俺は警備室に向かいながら簪に無線連絡を入れた
「簪。お前に特別な訓練をさせてやる。一度警備室に戻ってこい」
『わかりました』
特別な訓練とはヘリを使っての訓練である。
このためにIS学園の沖合にターゲットになりそうな的である大きめの風船を浮かばせていた
ヘリという風の流れを細かく計算が求められる状況下で正確に的を当てることができるかどうかの訓練
俺も最も難しいと言わせることができる訓練である
フェンリル先生でも難しいと言わせたことがある戦闘方法であるが、いつかは必要になるかもしれない
訓練しておいて損はない。今なら陸上自衛隊のヘリを借りることができる
俺も久しぶりに訓練をしておきたい。上空から正確に狙撃する練習
そう簡単にできることではないことは俺は嫌というほどわかっている
いくら狙撃のプロでも変数が多すぎるからである。風を読むのはかなり苦労する
そんなことを考えながら武器庫に到着すると狙撃ライフルを2丁取り出した
さらに軍の特殊部隊が使用する各種装備を持ち出した。
黒の戦闘服に防弾ベストなど、特殊部隊隊員が通常任務で使う装備一式である
それらを持って警備室に行くと簪は待っていた
「これからヘリを使った訓練を行う。これはかなり難しいから覚悟することだな」
「それほど難しいんですか?」
「俺でも事前にしっかり訓練して準備をしないと本番ではできないと言わせるぐらい難しい訓練だ」
俺の言葉に簪は気を引き締めた。
「まずはこれに着替えてこい。警備室の着替え用のスペースでな」
俺は簪の分を渡すと少し重そうですねと返答してきた
重いのは当然である。防弾ベストがあるのだから
「体力づくりにはちょうどいい重さになっている」
あまりフォローになっていないが
「ちなみに言っておくが、防弾ベストを常に着用しておいたほうが良いと思うなら用意するぞ」
「常時着用ですか?」
俺は体力トレーニングの短期間の限定しての着用になるがなと付け加えた
1週間ほど着用していれば、それを外してからしばらくは体が軽くなるだろう
防弾ベストは重たいのは事実なのだから。
俺もフェンリル先生に訓練で防弾ベストを着用した状態でランニングをさせられた
今となって考えればそれはかなり効率の良い訓練だと言える
おかげで筋トレにはかなりなったことは事実なのだから
「考えておきます」
「まぁ急ぐことじゃない。さっさと着替えてこい」
そう言うと簪は黒系の軍の特殊部隊が装着している装備に着替えてきた
俺も着替えると2人でヘリポートに向かった。今日はいろいろと特殊なこと三昧である
スキューバダイビングの次はヘリからの狙撃訓練である
「それじゃ、いくぞ」
「了解」
俺と簪がヘリに乗り込むと機体はすぐに上昇していった
今日の天候は少し雲があるが天候は良好。風はそれほどきつくない
ただしヘリによる風は強いのは当たり前であるが
問題はこれからである。これからうまく風を読んで的である大きな風船に当てることができるか
こればかりは俺でも簡単にできることではない。
「うまく狙えよ。まぁ簡単に当てることはできないだろうが。俺でも難しい芸当だからな」
「一夏さんでも難しいんですか?」
「まぁな。風は常に変動している。陸地なら風を読む基準があるが海上の場合はかなり難しい」
おまけにヘリの風もある。簡単な芸当ではない
(ヘリから狙撃態勢に入っている一夏と簪)
「まぁとりあえず初弾を撃ってみろ」
「わかりました」
簪は狙撃態勢に入った