セイントシンフォギアXD   作:アンドロイドQ14

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60話 ファントムシスターズ

研究所

 

 セレナは怪盗のチーム名を考えていた。

 

セレナ「うーん、怪盗のチーム名はどうしようかな?姉さんと組むからシスターズ、みたいに姉妹要素がほしいな。かわいいのがいいから、フラワーとかフェアリーとか…、でも怪盗らしいかっこよさでシャドウとかもいいな。せっかくだしいいのが思いついたら姉さんとも相談しよう」

 

 そこへ、ナスターシャとマリアが来た。

 

ナスターシャ「セレナ、本日も怪盗型ギアの性能検証をさせてください。戦闘訓練です」

 

セレナ「はい、マム」

 

ナスターシャ「今回は、マリアとの模擬戦を行って個人間の性能差を見せてもらいます」

 

マリア「手加減はいらないわ。全力でいらっしゃい」

 

セレナ「うん!」

 

 そして訓練の後、ナスターシャは計画の詳細を伝えた。

 

ナスターシャ「このリストにあるものが、流出した聖遺物の現在わかっている限りです」

 

マリア「こんなに……」

 

ナスターシャ「その中には哲学兵装も含まれていますが、いずれも扱いを誤れば危険なものに変わりありません。リストには当研究所だけではなく、私が知っている他の研究所や研究機関より横流しされたと思われるものも入っています」

 

セレナ「これを全部、取り戻すんですね」

 

ナスターシャ「まずは所在がわかっているものから始めましょう」

 

マリア「ネフィリムの細胞が火急ではないのかしら」

 

ナスターシャ「そちらは送り先の企業から既にどこかへ移された模様です。発見次第、対処しましょう」

 

マリア「わかったわ」

 

セレナ「まずはわかってるものからですね」

 

瞬「僕は司令にマリアさんはどうしているのかというのを伝えに行ってきます」

 

マリア「ありがとう、瞬」

 

 瞬はマリアは大切な用がある事を弦十郎らに伝えに行った。

 

 

 

建物

 

 目的地に向かう途中、ノイズに襲われた人達を助けてからマリア姉妹は目的地に到着した。

 

マリア「ここね。セレナ、準備はいい?」

 

セレナ「うん、大丈夫」

 

マリア「見つけた警報器は無力化したわ。中に警備はいるだろうけど」

 

セレナ「マムの指示通り、西側から入ったら警備は手薄なはず…だよね」

 

マリア「ええ。じゃあ予定通りのルートで。でも、窓は壊さずに」

 

セレナ「壊しちゃうと怪盗っぽくないもんね」

 

マリア「セレナにそう教わったもの。それに、怪盗型ギアの力があれば、こうして」

 

 マリアは建物の窓に小さな穴を開けた。

 

マリア「窓に小さな穴を開ける事だって造作もない!」

 

セレナ「何だかすごく怪盗っぽい。マリア姉さん、かっこいい!」

 

マリア「そ、そうかしら?開錠して…潜入するわよ」

 

セレナ「うん」

 

 カギを開け、マリア姉妹は潜入した。

 

マリア「ここが保管場所…」

 

セレナ「警備をかわしていくの、ドキドキするね」

 

マリア「セレナったら…遊びじゃないのよ?」

 

セレナ「うん。でも姉さんと一緒にいれる事が嬉しくて」

 

 話していると、セレナは何かを見つけた。

 

セレナ「あっ!あれが目的の聖遺物かな?それじゃ、早速持って」

 

 しかし、聖遺物を持った際に警報が鳴った。

 

セレナ「えっ!?ど、どうしよう……」

 

マリア「警備が駆け付けるまでに、急いで脱出するわよ!」

 

セレナ「う、うん!」

 

 急いで脱出するマリア姉妹であった。そして、警備員達が来ていた。

 

警備員A「警報の原因は何だ!?」

 

警備員B「窓に穴が!侵入者だ!」

 

警備員C「大変だ、ここにあった骨董品が消えている!」

 

 マリア姉妹は何とか警備員の目の届かない所に隠れていた。

 

セレナ「ごめんなさい、姉さん。咄嗟にここに隠れたけど…」

 

マリア「仕方ないわ。私だって油断してたから。それにしても…狭いわね」

 

