サトシの兄な転生者   作:ゼノアplus+

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期末試験終わったぁぁぁぁぁ!!

ということでゆっくりですが活動再開です。最近はサンムーンのフリーバトルばっかりで全く筆が進んでおりません(泣) USUMどっちか買いたいけどお金が……


しまキングとの邂逅

12話

 

 

〜とある朝〜

 

 

「俺、もっともっと強くなってもう一度カプ・コケコとバトルしたいんだ!Zワザもまた使ってみたい!なっ、ピカチュウ?」

 

「ピカ!」

 

「おおサトシ、【ブラストバーン】並みに燃えてるなぁ!」

 

「じゃあもっともっと特訓して、勉強も頑張らないとな、サトシ」

 

 

おはよう、朝食の食器を洗っているサトルだ。みんな聞いてくれ。今朝はサトシがロトムより先に起きていたんだ。珍しい……いや珍しいなんて言葉じゃ足りないな。今日はマジで禁止伝説級とでも会うんじゃなかろうか。……やめよう、サトシならあり得る。

 

……ピカチュウ、適量で朝飯出したはずなのになぜそこまで体積が大きく見えるんだ?プラスルも呆然もしてるぞ。

 

 

「うげっ!?……頑張りまぁ〜す」

 

「よろしい。……フフッ」

 

 

俺も勉強が嫌いな時期……あったっけな?前世の小学生の頃……もう体感時間20年以上前だからなぁ。ポケモンは見たら思い出せたりするけど、自分のことは思い出せんな。

 

 

「確か、Zクリスタルは島めぐりっていうのをするとゲットできるんだよね?」

 

「ああ、それをゲットできる方法は色々あるが、確実なのはそれだな」

 

 

サトシと向かい合って話しているククイ博士がそう説明する。……この前、クチナシさんにくれようとしたけど断ったんだよなぁ。まだこれからのことそんなに決めてないし。俺一応カントーポケモン協会の公務員(ジムリーダー)だし。

 

 

「島めぐりってどんなことするの?」

 

「島めぐりは、それぞれの島にいる島キングや島クイーンが出す試練や、大試練を突破することだな。その形式はバトルだったりそうじゃなかったり色々ある」

 

「へぇ〜!」

 

「サトル、よく知ってるな。調べたのか?」

 

「えっ!?ま、まあアローラに住んでますし、慣れるためにも色んなことを知りたいですからね」

 

 

嘘です。前世の知識を思い出しました。ゲーム版だけどね。

 

 

「僕が説明したかったロト……」

 

「島めぐり……楽しそう!!」

 

「楽しそうって……相手は島キングだぞ?甘くみると痛い目にあうぞ」

 

「まあ、島の代表みたいなもんだからな。バトルもめっちゃ強いんだろうな。ちょっと試練関係なしに戦ってみたい」

 

「サトルもか……」

 

 

ちょうど、ピカチュウ、プラスル、イワンコも食べ終わったようだ。

 

 

「とにかく、近いうちにメレメレ島の島キング、ハラさんに会いに行こう」

 

「はい!」

 

 

……あ、そういえば挨拶にまだ行ってなかったな。今度アーカラ島とポニ島にも行かないと。

 

……ポニ島って島キングいるのか?

 

 

そして……支度が整ったので、

 

 

「行ってきます!」

 

「洗濯物、食器、掃除、戸締り……よし、鍵もかけましたし行きますか。プラスル、どうする?」

 

「プラッ!」

 

「お前ホントに頭に乗るの好きだな……」

 

「イワンコ、留守番頼んだぞ」

 

「アンッ!」

 

 

いつも通りイワンコに留守番を任せて俺たちは出かける。イワンコが通れる道をちゃんと作ってあったのでイワンコはいつでも中に戻れるから安心だ。さすがククイ博士。

 

 

 

 

少し経って……

 

 

 

 

パイナップル?の畑が見える道を歩いている俺たち。人が結構集まっている場所を見つけた。

 

 

「ピカァ?」

 

「あれは……」

 

「アクシデント、ロト?」

 

