〈ナレーションSIDE〉
大牙達が変身を遂げると、キョウリュウジャーはそれぞれガブリボルバーやガブリカリバー等自身の得意とする武器を使用してゾーリ魔やカンブリ魔達、デーボ・タナバンタや幹部のラッキューロとキャンデリラとの戦闘を始め、キョウリュウグリーンがガブリカリバーを手に持ち、デーボ・タナバンタの元へ走り出す。
「ハァァァ!」
キョウリュウグリーンが自分に向かってくるのを理解したデーボ・タナバンタは自身の体から短冊を取りだし、ペンを使って何かを書き始める。キョウリュウグリーンはそれを気にせずにひたすら走る。
「
「なッ!?」
デーボ・タナバンタが手を前に出して短冊を
「何だ今のは!?」
「僕は七夕の怪人。この僕特性の短冊には魔力があってね、短冊に書いた事が本当に起こるのさ♪」
デーボ・タナバンタはその場で回ったりしながら気楽に自身の能力について説明している。そこへキャンデリラが近づき、人差し指をくるくると回している。
「それとね~♪ 昨日もデーボ・タナバンタの短冊をいくつか適当にばら蒔いたんだけど、それにも願い事を書くと本当に願いが叶うのよ~」
「それって……どっちかと言うと良いことなんじゃ……」
キャンデリラが解説したデーボ・タナバンタの能力にキョウリュウブラックが言うと、ラッキューロが両手を交互に上下に上げ下げする。
「でもね~。願い事を叶える代わりに人間の生体エネルギーを吸いとって、日付が変わることには……完全に消えてそのまま死んじゃうのさ~♪」
『「「「「何だって!?」」」」』
キョウリュウジャー(+α)が驚いていると、キョウリュウグリーンが何かを思い出したかのように頭を少し上に向ける。
「そう言えば俺、今朝父さんから新しい竹刀をもらったんだがまさか……ウッ!」
突然キョウリュウグリーンがガブリカリバーを手から離してしまい、その場で倒れてしまった。
「まさか……あの短冊!」
それを見たキョウリュウレッドは昨日、光汰の自宅で自分以外が書いた短冊の事を思い出す。あれがデーボ・タナバンタの短冊だとすると……。
「おやおや、まさか君達も僕の短冊に願い事を書いたのかな~? ハハハッ、キョウリュウジャーも今日で終わりと言うことか」
「残念だったな。俺は短冊に願い事は書いてないぜ」
「ほほぉ~。運の良い奴め」
「ああ、だかr「ウッ!」おい、どうした!?」
キョウリュウレッドとデーボ・タナバンタが互いに言葉を交わしていると、突然キョウリュウブラックも胸に手を当てて苦しみ始める。
「まさか……」
キョウリュウブラックが苦しみ始めた理由、今の状況を考えると答えは1つ。睦月の願いも叶ってしまったと言うことだ。
「俺の願いが叶ったって事は……」
「今頃美九のイベントは大盛り上がりってところか」
「アハハハハ~♪ 好きなアイドルか何かのライブの成功を願い事に書いたのか? だったらそのアイドルの為に死ねるんだ、ファンとしては本望ではないのかね?」
それを聞いたブラックは、その場に倒れながらも片手を握りしめ、地面に“ドン!”と思いっきり叩きつける。その行為に敵味方全員が驚いていると、ブラックはゆっくりと立ち上がる。
「バ、バカな!? 生体エネルギーを吸われて立っていられるはずが!?」
「ふざけるなよ……確かに好きな芸能人のイベントが成功するのは嬉しいさ、けどな! だからと言って、自分の命を代償に
「何だと!?」
「何故なら、彼女には常に……彦星と……織姫とそして……彼女を応援するファンがいるからだァァァァ!」
キョウリュウブラックは自分の足を震い立たせて立ち上がり、右腕を天にかざすように上げている。そして右腕を振り払い、デーボ・タナバンタに向かって人差し指を指す。
「知っているか! 秋葉原は“オタクの聖地”や“日本アニメ文化の象徴”そして古くから“世界有数の電気街”と呼ばれているが、それと同時に食の街でもあり、秋葉原の街にはあらゆる飲食店が存在する。そして
「何でそこで秋葉原が出てくるんだよ! しかもその喋り方! 僕の帽子の特撮アンテナがビンビンに反応してるじゃないか!」
「それそう言う仕組みだったんだ……」
ラッキューロがピンと立った自身の帽子に触れ、キョウリュウブルーが突っ込むとさすがに限界が来たのかキョウリュウブラックはその場で倒れてしまう。
「クソ! このままじゃ……おいブルー! お前、短冊に何て書いた!?」
