がおかしくなっているようです。何か、汲み上げの装置に異常でも出たのでしょうか?」

 

なお「ブラックジャック先生、それは本当なのでしょうか?」

 

ブラックジャック「ええ。幸い、誰も温泉には入っておりませんので、今のうちに話しておくべきだと判断しました」

 

なお「わかりました、設備の確認を行います。川井さんは源泉の確認を」

 

川井「はい!」

 

ちゆ「川井さん、私も一緒に」

 

 ちゆは川井と共に源泉の方へ向かった。それを見たブラックジャックは追いかけた。

 

 

 

すこやか市

 

 温泉の異変は源泉がメガビョーゲンに蝕まれていたためであった。

 

シンドイーネ「いいわよいいわよ、その調子!どんどん地球を蝕んじゃいなさい!」

 

 ちゆと川井は源泉が汚染されているのを目の当たりにした。

 

ちゆ「源泉が…ひどい!」

 

川井「一体、どうなっているんだ!?」

 

 2人はメガビョーゲンを見つけた。

 

ちゆ「またあの怪物!?」

 

川井「お嬢さんが学校で見たっていう、あれか…!」

 

メガビョーゲン「メガ、ビョーゲン!」

 

 メガビョーゲンは水の噴射で川井を吹っ飛ばした。

 

川井「うわあああっ!」

 

ちゆ「あ、川井さん!」

 

???「私が診察して必要であれば応急処置を行う!」

 

 傍から見たら狙っていたと思われても仕方ないタイミングでブラックジャックが来た。

 

ちゆ「ブラックジャック先生…!」

 

???「メガビョーゲン、私達が来たからにはここまでだ!」

 

 のどかと翼が駆け付けた。

 

翼「行くぞ、花寺!」

 

のどか「はい!」

 

ラビリン「スタート!」

 

 ラビリンはヒーリングステッキと合体した。

 

のどか「プリキュア、オペレーション!」

 

ラビリン「エレメントレベル上昇ラビ!」

 

のどかとラビリン「キュアタッチ!」

 

 ヒーリングステッキにエレメントボトルをセットし、肉球の部分にタッチした後、のどかは白衣を身に纏い、プリキュアに変身した。

 

グレースとラビリン「重なる二つの花」

 

グレース「キュアグレース!」

 

ラビリン「ラビ!」

 

翼「Imyuteus amenohabakiri tron」

 

 のどかはキュアグレースに変身し、翼はシンフォギアを装備した。

 

ちゆ「花寺、さん…?それに、翼さんまで…」

 

 ちゆはプリキュアとシンフォギアに衝撃を受けた。

 

シンドイーネ「あんたが噂のプリキュアとプリキュアもどき?」

 

翼「奴もビョーゲンズか」

 

ラビリン「ビョーゲンズの仲間、シンドイーネラビ!」

 

シンドイーネ「キングビョーゲン様の因縁の相手、お手並み拝見させてもらおうじゃない。メガビョーゲン、やっちゃいなさい!」

 

 早速、メガビョーゲンは襲い掛かろうとした。先に翼が動き、小刀を投げつけたが当たらなかった。

 

シンドイーネ「あはははっ!どこ見て投げてるの?おバカさんね!」

 

 しかし、その直後に余裕は崩れ去った。それは、影縫いでメガビョーゲンが動けなくなっていたからであった。

 

シンドイーネ「きゅ、急に動けなくなった!?」

 

翼「行くぞ、グレース!」

 

グレース「はい!」

 

 動けない間に翼とグレースの攻撃をメガビョーゲンは立て続けに受ける羽目になった。

 

ペギタン「急にメガビョーゲンが…」

 

慎次「あれは、影縫いでメガビョーゲンの影を縫い付け、動けなくしているのです。ちなみに、影縫いは僕が教えました」

 

ペギタン「ペエエッ!?強そうに見えないのにそんな事ができるなんて信じられないペエ!」

 

 プリキュアでも、聖闘士でも、シンフォギア装者でもないのに強い人間がいるという事実はペギタン達には衝撃的だった。

 

ちゆ「喋るウサギさん達に機械の鎧を纏った人…、あれは見間違いじゃなかった…!じゃあ、学校の怪物も花寺さんと鎧の少女が…」

 

翼「どんどん攻撃を」

 

 ところが、アルカノイズが出現した。

 

グレース「ノイズがどうして!?」

 

翼「花寺、あれは錬金術師が作り出したアルカノイズ、いわば人造ノイズだ!あれの相手は私に任せろ!」

 

 アルカノイズが出現したため、翼は応戦した。

 

杳馬「ところがぎっちょん!そのまま一方的に勝負が進むのもつまんねえし、邪魔させてもらうぜ」

 