セレナ「どんどん警備の人達が増えてるよ。ギアで無理矢理突破もできるけど、怪我はさせたくないし…」

 

マリア「彼等はここにあったのが聖遺物とも知らないようだし、可能なら巻き込みたくはない」

 

セレナ「でもこのままじゃ…。マムに見つかっちゃダメって言われたのに」

 

マリア「仕方ない、強行突破しましょう。彼等を傷つけないように。多少は見つかっても仕方ない!」

 

セレナ「わかった。姉さん、せーので出よう?」

 

マリア「いいわ。せーの!」

 

 合図でマリアとセレナは隠れている場所から出て、脱出した。

 

セレナ「ここまで来れば…」

 

マリア「まだよ!くっ、ライトが!」

 

 ライトに照らされ、マリアとセレナは警官達に見つかり、包囲されてしまった。

 

警官A「そこまでだ!」

 

警官B「手を上げろ!無駄な抵抗はやめるんだ!」

 

警官C「お前達は完全に包囲されている!」

 

セレナ「一瞬で囲まれちゃってる…」

 

マリア「日本の警察…思ったよりずっと優秀ね。警報からたったあれだけの時間で」

 

警官A「もう逃げられないぞ!お前達は何者だ!?」

 

セレナ「(名前…怪盗チーム名を名乗るタイミング?)」

 

マリア「(な、名前…そう言えばチーム名を考えていたわね)」

 

マリア姉妹「わ、私達は……ファントムデュオ(ツインシスターズ)!」

 

 しかし、考えていたチーム名が別々であった事に2人は驚いたのであった。

 

マリア「えっ!?」

 

セレナ「えっ!?」

 

 沈黙が続いたのであった。

 

警官達「な…何……?」

 

マリア「と、とにかく今は逃げましょう!」

 

セレナ「う、うん」

 

 警官達が唖然としている間にマリア姉妹は跳んで逃げたのであった。

 

警官B「跳んだ!?」

 

警官C「ダメだ、追いきれない!」

 

警官A「白バイ隊にも応援要請を出せ!」

 

???「ファントムシスターズ…?一体何者なの?」

 

 警官達の中に、とある女警官の姿があった。

 

 

 

研究所

 

 翌日、ファントムシスターズの登場はたちまちニュースとなった。

 

ニュースキャスター『昨夜、都内の研究所にて『ファントムシスターズ』を名乗る2人組によって研究所より骨董品が奪われる事件がありました。犯人グループは、警察の包囲から驚くべき跳躍で脱出したという事で、目撃者の話では』

 

ナスターシャ「二人組の怪盗現る…ですか」

 

瞬「ナスターシャ教授、見つかって大事になったのはまずかったのではないでしょうか?」

 

ナスターシャ「大事にはなってしまいましたが、これは却ってよかったかも知れませんね」

 

瞬「そ、そうですか?とりあえず、マリアさんとセレナの様子は司令に伝えておきますね」

 

 ファントムシスターズのニュースはマリアとセレナも見ていた。

 

ニュースキャスター『なお、警察では骨董品盗難事件の犯人グループ、ファントムシスターズの目撃情報を募っているとの事です』

 

セレナ「結局、大事になっちゃった…」

 

マリア「そ、そうね…。何だか恥ずかしいわ……。名前も咄嗟に答えて、バラバラになってしまったわね」

 

セレナ「でも、結果的に2人で考えたチーム名みたいになってる」

 

マリア「そういう考え方もあるわね。まあ、そこはよかったわ」

 

セレナ「うん。これからもファントムシスターズとして頑張ろう!」

 

マリア「え、ええ…」

 

 その後、2人はナスターシャの元へ来た。

 

ナスターシャ「二人とも、前回はご苦労様でした。次のターゲットですが、リストの17番になります」

 

マリア「今度は哲学兵装ね。だけど、マム。この前は」

 

セレナ「見つかってはいけなかったのに、大騒ぎになってしまって…ごめんなさい」

 

ナスターシャ「いえ、上首尾です。むしろ好都合」

 

マリア「騒ぎを起こすのが好都合?」

 

ナスターシャ「次回はもっともっと事態を大きくして、怪盗としてアピールをするように動いてください」

 

