艦娘と穏やかに死んでいく生き方について   作:あーふぁ

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私はあなたに必要とされたい

 正門で出迎えてくれた三日月と合流し、食事の時間までは一緒に泊地内を散歩する。そうして歩いてお腹を空かしたあとは食堂へと行く。

 夕方という、普段いたことのない時間での食堂風景は新鮮に見える。

 食堂にある、それぞれのテーブル席いっぱいに制服を着た艦娘たちと少数の軍人たちがそれぞれ食事をしていた。

 

 カウンターで三日月と一緒に料理を注文して受け取ると、どこかに空いた席はないかと見渡す。

 するとちょうど2人が座れる場所があった。その4人掛けのテーブルには僕と仲のいい加古と、それなりに会話をしたことがある古鷹がそれぞれ向かい合って食事をしていた。

 僕が加古を見ていると、その視線に気づいて振り向いた加古は僕たちへと手招きをする。

 僕はその好意に感謝しつつ、三日月と一緒に行く。

 

 だけど後ろについてくる気配がなく、足を止めて振り返ると三日月は無表情になっていて加古のことを見ていた。なにか2人の間に問題があったかと思って加古を見るが、加古は首を傾げて不思議そうに僕を見返してくる。

 

「どうかした?」

「いえ、何も問題ありません」

 

 心配した僕はそう問いかけるも、強張った顔は問題ないようには見えない。

 不安に思った僕は、他の席が空くまではじっこにいて待とうとも考えたが、三日月はそんな僕を見たあとに歩いて加古たちのところへ行く。

 僕の気にしすぎかなと三日月を心配しすぎたことに反省をし、あとをついていく。

 

 三日月はテーブルの前へやってくると立ち止まっては加古をじっと見つめている。見つめられた加古はゆるんだ笑みを浮かべていたが、次第に真面目な顔つきになっていく。

 2人の間に何が起きているかがわからない。他のテーブルでは楽しく食事をしているのに、ここだけ緊張感がただよってしまっている。

 

 古鷹はどうしていいかわからなくて困り、僕は空気を気にしないことにして加古の隣へと座る。その途端、三日月はすぐに僕の正面へと座ってきた。

 三日月は仏頂面をしているけれど、それは今まで相席で食べることがなかったから対応に困っているかもしれない。

 怒っていないようなので、三日月を気にしつつも僕と加古、古鷹の3人で話をしていく。

 話の内容は雑談で、時々三日月にも話しかけるが話に混ざってくれない。加古と古鷹なら、摩耶や霞のように怒ったりしないから大丈夫と思ったけれど見知らぬ人と急に話すのが苦手かもしれない。

 

 僕と初めて会ったときは多少話ができていたために、大丈夫と思っていたけどあまり三日月のことを考えていなかったことに反省する。

 三日月は静かにご飯を食べながら、僕と加古をよく見てきている。特に加古が僕に対して肩を叩いてくることや、よく体をさわってきたことに対しては目つきが鋭くなる。

 食事が終わって席を立ったあとは、僕の袖を掴んでくる三日月と一緒に三日月の住む艦娘寮の部屋へと行く。

 

 途中、すれ違う艦娘が不思議そうに、または警戒した目で見てくるがそのたびに三日月が許可は得ていると力強く言ってくれたのは助かった。

 部屋の前に来ると三日月はポケットから鍵を出して扉を開け、中に入って明かりをつける。

 

「ようこそ、私の部屋へ」

 

 三日月が僕へと振り返り、笑顔を向けてくれる。

 

「歓迎の言葉をありがとう」

 

 そう言って僕は笑みを返して三日月に続き、部屋へ入っていく。

 部屋の中はほのかに女性の香りがして、でもここは寝て起きるだけの場所だった。

 フローリングの床の上には服をかけるハンガーやしまうケースとベッドしか見当たらない。ここに来て今日で8日目だからかもしれないが、それにしても生活感がない。

 俺は部屋にあった壁掛け時計を見て、まだ午後7時あたりなのを確認する。

 

 ……これから寝るまでのあいだ、何をやればいいんだろう。

 三日月が部屋の窓を開けて網戸にし、夜風を入れている時に僕は部屋の隅へと持ってきたバッグを置く。

 

「さて、何をしようか?」

「まずは歯磨きをしましょう」

 

 そう声をかけると、どことなくウキウキとした雰囲気で返事をする三日月。

 僕はバッグから用意していた歯ブラシとコップを取り出すと、歩いていく三日月の後ろについていく。

 そして廊下沿いにある台所の隣、風呂場へと続く小部屋でふたり並んで仲良く洗面台の前歯磨きを。歯磨き粉は忘れてしまったので、三日月が使っているのを分けてもらった。

 隣り合って歯磨きをしていると、妹がいたらこんな感じなんだろうなと思ってしまう。娘みたいな感覚かもしれないけど、独身で24年しか生きていない僕には娘というものがどうにもわからない。

