織斑一夏の裏家業   作:アイバユウ

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一夏と学年別試合と嵐の前の静けさ

 

俺は警備室で空間モニタを展開して様々な会場の状況を見ていた

今のところ異常はない。沖合にはイージス護衛艦が配備されている。

万が一を想定してのことだろう。そのイージスシステムから送られてくるレーダー情報も受信していた

亡国機業が何かを仕組んでくることは分かっていた。こんなチャンスを見逃すはずが無い

だが俺にとって重要なのは箒の身の安全だ。それさえ確保されれば問題ない

 

「さて、パーティーはどうなるか楽しみだな。茶番劇だとしても派手にしてほしいところだが」

 

警備室から対物ライフルであるバレットM82を取り出すとココさんから購入した対IS用弾をマガジンに装填した

暴発したら、面倒なのでマガジンはライフルにはまだ装填していない

 

「連中がこんなおいしいチャンスを見逃すとは思えないしな」

 

来賓席の座席を捉えている監視カメラ映像を見てすぐに気づいた。

俺に直接交渉に来た亡国機業の連中がいると。

まぁ見に来るぐらいなら良いが何かあったらと思い、俺は学園のある場所に向かった。

それは校舎の屋上だ。そこからならスタジアムを見下ろすことができる。狙撃には十分だ

空間モニタで試合の状況と監視カメラの映像を確認すると何やら不穏な動きがあった

どこかで何か不審な気配を感じた。そこでイージス護衛艦から送られてきているレーダー情報で確認したところ

かなり上空になるがかすかに何かがレーダーを反射していた。

ただ、あまりに反応が弱く小さいので護衛艦は探知ミスとしていたようだ

 

「上から狙ってくるわけだ。今の対決は箒が出ているな。できれば他の時にしてくれると助かるんだが」

 

『こちら貴賓室。不審人物を確認。招待客リストによるとスコール・ミューゼル様となっていますが』

 

「何か動きがあれば連絡しろ。それまでは警戒を続けろ」

 

やはり潜入していたが発覚したかと俺は思った。予想はしていたが、問題はいつ行動を起こすかだ

 

『ピーピーピー』

 

『一夏君かしら。篠ノ之箒に影響がなければ何をしても文句はないのね』

 

「ああ、箒に手を出したら猟犬として徹底的につぶすが。他がどうなろうが関係ない。ただ怪我人はあまり出さないでくれると助かる」

 

『できるだけ気を付けるわ。でもこの次の試合から手を出させてもらうわ』

 

わかったというと通話を切った。とりあえず警戒は続けるが箒の試合は無事に終了した

次は2年生の試合だ。ただ、念のため狙撃スコープを使って状況を見張っていた

もしもの場合に備えてだ。いくら警備は二の次と言ってもやらないわけにはいかない

 

「けが人が出ないようにはするか」

 

その時だった、護衛艦のイージスシステムのレーダーが高速で飛翔する何かを探知した

俺はすぐにパーティーが始まると察知した。

 

「さて、どんな事になるか高みの見物と行かせてもらうか。少しは手は出すがな」

 

俺は警備スタッフの状況把握を務めながら配置を変えていった。まずは生徒の避難活動を円滑にできるように

貴賓席の者はもともと個人で雇っているセキュリティスタッフがいる。自分たちの身くらいは守ってもらわないと

 

 


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