〈千秋SIDE〉
今朝は朝食を取るために食堂に並んでいた、因みに箒ちゃんも一緒なんだけど…
「なんか僕に向けてくる視線が昨日より多いような…」
と言ってもよくよく考えれば当たり前なのかもしれない。IS学園の食堂は広い。その為大勢の人数が集まるし二、三年の先輩たちだって来る。何とかしてこの空気から開放されたいと思ってた矢先
「ヤッホー!アッキー」
僕と箒ちゃんがその声に反応した、僕のことをそんな風に呼ぶのは一人しかいない。僕達は声のした方に振り向くと…
「やっぱり歌原さん……と久留宮さん?」
歌原さんと久留宮さんがいた。昨日同室って聞いたけど一緒に来るなんて意外だな
「あら、私が歌原さんと一緒にいたらおかしいかしら?」
「いえ、全く。それと歌原さん、アッキーはちょっと…」
昨日からその呼び名は少し恥ずかしかった。何か女子につけるあだ名みたいで
「じゃあ、チッキー!」
「余計ひどくない!?」
「そうよ。チキンの方がまだマシだわ」
「久留宮さんも久留宮さんで酷くない!?」
彼女何気にSだ
「千秋、私たちの番が来たぞ。食券を早く出さんか」
箒ちゃんにそう言われて僕は急いでカウンターの前に立ち
「すみませーん。和食セットお願いしま……す?」
食堂の人が「ハイよ!」とか言って食券を受け取ろうとしていたけど僕は手を上げて取られるのを防いだ。何故か?答えは簡単だ、それは目の前にいた人が…
「オイ。どうしたBoy?早く食券渡してくれよ。飯が作れねぇじゃねぇか」
男だったからだ
◇
「まさかあなた以外にこの学園に男がいたなんてね…」
「確かに生徒や教師はISを扱える必要があるから基本全員女子だけど料理にISは関係ないもんね」
「さすがの私も驚いだぞ…」
そりゃ僕だってそうだ。聞いたところによるとあの人は大学生らしいが暇なときにIS学園の食堂を手伝ってるらしい。大学生ってそんなに暇なのか?レポートとか論文とかそう易易と終わるものじゃないって聞いた事があるし、そしてなぜあの人がIS学園の食堂の手伝いをしているかと言うと…
「ある日、たまたま料理のお披露目する機会があってさ、そこにIS学園の食堂のお偉いさんが来てたらしくって手伝ってくれないかって言われたのよ。理事長さんも食堂ならって話でOK出してくれたみたいでさ、何でも『一日の始まりは食事から、いくら世界で唯一のIS教育機関でも飯が不味けりゃ学園の恥』何だとさ」
……だそうです
「でも美味しいじゃん」
歌原さんがそう感想を述べていた
「確かに、この味噌汁は中々いい味噌を使ってるようね。何かしら?」
「正直、女子としてのプライドが…」
僕たちはあの人が調理したという品々を食べている。…うん、旨い。どうしたらここまでの味を出せるのだろうか?
「この大根おいし〜よ~」
歌原さんが味噌汁を口にしてそんな事を言ってるけど…大根?
そんないくら何でも大袈裟じゃ
「…旨い」
一口食べてみたけど本当に美味しかった。一体何処産の大根を使ってるのだろう?
「へえ~、嬉しい事言ってくれるじゃねぇか。Boy&Girls」
そんなことを考えてたら例の大学生が来た
「この大根はなにか特別な調理法をしたんですか?凄く歯ごたえがあって風味が増してるんですけど…」
僕は一つ質問をしてみる。だって凄く美味しいんだもん。気になるじゃん
「特別…ね、あるっちゃあるね」
「そ、それは一体何だ!じゃなくて何ですか!?」
箒ちゃんがすごいグイグイ来てる。やっぱり家柄上和食にはこだわりたいのかな?
「…風だよ」
「「え?」」
訳がわからなかった。僕と箒ちゃんは目が点になっていた
「簡単に言えば大根を風にさらしたことで味が良くなったってことさ」
「つまり、自然を調味料にしてまさしく『風味を増した』って事ね」
「正解!」
あ、なるほど!そう言えば仮面ライダーでそんなのあったっけ。覚えとこ
「何時まで食べている!遅刻したらグラウンド10周させるぞ!」
千冬姉さんがそんなことを言い出す。それって…50キロ!フルマラソンより長くない!?あ、Sコンビ(適性度『S』の久留宮さんと歌原さんの事)もうすでに食器を片づけはじめてるよ、食べるの早っ!箒ちゃんももうすぐ食べ終わりそうだし僕も急がないと
「おっと、食事は急いですると胃や腸の消化に良くないぞ。人間は満腹中枢が働き始めるのに20分掛かるって言われてるからな、きっちり監視してやるよ。言っとくけど残そうとか考えるなよ?中国じゃ残すのが礼儀だとか言われてるがぁここは日本だ、よって日本の食文化に従わせてもらうぜ」
食堂の兄さんに頭掴まれてそんな事言われた。てか今どうでもいいよ、そんな情報!為になるけども!そうして僕はなるべく早食いしてると気付かれない程度に食事を進めた。
あの後ギリギリ間に合いグラウンド10周は免れたけど食べた直後の運動ってやっぱり良くないね
そして代表決定戦当日が来た
〈ナレーションSIDE〉
南極…そこにある氷が溶け一つの不気味な城のようなものが姿を現した。
「ついに来たか…」
その城の中で一人の怪物が姿を見せた
「今こそ、我らデーボス軍復活の時」
その怪物…百面神官カオスはそうつぶやき活動を始めた
この大学生、名前は柊睦月と言います