セレナ「えっと、マム?それはどうして…?」

 

ナスターシャ「懸念していた問題として、聖遺物の類が盗まれた場合、当研究所に疑いがかけられる可能性があると感じていました。私達は、過去に繰り返し提供を渋った経緯がありますから。しかし、今回の件で怪盗の存在が大きく報じられたため、これを利用する事ができるかも知れません。怪盗を、我々のような聖遺物を研究する者達の共通の敵に仕立て上げるのです」

 

セレナ「そこまで考えて…」

 

ナスターシャ「ファントムシスターズという名称も積極的に用いてください。敵の像が明確であるほど、注意はそちらに逸れやすいものです」

 

マリア「でも…私達が怪盗をしている以上、マムの研究所から聖遺物が盗まれる事はないわ。遅かれ早かれターゲット達にここが疑われるんじゃないかしら?」

 

ナスターシャ「当分は大丈夫です。先の報道を受けて、先日いくつかの聖遺物が紛失したと被害届を出しておきました。最終試験の時の記録が警報装置やその他にも残っていますし、それを特定されない範囲で映像を加工して提出しています」

 

マリア「早々に被害者として名乗り出て証拠まで提出…!さ、さすがマム…!」

 

ナスターシャ「この国に来て、米国F.I.Sとも政治的な暗闘を続けてきたのです。抜かりはありませんよ」

 

 

 

S.O.N.G潜水艦

 

 報告のため、瞬は元の世界に戻ってマリアがセレナと共に横流しされた聖遺物を取り戻すために怪盗をしている事を伝えた。

 

星矢「何?マリアがセレナと姉妹一緒に聖遺物を取り戻す怪盗をしているだって?」

 

瞬「うん」

 

紫龍「そう言えば、俺達も最終試験の準備の手伝いをしたな」

 

氷河「俺達が出向けば簡単なのだが、無関係の人間は巻き込みたくないし、聖闘士が怪盗をやるっていうのもな…」

 

弦十郎「だが、聖遺物の扱いは一歩間違えば大惨事にもつながりかねないものだ。だからこそ、あるべき機関で厳重に保管しなければならない」

 

沙織「横流しされた聖遺物の取り戻し方がまさか怪盗だとは…、私だったら思いつかなかったでしょう」

 

朔也「沙織お嬢様だったら、グラード財団の総帥なので、高額の代金を払って買い戻す事を思いつきそうですけど…」

 

美衣「その前に、色々と交渉する方が先だと私は思いますよ」

 

 沙織なら、大金を払って買い戻しそうだという朔也の言葉に沙織も思わず笑ったのであった。

 

弦十郎「まぁ、聖遺物は扱いに気を付けなければならないから、向こうの聖遺物回収が終わるまでは様子を見たりする程度にしておこう」

 

瞬「それと司令、怪盗の事は響達には他言無用にしておいてくれませんか?」

 

弦十郎「わかった。」

 

 

 

警察署

 

 警察宛にある物が届いた。

 

警官A「警部、こんなものが警察宛に…」

 

???「これは……予告状ですって!?」

 

 届いたのは予告状であった。しかも、セレナが執筆したのか、丸文字で可愛らしい文字であった。

 

警官B「ファントムシスターズの次の狙いは、停泊中の豪華客船内、美術保管庫の美術品のようです」

 

警官C「なんかやけに丸文字で可愛らしい字だな……」

 

???「盗みの予告なんて、舐めた真似を……!これは警察の威信にも関わる事件よ。総力をもって、港湾および船内の警備にあたりなさい!」

 

警官A「はい!」

 

 ファントムシスターズの事件を担当している警部はファントムシスターズから送られてきた予告状に怒りを燃やしていたのであった。

 

 

 

 

 そして翌日の夜になり、マリア姉妹は豪華客船に向かったが、その道中でノイズが出現した。

 

マリア「退きなさい!」

 

セレナ「今はノイズの相手をしてる暇はないの」

 

 そう言ってマリアとセレナはノイズを蹴散らしていった。

 

マリア「一息に片付けて!」

 

セレナ「私達にはやるべき事がある!」

 

 2人は息を合わせてノイズを蹴散らしたが、ノイズの数は多かった。ところが、鎖が飛んできてノイズは塵芥のように一掃されたのであった。

 

