ナルトとサスケ、サクラとカカシ先生が終わらせた忍界大戦の結末は忍連合の勝ちだった
俺たちは無限月詠という幻術にかかり結局は何もできなかったし
サスケとの最後の喧嘩でナルトは片腕を失った
俺たちに力があればとみんなが心苦しんでいた時に
ナルトの言葉に救われた
『なんつーかさ諦めちまいそうになった時
流石に幻だとは思うんだけどさ
お前を含めた里のみんなが
あの時俺の背中を押してくれたから
勇気がわいた
そのおかげで改めて諦めないって思ったし
まだ終われないって思えたんだ
それでやっとサスケを連れ戻せたし
サクラちゃんとの約束も果たせた
だからみんなにはむしろ感謝してるってばよ!!』
ーーナルトは嘘をつけない性格だ
本心の言葉で思いなのだろう
戦争の中で感じた苦痛が和らいだ気がした
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話は変わるが最近、多由也がおかしい
何というか、具体的には言い表せないのだが
そう。ナルトを見るヒナタに似ているような…
少し違うような…近いような…?
とりあえずそんな感じがする
あの夢の中で何か見たのかもしれないが
少なくとも俺から聞く気はねぇ
あれが何だったのか
あれは何のためのものだったのか
正直に言うとわからねぇからな
考えても何度も考えてもわからない
何故あの時
俺はあんな夢を見たんだろうかと
ふと考える
あれが俺の願いだとしたら
…悪い冗談だ
あれが俺の願望ならおこがましいにも程があるだろうと
俺はあいつの幸せを祈ることは許されると思う
だけど
あいつと共に幸せになろうと思ってはいけない
あいつの人生を狂わせたのは
他でもないこの俺なんだから
幸せを探してやることは出来ると思う
だけど、それを拒む俺もいる
あぁ、本当に無理やり眠らされて見る夢なんて
もう2度とごめんだと
あの夢での出来事は俺を大いに悩ませて
俺を大いに困らせるなと
気づかぬうちにまた苦笑いをしていた。
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あの巫山戯た幻術のせいで偶に顔から火が出そうになる
まさかあんな願望がまだ私にあったなんて思わなかった
棄てた感情、諦めた願い
そして何よりもあいつが相手で幸福だったなんて
まったく悪い冗談だと思う反面
心にストンと落ちるような感覚がある
あいつといると落ち着く
あいつがいないと思いにふける
あいつと指す将棋は負けたくないと言う気持ちと
和やかなこの時間が続くといいなと思う
この感情が親愛が友愛かは少しわからねぇ
だけどあの夢の中の私は誰よりも幸せだった
此処に戻って来て思う
私はきっと木の葉で過ごすうちに
心の底から奈良シカマルが好きになったのだろうと
仏頂面でそれでいて優しく
悲しい時は不器用だけど優しい言葉で胸の奥を温めてくれる
そんなあいつが好きなのだろう
奇しくも思い出した
シカクさんも今は亡き母も
『恋愛ってのは惚れたほうの負けなんだよ』
たまに例外もあるけどねと笑っていた母
尻に敷かれていても幸せそうだったシカクさん
そうだ
惚れたら負け
あとは愛し、愛されるために努力するだけだ
「どうした?…なんつーかスッキリした感じ?な顔してるけど」
「ん?…もうなんでもねぇよ解決した」
「つーかなんだよその訳わからねぇ言い回し」
「…他になんて言えば良いのかよくわからねえ顔だったんだよ」
「なんだそりゃ……あーそうそう」
疑問符がシカマルの頭の上にある気がする
なるほど確かに形容しがたいなこの顔は…
『覚悟しとけよシカマル』
「…何をだよ!?」
「すぐ解ると思うぜ?」
「怖えよ!?何されるの俺!!?」
うるさいよ!!とヨシノさんの声がする
シカマルは「…アレのことか?」と一応確認を取ってくる
私は不敵な笑みを浮かべて
「まさかアレ以上なのは約束するぜ?」
私は負けてしまったのだから
お前にも私に負けてもらう
それであいこだろ?と心の中で宣戦布告をした。