多々目騎亜、彼女は修学旅行に来ている。修学旅行、それは高校生にとってのビッグイベントであり、一番記憶に残る行事でもある。そんな修学旅行だったのだが、二人の少女、いや精霊が現れたことによって、思いもよらない方向に進んでいく。
パタンッ
(なるほどねぇ。これから精霊が二人も来るのね。五河士道には頑張ってもらわないと。)
私、多々目騎亜は修学旅行のため、飛行機に乗っているのだが私の持っている本によれば、修学旅行先に精霊が来るということが書かれている。
(面倒なことにならなければいいんだけど…)
少しだけ不安を抱えながらも、修学旅行先についたのであった。
修学旅行先は或美島、天気は………
(さっきまで晴れていたのに、なぜ?)
太陽が出ていたはずの空は曇り空に変わり、暴風が吹き荒れる。しかし、少し時間がたつと、元の天気に戻っていた。
私たち生徒は教員の指示に従い、宿泊施設についたのだが、
「あれ?士道のやつがいない。」
殿町という五河士道の友人が士道がいないことを教員に伝えたとき、五河士道が少女二人を両腕、夜刀神十香を背負い、戻ってきた。
村雨先生によればあの二人の少女は転校生だそうだ。
(私にしてみれば、どう考えても精霊としか思わないけどね。)
それを口には出さず、自分に割り当てられた部屋に向かう。
「私だけ一人部屋なのは、なぜ?」
ほかの人たちは複数人のはずなのに、私だけ一人、いやがらせか?
そのとき、ちょうど村雨先生が来たので、なぜ一人部屋なのか尋ねると、
「ん?それは君が一昨日、一人部屋にしてくださいと言ってたと思うのだが?」
(それは私が頼んだことだ。今はとりあえず忘れていたふりをしてなさい。)
「あ、あぁ!そういえば、そうでしたね!すみません。忘れていました。」
「ん?そうか。また何かあったら言いなさい。」
「は、はーい…」
(で、どういうこと?クロノス)
私は檀正宗ことクロノスを問い詰める。
(君が肌身離さず持っている本に触れられないようにするためだ。その本を取られると我々も困ってしまうのでね。)
「それもそうね。」
(わかってもらえて何よりだ。では、存分に修学旅行を楽しむがいい。)
修学旅行が始まったのはいいけど、基本自由行動みたいなものなんだよね。決まりごとはあるけどそれさえ守れば何をしても自由。
翌日
こうして修学旅行が始まった。だが、私は外に出ることが大嫌い。それもこんな暑い日に外に出るなんて考えられない。なので、部屋にこもって読書をしています。
「………あれ?もう夜?とりあえず、本を読もう。」
私は例の本を取り出し、開く。開いたページには、
五河士道は精霊、八舞耶倶矢、八舞夕弦の力を封印することに成功。その過程の間に五河士道はDEM社第二執行部部長であるエレン・ミラ・メイザースによる襲撃を受けるが、自らの体に封印した精霊の力を使い、その場から離脱することができた。
「封印した精霊の力を使うことができたというわけかぁ。まるで仮面ライダーブレイドのようだね。というか、士道ハーレムが着々とできているような。いや、できてるね。ま、私には菅家のないこ………なに、この感じ。」
突如外から嫌な気配を感じ取った私は、急いで外に出る。
「な、なんだこいつら!?」
五河士道の声が聞こえたので、その方向に向かう。五河士道のもとには、八舞姉妹と夜刀神十香がいたが、四人とも黒い化け物に囲まれていた。
(おいおい、どういうことだこれは。)
私の中の居候の一人がそうつぶやく。どうやら居候、エボルトによると五河士道たちを囲んでいる化け物の名前はスマッシュと呼ばれるもので、人間にネビュラガスと呼ばれるガスを注入することによって生まれるもの、らしい。けど、あのスマッシュたちはどうやら人工的に作られたスマッシュのようだ。そして重要なことが一つ、まず、この世界にネビュラガスというものは存在しない。なのに、スマッシュがいるという不思議なことが起こっている。難しいことを考えるのは居候たちに任せておくとして、スマッシュをどうにかしないと。
「…エボルト、スマッシュたちの処理はできる?」
(当たり前だろう。スマッシュごときでは俺を倒すことは不可能だ。)
「なら代わるよ。」
(あぁ。)
体の主導権をエボルトに渡した。
(後は頼んだよ。)
「任せておけ。」
五河士道side
「く、くそっ!」
少しずつ近づいてくる黒い化け物ども。今の俺たちではここから逃げることもできないだろう。
(どうする、どうする…)
もうここまでか、と思った次の瞬間、
『コブラ!ライダーシステム!エボリューション!』
『Are you ready?』
「変身」
『コブラ!コブラ!エボルコブラ!』
『フッハハハハハハハハハハ!』
そんな音声が聞こえると、
『よぉ少年。そしてお嬢ちゃんたち、今夜はいい夜だなぁ。』
「あ、あんたはいったい?」
俺の目の前に現れたのは不思議な鎧をまとった人?だった。
『俺のことはどうでもいいだろう。それよりもだ。ふんっ!』
その人は周りにいた化け物に一瞬で近づくと、殴り飛ばす。
反応が遅れた化け物たちは次々とやられていく。いや、次々というより、一瞬、本当に一瞬としか言えないスピードで空中に飛ばされた。
鎧の人はベルト?についているレバーを回している。そして、化け物たちが空中から落ちてくる瞬間、
『Ready go!』
『エボルティックフィニッシュ!Ciao!』
回し蹴りを放ち、化け物たちが爆発した。
鎧の人は俺たちに近づく。
『大丈夫だったか?』
「は、はい。あの、さっきのやつらはいったい…」
『それについては教えられないなぁ。ま、気を付けて帰るこったな。Ciao』
鎧の人は一瞬で姿を消した。
「な、なんだったんだ?」
俺たちは旅館に戻ることにした。
多々目騎亜side
私は五河士道よりも早く旅館到着した。
「エボルト、今日はありがとね。」
(なぁに、この程度のことはやってやるよ。それに、俺も気になることができたからな。)
「そう、それはよかった。じゃあ、私は寝るから。あ、また脳内会議するなら静かにしてよ。」
(わかってるって。)
「なら、お休み。」
(…一つ聞きたいんだが)
「なに?」
(騎亜、お前風呂には入ったのか?)
「あ…」
少し抜けている騎亜であった。
こうして、少しだけ問題のあった修学旅行は終わった。