織斑一夏の裏家業   作:アイバユウ

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一夏と簪と不法侵入者

 

いつものように巡回をしていた。今日は日曜日のため生徒たちは自主練などに励んでいた

 

「平和ですね」

 

「まぁな。だが覚悟しておくことだな。そんなことを言っていられるのは今のうちだけだ」

 

そう現実というのはかなり複雑なのだ。

時には冷徹な判断を下す。家族すら切り離さなければならない

彼女はそれだけの決意をしたのだ

 

『ピーピーピー』

 

俺が持っている携帯端末が侵入者の通報を知らせるアラートが鳴った

場所は監視カメラなどの死角の位置だ。すぐに向かう。

簪とともに向かうとちょうど建物の陰から出てくるところと鉢合わせだった

 

「おい!不法侵入者!」

 

俺はホルスターからグロック17を抜くとすぐに発砲できる用意をした

簪もホルスターから銃を抜いて一緒に追いかけていった

俺と簪は途中の建物の陰で2つに分かれる場所で見失った

そこで2手に分かれて行動することにした

 

「何かあれば無線で知らせろ。声が出せないときは緊急ボタンを押せ」

 

「了解」

 

俺はとりあえず慎重に警戒しながら向かったがこちらは空振りだった

無線機から簪の声が聞こえてきた

 

『一夏さん!見つけました!スタジアムの方に向かっています!』

 

「すぐに向かう」

 

俺は鍛えられた足を自慢にしているので全速力で向かった。

すると銃弾の音が聞こえた

 

『侵入者の身柄を確保!』

 

簪からの無線に大急ぎで向かうと片足を撃たれて倒れている男がいた

俺が駆けつけるまでの間に足に命中させて逃走を止めた。

簡単にはできないことだ。走りながら照準を合わせる。

銃の訓練を相当受けていなければできる芸当ではない

それだけ簪の成長能力が高いということでもある

 

「上出来だ。殺さなくてな。こいつにはいろいろと喋ってもらわないといけないからな」

 

とりあえず俺は手を後ろに回して手錠をかけた。簪に事情聴取の光景は見せられないと判断した。

俺が事情聴取となると多少は無茶をいつもしている。だからこそ抑止力として効果があるのだ。

ここに手を出したらどうなるかということを

 

「とりあえず止血をしておかないと死ぬからな」

 

俺はそう呟くと簪に引き続き巡回をするように指示した

 

「何かあれば無線で呼んでくれて構わないからな。その時はすぐに向かう」

 

俺はとりあえず医療室に向かった。この学園には医療設備も整えられているので問題ない

そこで治療を受けさせて事情聴取を行えばいいだけのことだ

 

「お前もついてないな。俺が警備しているところに来るとはな」

 

「どういう意味だ?」

 

「俺は猟犬だ。わざわざ好き好んでくるということは自殺行為だ。フェンリルが黙っているかどうか」

 

「じょ、冗談はよせよ」

 

「試してみるか?」

 

 

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