とある復讐者の追憶 作:ムリーヌ
血の戦線にある市街。
そこでは、グリフィンの戦術人形達が決死の覚悟でリベンジャーに乱射していた。
「何でこんな所でリベンジャーと当たるのよ!」
「知らないわよ!とにかく、撃って!撃ちまくるのよ!」
グリフィンの戦術人形達はそれぞれの名前に由来する銃を乱射し続けるが、リベンジャーは弾道が見えているとばかりに器用に避けて接近すると、大斧を一人に向けて振り下ろした。
大斧をまともにくらった戦術人形は痛みによる悲鳴も挙げられないまま即死し、それを見た他の戦術人形達は青ざめ、自身が殺られまいと更に激しく抵抗する。
しかし、リベンジャーはその抵抗を嘲笑う様に避けて散弾銃を突き付ける。
「そんなへっぴり腰で私を殺せると思っているのか?舐められたものだな・・・」
リベンジャーはそう言うと、散弾銃の引き金を引き、戦術人形の頭を吹き飛ばし、回りにいた戦術人形も大斧で斬り殺した。
リベンジャーは戦いを終えると、自身の意識を取り戻し、回りを見た後、溜め息をついた。
慣れた事とは言え、強制的な戦いはやはり好きにはなれらかった。
「また、か・・・いつまで戦えばいいのだろうな・・・」
代理人からの戦闘命令が来ればリベンジャーは意識を失い、別の自分がまるで憎しみを宿してグリフィンの戦術人形達を殺す。
グリフィンからは恐れと憎悪、鉄血からは恐怖と処断者の象徴となりつつある。
リベンジャーはまた溜め息をついた時、後ろから足音が聞こえ、リベンジャーは素早く散弾銃を向けた。
今は強制的に戦闘を行う身とはいえ、腐ってもハイエンドモデルであるリベンジャーの性能は変わらない為、素早い対応が出来た。
「ひゃあ!う、撃たないでください!リベンジャー様!」
「・・・味方か」
リベンジャーが散弾銃を向けた先には一体のリッパーが銃をぬいぐるみの様に抱えて腰を抜かしていた。
リベンジャーは味方だと分かると散弾銃を下ろした。
「貴様、一人で何をしている?まさか、敵前逃亡の最中だと言う訳ではないだろうな?」
「め、滅相もございません!ぶ、部隊とはぐれて・・・それでグリフィンと一人で鉢合わせして死ぬかと思ったら貴方様が助けて下さって・・・ほ、本当に・・・死ぬかと・・・」
リッパーはそう言って泣き出してしまい、これにはリベンジャーもリッパーが一人でいる事を問い詰めるのは悪いと思った。
「(助けた覚えはないし、グリフィンも私に反応していたとおもうのだがな・・・)」
リベンジャーはそう考えるも、味方の一人は助けられたのだから良しとし、泣きじゃくるリッパーの前に屈む。
「泣くな。お前も鉄血の兵士なら泣き顔なんて去らすんじゃない」
「好きで・・・鉄血の兵士になりたかった訳じゃないんですよ・・・うぅ・・・」
「!?。貴様・・・!」
リベンジャーはリッパーの失言に怒鳴り声を挙げそうになったが、リベンジャーは昔の自分を思い出した。
リベンジャー自身、リッパーとして鉄血の兵士となり、好きで兵士になりたかった訳でもないのに銃の撃ち方や訓練の日々、紛争地帯への派遣に、グリフィンとの戦争。
望まない戦いばかりに追われ、何時かは戦争とは無縁の生活をしたいと夢見た自身の記憶にリベンジャーは怒りを収めてリッパーを優しく撫でる。
「へ・・・?」
「・・・今のは聞かなかった事にしてやる。次の失言は無いと思え」
「・・・!?。も、申し訳ありません!私はべ、べべ、別に鉄血を非難している訳では!」
「だから何も聞いていないと言っているだろ?本当に・・・慌てん坊な奴だ」
リベンジャーはそう言って微笑むと立ち上がり、リッパーを立たせた。
「さぁ、行くぞ。ぐずぐずしているとまたグリフィンと戦闘になるからな」
「は、はい!」
リベンジャーとリッパーは戦場を抜けるべく、歩いて行く。
その姿を遠くから見ている四人の少女がいた。
「あれがリベンジャー?」
「うん!ヘリアンから貰った情報だと間違いないよ」
「とんでもない化け物ね・・・銃弾を避ける、大斧で一刀両断、散弾銃で吹き飛ばす。あんなのを調査しないといけないの?」
「うぅ・・・鉄臭いし、焼け焦げた匂いがキツくて眠れない・・・」
それぞれリベンジャーの事を言うと、茶髪のサイドテールで左目に傷を着けた少女が双眼鏡が下ろす。
「・・・まぁ、受けた以上は仕事をこなさないとね。」
「そうしないと信用問題になっちゃうもんね。45姉」
話終えた四人は素早く、悟られない様にリベンジャーの後を着けていく。
この小説の展開
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リッパーに名前着けた方が良くね?
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もっと黒くて残酷な方が良い
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救いがある方が良いに決まってる!
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グリフィン視点を増やせ!
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もっとハイエンドモデル達と絡ませてくれ