 

 

『皆さん、この道は材木が撤去されるまで通行禁止となります!別の道へ迂回してください!』

 

 

近寄ってみてみると、どうやら運んでいた材木が落ちて道を塞いだらしいな。

 

運んでいたであろう男の人と、ケンタロス3頭がいた。

 

 

「何事ですか、ジュンサーさん」

 

 

ジュンサーさんの話によれば、野生のコラッタとラッタが作物を荒らし回っているらしい。アローラのコラッタとラッタ。確か……悪タイプだっけな。

 

余談だがジュンサーさんもスクール出身らしい。

 

 

「let's goヨ〜さん。俺たちも手伝おう!」

 

「………!」

 

 

今日は寝てなかったんだな。

 

ヨ〜さんは元々のパワーもあるので一気に材木を運んでいる。

 

 

「俺も行けるか?……よっと、意外と軽いな」

 

 

俺も2本両腕で抱えて運び出す。

 

 

「兄ちゃんすげぇ〜!!」

 

「ハリィ……」

 

「ん、この声は……」

 

 

ふと声の主の方を向くと、材木をその大きな手で運んでいるハリテヤマの姿が。ハリテヤマがいるってことは……

 

 

「すげぇ、軽々運んでる!」

 

 

色黒で黄色く服を着た恰幅のいい人も材木を運んでいた。ああ、あの人が……

 

 

「あの人が島キングのハラさんだよ」

 

「手伝います」

 

「俺も!ふん!!……うぅ〜!!」

 

「ハハッ、サトシにはまだ無理そうだな」

 

「む……」

 

 

次の材木を運ぼうとすると、ハラさんが一瞬、サトシのZリングに目を向けた気がした。

 

 

「ありがとうございます島キング!」

 

「な〜に、島に起きた問題を解決することも島キングの役目ですからな。そこの君とヨノワールも手伝ってくれてありがとう!」

 

「いえ、困った時はお互い様ですよ」

 

「………!」

 

 

ヨ〜さんも親指を立てて返事をしている。

 

 

「すぐに応援がくると思います……噂をすれば、」

 

 

サイレンの音が聞こえそちらを向くとカイリキーが車から降りてきていた。

 

 

「リキッ!」「リッキ!」

 

 

カイリキー達によって材木がどんどん運ばれていく。4本も腕があるのって便利だな。

 

そして、全ての材木を処理し終わった。

 

 

「皆さんご協力感謝します!」

 

 

パチパチパチパチ!

 

 

ここにいる人が拍手をする。ヨ〜さんもしてた。

 

 

「ハラさん!俺、島めぐりで……」

 

「分かってます」

 

「え?」

 

「待っていますよ。近いうち、博士と一緒にいらっしゃい」

 

「そうさせていただきます」

 

「やったぁ!!」

 

 

全く、サトシは元気だな。

 

 

「ヨ〜さん、お疲れ様。ありがとうな」

 

「………!!」

 

 

気にすんな、みたいな感じで手を振るヨ〜さん。昔は全くわからなかったな〜。そして、ヨ〜さんをボールに戻す。

 

 

「ハラさん、少しお時間よろしいでしょうか?」

 

「君は……先程はとても良い手際でしたな」

 

「うちのヨノワールもパワーが自慢ですから。……サトルと申します。これを……」

 

 

俺はヨ〜さんとハラさんの方へ行き挨拶とともに名刺を渡す。

 

 

「ふむ……おお、君が。なるほど、分かりました。我が家で話をしましょう」

 

 

ハラさんにも話は通っているようだ。

 

 

「ありがとうございます。ククイ博士、行ってきて良いですか?」

 

「ああ、任せっきりで悪いな」

 

 

ククイ博士の了承を得て、次にサトシに話しかける。

 

 

「すまんサトシ、今から仕事だ」

 

「うん!兄ちゃん頑張って!行ってらっしゃ〜い!」

 

 

やる気が出た。

 

 

 

「サトル君、でしたかな。元気の良い弟君ですな」

 

