sideイノ
シカマル達のサスケ君奪還任務は失敗したと聞いたとき悲しさよりも先に
シカマル達の怪我の心配をした私はサスケ君の事を言うほど好きじゃなかったという事を知った
サクラは泣いていた、それはサスケ君とナルトに罪…と言うか
呪いの様な使命感を与えてしまったからなのだろう
サクラは医療忍者になると言って綱手様の弟子になった
…私は決められなかった
誰かを助ける為に医療忍術を学ぶか、体術を鍛え直すか先に進む術を見失ってしまった
ある日、サクラに聞いた「アンタさ、なんで医療忍術を習おうとしたの？」
サクラは答えた「ナルトとサスケ君には力がある、人を守るだけの力」
「私には…それはない、だからせめて救う為の力が欲しいだけよ」と
あぁ、この子は相変わらずだ
真っ直ぐで愚かなほど実直で…いつのまにか私より強くなっている
しばらくして私も医療忍術を習う事にした
少し違うのはサクラと違い戦う為の訓練も交えた修行だと言う事
強くなるためではなく、自分の限界を知りたくなったから
限界が見えたら次に出来ることを探して力をつけたい
サスケ君やネジさん、ナルトみたいに特別でないからこそ
器用貧乏と言われても良いから進むって決めた！
…まあ面と向かって器用貧乏だと言われると腹が立つけどそれは無視しよう
努力をするのをバカにしていた自分とは見切りをつけた
だから、コツコツと力を蓄えていこうと思う
まずは中忍になってやる！！
sideアスマ
シカマルが初任務に失敗してから奴は大きく変わった
俺としてはいずれはこうなると踏んでいたが…それは予想より遥かに早く来た
シカマルは切れ者だ、これまで以上に経験を積み作戦を立て任務を遂行するだけでも
大きく変化すると踏んでいた程に
だが、俺の期待を良い意味でアイツは裏切ったな
戦闘技術、術の応用、戦術、スタミナの強化…あげればきりがない程にアイツは鍛え上げていた
理想的な、それも上忍にもそうはいないだろう忍になりつつある
それもたった一年でな…
何のためか？と考えれば…恐らくだがアイツはアイツの【玉】を見つけたんだろうな…
さて、今日も軽く捻ってやりますかね！！
sideシカク
あの馬鹿息子がようやくやる気を出した、理由？
もちろん聞いたさ
なんでも強くなりたい、今度は失敗などしないとかいって
俺に作戦立案法、戦術理論を聞いてきた…のはまぁ予想の範疇だったんだが…
組み手や術の完成度のチェック、新たな術を学ぼうとする姿勢というのは想定していなかった
アイツが強くなりたいって言ってきた
語らなかった本来の理由を知っている身としては吝かではないんだが
…だがそれは正しくあり、正しくない動機だと俺は思う
まあ、少なくとも親としては悪くない動機だと思うが
青臭いガキが背負うには早すぎる覚悟と信念だ
それを…あの馬鹿息子は解っているからタチが悪い
やれやれ…もう少し厳しくして根を上げるならそこまで
まだまだと食らいつくなら…本腰を入れないとな
sideヨシノ
ウチの馬鹿息子が最近おかしい…具体的に言うと多由也ちゃんを木の葉に連れてきた時からかな？
おかしいと言ってもアイツにしてはおかしいって話だ
ウチの息子は面倒臭がり屋で、楽しい事よりも気楽なことを優先する
いつも雲を見ながら昼寝をしている、そんな息子だった
もちろん良いところもたくさんあるんだけどね？
最近は旦那や猿飛先生、そのほかの方々に修行をつけてもらっている…
そんなに初任務が失敗に終わったのが悔しかったのかしら…
…まあ、あの子も男の子だってことなのかもね
特に本来であれば必要のない捕虜を連れて帰るような男になったんだ
あの子なりに考えもあるんだろうと見守ることにした
それにしても多由也ちゃんは物覚えが良い…家事も最初は嫌がっていたが最近は向上心の塊かと思うほどには
ただまぁ昔の私みたいに素直じゃないねーこの子は
この子が後悔しないように頑張って欲しいものだと思う
ただ…スコッチエッグは美味しいよ？だけどウチの馬鹿息子はゆで卵苦手だけど平気なの？
素直にならないと後悔するわよ？？
まぁ、気づいてないんだろうけどね…昔の私に本当にそっくりだよこの子は
続く
人一倍人を見ている人はやっぱり優秀です
それを考えるとシカクさんはダントツでしょうね
親は子供の事をよく見てますし…
この物語が完結できれば良いなぁと思います（笑）