セイントシンフォギアXD   作:アンドロイドQ14

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63話 怪盗姉妹は永遠に

???

 

 獣型ネフィリムが再び倒されたというのは政府高官の耳にも入っていた。

 

政府高官「連絡ご苦労。…何だと!?少しは気分のいいニュースはないのか!?もういい、この役立たずが!」

 

 いいニュースが入ってこない事に政府高官は怒っていた。

 

政府高官「ふう…次までに新しい連絡役を雇っておかねば…。まさか、2度もあれがやられたというのか…くそっ!だが、最初の実験体としては、十分やってくれた方かも知れんな…。次の実験体ももうすぐ使用できるようになる。それに、この細胞があれば、いくらでも!やはり、最後にものを言うのは金と権力だ。この取引さえ終われば…どちらも盤石になる。ククク、ハハハハハッ!」

 

 

 

研究所

 

 マリア達の活躍で横流しされた聖遺物や哲学兵装も大半が回収されたのであった。

 

ナスターシャ「リストの大半も回収が終わり、ネフィリムも撃破。我々の活動を受けて、購入側が盗みを怖れているのか、流出の報告は減っています」

 

セレナ「うまくいってるみたいですね」

 

マリア「ええ、続けてきた甲斐があるというものだわ」

 

ナスターシャ「さらに有力な情報がはいりました。いよいよ大詰めと言っていいでしょう。ネフィリムの細胞を使用して、実験を行っている場所が特定できました。場所は、とある高層ビル内にあるようです。そして、さらに……同じビル内にて、明日大きな取引があり、そこで受け渡しがされるという情報も入りました。これまでマリア達が潜入した施設の中でも、アルカノイズを警備に使用していた企業を洗い出し、そこから今回の件に繋がる情報を得る事ができたのです」

 

マリア「研究所に取引相手、そして黒幕。一網打尽にできる絶好の機会ね」

 

セレナ「流石、マム…」

 

ナスターシャ「今回の予告状は既に私が出しておきました。警察も動いてくれるでしょう。そして我々の敵、聖遺物を横流しして私腹を肥やしていた黒幕も、取引の現場に現れるようです。これはまたとないチャンス、必ずやネフィリムの細胞を奪い返してください」

 

マリア「ええ、任せてちょうだい!」

 

セレナ「私も、今度は一緒に」

 

瞬「もう足の方は大丈夫だよ。研究所は僕が護るから、君達は聖遺物の奪還に専念するんだ」

 

セレナ「瞬さん、マムの事をお願いします」

 

響「ファントムシスターズ、3人で出動だね!じゃあ…私は次女かな?」

 

セレナ「それはちょっと…。マリア姉さんは私のお姉さんですので」

 

響「従姉妹なら?」

 

セレナ「はい。では、それでお願いします」

 

マリア「もう、あなた達は緊張感のない……」

 

 

 

市街地

 

 あおいは予告状を見ていた。

 

あおい「またしても予告状…。今回はやけに字が達筆ね…どういう事?それに添えられていたこのデータチップ…一体何のデータが…」

 

 データチップに入っていたデータをあおいは見てみた。

 

あおい「これは!?」

 

 

 

高層ビル

 

 そして翌日の夜になり、マリア達は高層ビルにやってきた。

 

マリア「ついに、ここまで来たわね」

 

セレナ「夜風が、気持ちいい」

 

響「もうすぐ取引の時間ですよね」

 

マリア「そうよ。ネフィリムの細胞を回収して、首謀者も警察に引き渡してみせる!」

 

セレナ「でも……何か下で揉めているみたいです」

 

響「あれ?ビルの警備の人が、警察の人を通せんぼしてるみたいですよ?」

 

マリア「警備は抱き込まれているんでしょう。非合法な取引の場に警察を入れたくないから」

 

セレナ「それなら、やる事は一つ」

 

マリア「いいわ、やりましょう」

 

響「景気づけですね」

 

マリアとセレナと響「怪盗ファントムシスターズ、参上!」

 

 そして、入り込もうとしたが、警備員達が待っていた。

 

あおい「来たわね」

 

マリア「当然。突入するわよ!はーっ!」

 

警備員A「ぐあっ!」

 

セレナ「えいっ!」

 

警備員B「ひでぶっ!」

 

響「たあーっ!」

 

警備員C「たわばっ!」

 

 マリア達は高層ビルに入るため、警備員達を気絶させた。

 