「ええ、自慢の弟ですよ。無茶しすぎるのがたまに傷ですけど」

 

「あの年頃ならちょうど良いでしょう。サトル君も経験があるのでは?」

 

 

うぐっ、流石島キング。

 

 

「ええ……俺譲りなんでしょうかねぇ」

 

「私にも孫がいましてな。今はアローラを離れているのですが……」

 

 

それから、ハラさんの家に着くまで弟、孫談義が続いた。

 

 

そしてハラさんの家に着き……

 

 

「さあ、どうぞこちらへ」

 

「失礼します」

 

 

ソファへ案内される。

 

 

「それでは、改めて自己紹介を。カントー地方ポケモン協会から派遣されました。ジムリーダーのサトルと申します。この度は、ククイ博士のご依頼により、ポケモンリーグ建設のサポートをさせていただきます。ご挨拶が遅くなって申し訳ありません」

 

「いえ、サトル君にも忙しいみたいですからな。私もククイ博士に話は聞いています」

 

 

やはりか、まあ昔からの夢って言ってたからな。ハラさんなら知ってるだろう。

 

 

「そうでしたか。……単刀直入にお聞きしますが、アローラに他地方の行事を持ち込むのは島キングとしてはどうでしょうか」

 

「問題ないでしょうな。アローラの発展のためにも良いものは受け入れていくべきでしょう」

 

「なるほど。最近、ラナキラマウンテンに行ったのです。ポケモンリーグ建設の候補地として私がイメージしていたので」

 

「ふむ、なぜラナキラマウンテンを?」

 

 

ゲームで建設されてたから、なんて言えないしな。ちゃんと調べたし。

 

 

「アローラのことを調べていると、島めぐりを終えたトレーナーがラナキラマウンテンでバトルをする。そういう、ものが書いてありました。これまでの修行の成果を示す場ということが書いてあったので伝統的にもふさわしいかと思いました」

 

「おお、よく調べていますな。今は廃れて風習ではありますが、昔はそのようなことも行われていました。最近は島めぐり達成者も少なく行われていないのです」

 

 

そうなのか……

 

 

「ですが、ラナキラマウンテンは良くないと判断しました。あそこは野生のポケモンも住んでいましたから。人間の都合で開発はできません」

 

「ふむ、賢明な判断ですな。……他の地方のポケモンリーグについて、教えていただけますかな?」

 

 

……よく考えたら俺ポケモンリーグの出場経験0だ。

 

 

「はい、私も出場したことは無いのですが。ポケモンリーグはそれぞれの地方にある公式ジム……まあアローラでいう、試練や大試練を突破し8個集めた者のみが出場できるハイレベルなポケモンバトルの大会です。一年周期で開催しています」

 

「サトル君はジムリーダーとおっしゃっていましたな。名前から察するに、私達島キングや島クイーンのように挑戦者を試す者という解釈でよろしいですかな?」

 

「その通りです。ジムリーダーは挑戦者の実力を、各々が持つジムにて実際にバトルして確かめます。島めぐりとは違い、純粋に実力が試されるので強ければ良い、そう思ってしまうトレーナーも少なくありません。そして各地方、大きな街に1つジムが設置されています。これは、ジムに挑戦する者が順調に行ってちょうど一年で全てのジム回れるようにした結果です」

 

「ほう……しかしアローラでは難しいですな」

 

 

そこなんだよなぁ……

 

 

「そうですね。島同士は船を利用しなければいけませんし、1つの島も1日あれば大体回りきることができるでしょう。ポケモンジムは、この地方にはあまり適していないと思います」

 

「そうですな。さて……どうしたものか」

 

 

ハラさんが細目でこちらを見ている気がする……なるほどね。

 

 

「あえて、ポケモンジムを設置しないというのも1つの手ですね」

 

「ほう……というと?」

 

「この地方は人口も他の地方に比べて少ないですし、全ての島を回ってないのであまり言えませんけど土地も少なくジムリーダーとして活動できる人材も少ないです。ハラさんのおっしゃる通り良いところは受け入れていくべきですが、できないところや必要のないところを無理することもありません」

