織斑一夏の裏家業   作:アイバユウ

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一夏と楯無と射撃訓練

巡回を終えて俺はいつものように訓練用に設置された射撃訓練施設に向かおうとした

ここでの警備は腕が鈍ってしまうからだ。仕事に差し支えては問題だ。

幸いまだ数時間はある。依頼主は近くに住んでいる女性至上主義者でいろいろと悪事をやっている

そのため男性たちからはかなり恨まれていた。射撃訓練施設に向かおうとしたとき、またあの楯無が近づいてきた

 

「何か用事でもあるのか」

 

「あなたが受けている今回の仕事だけど私達に任せてもらえないかしら」

 

あの女は何をふざけたことを言っているのかと思った

 

「悪いが1度引き受けた仕事は断れない。それとも何か?あの女に未練でもあるのか」

 

「そうじゃないけど。殺されるといろいろと後始末が面倒なのよ」

 

「悪いが、その依頼は無理だな。俺は引き受けた以上は必ず仕留める」

 

コードネームは猟犬と呼ばれているのだ。俺のことをみんなそういう。裏社会の人間は

一度でも食らいついたら殺すまで止まる事を知らないからだ

殺す事で快楽を得ているのかもしれない。一応自重はしているつもりだが、俺の頭のネジは少し緩んでいるのかもな

 

「そう、だったらここで死んでもらうしかないわね」

 

「校内でのIS展開は規則違反だ。ところでそろそろ出てきたらどうだ。こそこそと隠れている織斑先生」

 

すると建物の陰から千冬姉が出てきた。ずっと話を聞いていたようだ

子供同士で物騒な話し合いをしているなと言ってきた。確かに物騒な話だがこっちは生活がかかっている。

依頼主にできませんでしたでは報酬の先払いや今後の仕事の依頼に差し障る

 

「すみませんがもう行きますので」

 

「待て、一夏!お前はどうしてそこまで」

 

「俺にもわからない。どうしてなのかは。でもこれだけは言える。俺と千冬姉はもう他人同然だ」

 

そう言うと俺は射撃訓練施設に向かった。楯無はこういった。

猟犬の名がふさわしい理由が分かったわと。俺は別にどんな呼ばれ方をしても良い。

ただ、千冬姉の弟だなというような扱いをする奴には鉛の弾をプレゼントしてやる

俺は千冬姉の添え物ではない。織斑一夏という人間なのだという事を嫌というほどわからせてやる

かつて1度だけだが俺は経験がある。さすがは織斑千冬の弟だなといった奴がどうなったか

そいつは今頃地面の下で眠っている。俺は俺だ。織斑一夏に違いないのだという事を分からせてやるだけだ

射撃訓練施設に到着するとそこでは山田真耶先生が銃を撃っていた

彼女はISでも狙撃を主に得意としていた。だからこそなのかもしれないが、本物を撃っていても違和感はない

 

「山田先生も射撃訓練ですか」

 

「一夏君。どうしてここに?」

 

「俺もセキュリティ担当なので定期的に銃の訓練を。もちろん学園長の許可はとっていますのでご安心を」

 

そう言うと俺は腰のホルスターに入っているグロック17を取り出すと的に向かって発砲した

5m先の目標ターゲットに向けて発砲した。人型の的の頭部に10発中、6発を頭部に、残りの4発を胸に命中させた

 

「す、すごいですね」

 

まだ皆さんと同じ歳なのにと彼女は褒めてくれたが俺にとってはこれが当たり前だ。

そうでなければプロなどやっていられない


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