織斑一夏の裏家業   作:アイバユウ

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一夏と生徒と過去の真実

 

夕方、俺はいつものように射撃訓練施設で銃を撃っていた

50発も撃ち終えるとそこで一度止める。なぜなら施設に誰かが入ってきたからだ

 

「確かお前はフランス代表候補生だたな。俺に何か用件か?」

 

「織斑一夏君ですよね。よかったら少し話でも?」

 

「確か名前はシャルロット・デュノアだった。俺に話と言うのは?」

 

つまらない話なら打ち切るぞと言うと織斑君がISを持っているってかなり噂になっているから聞きたくてと

デュノア社の経営状況がひっ迫している事は事前の調査で分かっていた

狙いはおそらく情報だろう。だが簡単に情報戦で負けるほど俺はバカではない

 

「噂話に踊らされるとは呆れるな。ISは女しか動かせない。常識だと思うが」

 

「そうだよね。ごめんね。変な事を聞いて」

 

「悪いが今は訓練中だ。邪魔をしないでくれ」

 

俺は空になったマガジンを抜くと装填済みの物と交換して再び射撃訓練をした

次々と発砲していった。弾は人型のターゲットの頭部と腹部に集中して命中していた

 

「すごいね」

 

「俺には慣れたことだ。悪いが1人にしてくれ。訓練の邪魔はされたくない」

 

「お邪魔してごめんね」

 

施設を出ていったのを確認すると、俺は見回りに戻った。すると今度はドイツの代表候補生である女が絡んできた

まったく面倒なものだ。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒ。こそこそと隠れるのはやめにしないか」

 

まただ。まったく面倒なやつだ

 

「もう1つだけ聞きたい。私の部下になぜけがを負わせた!」

 

「それは俺じゃないし先生でもない。確かに俺達はテロリストかもしれないが、軍に牙は向けない。悪事に加担していない限り」

 

「ならそれを否定しなかった!軍では有名だったぞ。お前たちの行動によって私の部下をケガさせたと!」

 

まったく、お子様的な考えを持つものは嫌いだ。俺達にとって評判は重要だ

あの噂は俺達の価値を高めるものと判断してフェンリル先生も否定する事をしなかった

だが、この女に言っても意味がないだろう。聞く気はないのだから

 

「俺達にとって評判は重要だ。だから放置したまでだ。俺達は手を下していない」

 

「なら誰なのか教えろ!」

 

「当時の記録を調べるんだな。意外と近くに敵はいる。特に軍内部でもな」

 

俺も一応記録を調べた。当時軍は予算獲得のために手段を選んでいられる状況ではなかった

だからこそけが人を出して部隊強化予算案を通したかったことは調べて分かっているが。親切に教えてやる必要はない

真実は自分で調べてこそ価値があるのだから

 

「お前から真実が聞きたい。教えろ!」

 

面倒なやつだが答えるつもりは俺にはなかった。

 

「俺から言えることはただ1つだ。真実は意外と身近にあるという事だ」

 

そう言うと俺は見回りに戻っていった

 

 


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