 

 三日月は僕にとってどういう存在なんだろと考えながらした歯磨きのあとはシャワーだと言われた。

 そう、シャワーである。

 女性の部屋でシャワーを浴びるのは中々に心臓がドキドキする。別にやましいことをするつもりではないけど。

 僕は着替えをバッグから出すと風呂場前の小部屋で着替え、浴室に入った。

 そこに置いてある三日月が使っているシャンプーやボディソープを使うけれど、三日月が普段から使っているものを使うというのは変な気持ちになる。同棲や家族関係なら、こういうのもあるだろうけれど。今の僕にすれば、三日月と同じ匂いになるのはなんといえばいいか、言葉にできないぐらいのむずがゆさがある。

 

 かといって使う使わないで考え過ぎて風邪を引いてしまうかもしれないので、さっとシャワーを浴びて終わりにする。

 シャワーを終えたあとは長袖長ズボンの灰色のパジャマへ着替え、三日月に渡されたドライヤーを使って髪を乾かしてから三日月が待っている部屋へと行く。

 その時の三日月の顔は興味深いものだった。普段は無表情が多いけれど、この時ばかりは目をきらきらと輝かせながら僕の周りをぐるぐると回る。そして僕に体を近づかせては匂いを嗅いでいくという謎の行動まで。

 

「くさかったか?」

「いえ、違うんです。普段私が使っている物の匂いがマシュウさんからするのは、私が1人ぼっちじゃないというか、ええと、慣れている匂いなのは嬉しいなぁって」

 

 天使のように柔らかな笑みを浮かべる三日月を見た俺は、一瞬だけ呼吸が止まり、あまりのかわいさに抱きしめたい気持ちでいっぱいになる。

 だが、それを理性で頑張って抑える。

 同意もなしに抱きしめてしまうのはとてもよろしくない。でもこのまま天使の三日月を見ていると、理性が消耗していくので早くシャワーを浴びてもらわないと。

 

「三日月もシャワーを浴びてきたらどうだ?」

「そうですね、浴びてきます。部屋の中には遊ぶ物は何もありませんが、私の服や下着を見て自由にしてくださいね」

 

 フローリングの床へと座った俺はいたずらっぽく言われると、三日月が衣装ケースから着替えを出しているのをじっと見てしまう。

 途中、ふと正気に戻った僕は顔を横へ向けて下着を見ないようにし、三日月が風呂場へ行くまで目をそらし続けた。

 三日月がシャワーを浴び始める音を聞くとようやく自由になれる。

 安心のため息をつくけれど、三日月のシャワーを浴びていく音を聞いていると胸が高鳴ってきてしまう。

 なんというか、音だけなのにエロさを感じてしまうというか……。いや、音だからこそ妄想をしてしまうからだろう。

 

 そんな妄想する気分を紛らわそうにも部屋には三日月の下着ぐらいしか見るものがない。だからといって見ることはしないけど。

 さっき歯磨きをしたあとだけれど時間を潰すために食べ物でも買ってこよう。このあと話をするにしても、何もないのは少し寂しい。

 出かける前に書置きを残そうと思うも、この部屋には紙がない。シャワーを浴びている三日月に声をかけるのもやめておく。

 声をかけて変態と思われたら、僕は五十鈴に優しくしてもらうまでは立ち直れなくなりそうだ。

 部屋を出て、売店で買ったのはポテチを2袋。酒や干物なんかを買おうと思ったけれど、男友達と会う感覚で買っていくのは失望されそうだからやめておいた。

 

 レジ袋に入れず、直接ポテチを持ったまま三日月の部屋へと戻ってくると、ノックをする。

 2度目のノックで小さくドアが開き、三日月と目が会った途端にドアが開かれ、僕は胸元を掴まれて勢いよく部屋へと連れ込まれる。

 ドアの閉まる音を聞き、いったい何が起きた!? と混乱しているあいだに床へと押さえつけられた僕の腹の上に三日月が乗っかってくる。

 三日月は長袖長ズボンの明るい緑色をしたパジャマを着ていた。シャワー上がりだから髪はしっとりと濡れていて、体からはいい匂いがした。

 

「……私を1人にして、どこに行っていたんですか」

 

 僕を押し倒した三日月は、僕の知っている三日月ではなかった。

 氷のように冷たい目と冷たい声。それは僕を見ていながら僕を見ていない。

 普段からよく見ている無表情な顔だけれど、今はそれが怖い。自然と冷や汗が出てくるほどに。

 

「ええと、買い物に」

「何をですか」

「これから三日月と話をするだろう? それならお菓子が必要かと思って」

 

 僕は玄関に散らばっているポテチの袋を指差し、三日月はそっちへとゆっくり顔を向ける。そのポテチを見たあと、今にも人を殺しそうな表情は柔らかくなり、いつもの三日月に戻ってくれた。