セレナ「今の内に、行きましょう」

 

響「そうだね!」

 

マリア「さあ、私達を…捕まえられるかしら!?」

 

 ファントムシスターズは高層ビルに入っていった。

 

あおい「……そういう事ね。味なマネを。ファントムシスターズがビル内に侵入した!我々、警察も後を追うわよ!」

 

警備員C「お、おい…」

 

警官A「犯人逮捕にご協力ください!」

 

 マリア達は警備員をなぎ倒しながら進んでいた。

 

マリア「通してもらうわ!」

 

警備員D「止まれ!止まらないと」

 

響「すいません」

 

 そのまま警備員を気絶させた。

 

警備員D「あぐっ!」

 

セレナ「ごめんなさい…」

 

警備員E「くそっ、こんな奴等生身で止められるか!」

 

マリア「素直に通しなさい!割に合わないわよ!」

 

警備員G「全くだ!あの野郎、何が女の子2人止めるだけ、だ!」

 

セレナ「すみません、ここは通してもらいます」

 

 そのままマリア達は通っていった。

 

セレナ「ここが研究区画みたいです」

 

マリア「通信デバイス、セット」

 

 マリアは通信デバイスをセットした。

 

マリア「マム、準備できたわ」

 

ナスターシャ『わかりました。では、ロックを遠隔解除します』

 

 遠隔操作で研究区画のロックが解除された。

 

マリア「これが…」

 

響「…ほんとだ。ネフィリムの細胞をなんとかかんとかって書いてある」

 

マリア「マム、ネフィリム細胞の研究データを発見したわ」

 

ナスターシャ『こちらでも確認しました。研究データ破棄はこちらで行っておきましょう』

 

マリア「ええ、お願い」

 

ナスターシャ『あなた達はこのまま、取引現場へ。聖遺物横流しの黒幕が、そこにいるはずです』

 

マリア「わかったわ。みんな、仕上げに向かうわよ!」

 

セレナ「はい」

 

響「はい!」

 

 そして、取引現場へ進んでいった。

 

マリア「あと1フロア!」

 

セレナ「あれ、このフロア警備の人がいない?」

 

響「って事は…」

 

 そこにはアルカノイズがいた。

 

マリア「そういう事ね。こんな所にまでアルカノイズを」

 

セレナ「早く行かないと、逃げられちゃうかも知れないのに…」

 

響「それなら、ここは私が!」

 

マリア「残るつもりなの?」

 

響「はい!私、潜入とかそういうのより、こっちの方が合ってますから!」

 

マリア「…わかったわ、ここはお願い。ただ、やりすぎてビルを壊さないように」

 

響「はい!」

 

セレナ「お願いします」

 

響「大丈夫!従姉妹のお姉ちゃんはそんな簡単に負けないよ!」

 

セレナ「はい」

 

マリア「急ぐわよ、セレナ!」

 

セレナ「うん」

 

 この場を響に任せ、マリア姉妹は取引現場へ向かった。

 

マリア「ここが!」

 

 そこへ、警察が来た。

 

あおい「追いついたわよ、ファントムシスターズ!」

 

セレナ「え、途中のアルカノイズは…?」

 

あおい「その気になれば迂回路はいくらでもあるわ」

 

警官A「動くなよ、今度こそ…!」

 

警官B「動けば…撃つ!」

 

あおい「あなた達、待って。銃を下ろして」

 

警官A「ど、どうしてですか、警部!」

 

あおい「彼女達に尋ねておかなければならない事があるの。あなた達の目的は?」

 

 その問いに2人は答えなかった。

 

あおい「今回の予告状に…違法な研究とそれにかかわる大型取引の情報が入っていたわ。あなた達はこれを止めるためにやってきた、そうなんでしょう?」

 

マリア「…その通り」

 

セレナ「マムが送っていたんだね」

 

マリア「そのようね」

 

あおい「わかったわ。それなら、今はそっちを優先しましょう。こっちよ」

 

警官A「なっ!?ファントムシスターズと手を組むんですか?」

 

あおい「今日ここで行われるのは、非常に危険な取引。警察官の使命は、犯人逮捕はもちろんだけど、何より…市民の安全を護る事だと、私は思っているわ。それなら、どちらを優先すべきかは明白!当然、怪盗達は、この件が終わったらしっかりと逮捕させてもらうわ」

 

警官A「……はっ、わかりました」

 