キョウリュウレッドはキョウリュウブルーが書いた短冊の願いが実現しないように、書いた願いを聞こうとするが、当のキョウリュウブルーはキョウリュウレッド達の視線から目を反らし、人差し指で頬を掻いている。キョウリュウレッドが何かあるのかと思っているとキョウリュウブルーはやっとキョウリュウレッドの方へ顔を向ける。
「あの……ゴメン。願い事忘れちゃった」
『「ええぇぇえぇぇえぇぇ!?」』
まさかの当の本人が短冊に書いた短冊願い事を忘れてしまうと言う展開にキョウリュウレッドとガブリスコードは驚きを隠せないでいる。
「くそ、仕方ないか……ブレイブイン!」
キョウリュウレッドは自身の所有する1番獣電池を取り出してガブリカリバーに装填し、順手持ちでカンブリ魔やゾーリ魔達の群れに突っ込んでいく。
「喰らえ! ガブティラブレイク!」
キョウリュウレッドがガブリカリバーを横一文字に振ると、ゾーリ魔達が倒れていき、カンブリ魔達がやって来るがキョウリュウレッドはお構いなしに斬りかかっていく。一方のキョウリュウブルーは、キョウリュウブラックとキョウリュウグリーンの変身を解除してガブリスコードまで運ぶのを終えるとキョウリュウレッドと同じように3番獣電池をブレイブインしてガブリカリバーに装填し、ゾーリ魔達を蹴散らしていく。
「よし、ブルー。アレいくぞ!」
「アレだね!」
『『バモラ!』』
キョウリュウレッドとキョウリュウブルーはガブリカリバーのレバーを引き、ガブリカリバーを持っている手とは反対の手を柄に当て、そこから刃先にかけてスライドさせると、それぞれのガブリカリバーの刀身がキョウリュウレッドのは赤に、キョウリュウブルーのは青色に光だす。
「ガブティラクラッシュ!」
「ステゴッチブルースラッシュ!」
キョウリュウレッドのガブリカリバーから光の粒子が飛び散り、大きく振りかぶりながら袈裟斬りに、キョウリュウブルーは青く輝くガブリカリバーをカンブリ魔達に向けて横一線に切り裂く。
「ネ、
攻撃を喰らったカンブリ魔は全員爆死し、デーボ・タナバンタ達はあたふたしており、非常に慌てている。が、そこへラッキューロが前に1歩進みむとキョウリュウレッドどキョウリュウブルーを指差す。
「お前たち、それやるならもう1人必要だろ! 初代がいないぞ初代が!」
「ラッキューロ様、敵に対して言うことが何かズレてます」
デーボ・タナバンタがラッキューロにツッコミを入れていると“ブゥゥゥン……”と、エンジン音が聞こえて来たため、キャンデリラやラッキューロ、タナバンタ達はエンジン音が聞こえてくる方向を向くとそこには赤色の無人バイクが駆け付ける。
「な、なんだアレは!?」
「ま、まさか……」
デーボス軍側は突然の出来事についていけなくなっていたが、ラッキューロはそのバイクに見覚えがあった。アレは確か人間の店から買ってきたBlu-rayの中の1つに出てきたマシンであった。
「ブレーザーカノン砲で戦うんだ!」
「了解!」
キョウリュウブルーが駆けつけてきたマシン“ギンクロン”に向かって走り出す。途中でそうはさせまい言わんばかりにゾーリ魔達が邪魔をしてくるが、キョウリュウブルーはガブリボルバーで応戦して蹴散らすと空高くジャンプしてギンクロンに乗り込み、キョウリュウレッドに向かって一定の距離を走行するとキョウリュウブルーはバイク
「ブレーザーカノン砲、発射準備完了!」
キョウリュウブルーの発声を聞き、キョウリュウレッドの目の前にあるギンクロンの一部からスコープがスライドされる。キョウリュウレッドはそこから敵に標準を合わせ、敵をマークする。
「OK!」
「「シューティング!」」
キョウリュウレッドとキョウリュウブルーの二人が掛け声を合わせると、キョウリュウレッドがギンクロンにある引き金を引く。するとギンクロンのヘッドライトから幅広い稲妻状のオレンジ色のビームがデーボス軍に向けて発射される。慌てるキャンデリラはデーボ・タナバンタに向けて指示を出す。
「こうなったら二人の力を合わせるのよ!」
「ハ、ハイ!」
「キャハハルバート・喜びの舞♪」
キャンデリラは自身の武器、キャハハルバートを取り出すとハートマークを描くように動かすとそれを切りつけるように振る。するとハート型のエネルギーとなって飛んでいき、ブレーザーカノン砲と押し合いになるが、キャンデリラの攻撃は破れ、ブレーザーカノン砲がデーボス軍目掛けて飛んでいく。
