落とし物   作:ミルクティー365

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2話 運命の歯車

「成瀬結一、苗字だけではなく名前の漢字も同じ、ただし読み方は違う。」

 

成瀬と言う苗字だけでも珍しいと言うのに、名前の漢字も一致。

 

転入生、落とし物、名前の一致、これは何かの運命なのか?

 

まぁ、気にすることも無いか、運命なら運命に従うのみ。

 

自己紹介が終わり、席の場所を決めている。

 

 

 

「席は、そこが空いてるからそこの席にするか。」

 

 

 

工藤は、俺の隣の席を指さしていた。

 

ちなみに工藤とは、担任の先生の名前だ。

 

それにしても俺の隣の席なんで空いてるんだ?昨日までそこの席に人いたぞ。

 

「工藤、ここの隣の席の人どうしたの?」

 

 

 

「こら成瀬、先生と呼びなさい、それとそこの席の人は昨日学校をやめた。」

 

 

 

都合よすぎて草。

 

俺は、そうなんだと言って椅子に座った。

 

席も決まって、朝のホームルームが終わった。

 

「成瀬さん?」

 

とりあえず懐中時計を返さないといけないから話しかける。

 

 

 

「ん?えっとー?」

 

 

 

そう言えばまだ名前を知らないんだったか。

 

「あ、成瀬結一(なるせゆういち)です。」

 

 

 

「ゆういちさんですね、まさか名前の漢字が同じなんて、珍しいこともあるんですね、あと私の事をゆいって呼んでいいよ。」

 

 

 

このゆいって子は、かなりフレンドリーな人みたいだな、とりあえずこれを返すか。

 

「ゆい、そう言えば朝これを落とさなかった?」

 

懐中時計をポケットから取り出して見せた。

 

 

 

「え、あ!」

 

 

 

結一は、びっくりしたようで、焦っていた。

 

 

 

「わざわざ拾って届けてくれたんですか。」

 

 

 

「まぁ、落とし主も知ってたし、かなりアンティークなものだからね、直接渡した方がいいと思って。」

 

 

 

「ありがとうございます!」

 

「これは大事な宝物なので、無くしたら大変でした。」

 

 

 

いやすごく大事な物なら、落とすなよと心の中で呟いた。

 

 

 

「これは死んだおじいちゃんから貰った大事な時計なんです、本当に拾って下さりありがとうございます!」

 

「あれ、あなたそう言えばさっき私のことを見てた人ですよね。」

 

 

 

あ、これはまずいかも変態扱いされる。

 

「この学校の制服じゃなかったので少し気になって。」

 

 

 

「あ、やっぱりそうか、良かった、顔になにか着いてるかと思いましたよ。」

 

 

 

あ、良かった、結一は俺の事を変態扱いしなかった。

 

 

 

「この学校のことよく分からないので、今日お昼に学校が終わるので、終わったあとこの学校をなん内して貰えませんか?無理なら無理しなくていいですよ。」

 

 

 

う、そんなこと言われたら、断れない、しかも上目遣いはずるい。

 

「分かったよ、今日は予定ないからいいよ、どうせ家に帰っても暇だし。」

 

「やったー!ありがとうゆういちくん」

 

ゆいは、飛びっきの笑顔でそう言った、俺も弱いな、この笑顔には勝てる気しない。

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