織斑一夏の裏家業   作:アイバユウ

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一夏と警察と楯無

 

警察に捕まってすぐに俺は留置場に入れられると思っていたが応接室に通された

 

「今回の逮捕は形だけだからな。更識には上は逆らえない所があるが、こちらとしては現場で体を張ってくれている君には感謝している」

 

「こちらとしてもすぐに釈放されるなら気にしませんのでご安心を」

 

あなた方が敵対側にまわらない限り攻撃対象にはなりませんのでと

俺と警察上層部とはそれなりに繋がりがある。だからこそ留置場ではなく応接室に通されたのだ

 

「それで、今回はどのように?」

 

「表向きは部屋はガス爆発したという事にしておく。猟犬の名は伏せておこう」

 

「そうしてくれると助かる」

 

すると警察幹部から1冊のファイルが渡された

 

「彼女にはいろいろと苦労をかけさせられていたから。君が掃除をしてくれたおかげで助かる」

 

つまりターゲットは政治的に面倒なやつだったようだ。キャスパーが嫌がるタイプのようだ

俺に話を持ってきたのは警察関係者に協力者がいる事を調べ上げてのことだろう

どこまでも利口なビジネスマンだ

 

「それで、俺はいつ外に出れる?」

 

「もう出ていってもらって構わないが、ただ出口には更識楯無がいる」

 

「俺は猟犬だ。それぐらいのことは慣れている」

 

俺はいつものように押収されたはずの銃器が入ったカバンを受け取ると応接室を出ていった

そうすると携帯にメールが入ってきた。キャスパーからだ。あとの処理はしてくれるそうだ

 

「もう出てきたの?ずいぶんと余裕ね」

 

「楯無。お前達がどうあがこうが無駄な事だ。警察は味方してくれない」

 

その言葉に法律を何だと思っているのと俺にぶつけた

法律で人は裁けない事はお前が一番よく知っている事だろうと言い返してやった

 

「それでもよ。私達は法と人を守る事にしている。だから秩序があるのよ!」

 

「悪いが俺には法律なんてどうでもいい。俺にとって重要なのは契約だ。お前たち暗部がどう関与しようと俺には友達が多い」

 

政府・警察・軍・テロ組織。俺には友人は多い。協力してくれる人は軽く3桁を超えている。

だからこそ俺の存在は公になる事は無かった。これまでも、そしてこれからもだ

俺は陰の存在であり、さまざまに恩を売り俺は情報か金のどちらかの利益を得る

 

「なら我々と協力しなさい」

 

「俺は篠ノ之箒を守るのが仕事だ。お前達と契約したところでメリットがあるとは思えない」

 

それにだ。俺とお前は犬猿の仲だと言ってやった。そんな状態でお互いの協力関係が築けるとは思えないと

 

「次に同じことをした時は私がこの手で決着をつけるしかないわね」

 

「なら俺はお前を殺す。俺は何者も信用しない。国も組織にも忠誠は誓わない。俺が守るのは契約だけだ。履行が終われば消える」

 

俺はタクシーに乗り込むと警察署からIS学園に戻っていった

 

 


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