 

「たしかに、そうですな。しかし、それでは根本的な解決にはなっていないですな」

 

 

その通りだ。ポケモンジムがないんじゃポケモンリーグが開催できない。……しかし、それは()()()な考え方だ。

 

 

「では、()()()()()()()()()()()ポケモンリーグなんてのはどうでしょう?」

 

「ッ……どういうものですかな?」

 

 

反応があったな……

 

 

「そうですね。言い方は適切ではないですがお祭りのような感じです。既存のものとは違って誰でも、楽しんで参加できるポケモンリーグです。もちろん想像上のものなので実現できるか、現実的かも分かりませんし、ククイ博士や、他の島キングや島クイーンの方も交じえて協議しないといけません」

 

「なるほど……真剣なバトルをするポケモンリーグより、楽しめるポケモンリーグですか……ポケモン協会の人間としては、予想外な提案で驚きですなぁ」

 

 

まあ、()()()の人はたしかに頭が固い人も多いけど、大半はその土地で実行可能だから、って言う感じだからな。

 

 

「私は協会より、アローラ地方ポケモンリーグ建設においてそこそこの権限を頂いています。協会の方向性とは少し離れているかもしれませんが、その土地にあった企画をしたいと考えています」

 

「……合格、ですかな。サトル君、私はアローラリーグ開催に全面的に協力いたしましょう。先程は君を試していたのです」

 

「なんとなく気づいてましたよハラさん。こっちはヒヤヒヤしてました」

 

 

少し前から、別の方向にも視線感じてたし。なんなの?俺そんなに守り神達から信用ない?

 

 

「さすがですな。まあ、この話はまたククイ博士を交えて話し合いましょう。……そういえばサトル君、ポケモンリーグの映像などは持っていませんかな?参考程度に見てみたいのです」

 

 

ポケモンリーグのバトル……映像……だと?……フッフッフ……とっておきがありますとも。

 

 

「ちょうど今持っていますよ。一番最近行われたカロス地方のポケモンリーグの映像です。どの試合にしますか?おススメはやはり決勝戦ですね、いや……決勝戦にしましょう」

 

「え、ええ……では」

 

 

カロス地方のポケモンリーグの決勝戦といえば皆様もうお気づきでしょう。

 

 

『ゲッコウガ!!』

 

『リザードン!我が心に答えよ、キーストーン!進化を超えろ……メガシンカ!!』

 

 

俺が再生したのは、サトシのゲッコウガが《きずなへんげ》し、アランさんのリザードンがXにメガシンカした場面だ。

 

 

「おお……サトシ君。なるほど、サトル君が妙に進めてきたのはこれですか」

 

「ええ、ですが身内贔屓を抜いても、これは素晴らしいバトルです。本当は6対6なんですが、ポケモンリーグの白熱したバトルと、観客席の盛り上がりが最も大きいこの2体のバトルがいいと思いました」

 

「……どうやらその通りのようですな。このメガシンカしたリザードンとゲッコウガ……でしたかな。よく鍛えられている。そして何より、サトシ君と相手の選手がとても楽しそうにバトルをしている。これがポケモンリーグ……素晴らしい」

 

 

ハラさんが言い終わるのとほぼ同時に、ゲッコウガが倒れた。

 

 

『ゲッコウガ戦闘不能、よって勝者、リザードン!』

 

『『『『『うおーーーーー!!!!!』』』』』

 

 

「サトル君、私も、この地方のポケモンリーグが楽しみになってきました。必ず、成功させましょうぞ!」

 

「……はい!」

 

 

どうやら、第一印象は良かったようだ。

 

 

ガサガサッ……

 

 

「「ッ!!」」

 

「………」

 

「カプ・コケコ……」

 

 

音がした方を見ると、窓から映像見ていたのだろうか、カプ・コケコがこちらを見ていた。心なしか、その顔は満足そうに見える。俺たちは外に出てカプ・コケコと向き合う。

 

 

「話しかけても大丈夫でしょうか……」

 

「ええ、おそらく……」

 