「バンブー・バリヤー!」
デーボ・タナバンタが地面に手を置くと地面から何本もの特殊な竹が壁のように飛び出し、自身やキャンデリラ達を防ぐように並び立ち、盾の様に攻撃を防ごうと奮闘する。しかし、暫くは防げたが直ぐに破れ、デーボ・タナバンタはブレーザーカノン砲を喰らい、爆発が起きたが、煙が晴れると体の一部がボロボロになったデーボ・タナバンタがそこにいた。
「!? バ、バカな!? ブレーザーカノン砲を喰らって立っているなんて!?」
「フフフ、キャンデリラ様と僕の技で何とか致命傷だけは免れたようですね……」
ブレーザーカノン砲に耐えたデーボ・タナバンタを見てキョウリュウレッドはキョウリュウブルーとアイコンタクトする。キョウリュウブルーもキョウリュウレッドの意図を理解して頷くと二人は先程と同じ姿勢になる。
「ブレーザーカノン砲、発射準備完了!」
「OK!」
「えぇ~! 連射出来るの~!」(※本家である“兄弟拳バイクロッサー”では1度撃つとエネルギー源である太陽エネルギーをチャージするのに時間が掛かるため基本連続使用が出来ない)
キョウリュウレッドが引き金を引こうとすると、辺りが突然暗くなる。いきなりの出来事にキョウリュウジャーやデーボス軍達は思わず空を見上げるとそこには巨大な積雷雲が接近していた。
「嘘だろ……兄さんの天気が外れるなんて……」
「まだそれ続いてたんだ……」
キョウリュウブルーがギンクロンから顔を下ろして突っ込むとその発言にラッキューロが足をじたばたさせて怒り始める。
「やい、キョウリュウブルー! 兄さん舐めるなよ! 兄さんの天気は今まで1度も外れたことないんだぞ! だからこれはファンからすれば一大事なんだよ!」
「さっきから思っていたけど君確実にレッドと同類だよね!?」
すると積雷雲からゴロゴロゴロ……と雷の音が鳴り響き、そして……
ドカァァアァアアァァン!
いくつもの雷が一斉にキョウリュウジャーやデーボス軍達の元へ落ちてくる。それぞれ慌てるが、デーボス軍側は生き延びていた残りのゾーリ魔やカンブリ魔が一斉に全滅し、キョウリュウジャー側はキョウリュウレッドがギンクロンを手から放してしまい、乗っていたキョウリュウブルーば転げ落ちてしまう。
ドカァアアァァァアァン!
更に最悪な事に、雷がギンクロンに落ちてしまいエンジン炉がショートした直後に機体ごと爆発してしまった!
「ギ、ギンクロォォォン! 嘘だろ…ウゾダドンドコドーン!」
キョウリュウレッドは無惨な姿となってしまったギンクロンの元へと駆け寄り、その残骸を見て悲しみに覆われる。恐らくマスクの中で涙を流していることだろう。
『ギャオォォオォオォァォン!』
その時、積雷雲から1つの咆哮が聞こえ、全員が積雷雲へ顔を向けると、その裂け目から一瞬だけ赤く鋭い一筋の眼光が姿を現し、積雷雲ごとその場から去っていってしまう。
「あ、あああああ、アレは一体……!?」
「分かったわラッキューロ! これは全て妖怪の仕業よ! 私のお友達に頼めばきっと万事解決よ、だからここは一旦退散するわ。オ~ホホホホホホホホ♪」
「あ、アンラッキュー……」
キャンデリラが手を合わせて去っていき、ラッキューロとデーボ・タナバンタもそれに続いて消えていく。
「畜生、逃げられたか……」
敵のデーボス軍が完全にいなくなったのを確認したレッドとブルーは変身を解除する。そこへガブリスコードがゆっくりと近づき、クラクションを鳴らして2人に注意を向けさせる。
『取り合えずは旅館へチェックインしに行って2人を部屋で寝かせよう。それがBestだ』
「ああ、そうしよう」
大牙は光汰と共にガブリスコードに乗り込んでエンジンを掛けるとガブリスコードを発進させ、ホテルへと直行する。そして、それを近くにある林から見届ける1人の人物……しかし、その姿は大きな樹木の影によって、腕を組みながら木に寄りかかってる以外はハッキリとは分からない。
「へぇ~……あれが。兄さん以外は始めて見るが、グリーンはどうやら剣士のようだな……でも……」
その声から発せられた声色は少し声が高い男性と形容するのが似合う中性的なものであった。謎の人物は巨木から
「果たして俺と張り合えるだけの実力はあるかな? それと……」
謎の人物は空を見上げるとそこには2機のISが1機の小さなコンコンドのような機体に乗って飛んで行っていた。2機のISの内1機は男が装着しており、それがすぐさま今話題の史上初の男性IS操縦者であることを理解した。