あおい「ついてきて」

 

マリア「ええ」

 

 警察と共にマリア姉妹は向かったのであった。

 

あおい「現行犯でなければ逃がす可能性がある。突入のタイミングを見計って」

 

セレナ「それならマムから持たされた超高性能マイクがあります。こうやって壁に当てると」

 

 壁に超高性能マイクを当てると、声が聞こえてきた。

 

バイヤー「約束のものは持ってきてくれたかね?」

 

政府高官「ああ、もちろん」

 

バイヤー「下が騒がしいようだが…」

 

政府高官「ただのネズミだろう。どうせここまで辿り着けやしない。さあ、これが約束の」

 

 マイクによって、取引の会話は筒抜けであった。

 

マリア「行くわよ!」

 

あおい「ええ。…総員、突入!」

 

 取引現場に一同は突入した。

 

マリア「今!」

 

 警察が先に向かった。

 

警官A「そこまでだ!」

 

警官B「持っているものを床に置いて手を上げろ!」

 

警官C「動くなよ…!」

 

政府高官「まさか警察が先にやってくるとは…。警備の連中は全員、減給だ!」

 

あおい「発砲許可は下りている。おかしな真似をしない方がいい」

 

政府高官「ふふ、ご忠告どうも。…だが!」

 

 なんと、ドラゴン型のネフィリムが現れたのであった。

 

マリア「な…っ?」

 

あおい「今度は鳥!?」

 

セレナ「また新型のネフィリムが!」

 

 ドラゴンネフィリムは襲い掛かってきた。

 

政府高官「今のうちだ!」

 

バイヤー「おい、商品はどこへいった!?何が辿りつけないだ!」

 

政府高官「(まさか落としたのか!?使えない奴だ。仕方がない、ここは一旦引くか)」

 

 政府高官達が逃げるのを警察が見ていた。

 

警官A「奴等が逃げるぞ!」

 

警察B「だが怪物が…!」

 

マリア「ネフィリム、相手はこっちよ!」

 

 マリアはネフィリムが自分達に注意を向けるように攻撃した。

 

マリア「あなた達はあいつらを追って!」

 

あおい「怪物の相手は私達では無理…。仕方ないわね。わかったわ!」

 

 ドラゴンネフィリムは警官達に襲い掛かったが、セレナが攻撃して阻止した。

 

セレナ「危ないです!」

 

警官C「感謝します!」

 

 何とか警察はドラゴンネフィリムを振り切り、政府高官達を追った。

 

マリア「行ったようね。彼女なら、必ず捕まえるわ」

 

セレナ「でも姉さん、ここじゃネフィリムと戦いづらい…」

 

マリア「牽制しながら、屋上におびき出しましょう」

 

セレナ「うん」

 

 マリア姉妹はドラゴンネフィリムを屋上におびき出したのであった。

 

セレナ「ここなら思いっきり戦えるわね」

 

マリア「聖遺物は人の手に余る代物。ましてや、ネフィリムの細胞など玩具にしてはならない」

 

セレナ「うん。ねえ、姉さん」

 

マリア「何かしら?」

 

セレナ「すごく、いい風だね」

 

マリア「……ええ。そうね!」

 

セレナ「ふふ…」

 

マリア「こんな状況だというのに、いやに嬉しそうね?」

 

セレナ「あ、ごめんなさい…」

 

マリア「別に謝らなくていいわ」

 

セレナ「私、マリア姉さんとこうして、一緒に、同じ方向を向いて立っているのがうれしくて…怪盗をやりたいなんて言ったのも、マリア姉さんと少しでも一緒にいたかったからなのかも知れない」

 

マリア「セレナ…」

 

セレナ「あ、でも、マムを助けたかったっていうのは本当だよ」

 

マリア「わかってるわ。セレナの優しさは、私が一番よく知っているもの。それに、私もセレナと同じ気持ちよ」

 

セレナ「え?」

 

マリア「私も、今この状況を楽しんでる。不謹慎かも知れないけど…隣にセレナがいてくれて、とても嬉しい」

 

セレナ「マリア姉さん…」

 

マリア「ふふ、して、従姉妹も到着した事だし、そろそろ決着を着けましょう」

 

セレナ「うん」

 

 ようやく響が追いついたのであった。

 

響「やっと追いついた!なんか落ちてた細胞サンプルは拾っておいたよ!」

 

セレナ「ありがとうございます」

 

