『 』で世界最強   作:いうこにね

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奈落の底へ

▲▼▲▼▲

 

 

どこまでも堕ちる、深い奈落の奥まで・・・・・・・・

 

 

シリアス風に言ったけど、全然地面に着かないんだよなぁ。もうベヒモスは息絶えてるし、ていうか杭が頭に突き刺さったままだし。

可哀想だから抜いてあげるか。

 

 

抜いたら馬鹿みたいな量の血が噴出してドン引きした。

暇だから此奴の肉でも食べてみるか。

取り敢えずガブリ。ウーン、あんまりおいしくないなぁ。なんていうか、不味くは無いんだけどそんな何回も食べたくなるような味ではない感じ。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

その後、数分間は落ち続けて漸く奈落の底にたどり着いた。思ったよりも暗くない。そういえば、何となくでクッションに使おうとしていたベヒモスを食ってしまった俺だったが、普通に着地できた。

 

 

うわ....俺の耐久力..高すぎ....?

 

 

「キュィィ」

(何しに来たんだっけ?)

 

 

あっ、ハジメ君を助けに来たんだった。

思い出して辺りを見渡すが、人っ子一人見つからない。

そして、視界の広さと身体を動かすときの距離感に酔っているみたいだ。

 

本能では分かってるけど、体の馴れはね.....?

 

あっ、足元にウサギがいる。

何気無くウサギを掴もうと手を伸ばすが、素早くて捕まえられない。

 

くっ、もっと早くだ....!!!

 

 

メギリッッッ!!!! 筋肉が鋼鉄のワイヤーが擦れたような音を出しながら、空間を抉るように腕が振るわれた。

なんの抵抗もなく、パキュ とウサギが潰れてしまった。

 

 

なんか普通に殺すより悪寒がするんですけど。

 

 

ハジメ君を探すどころか、これでは間違えて殺しかねない。と、言うことで暫くはウサギを相手に手加減の練習をすることにした。

 

ここより三日間俺は手加減を覚えるために、奈落の小動物達を相手に殺戮を繰り広げたのであった まる

 

 

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『魔王の産声/破壊者との邂逅』

 

 

( 殺す )

 

 

殺意に呑まれ、その精神をハジメは崩壊させる。

 

 

(殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す)

 

 

この世界に神がいるのならば、この時それは確かに魔王の産声を聴いたであろう。

 

 

▲▼▲▼▲▼▲

 

 

百数十匹目のウサギの亡骸を積み重ね、俺は奈落の底で

座り込んでいた。その姿は間違いなく暗闇で見たら失禁もののヤバイ奴である。

 

 

あれからウサギを殺し...もとい、ハジメを探しながらウサギを殺し....手加減の練習をしていたが、一向にハジメは見つからない。

 

 

『魔物に食べられたんじゃね?』という悪魔の呟きには断罪の滅杭を御見舞いする。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

俺は今、物陰からハジメと思わしき人物(白髪)と熊が闘う様子を覗いている。さながらストーカーの気持ちである。そして俺の予想ではあの熊はツキノワグマ(白目)に違いない。

 

 

久しぶりにアクション物のアニメを見た気分だ。

 

 

あっ、ハジメがヒャッハー!!!!した。

えっ、ハジメってあんな感じだったっけ(戦慄)?

「ハハハ...」とか「そうだね...」みたいな感じの男の子だった様な気がするが・・・。

 

 

あれが噂に聞く『陽キャ化』なの...か..?

 

 

ハジメの銃?がデカイ熊を仕留めたようだ。

ナニアレカッコイイ(目を耀かせて)。

 

 

ガギンッッ!!!! 思わず足場を蹴ってしまった。

ハジメは直ぐに戦闘体制になり、血走った目で此方を見た。

 

ふぇ~、温厚だったクラスメイトが目を血走らせて睨んでくるよ~。

 

 

「チッッ!!連戦かよ、少しは休ませてくれ!!!」

 

 

ハジメがいきなり発砲。嘘だろっ!!!!?

ウサギとは比べ物にならない速さで弾丸が飛来する。

しかし、圧倒的な性能の【キュルケゴール】ならばそのまま弾丸を掴む事も出来る。

 

キュンッッッ!!!!と簡単に銃弾が掴まれたことで、俺に対するハジメの認識が変わったらしい。

熊との闘いで使っていた、空中を跳べる技能で俺に肉薄してきた。

 

正直、本気を出せば何とでも為るだろう。しかし、流石にクラスメイトをパキュ!!!! は俺の精神衛生上良くない。というわけで、ハジメが落ち着くまで攻撃を食らい続けることにした。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

いや、元気スギィィィ!!!!!!!!

 

 

かれこれ一時間は俺をいたぶり続けてるぞ?

ん?何かハジメがドリルを取り出した。

えっ、顔?今「顔をぶち抜く」とかいうパワーワードが聞こえたんだけど!!?

 

 

いやっ、幾ら攻撃を通さないって分かってても顔にドリルはトラウマモノだからッッ!!!!!!!

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「なぜ攻撃しない?敵対の意思が無いのか?」

 

 

遂にハジメが道具を下ろし、俺に問い掛けてきた。

その言葉にブンブンと顔を縦に振る。

 

 

「言葉が分かるのか....?それなら聞くが、お前は俺の敵なのか?」

 

 

今度は横にブンブン。人の状態に戻れたら良いんだけど、何故か戻れないんだよなあ。

伝われ!!!!俺の気持ち!!!!!!!