 アルカノイズを出現させたのは杳馬であった。メガビョーゲンの攻撃で折れた木が凄い勢いでちゆへ向かっていった。

 

ペギタン「グレース!」

 

 咄嗟にグレースは飛んできた木からちゆを庇った。

 

ちゆ「大丈夫、花寺さん!」

 

グレース「だいじょう…」

 

シンドイーネ「せっかくよけたのに自分から当たりに来るなんて、おバカさんねえ」

 

グレース「ごめんね、後でちゃんと話すからね…」

 

ちゆ「ごめんなさい、私のために!」

 

グレース「大丈夫…。行こう、ラビリン」

 

ラビリン「ラビ!」

 

 翼はアルカノイズの対処を優先させなければならず、グレースはちゆを庇った際の怪我が原因でメガビョーゲンに押されていた。

 

ペギタン「ラテ様…、グレース…。どうしよう、どうしたらいいペエ…。僕にはできる事はないペエ…」

 

ちゆ「私にできる事はないの…?」

 

 奇遇にも、2人は何かできる事がないか考えていた。ちゆがペギタンを見た時、のどかが変身する時の事を思い出した。

 

ちゆ「もしかして…」

 

ブラックジャック「そう思ったのなら、それをやってみろ」

 

ちゆ「ブラックジャック先生…」

 

 ブラックジャックからも後押しされ、ちゆは決心した。

 

ちゆ「ペンギンさん、もしかしてあなたもああやって戦えるんじゃない!?」

 

ペギタン「ペエ…」

 

ちゆ「できるのね!じゃあ、私にも手伝わせて。お願い!」

 

ペギタン「む、無理ペエ!」

 

ちゆ「どうして?」

 

ペギタン「自信ないペエ…。ラビリンでも苦戦してるのに、僕の力じゃ君を危ない目に遭わせるだけペエ…」

 

ちゆ「でも、あなたもみんなを助けたいんでしょう?」

 

ペギタン「ペエエッ!?何でそれを!?」

 

ちゆ「ごめんなさい、お風呂で聞いちゃった。でも、怪物は私も怖いわ」

 

ペギタン「ペエ?」

 

ちゆ「でもそれ以上に、大切なものを守りたいの!どうしても守りたいの!あなたは…?」

 

ペギタン「……守りたいペエ…」

 

ちゆ「私はあなたより大きいから、少しは力になれると思う。もい、勇気が足りないのなら、私のを分けてあげる」

 

 ちゆは手を差し出した。

 

ちゆ「大丈夫、私がいるわ」

 

 その時、ペギタンの心の肉球が光った。

 

ちゆ「私はちゆ。あなたは?」

 

ペギタン「僕、ペギタン!」

 

 ペギタンがちゆと手を取り合うと、ヒーリングステッキが出てきた。

 

ペギタン「ちゆ、この水のボトルをヒーリングステッキにセットするペエ!」

 

ちゆ「うん、わかったわ!」

 

ペギタン「スタート!」

 

 ペギタンはヒーリングステッキと合体した。

 

ちゆ「プリキュア、オペレーション!」

 

ペギタン「エレメントレベル上昇ペエ!」

 

ちゆとペギタン「キュアタッチ!」

 

 ヒーリングステッキにエレメントボトルをセットし、肉球の部分にタッチした後、ちゆは白衣を身に纏い、プリキュアに変身した。

 

フォンテーヌとペギタン「交わる二つの流れ!」

 

フォンテーヌ「キュアフォンテーヌ!」

 

ペギタン「ペエ!」

 

ブラックジャック「まさか、ちゆが2人目のプリキュアとはな」

 

 フォンテーヌの登場に一同は衝撃を受けた。

 

シンドイーネ「ちょっと、プリキュアは1人じゃないの!?」

 

 メガビョーゲンへ向かっていくフォンテーヌの傍を並走して翼が近づいた。

 

翼「沢泉、アルカノイズも片付いたからお供するぞ!」

 

フォンテーヌ「はい!ペギタン、行くわよ!」

 

ペギタン「ペエ!」

 

 フォンテーヌは翼と共にメガビョーゲンと応戦した。

 

翼「喰らえ!」

 

 翼は蒼ノ一閃でメガビョーゲンを吹っ飛ばした。

 

シンドイーネ「プリキュアもどきも邪魔よ!こうなれば私も」

 

 しかし、シンドイーネは動けなくなった。

 

シンドイーネ「ちょ、どうなってるのよ!」

 

???「戦いの時に不注意は命取りになりますよ」

 

 シンドイーネが動けなかったのは、慎次に影縫いをされたためであった。

 

シンドイーネ「あんた、フツーの人間なのにこの私を動けなくするなんて!」

 

 メガビョーゲンの方もまた影縫いされて動けなくなった。

 