「あっちはあっちで何かあるみたいだが……どうだろうな。まあ、
その人物は何かを睨み付ける様に顔を少し横に向けている。
「そこにいるやつ、とっとと出てきたらどうだ?」
謎の人物が言うとその者が切り落とした木とは別の木の陰から一台のミニカーが現れる。見た感じでは電源車をモチーフにしたかのようなミニカーである。そのミニカーの車体横にある稲妻のようなギザギザのラインが下から上へと点灯、それと同時にバチバチと火花が散る音が鳴り響く。
「俺の後を付けてくるなんて、一体何のつもりだ? 今引くなら手を出すつもりはないが……」
謎の人物は自身の懐からダーツの矢を取りだしてミニカーに対して構える姿勢を取る。漫画やアニメなら“シャキーン!”といった効果音がついていることだろう。そしてそのミニカーはその人物から発せられる気迫に押されたのか、かなりゆっくり後退した後、すぐさまその場から逃げ去ってしまう。
「……ここでドンパチ起こしても意味ねぇか」
すると彼の持つスマホから何者かから連絡が入り、その人物は通話ボタンをスライドして電話に出る。
『久し振りだな、○○。日本に帰ってきたと聞いたが今着いたところか?』
「○○○か、まぁな。師匠は相変わらずだけど」
『ははっ、そうか。ところで今は何処にいるんだ?』
「分からねぇ。けど兄さんを見たから近いとは思うぜ」
『そうか。だとするとIS学園の1年生が泊まりに来ている旅館が近くにあるな』
するとその人物は“IS学園”という単語を聞いてピクリと顔を動かす。
「何故それを俺に言う?」
『何を言っている、そこには君の双子の──』
「それ以上は言うな!」
その人物は突然通話の相手に怒鳴り付け、“ハアハア”と息を切らせ、顔からは少し汗が流れている。
「……
『それ以上は言わなくて良い。こっちも無粋に聞いてしまって悪かった。それで君はこれからどうする?』
「少し……考えさせてもらう……」
『ああ、そこは君の好きにするが良いさ』
通話相手はスマホの通話を切り、右のズボンのポケットにしまうと、左のズボンのポケットから棒付きキャンディーを取り出し袋を外して口に加えて舐め始める。
「さてと、兄さんと合流したいところだけど……」
謎の人物は両手を後頭部に回して手を組み始め、空を見上げる。そこには先程のキョウリュウレッド達の戦いの時とは打って変わったかのように曇り1つ無い快晴の空となっていた。
「……さっき間違えてバイク壊しちまったしなぁ……」
その人物は兄に会うのに少し複雑な心境となっていた。
──次回予告──
時は少し経ち、美喜を失った専用機持ち達は……そして……絶望する箒の元へ届いたものは……。
次回 ISの世界の強き竜の者 『立ち上がれ!戦士達よ』
大牙「おい作者」
作者「な、なんだ……」ガクガクブルブル
光汰「今回のサブタイトルなんだっけ?」
作者「走れ超マシン!うなr」
美喜「そこだよ! なのに本編のギンクロンの扱い何!? 一発撃っただけでぶっ壊されてるよ!」
作者「いや、そこは……でも最初は完全に防がれちゃう予定だったけどそれこそ不憫過ぎるから……ね」
大牙「後々復活するんだよなぁ……?」
作者「こ、怖いよ……ちょっと調べ物しないといけないから……」
美喜「何しにいくの?」ガシッ
作者「いててててて! ほら、前回光汰が言ってた事に関してだよ!」
睦月「もしかしてカラオケ? え? 本当にやるの?」
作者「まあ、歌詞は著作権切れてない限り書けないからそこは工夫するつもりでいるが……」
瞬「こいつの事だ。きっとメジャーマイナー問わず特撮ばかりだぞ」
作者「失礼な! 僕だってアニメの主題歌の1つや2つ歌えるぞ!」
美喜「例えば?」
作者「……鉄人28号とか?」
睦月「古いな! リアルタイム世代もうおじいちゃんだっているだろ!」
作者「よし、睦月が歌う歌はブラック繋がりで“炎のコンドル”にしようと思ったけど“陽気なアコちゃん”に変更するか」
睦月「何でだよ!」
瞬「何だその歌?」
光汰「ホワイトスワンとブルースワローが歌ってる曲」
大牙「ブラックコンドルが作曲した曲」
美喜「その歌が出た回の脚本を担当した方が作詞した曲」
睦月「ジェットマン関係だってこと以外伝わらねぇじゃねぇか!」
作者「それでは本日はこれにて」
睦月「逃げるなぁ~!」