マリア「ネビュラチェーン?」

 

セレナ「瞬さんだ!」

 

 鎖でノイズを一掃したのは瞬であった。

 

瞬「ナスターシャ教授から道中のノイズ退治のサポートをするように言われて、駆け付けたよ。もっとも、怪盗の活動のサポートはできないけどね」

 

マリア「ありがとう、瞬。こんな時でもこちらの世界ではノイズが発生するのよね…」

 

セレナ「マリア姉さんの所ではもうノイズは自然に出ないんだよね。こっちでもそうできたらいいのに」

 

マリア「そちらは、いずれマムがソロモンの杖を発見してくれるのを待ちましょう。それより」

 

セレナ「うん、怪盗だね」

 

瞬「それじゃあ、僕はここで待ってるから取り戻すべき哲学兵装を取り戻してくるんだよ」

 

 ターゲットとなる哲学兵装がある豪華客船へマリア姉妹は向かったのであった。

 

 

 

豪華客船

 

 港湾の警備を掻い潜り、マリアとセレナは豪華客船に乗り込んだ。

 

マリア「港湾の警備も掻い潜ったし、侵入までは今回も成功ね」

 

セレナ「前よりずっとうまくできるようになった気がする」

 

マリア「そう言えば、昨日は1人で何かをしてたようだけど、何をしていたの?」

 

セレナ「予告状を出してきたの」

 

マリア「予告状!?」

 

セレナ「記念に撮っておいた写真もあるよ」

 

 予告状を撮った写真をセレナはマリアに見せた。

 

マリア「明日、港湾客船内の美術品を頂戴いたします…。何でこんなものを?」

 

セレナ「マムに聞いたら、事態をより大きくするのにもいい案ですって言われたから。それに、怪盗といったらやっぱり予告状を出さないと」

 

マリア「それでやけに警備が。怪盗らしいといえば怪盗らしいけど……」

 

セレナ「でしょ?これからもどんどん出そうね!」

 

マリア「(うーん…。はっ!?もしかしたらこれも、怪盗ギアを使いこなすにはいい方法なのかも知れない…!)」

 

 誰も突っ込む人がいないため、マリア姉妹は真面目に最速で最短で真っ直ぐに一直線にボケまくっていたのであった。そして、豪華客船内を進んでいった。

 

セレナ「姉さん、こっち!」

 

マリア「船内は輪をかけて警戒厳重ね。予告状を出したのだから当然か…」

 

セレナ「回り込めば手薄だよ。行こう」

 

マリア「え、ええ!」

 

 進んでいったが、遂に警官達に見つかってしまった。

 

警官A「いたぞ、ファントムシスターズだ!」

 

警官B「今度こそ必ず…」

 

マリア「捕まるわけにはいかないわ!」

 

セレナ「えいっ!」

 

 マリア姉妹を捕まえようとした警官達だったが、返り討ちに遭って気を失わされた。

 

警官達「うぐっ…!」

 

セレナ「ごめんなさい。これもみんなを護るためなんです」

 

マリア「遭遇次第、警察は気絶させて一気に行くわよ!」

 

セレナ「うん(チーム名覚えてくれてる…)」

 

 そして、美術保管庫に到着した。

 

マリア「待って!」

 

 マリアの制止にセレナは足を止めた。

 

セレナ「!?危なかった、何かのセンサーかな?」

 

マリア「ええ、だけど、ただの警報装置じゃなさそうね」

 

セレナ「え?」

 

マリア「よく見ないとわからないけど、天井や壁に不自然な噴射口があるわ」

 

セレナ「…本当だ」

 

マリア「警察がこんな罠を仕掛けるとは思えない」

 

セレナ「哲学兵装の持ち主が仕掛けたのかも」

 

マリア「客室から遠いとはいえ、船内に罠を仕掛けるなんて。非合法な手段をとる相手に哲学兵装は任せられないわね」

 

セレナ「私達も泥棒だよ?」

 

マリア「うーーっ!それは思い出させないで、セレナ…」

 

セレナ「みんなを護るための泥棒だから」

 

マリア「それでも抵抗があるのよ……」

 