 

マジか……じゃあ早速。

 

 

「カプ・コケコよ……先日は私の弟、サトシにZリングを与えていただきありがとうございます」

 

「……コケェ」

 

「サトシは……貴方の期待以上に強くなるでしょう。俺もその手伝いをするつもりです。いつか、バトルしてあげてください」

 

「………!」

 

「うお!?」

 

 

突然カプ・コケコが飛び去った。……ビビった。

 

 

「サトル君も気に入られたようですな、カプ・コケコに」

 

「え?……今のでですか?」

 

「カプ・コケコとまともに話ができるのは、私くらいですからな」

 

「さっき話して大丈夫って言ってませんでしたっけ!?」

 

「ハッハッハッ、冗談のつもりだったのですがまさか本当に話しかけに行くとは思いませんでしたなぁ」

 

 

守り神相手でも冗談仕掛けるなんてすげぇなハラさん。全く、ハラハラさせられたぜぃ……

 

おもんねーわ、やめよう。

 

 

「俺を気にいるような要素ないと思うんだけどなぁ……」

 

「守り神のみぞ知る、ということですな(私はなんとなくカプ・コケコの気持ちがわかりましたがな)」

 

 

伝説や幻や準伝説達たちのことはよくわからないな。変なところで気に入ったりするから。

 

 

「さてと、サトル君。私がサトシ君に試練を出すとき見学しますかな?記録媒体への録画も構いませんぞ」

 

「いいんですか?神聖な儀式の場ですよね」

 

「アローラの新たな歴史のためですからな」

 

 

ありがたい。試練や大試練は報告しないといけなかったからな。口で伝えるには難しい。

 

 

「ハラさんの大試練、思いっきりやってください。サトシはピンチになれば燃えるタイプですからね。サトシのゼンリョクは、一味違いますよ」

 

「ほう……楽しみですなぁ」

 

 

……すまん、サトシ。ハラさんの本気度を上げてしまったかもしれない。

 

 

「ふむ、もういい時間ですな」

 

「確かに……俺、夕飯の準備をしないといけないんで今日は失礼します。また会議をしましょう。今度はククイ博士も交えて」

 

「そうですな。ではまた」

 

 

そう言って俺は帰路に着いた。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

「疲れた……プラスル、あとで思いっきり抱きついていい?」

 

 

『ガタガタガタッ……』

 

 

俺がプラスルのボールに向かって聞くと、めっちゃボールが揺れだした。……そんなに嫌かテメェ、泣くぞ。

 

 

「じゃあボーさん……『ガタガタ……』お前もか……」

 

 

今ならメガシンカ出来ない自信があるね(白目)

 

 

「デラさんは……熱いしガルさんは俺が切られる。ヨ〜さんは……逆に俺が潰されるな」

 

 

仕方ない、あとでサトシにモクローを借りよう(錯乱)

 

 

「サトルさ〜ん!」

 

 

聞き覚えのある声を向くと、モミジちゃんがこちらに走ってきていた。

 

 

「アローラ、モミジちゃん。こんな時間にどうした?」

 

「いえ……あの……聞きたいことが……あって」

 

「うん、一回落ち着こうか」

 

 

息切れするほど走ったのか……深呼吸をして落ち着いたモミジちゃん。

 

 

「落ち着いたね。それで、聞きたいことって?」

 

「今日、アーカラ島に行ったんです。それで適当に森を散策してたら、見たことないポケモンと出会って……これを貰ったんです」

 

 

モミジちゃん……メレメレ島の森で酷い目にあったのに懲りないな……

 

モミジちゃんが見せてきたのは、どこかで見たような形の黄色い石だ。……え?

 

 

「ごめん、モミジちゃんが出会ったポケモンてどんな感じだった?」

 

「人がタマゴ?みたいなのに乗って帽子をかぶってるって感じでした」

 

「………」

 

 

いや、絶対アイツやん。え、うっそマジ?そんな簡単に出会えるもんなん?

