織斑一夏の裏家業   作:アイバユウ

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一夏とヘクマティアルと仕事

 

俺は日中になってからしか動かない相手のため、朝から都内のある場所の屋上で待機していた

いつものように狙撃するための最適なポイントにいた。距離にしてわずか200m。簡単な仕事のはずだった

 

『ピーピーピー』

 

電話をかけてきたのはココ・ヘクマティアルだった

 

「ココさん、日本に来ているとは意外ですね」

 

『その相手を仕留めるのは10分待ってくれないかしら。あとは任せるから』

 

「ビジネスパートナーだったんですか」

 

『そういうわけじゃないけど、彼とは最後に依頼料をもらわないと損をするのよ。もちろんお願いを聞いてくれたら手数料は払うわ』

 

「わかりました。10分以内にケリをつけてください」

 

10分待つだけで手数料がもらえるなら問題ない。

ココさんが室内に入るとヨナ君たちも一緒だった

さらに周囲には厳しい視線を感じていた。万が一に備えてのことだろう

ココさん専属の民間軍事会社の仲間が張り付いているのだろう

10分ほど経過したところで取引が成立したみたいで彼らは退室した。

それを見届けると再び電話がかかってきてあとはお好きにと言った

俺は言うまでもなく、1発で頭部に弾をプレゼントした。

この距離だ。気づかれることはないだろう

仕事が終わりノートパソコンで自分の仕事用の口座をチェックすると確かにお金が振り込まれていた

1万ドルが。ココさんの会社から支払われていた

 

『待ってくれてありがとう。それと邪魔者も片付けてくれて助かるわ。ああいうのは私は嫌いなのよね』

 

「ココさんも女性絶対主義には反対派でしたか」

 

『私の世界平和の前では邪魔なだけよ』

 

そう言うと通話が切れるとともに周囲から感じていた厳しい視線も消えた

さすがはプロだ。動きが早い。俺は仕事を終えたことを依頼人に連絡する

すると金はもう振り込んでいると伝えてきた

携帯情報端末で口座情報を確認すると確かに振り込まれていた

100万円が。前金として100万円振り込まれていたので合計で200万円

依頼人の名前が誰なのかは俺にとって興味のあることではないがいつも一応調べている

今回の依頼人も女性絶対主義組織の人間によって人生を壊された人間だった

 

「女の恨みは怖いと昔はいったが、今は男の恨みの方が怖いな」

 

俺は引き上げようとしたとき、また携帯電話に連絡が入ってきた

 

「束さん。なにかありました?」

 

『いっくんの最近のお仕事ぶりを見てて心配なっただけだよ』

 

「俺の心はいつもと同じで真っ青なブルーですのでご安心を」

 

平常心を保てなければテロリストとしては命取りだ

 

「まぁいろいろ苦労はしていますけど」

 

『ちーちゃんもうるさいんだよ。いっくんがISに乗れるならどうして教えてくれなかったんだって』

 

千冬姉には詳しく話さないでくださいとお願いすると通話を切った

 

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