マリア「早かったわね。黒幕は警察に任せればいい。あとは…こいつを倒すだけよ!」

 

響「それなら話は簡単ですね!」

 

セレナ「怪盗ファントムシスターズ、みんなでやっつけましょう」

 

マリア「行くわよ!」

 

 3人は屋上でドラゴンネフィリムと改めて戦闘を開始したのであった。そして、3人でドラゴンネフィリムを追い詰めていたのであった。

 

響「人を襲う、聖遺物なんて!」

 

マリア「あってはならない!」

 

セレナ「だから、何度でも倒してみせます!」

 

 更に3人は攻撃を続けたのであった。

 

セレナ「これでとどめを」

 

 そこへ、あおいが来た。

 

あおい「彼等は逮捕したわ!怪物は!?」

 

 あおいを見たネフィリムはそっちへ向かったのであった。

 

マリア「なっ!?ネフィリムが彼女の方に」

 

あおい「!?今なら、9ミリでも!?」

 

 マリアは攻撃を庇った際、その余波であおいは高層ビルから落ちてしまった。

 

あおい「ああーーっ!!」

 

マリア「しまった!余波で彼女が!」

 

響「これで、止めだあああーっ!」

 

 響は弱ったドラゴンネフィリムに攻撃し、止めを刺したのであった。

 

セレナ「警部さん!」

 

マリア「必ず、助ける!」

 

 マリア姉妹は飛び降り、先に降りてからあおいをキャッチしたのであった。

 

あおい「…あ、あれ、生きてる…!」

 

マリア「キャッチ成功ね。危ない所だったわ」

 

セレナ「警部さん、無事でよかったです」

 

あおい「あの高さから飛び降りて無事なんて…」

 

 マリア姉妹は帰ろうとしたが…

 

あおい「待ちなさい!」

 

マリア「取引の妨害は成功、黒幕も逮捕。これで解決でしょう」

 

あおい「そういうわけにはいかないわ!」

 

セレナ「私達を…逮捕するんですか?」

 

あおい「あなた達が私利私欲のために、盗みをしていない事はわかった」

 

セレナ「私達が盗んでいるのは」

 

マリア「やめなさい、それ以上は言わなくていい」

 

あおい「あなた達が盗んだものを詳しく調べようとすると、上層部からの横やりで、毎回止められる。きっと、放っておいたら危険な物なんでしょう?」

 

セレナ「……」

 

あおい「あなた達がしている事は正しい事なのかも知れない。それでも、見逃す事はできない…。警察官として…あなた達を逮捕します!」

 

マリア「本当にその真面目さは変わらないわね。やっぱり、世界が変わっても本質は一緒」

 

あおい「何を言って…?」

 

マリア「ふふ、あなたにだったら捕まってもいい気がするわね」

 

セレナ「えっ!?」

 

マリア「でも残念、私達にはまだまだやるべき事がたくさんある。だから、捕まってあげるわけにはいかないわ。それに、警察官なら、警察官らしく捕まえてみなさい!」

 

あおい「……今は無理でも、必ず、捕まえるわ」

 

警官「警部、無事ですか!?」

 

 警官達が来たのであった。

 

マリア「人が集まってきたわね」

 

セレナ「そろそろ」

 

マリア「ええ」

 

あおい「待って!一つだけ教えて。ノイズやあの怪物と戦える力は明らかに普通じゃない。あなた達は本当に一体何者なの?」

 

マリア「私達は」

 

セレナ「怪盗」

 

マリア姉妹「ファントムシスターズ!」

 

 

 

市街地

 

 それから、しばらくした後だった。

 

切歌「おかしいデス…」

 

調「うん、すごくおかしい」

 

クリス「はあ?何がどうおかしいんだ?」

 

切歌「何か鏡の前で変なポーズとってたり、人が来ると反射的に隠れたり、とにかく怪しいデスよ」

 

調「うん。確かセレナの所に行ってからだよね」

 

クリス「ドラマか何かの練習じゃないのか」

 

翼「いや、女優業に手を出すとは聞いた事がないが、ドラマともなるとまとまった日程の確保が必要となるからな」

 

響「ん、んんん…」

 

クリス「おい」

 

響「な、何かな?クリスちゃん」

 

クリス「そういや、あいつが向こうに入り浸ってるって聞いて様子を見に行ったような…?」

 

響「な、何にも、なーんにも知らないよ!」

 