 

「買い物に行くなら言ってください」

「シャワーを浴びている時に言うのも失礼だと思って。書置きを残そうにも紙が見当たらなかったんだ」

「それなら上がってくるまで待っててくれればよかったんです……」

 

 三日月のシャワーを浴びる音でドキドキして落ち着かなかったから出かけたんだ! と正直に言えたら楽になれるけれど、そう言ったらさっきのような冷たい目で見られそうだ。

 三日月は寂しげな目をしながら僕の上からゆっくり離れると、僕は安心のため息をついて立ち上がる。

 

「そのパジャマ、似合っているね」

 

 ポテチの袋を回収している三日月に言うと、はにかみながら照れた。

 その姿はかわいく、心が冷えていたのが急速に癒されていく。

 落ち着いた僕たちはベッドがある部屋へと移動し、2人同時にベッドへ背を預ける。僕と三日月は少し距離を開けては横に隣り合い、ポテチを食べつつ話をしていく。

 

 でも話すのは僕ばかり。ここで働くことになった理由や仲のいい艦娘はどれくらいいるか。最近、仲がいい五十鈴と以前から仲のいい加古の話。

 その五十鈴と加古の話題になると、三日月が色々なことをたくさん聞いてくる。どういう関係か、仲良くなった理由は、どれくらいの時間会っているかを。

 仲良くなった理由については僕自身の恥ずかしいところや個人の大事な話にもつながるので言わなかったけれど。人間関係以外の話は最近の戦況や物資の配給具合。僕が誰かを救えるようになりたいという目標を。

 

 それらをたくさん喋り、時には会話をしない静かな時間。途中、三日月が淹れてくれた紅茶を飲みつつ楽しく話をしていった。

 喋り疲れ、ぼぅっとしていると三日月が声をかけてくる。

 

「あの、少し早いですけど寝ましょうか?」

「あー、たまには早く寝てもいいかな。いつもは日をまたいでから寝ているからね。それじゃあ毛布と枕を貸して欲しいんだけど」

 

 と、そう言って立ち上がるが座ったままの三日月は不思議そうな顔をする。

 ……嫌な予感がする。このままだと、僕の精神に大きなダメージを与えそうな展開が来てしまいそうだ。

 深呼吸し、精神を落ち着けてから部屋を見渡すがすっきりとした部屋を何度見回しても寝具は三日月のベッド以外に何も見当たらない。クローゼットに何かあるかもしれないが、勝手に開けるのはまずいだろう。

 

「三日月さん、僕の寝るところはどこでしょうか?」

「今までベッドにもたれかかっていたじゃないですか。そこで一緒に寝るんですよ?」

 

 緊張と不安のために、つい敬語で喋りかけてしまうが三日月は気にした様子も見せずにベッドをぽんぽんと軽く叩く。

 そこにあるベッドはシングルサイズで、僕と三日月が一緒に寝るにはくっついて寝ないといかない。

 

 いや、ただ寝るだけなんだから問題はない。そう、妹と一緒に寝るようなものだ。……そもそも実際の兄と妹は一緒に寝ることがあるのだろうかという疑問はそこらに捨てておく。

 妹、もしくは娘という認識を強く持てば、僕の理性は大丈夫だ。そもそも中学生に見える三日月に何かするわけがない!

 そして、そんな意識を持ちながら床に寝るという最善の回避方法がある。

 

「僕は床に寝―――」

「一緒に寝ましょう。1人は寂しいですよ?」

 

 純粋に僕の心配をしてくれるのは嬉しい。でも寝るのは色々と、そう言葉にできない色々が問題だ。ここはどうやって回避すればいいんだ。どうしたら、どうすれば。

 僕が困惑と悩みで頭がいっぱいになっていると、三日月は食べ終わったポテチの袋を片付けていく。

 悩んで立ち止まっている僕を三日月は袖を引っぱり、連れていかれた僕は一緒に歯を磨きなおす。

 

 歯磨きが終わる頃には三日月だから大丈夫だろうという、どこから来たか分からない安心感を元に寝る覚悟を決める。

 もし、これが胸が大きくて女性らしい五十鈴や体をよくさわってくる加古だったら理性を保つためになんとしても別れて寝るか、部屋からいなくなっただろう。

 先にベッドに入れられてタオルケットをかけられた僕は思う。三日月は寂しいだけなんだ。異性としての意味じゃない、と勘違いしないように心の中で自分に対して言い続ける。

 

 三日月は部屋の灯りを小さなオレンジ色へと変えたあと、僕の隣へ嬉しそうにやってくると腕と腕がくっつく距離で、満足そうに息をつく。

 

