マザロザif 完結   作:アーク1

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ユウキとお別れし、私は自分の部屋に戻っていた。

 

少しの間、私は何も手に付かず、ぼーっとしていた。

 

ユウキには酷い事を言っちゃった...

 

少し、罪悪感があった。

ゴメンね。ユウキ。

 

伝わらないのは、わかっているけど、私は、心の中でユウキに謝った。

 

リズ達には、明日一斉に送信される遺書を残している。皆、怒るよね。きっと。

 

でも、もう決めたんだ。キリト君の後を追うと。

 

このまま、キリト君のいない世界に生きる事なんて、私はできない。

 

このまま、彼を思い、彼に操を立てて生涯を一人で生きていけるならまだ良い。

 

でも、それをあの人は、許しはしないだろう。

 

この後の人生に、私は不幸しか感じられないだろう。

 

だったら、彼のあとを追う事が、私の一番良い選択になるはず。来世では、必ずキリト君と添い遂げて見せる。

 

この思いは、きっと来世に持っていける。

そう信じた。

 

さてと、もう思い残すことも、やり残したことも無いよね。

 

私は、引き出しからあるものを取り出した。

大量の睡眠薬だ。キリト君の後を追うと決めたその日に、ネットで違法取引されているものを購入した。

 

私は、それをコンビニで受け取り、今日まで持ち歩く事でその存在を隠してきた。

 

キリト君...貴方を愛しています。今までも、そしてこれからも、ずっと。

 

そう言って、私は薬を全て服用した。

 

その後すぐに、アミュスフィアを装着した。

 

「リンク、スタート」

 

そう、私は、自分の最後にいる場所を決めていた。

それは、私たち、キリト君、私、ユイちゃんのホーム。

 

私は、ログインすると寝室に向かった。

ベッドの上には、ユイちゃんのアバターが横になっていた。

 

ユイちゃんは、もう何を話しかけても反応を示さない。

 

そう、ユイちゃんはあの日、あの時に壊れてしまっていたのだ。

 

いや、死んでしまったと言った方が正しいのかも知れない。AIである彼女にとっては、情報に答えないという状態は、生の放棄に等しいだろう。

 

私が、それを知ったのは、ユウキと別れる為にログインした時だ。

 

それまで、ALOにログインしていなかったし、キリト君の家にも行けなかったから、ずっとユイちゃんと会っていなかったのだ。

 

ずるいな、ユイちゃん。先にキリト君の所へ行ったんだね。ママも、これから追いかけるからね。

 

待っててね。ユイちゃん。キリト君。

 

私は、ユイちゃんのアバターの体を抱き締めながら眠りについた。

 

これで、もう私はキリト君の所へ行ける。

 

キリト君と生きる人生は、ほんの短い間だったけど、とても輝いていたな。

 

こんな終わり方だったけど、私は何故か満ち足りた気分だった。

 

私は、この死に対して希望を抱いているから。

 

さよなら、父さん、兄さん。

さよなら、リズ。それに皆。

あんな別れになってゴメンね。ユウキ。

 

キリト君、今いくよ...

 

そうして、私の意識は、途絶えた...

 

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