 

 

「ち、ちなみに……色とか、声とか……は?」

 

「色は人っぽい部分が黒くて、他の部分がピンクでした。声はですね……テテテテ〜って言ってました。すごく可愛い声で、歌っているみたいでした!」

 

 

カプ・テテフ!?しかもなんで『運命』なの!?この世界にその曲存在してなかっただろ!!

 

 

「……モミジちゃん、何もされなかった?」

 

「え?……野生のポケモンとバトルした後の私のキノガッサを回復させてくれました!なんかキラキラ光る粉?みたいな物で。すごく綺麗だったんですよ〜」

 

 

襲われてはいないみたいだ……いや、情報量が多すぎる。

 

 

「サトルさん?結局、これってなんなんでしょうか?」

 

「あ、ああ……Zリングって知ってる?」

 

「……知らないです」

 

「そっか……じゃあカプ・テテフっていう名前は?」

 

「うーん……?」

 

「分かった、今度連絡するからこの島のしまキングのところに行こうか。そっちの方が分かりやすいし。その石は大切に持ってたほうが良いよ」

 

「そうなんですか?……まあ、サトルさんがそういうのなら」

 

 

なぜ、俺が言ったら、なのだろうか。いや深くは考えまい。女の子のことは分からん。

 

 

「ああ、今すぐじゃなくてごめんな。……そうだ、うちで夕飯食べていかないか?今から用意するから少しかかるけど」

 

「えっ!?い、いえ、悪いですよ!」

 

「子供がそんなに遠慮するもんじゃないさ」

 

「私サトルさんと2つしか違わないです!!今日はポケモンセンターのジョーイさんにお呼ばれしてるんです。最近仲が良くて……」

 

 

へぇ……なかなか珍しいなぁ。女性ってすごい。

 

 

「なるほどね。じゃあまた今度な。気をつけて帰ってね」

 

「あっ、はい!ありがとうございます!じゃあ、さよなら!」

 

 

そしてモミジちゃんはまた走っていった。……時間取らせすぎたかな?

 

 

「ふぅ……なんでカプ・テテフが偶然で一般人に歌ってるところ見つかるんだよ…… いや、モミジちゃんが運がいいのか」

 

 

だとしてもすげぇな。テテフって確か残忍な性格らしいから襲われなくてよかった…… にしてもなんでZリングの原石なんて渡すのだろうか?

 

 

 

…………まあ、いいや。帰ろう。




〜アーカラ島〜


「ワカシャモ、【にどげり】!」

「シャモ!!」


モミジのワカシャモが放った蹴りが野生のカリキリを吹っ飛ばす。モミジが駆け寄ってカリキリを見ると目を回している。

モミジはきずぐすりを使ってカリキリを治してあげた。


「バトルしてくれてありがとうね。はい、オボンのみ」


野生のポケモンにも気を使うところが手持ちのポケモンにも好印象だ。


「ワカシャモありがとう!さてと、次はどんな子と出会えるかな〜」


ポケモンを戻して森を歩くモミジ。この前キテルグマに襲われたのに……学習していない。ガサガサと草をかき分け、森を抜けると広場のような場所に出た。


「テテテテ〜」

「え?」

「テテ?」


モミジとピンク色のポケモンの目があった。皆さまご存知カプ・テテフである。人間に見つかったことが意外なのか、興味深かそうにモミジを見ている。


「わぁ……綺麗なポケモン。なんていうのかな〜」

「テテ〜……テテ〜?」


テテフはモミジの周りを回って観察する。すると……

「テテ!テテテテ〜」

「え……ここにいろってこと?」

「テテ!」


突然、モミジの前に現れ、その手で指示しどこかに飛び去っていった。


〜数分後〜


「テテテ〜」

「あっ、戻って来た。こっちだよ〜!」


一応、島の守り神であるが、この時のモミジには知る由もない。


「テテ」

「これを……私に?」

「テテッ!」


テテフが持って来たのは、本編でサトルに見せた黄色い『かがやくいし』


「テテテ〜!」

「あっ、待って!」


モミジの言葉も届かず、テテフは飛び立って行った。


「もらって……良いのかな?」

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