「あぁ、1人じゃない夜はいいものですね」

「今まで友達と寝たりは?」

「……そういうこともあったんですけど、みんな死んじゃって。私と同じ部隊や仲良くなった子は私を残して、天国へと先にいっちゃうんです、何度も。私のそばにいた仲間が10人以上も……10人から先は数えるのをやめました。たくさんの人が死んでいく姿を見てしまったのは悲しいです」

 

 三日月が僕の腕を掴んで頬ずりしてくるために僕からは表情が見えないまま、静かにそんなことを言った。

 重い話を、けれども当たり前のように言ったことに対して僕は寂しく思う。親しい人と何度死に別れたのだろうか。自分だけ生き残るという、運がいいとも悪いとも思うことを。

 

「生きたかったわけじゃないんです。助けて欲しかったわけでもないんです。ただ、みんなが私を生きさせようとするんです。『三日月はかわいいから』とそう言って私を残して死んでいくんです」

 

 それはきっと、戦場を体験したことのない僕なんかには想像もできないほどに辛いものだと思う。それにみんなが死んでいく姿を自分だけしか見ていないのなら、その人が生きた証拠を自分が記憶しなきゃと思ってしまいそうだ。

 

「三日月は生きていることを後悔している?」

「……はい。なんで私なんかを守りたかったのかわかりません。だからといって命を無駄にするわけにも……」

「守りたかったから守った。それだけじゃないかな。それに理由のひとつとして、かわいいからってのもあると思う」

「でも、それだけで……?」

 

 三日月は僕の腕から顔をあげ、横を向いた僕と至近距離で見つめあっている。

 暗くなった部屋でも見える瞳は揺れていて、なにかあれば声を上げて泣いてしまいそうだ。

 

「他に色々あるかもしれないけれど、みんなは三日月に生きて欲しかったというだけじゃダメかな?」

「……ダメです。私だけ生き残るのは、ダメです。残された私はいったいどうすればいいんですか? 死んでいった人たちの死ぬ寸前の顔。砲撃によって吹き飛ばされた腕や足。私をかばったことで、目の前で吹き飛ばされる……。それらを見て、どうして私が生きる必要があるんでしょうか? 死んでいくみんなのことを覚えていけばいいんですか?」

 

 辛そうに言いながら、涙を流していく三日月に僕は抱き着かれていない腕を動かして頭をそっと撫でていく。

 頭をなでられた三日月は体を震わせたものの、撫でていくにつれて僕の手を受け入れてくれる。

 

「夢で見るんです。死んでいった人たちの、私を、三日月を恨む声や目を向けられるのが。現実でも私と一緒にいると死ぬという噂が流れて誰も仲良くしてくれなくなったんです。

 私はずっと何をするにも1人で、寂しくて寂しくてたまらなかったんです。前の提督は私のことを誰も知らない、この場所へと移してくれましたが……」

 

「ここに来てくれたから僕は三日月に出会えてよかった。人へと思いやりがあり、優しい。そんな三日月が好きだ。僕は嫌っていないし、軍人でない僕が死ぬのなんてそうはない。三日月がよければ、仲良くしていって欲しい」

 

 三日月は僕の頬へと手を伸ばし、じっと見つめていたが次第に涙が浮かんでくる。

 

「……マシュウさんと出会えて本当によかったです。まだ出会って4日目ですけど、どうか私とずっと仲良くして欲しいと思っています」

 

 涙目だけれど、微笑みを浮かべるかわいい姿に僕はどうしようもない感情の嵐がやってくる。信頼されて嬉しい心をどう表現すればいいのか。それがわからず、三日月の頭を両手でわしゃわしゃと撫でまくった。

 髪が乱れた三日月は不満そうな顔で僕の体をバシバシと叩いてくるが、そのあとに僕の胸へと抱き着いてきて、顔を腕へとうずめてくる。

 

「マシュウさんがずっと私の隣にいてくれればいいのになぁ……。首輪をつけて、鎖で縛って、誰にも見せたくない。部屋で飼って、ずっと私だけを見てもらいたいな」

 

 小さな声でつぶやかれた言葉を、一瞬にして背筋が恐怖で震えるも聞かなかったことにする。もし返事をしてしまったら、現実にされてしまうかもしれないから。

 いや、そのぶん大切に思われているのはわかるけど。でもそういう希望があることに僕の心は冷えるが、三日月のフローラルな髪の匂いや抱き着かれている部分が柔らかくて温かいのを感じると気分が落ち着くという矛盾をやってしまっている。

 そんなときに五十鈴の顔がふと思い浮かぶ。早く五十鈴に会いたい。五十鈴の優しい笑顔を見たいと考えてしまう。

 

 女の子に抱き着かれながらベッドで寝る。

 それは中々寝付けないと思っていたけど、やっぱり寝付けない。でもぼぅっと天井を眺めていると三日月の匂いを感じながら自然と目を閉じてしまっていた。

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