翼「メガビョーゲンの動きは封じた。沢泉、キュアスキャンでエレメントさんの位置を探れ!」

 

フォンテーヌ「わかりました!」

 

ペギタン「肉球にタッチするペエ!」

 

フォンテーヌとペギタン「キュアスキャン!」

 

 エレメントさんがどこにいるのかがわかった。

 

ペギタン「あそこに閉じ込められている水のエレメントさんを助けるペエ!」

 

 力づくで影縫いを破ろうとしたメガビョーゲンだが、グレースに頭を蹴られた。

 

グレース「今だよ、フォンテーヌ!」

 

翼「メガビョーゲンを浄化するんだ!」

 

 フォンテーヌはエレメントボトルをセットした。

 

フォンテーヌ「エレメントチャージ!」

 

 そして、肉球を3回タッチした。

 

フォンテーヌとペギタン「ヒーリングゲージ、上昇!プリキュア、ヒーリングストリーム!」

 

 浄化技でメガビョーゲンの体内からエレメントさんを摘出した。

 

メガビョーゲン「ヒーリングッバイ…」

 

フォンテーヌとペギタン「お大事に」

 

 エレメントさんを抜き取られたメガビョーゲンは浄化され、エレメントさんは元の場所に戻り、蝕まれた場所も元通りになった。

 

シンドイーネ「ふぅん、まぁまぁね。でも、キングビョーゲン様には敵わないんだから」

 

 シンドイーネは本拠地に戻った。

 

フォンテーヌ「ふぅ…」

 

 その後、源泉へ向かった。

 

ちゆ「これで、自然の声を聞けばいいのね?」

 

 聴診器で水のエレメントさんの声を聞いてみた。

 

ペギタン「体調はどうペエ?」

 

エレメントさん「ありがとう、皆さん。ここの温泉ももう大丈夫です。ただ…」

 

ブラックジャック「まだラテの具合は悪いようだな」

 

エレメントさん「私の力を分けてさしあげてください。お嬢さん、その水のエレメントボトルを」

 

ちゆ「これね」

 

 水のエレメントさんは力を水のエレメントボトルに注いだ。

 

エレメントさん「これをラテ様の首輪に」

 

 エレメントボトルをラテの首輪にセットすると、ラテは元気になった。

 

ラテ「ワフー…」

 

 しかし、いつもの元気になった時と少し違う事にブラックジャックは気付いた。

 

ブラックジャック「(何か、少しラテが元気がないようだな…。精神的なストレスでもあるのか…?)」

 

 超一流の医師であるが故、ブラックジャックはラテはストレスを抱えているのではないかと思っていた。その後、ハート形の建物に移動した。

 

ちゆ「ありがとう、ペギタン。私の大切なものを守れたのはあなたのお陰よ」

 

ペギタン「僕の方こそ、ちゆがいてくれたから頑張れたペエ。だから、その…これからも僕と一緒にお手当てしてほしいペエ!」

 

ちゆ「勿論!助けてくれるだけであとは放り出すなんて、できるわけないわ」

 

ペギタン「ペエ…」

 

ちゆ「ねえ、ペギタン。よかったら私の家に住まない?」

 

ペギタン「い、いいのペエ!?」

 

ちゆ「のどかもたくさん匿うのは大変でしょ?」

 

のどか「の、のどか…」

 

ちゆ「ダメ?」

 

のどか「ううん、ありがとう、ちゆちゃん!」

 

ちゆ「ブラックジャック先生もヒーリングアニマルに関わっていたのは驚きでした」

 

ブラックジャック「まぁ、私はヒーリングガーデンでは超有名人扱いらしいからな。S.O.N.Gとも色々と縁があって手術も引き受けている。普段のお前さん達の事も弦十郎に頼まれているしな」

 

 そんな中、ニャトランが来た。

 

ラビリン「ニャトラン、どこほっつき歩いていたラビ!?」

 

ニャトラン「決まってるだろ、パートナー探しだろ?でも残念、今日も収穫なし」

 

 ペギタンが先にパートナーを見つけた事にニャトランはショックを受けた。

 

ペギタン「ニャトラン、紹介するペエ。僕のパートナー、ちゆペエ」

 

ニャトラン「なんだ、パートナー…ええええ~~っ、いつの間にゃ~~~っ!?」

 

翼「(ニャトランのパートナーは誰になるのだろうな…)」




これで今回の話は終わりです。
今回はちゆがペギタンとパートナー関係を結び、プリキュアになるのを描きました。
シンドイーネが慎次に動けなくされた時のセリフはシンフォギアを初めて見た人なら誰もが思う事を代弁させてみる事にしました。
次はニャトランがパートナーのひなたと出会うのを描きます。
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