とある復讐者の追憶 作:ムリーヌ
SO10地区の戦場は、鉄血側の指揮官であるリベンジャーの不在がグリフィン側に漏れ、グリフィンの激しい攻勢が始まっていた。
「行け!行け!行けぇ!!!リベンジャーは不在だ!この機を絶対に逃すな!」
グリフィンの戦術人形トンプソンがそう叫ぶと、グリフィンの部隊と言う部隊が攻勢の勢いに乗って行き、侵攻し、鉄血側は苦戦を強いられていく。
苦戦を強いられる前に鉄血兵達はリベンジャーに緊急の入電を入れようとしたが、グリフィン側の電波妨害の為、リベンジャーはおろか、他の鉄血管轄下の地区や近隣の基地にすら入電出来なかった。
「くそ!グリフィンの鉄屑共め!」
「増援は?増援はまだなの!」
「駄目よ!何処も手一杯で増援所か動かせる兵士すらないわ!」
鉄血兵達はグリフィンの突然の攻勢に驚き、指揮官不在の混乱を起こすも何とか戦い、持ちこたえようと防衛に専念する。
「砲兵隊・・・撃てぇ!!!」
鉄血兵の一人がそう叫ぶと、鉄血兵の砲兵が歩兵砲と呼ばれる大砲を一斉に発射、着弾と同時に鉄血兵が機関銃を一斉に乱射する。
「くそ・・・!一時的に後退するぞ!退け!」
鉄血兵達の決死の抵抗に堪らず、トンプソンの号令でグリフィンは後退し始め、グリフィンの猛攻を何とか一時的に凌ぎきった。
「・・・次はすぐに来るぞ。次の防衛に備えろ!奴等の事だ。リベンジャー様の不在の間に出来る限りに我々の領内を食い潰そうとしてくるぞ!」
下士官としての役割を持つ鉄血兵がそう叫ぶと、鉄血兵達はすぐに再戦闘の為に準備を開始する。
その中にはかつて、Kar98kの拷問を受けたイェーガーの姿もあった。
イェーガーは消えないトラウマをKar98kに刻まれて以降、戦闘に出る事を控えていたが、グリフィンがリベンジャーの不在を突いた事で、人手不足となり、イェーガーは精神的に負担を抱えてでも戦闘に参加するしかなかった。
イェーガーはライフルの弾を確認しようとマガジンを抜いた時、マガジンを落とした。
イェーガーは自分の手を見ると酷く震えており、隣にいたガードが心配する。
「大丈夫?無理なら上官に何とか打診するよ?。上官だって貴方の事情は知ってるから」
「・・・大丈夫です。戦えます」
イェーガーはそう言ってマガジンを拾い弾を確認した後、マガジンを装填してグリフィンのいる方向を見る。
グリフィンは後退し、遠くにある瓦礫や弾除けの為のバリケードの奥から鉄血の出方を伺っている。
グリフィンと鉄血によるSO10地区の戦いは戦闘が繰り返されるばかりで、互いに疲弊しきっている中、生き残る為に相手を殺すしかないのだと改めてイェーガーは考える。
イェーガーは銃を構え、グリフィンの人形が頭を出そうとしていないかと身構えていると、鉄血の陣営の近くを影でコソコソと動く人影を見つけ、イェーガーは素早く照準を合わせると発砲した。
人影は弾が当たったのか倒れ込んだ。
「どうしたの?何を撃ったの?」
「・・・人影が近くにいたから。見てくる」
「ち、ちょっと!」
仲間の制止を聞かず、イェーガーは人影が倒れた場所へと向かうとそこにはグリフィンでも鉄血でもなく人間の女が倒れていた。
人間の女は虫の息で腕の中に何かを抱えている。
イェーガーは腕の中をよく見てみるとそこにあったのは小さな赤ん坊だった。
「お願い・・・この子だけは・・・!」
女はイェーガーの存在に気づいているのか身を震わせて赤ん坊を守る様に自身の死にかけの体で隠す。
イェーガーは自分が何を撃ってしまったのかに気付き、銃を落とした。
「わ、私は・・・」
イェーガーはグリフィンだと思って撃った筈だった。
だが、撃ったのは赤ん坊を連れた弾丸に貫かれて倒れ付した母親。
イェーガーは必死に何を撃って、何を殺してしまったのかと徐々に理解し始めた時には既に女性は死に絶え、泣いている赤ん坊だけが残される。
「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
イェーガーは母親を撃ち殺した事実に、イェーガーは泣き崩れて謝罪言葉を何度も連呼する中、数人の足音がグリフィン側から聞こえてきた。
イェーガーはこのまま居ればまた捕まり酷い仕打ちを受けると頭に過ると、銃を手に走りだそうとした時、赤ん坊の鳴き声が聞こえ、イェーガーは振り向くと死んだ母親の下で大きな泣き声を挙げている赤ん坊がおり、イェーガーはグリフィンが迫る中、静かに立ち尽くした後、母親に近付き、退かすと、赤ん坊を抱き上げて走り去る。
「ごめんなさい・・・本当に、ごめんなさい・・・」
イェーガーは泣きながら赤ん坊を抱えて帰還する。
この小説の展開
-
リッパーに名前着けた方が良くね?
-
もっと黒くて残酷な方が良い
-
救いがある方が良いに決まってる!
-
グリフィン視点を増やせ!
-
もっとハイエンドモデル達と絡ませてくれ