セレナ「見取り図では、こっちが美術保管庫だよ。このドアの」

 

 ところが、罠が作動してナイフがセレナ目掛けて飛んできた。

 

マリア「ナイフが!」

 

セレナ「えっ!?」

 

マリア「セレナアアアーッ!」

 

 しかし、ナイフはセレナの頭上を通り抜けていった。

 

セレナ「……頭の上、通り抜けていったみたい」

 

マリア「…よ、よかった。もう少し背が高かったら当たってたわね」

 

 今まではセレナの純粋さからくる悪気のない発言でマリアがショックを受けていたが、今回は逆になった。

 

マリア「セレナ?どうかした?」

 

セレナ「何でもないよ」

 

 そして、哲学兵装を回収した。

 

マリア「ターゲット、回収」

 

セレナ「今回もうまくいったね」

 

マリア「すぐに警察がやってくるわ。脱出しましょう!」

 

セレナ「警察の人達がセンサーや罠にかからないか心配」

 

マリア「彼等もプロよ。何とかすると信じましょう(さっきナイフが飛んできた事を考えると、恐らくは最初に見たセンサーも怪我では済まない仕掛けが…。一体、どんな人物が仕掛けたのかしら?)」

 

セレナ「早く行こう?」

 

マリア「ええ!」

 

 

 

 

 哲学兵装を回収したマリア姉妹は豪華客船を脱出した。

 

マリア「マム、ターゲットを回収して脱出したわ。あとは」

 

警官A「動くな!」

 

 警官達が来たのであった。

 

セレナ「あ……」

 

ナスターシャ『ターゲットを盗んで帰るまでが怪盗ですよ。そして、瞬は手伝うのはあくまでも道中のノイズ退治ぐらいです』

 

マリア「……そうだったわね」

 

セレナ「うまく警察の人達をまいて脱出したのに、どういて…?」

 

警官B「ここまでは警部の計画通りだ!」

 

???「あなた達はこの脱出口へ逃げるように誘導されたのよ」

 

 警部の正体はこの世界の友里あおいであった。

 

あおい「あまり、警察を舐めないでもらいたいわね」

 

マリア「えーーっ!?あれは…!」

 

あおい「……もう、逃げられないわよ」

 

マリア「……」

 

セレナ「どうしたの?姉さん」

 

マリア「なんでもないわ!逃げるわよ!」

 

セレナ「うん、怪盗型ギアの力があれば」

 

 セレナは煙玉を投げ、煙幕を発生させた。

 

警官A「くうっ!煙幕だと!?」

 

警官B「何も見えん!ど、どこだ!?」

 

あおい「まさか、上!?」

 

 予想通り、マリアとセレナは上にいた。

 

セレナ「その通りです。捕まえられるものなら捕まえてみてください。私達は怪盗、ファントムシスターズ。今後とも、どうかよろしくお願いしますね?」

 

 そう言ってマリアとセレナはうまくこの場から脱出したのであった。

 

あおい「くっ……、またしても……!」

 

警官C「ファントムシスターズ…!何なんだ、その丁寧な自己紹介は…!」

 

 

 

市街地

 

 ようやくマリア姉妹は警察を振り切ったのであった。

 

マリア「今度こそ脱出ね」

 

セレナ「うん、名乗りもしっかりできたよ」

 

マリア「それはいいんだけど(それにしても……あれ、やっぱり『友里あおい』よね…。…二課から再就職したのかしら?それともこちらでははじめから警察勤め…?)」

 

 この世界の友里あおいの事が気になるマリアだったが、その場には瞬が待っていた。

 

瞬「終わったみたいだね。さ、研究所へ帰ろう」

 

 瞬と共に研究所へ帰ったのであった。

 

 




これで今回の話は終わりです。
今回はマリアとセレナの怪盗チーム名がファントムシスターズに決まった事と、ファントムシスターズの存在が世間に知られる事となる話でした。
怪盗としての名が世間に知られるようになったマリア姉妹ですが、夜空を舞う怪盗姉妹編が終わり、ある程度過ぎた後で怪盗vs探偵という形で途中で共闘するシーンは入るものの、怪盗型ギアの再登場も兼ねてコナンとのコラボをやろうと思っています。
次の話は敵の暗躍が出てきます。

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