織斑一夏の裏家業   作:アイバユウ

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一夏と研究所と楯無

 

俺はその日の夜に研究所に向かった。もちろん途中まではバイクでだが

研究所はかなり山奥に設置されていた。それも表向きはバイオテックの研究所という形だ

そういう研究所にしておいた方が何かと都合が良いのだろう

いろいろと遺伝子操作をするうえで機材の購入などで怪しまれないようにする上では

バイクを研究所から少し離れた森の中に止めて、束さんが渡してくれたIS、俺はラーズグリーズと呼んでいるが

そいつを展開した。内心では嫌だと思っていたが研究所を破壊するにはこれが最も簡単だからだ

このISは束さんがかなり力を入れて生み出したので、第4世代でありながらもそれを上回る高性能を持っている

装備はエネルギー砲のほかに、ナイフや銃など様々な武装を持っている。

ちなみにステルス性にも優れていて、レーダーにも探知されない素材を使っている

 

「それじゃ、さっさと始末をするか」

 

行くぞと心の中で言うと俺は研究所上空に位置につくと、エネルギー砲を発射するための充填に入った

数秒後には大きくエネルギーを消費するがそれに似合うだけの威力を持つエネルギー砲の発射できる状態になった

俺は迷うことなくそれを発射して研究所を破壊した。なにもかも、跡形も残さないように

砂煙がなくなるとそこには大きなクレーターが誕生した。

まるで大きな爆弾が爆発したかのような。

 

「これで仕事は終わりだな」

 

周囲に生命反応は確認されなかったので俺は地上に戻り、ISを解除。

バイクに再び乗り込むと、すぐにその場から去る事にした。

あとに残されていたのは、誰があの研究所を運営していたか

そこは束さんに調べてもらうしかない

それほかにも束さんにしてもらわなければならないことはある

もっとも重要なのはマスコミを抑え込んでもらう必要がある

猟犬が関わっていたのなれば何か裏事情があると思われかねない

 

「いやな仕事だ」

 

俺はバイクに乗ってIS学園に戻っていった。その途中で戦闘機が低空飛行しているのを確認した。

1度バイクを止めて双眼鏡で確認するとF-35の航空自衛隊の最新鋭機だ

どうやら政府の上役が絡んでいるようだ。そういう連中には消えてもらうしかない

こういうのはモグラたたきのようなものだが、猟犬が動き出したと知る事になると1度は収まるだろう

まだまだ台風の嵐はこれからというものだ

 

「いろいろと情報が必要だな。ここはココさんに協力を求めた方が良いかもしれない」

 

ココさんならいろいろとコネクションを持っている。それに彼女に製造してもらった対IS銃弾。

あれで駆け引きをすれば大きく事は動く事になるだろう。バイクのアクセルを全開にした時、携帯端末がISの反応を示した

 

「またあいつか。楯無」

 

俺はバイクの速度を上げて研究所から離れた高台にバイクを止めた

 

「ずいぶんと早い到着だな。だが手遅れだったな」

 

「織斑一夏!あなたっていう人はもっとまともな方法を思いつかないの!?」

 

「生存者を残せばまた研究所が作られる。この世から消してしまった方が良い」

 

「最低ね。あなたを逮捕したところで証拠なんてないものだし」

 

「だったら見逃してもらおうか。これでも忙しいのでな」

 

ところが楯無は自身のISで攻撃しようとしてきた。

俺は仕方なくIS用の弾丸を装填した拳銃の弾を奴の肩に向かって発砲してやった

シールドを突破して、肩をかすめた。瞬時に回避行動をとったようだ。腕は良いようだ

 

「あなた、その弾丸は!?」

 

「対IS用の弾丸。絶対防御である機体でもそのシールドを突破する。意味は分かるな」

 

俺は含みを持たせるような形で話をした。もし交渉決裂したらこの弾丸を市場に出すと

そんな事になるとISによる絶対防御は突破される。そうなればどうなるか。世界がひっくり返る

 

「望みは?」

 

「今回はここまでだ。俺は猟犬だ。俺に噛み付かれた奴は必ず仕留める。そのリストにお前の妹を載せたくないならな」

 

俺はそう言うとバイクを再び走らせ始めて学園に戻った

 

 


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