切歌「怪しいデース…」

 

調「この上なく怪しいね…」

 

響「な、何でもないよーあはは…あっ!私未来と約束あったんだー!」

 

 響はその場から逃げたのであった。

 

調「逃げた」

 

切歌「あれは絶対、逃げたデスね」

 

翼「そう言えばマリアは今日も向こうに行ってるのか?」

 

切歌「そうデス。なにやらいそいそと出かけていったデス!」

 

調「行った理由についても、星矢さん達は答えてくれなかった…」

 

クリス「よし、それならみんなで行けばわかるだろ」

 

翼「そうするか。もしかしたら悩みなどあるのかも知れない」

 

調「ここしばらくの間、マリアはセレナの所で何をしてるんだろう…?」

 

 

 

森(並行世界)

 

 翼達はセレナのいる世界に来た。

 

翼「ナスターシャ教授にもご無沙汰している。挨拶をしてから、マリアの行方を尋ねよう」

 

クリス「ああ」

 

切歌「手土産の醤油もちゃんと持ってきたデース」

 

調「しかも業務用お得ボトル」

 

 しかし、街の方が騒がしかった。

 

クリス「……おい、なんか街の方が騒がしいぞ」

 

翼「もしや、ノイズか!」

 

切歌「行ってみるデス」

 

調「うん」

 

 翼達は街の方へ向かった。

 

 

 

市街地(並行世界)

 

 街の方は騒がしかった。

 

通行人A「怪盗だ、怪盗が出たぞ!」

 

通行人B「わー、生で初めて見た!」

 

通行人C「ねえ、私にも双眼鏡貸してよ!」

 

通行人D「うおおおおっ、本物だ!」

 

翼「なに…怪盗!?」

 

 怪盗とは、ファントムシスターズの事であった。

 

セレナ「鮮やかに、華麗に!」

 

マリア「神出鬼没にして正体不明!」

 

セレナ「夜空より音もなく降りる…2輪の花!」

 

マリア「狙った獲物は逃がさない」

 

マリア姉妹「私達は、『怪盗ファントムシスターズ』!」

 

 ファントムシスターズを見て、クリスは正体に気付いた。

 

クリス「おい…あれはまさか!」

 

調「…間違いないと思う」

 

切歌「怪盗デス!本物デスよ!」

 

翼「……世を擾乱する悪党か。ならば私が成敗を」

 

クリス「お前らも気付け!」

 

切歌「気付け?って何デス?…って!ま、まさか!?あの2人!」

 

 他の面々も正体に気付いた。

 

翼「…はっ!?あれは…そうなのか!?」

 

クリス「どう見てもそうだろうが!」

 

調「…ストレスからああいう行動をとる事があるって聞いた事が…」

 

切歌「うう、現代のストレス社会が悲しい怪盗を生んでしまったデス…」

 

翼「そういえば、休みが取れないとぼやいていた事があったな…」

 

調「マリア、溜め込みやすいタイプだから」

 

クリス「単純に頭でも打った可能性もあるんじゃねーか?」

 

切歌「それはそれで大事件デスよ!?」

 

翼「それより、ここで見た事だが…」

 

クリス「言うなって?わかってるよ…」

 

調「他言無用」

 

切歌「マリア、セレナ…。2人の姿はそっとあたし達の胸の中だけにしまったおくのデス…」

 

翼「…ナスターシャ教授に挨拶だけして、帰るか…」

 

切歌「デース…」

 

 




これで今回の話は終わりです。
今回はマリア達と警察の共同戦線で聖遺物横流し事件の黒幕との決着を描きました。
この夜空を舞う怪盗姉妹はとても面白かったので、その続編イベントとしてXD時空のAXZ編が終わったぐらいに怪盗ギアの再登場も兼ねてコナンとのコラボを考えています。
頭脳面は怪盗キッドに劣るものの、戦闘力ではキッドを大きく凌駕するファントムシスターズにコナンがどう挑むのかや、共通の敵にどう立ち向かうのかなどを描きたいと思います。ちなみに、黒の組織も登場させる予定ですが、シンフォギア装者やアルカノイズに錬金術師などといった、まともに戦っても勝ち目がない純粋に戦闘力が高い存在がゴロゴロしているため、コナン本編と違って大した脅威にはなりません…。
これで夜空を舞う怪盗姉妹編は終わりで、次は竜を討つ魔剣編になります。

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