 

 

俺の反応を見たハジメは考えて込んでしまった。

 

 

数分経って、ハジメが口を開いた。

「お前は基本手を出さなくていい。だが、いざという時の保険は魅力的だ。俺は何としてでも地上に帰らなければいけない。俺に力を貸してくれ」

 

 

良く分からんけど、お供になれってことかな(すっとぼけ)。取り敢えず、頷いて手を差し出した。

 

 

「握手....か?」

 

 

訝しみながらもハジメは律儀に手を差し出した。

よし!当分は『人間が好きな怪物』ポジションで行こう!!!!

 

訳の分からない宣言をしつつ、俺とハジメは2階層へと足を進めていった。

 

 

▲▼▲▼▲▼▲

 

 

あれから少し経って、俺達は現在50階層を冒険していた。迷宮攻略と言うことでワクワクしていたが、蓋を開けてみれば、ハジメが一瞬でドバンッッ!!!。サーチ&デストロイであった。俺はすることもないのでハジメの残飯をひょいパク、ひょいパク、ぱくぱく、ムシャムシャとひたすら食べるだけ。

 

 

ああ、ちょっと闘いたいなあ。

 

 

そんな目線をハジメに飛ばしながら、50階層の扉の前に立った。ハジメが此方に目線を向け、真剣な口調で話かけた。

 

 

「キュール、闘う準備をしておいてくれ」

 

 

キュールと言うのは、ハジメが俺につけた名前(暫定)

である。俺の鳴き声(解せぬ)が「キュ」みたいな感じだから、と言うやんわりした理由でつけられた。

 

 

取り敢えずハジメの言葉に頷き、後ろに続いて中に入った。久々に広い空間じゃね?俺が伸びをしていると、バチッッと赤い雷がハジメの方で迸り、野太い声が部屋全体に木霊したかと思うと、石作りだと思っていた二体の一つ目の石像が動き出した。ゆっくりと動くサイクロプスはファンタジーの世界だと言うことを教えてくれる。

 

 

「キュール!!!左をやれッッッ!!!!!」

 

 

「キュ.....」

 

 

ドバンッッッッ!!!!!!! メギシャッッッッッ!!!!!!!!えげつない音が部屋の中に轟き、顔面が吹き飛んだサイクロプスと胸に杭を打ち込まれ爆散し、下半身のみとなったサイクロプスがゆっくりと地面に倒れた。

 

 

「悪いが、空気を読んで待っていてやれるほど出来た敵役じゃあないんだ」

 

 

待とうよ!!!!!そこは!!!!!!

こうして可哀想な二つの死体が造られた。50階層は寂寥をその場に残し終わった....かに見えたが、ハジメがサイクロプスから採った二つの魔石を壁の窪みに埋め込むと、もう一つの扉が開いた。

 

 

其所にいたのは立方体に埋まった少女..いや、幼女。

俺がその美貌に感嘆していると、ハジメが決然とした様子で言った。

 

 

「すみません、間違えました」

 

 

「キュ!!?キュイッッ!!!!キュキュッッ!!!キュイ!!!キャアァァァ(`Δ´)!!!!」

 

 

これは流石に見過ごせん!!!!毅然としてハジメに訴えかけた。

 

 

「他にも...誰か居るの?」

 

 

幼女(やっぱり少女にしよう)の呟きに答えて、顔を見せると、少女は少しビクッ!!!!となるが、鬼畜大魔王であるHAZIMEに抗議の声を上げたのが俺と分かったのか、懇願するような目を此方に向けてきた。

 

 

「お願....い...仲間..に、裏切られて...ず、、っと.....封印..され.てた..の」

 

 

少女の掠れ声が更に酷くなるが、それに構わず訴え続けた。俺の抗議、そして少女の言葉に思うところが有ったのか、ハジメは深く溜息を付いて少女に歩み寄った。

立方体に手を触れて魔力を注ぎ始める。注がれる魔力は増大し、魔力は赤い輝きを放った。

 

 

「まだだっ!!!!!!」

 

 

ハジメが更に魔力を加え、更に赤色は強く幻想的な世界を照らした。暴走しそうな魔力を必死に抑えながら、アクセスを続けると不意にドロリ と立方体が溶け出した。

 

 

スゲー、絶対日本では視れなかった光景だ。

金髪幼女の生ぺったんじゃないよ(必死)!!!!???

 

 

ハジメが魔力を使い切って、魔法の水を出そうとするがその手を金髪少女、ユエ(ハジメが名付けた)が弱々しくもしっかりと握り、愛おしそうに胸の前に引き寄せた。

 

 

ああ~、ラノベみたいだなー。

 

 

その時、俺の【もんすたー】的第六感が外敵の存在に反応した。上を見上げるとデカイサソリがハジメ達を狙っている。

 

 

貴様ァァ!!!この状況で邪魔をするなど万死に値する!!!!!!!!

 

 

出来るだけ衝撃を出さないように跳び上がり、サソリを腕で掴んだ。そして、引き千切....れない、くそ、無駄に固い!!!腕2本で力が足りないなら、腕を増やすまでだ!!!

 

 

俺の両肩の部分がゴボゴボと蠢き、更に2本の腕が飛び出す。単純計算二倍の力によってサソリの外殻に直ぐに亀裂が入り、二つに割れた。ここで油断するのは三流である。サソリは二つに分けたぐらいでは、死なないと考えスプラッタにしにかかる。

 

 

尻尾は潰す、鋏も潰す、危なそうな所は全部潰す。

そんな意識でやっていると気づけばサソリはペチャンコのスクラップのようになっていた。

 

 

んー!!!爽快!!!!!

 

 

久し振りに暴れて気分も晴れ晴れ、一件落着だな!!!

 

 

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