ダイヤのA 熱血右腕   作:ニャン吉

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第2話

side沢村

 

今日の見学。

最後にはちょっとした勝負になった。

何とか三振に抑えたけど

「あの人の言いたいことが分かるからイライラする。」

と思う。でも

「あの人からエースを奪えるか。」

あの人のピッチングは圧倒的だった。

夏は予選の決勝で負けたみたいだけど

 

高島から貰った野球雑誌。

 

 

雑誌内容

 

青道高校のイケメンバッテリー

吉川夏樹と御幸一也

 

と書いてありこの下には2人の、写真が貼ってあった。

 

150キロに少し届かない球速で150キロ以上に感じるストレート

打者のバットを交わすような変化球

打者としても高いレベルで纏まり守備も1級品。

夏予選の西東京大会決勝は1年生ながらこの試合後に

左の関東ナンバーワン

都のプリンス 成宮鳴

 

右の関東ナンバーワン

吠えるキング 吉川夏樹

 

と呼ばれる2人の投手戦でした。

 

吉川夏樹は現在青道高校の監督である片岡鉄心の高校時代の様に三振をとる度に魂の叫びとも言える気合いの入った声を出してチームを鼓舞。

決勝戦では

稲代実業対青道

の1年生投手対決を稲代実業の成宮鳴が制しましたが投球内容では負けておらず、延長の末に先にスタミナが切れた吉川夏樹が稲代実業の4番を務める原田にホームランを打たれてサヨナラ負け。

その後に崩れてマウンドを自力で動けない中で3年生で青道の主砲、東清国に肩を借りてスタンドに挨拶をして泣きながらこの夏をさりました。

だが誰がこの姿を責められようか。

私達は青道高校の唯一無二の投手という弱点が解消されることを確信したと共に彼の成長を期待する事になりました。

 

と書いてある記事を読んだ俺は

 

「あの人達はそんなにすごい人達だったのかよ。」

と唇を噛み締めた。

 

 

side夏樹

最近青道高校野球部マネージャーで俺の彼女は唯が学校にコンビニで買ったという高校野球の雑誌を持ってきて昼飯の時に見せてくれた。

 

「夏樹君。関東ナンバーワン右腕だよ。吠えるキングだよ。高校時代の監督を彷彿とさせるらしいよ。」

と言って来た。

「それでも俺は・・・関東ナンバーワン右腕と呼ばれても鳴に負けた。唯を甲子園に連れて行きたかったんだけどな。」

と言うと唯が

「夏樹君なら行けるよ。秋の大会で勝ち続けて春の甲子園も・・・そして今度こそ夏の甲子園も。」

と言って励ましてくれた。

俺はいつも唯に励まされてばかりだな。

中学の時も・・・そして今も。

そして俺は決意する。

 

今度こそ日本一のエースとして唯の自慢の彼氏になると。

そして幼少期からの夢であるプロの世界で活躍すると。

 

そう決意して俺は立ち上がり唯を抱き寄せる。

唯はあたふたしているが今は関係無い。

「俺は青道高校野球部のエースとして・・・唯の彼氏として日本一のエースになる。今年の負けを精算するにはそれしかないからな。」

と言うと唯は俺に抱き締められた状態で

「夏樹君。それは違うよ。」

と言って話を続けた。

「夏樹君は先輩達の言葉を忘れたの。1番辛かったはずの先輩達が試合後に言ったことを忘れたの?」

と言って来た。

 

先輩達が試合後に俺に掛けてくれた言葉。

 

「お前で負けたのなら仕方が無い。」

と泣きながら言ってくれた。

「来年こそは・・・来年こそは青道高校を日本一にしてくれ」

と言ってくれた。

 

そして東先輩が

「おい。夏樹。お前のおかげでここまで来れたんだ。ありがとう。そして悪かった。最後まで援護してやれんかった。・・・お前は俺の知るどの投手よりも凄い投手や!」

 

忘れる訳が無い。

でも負けは負けだ。

だからこそ俺は唯に改めて言わないとならない。

 

「唯。俺はこれからもっと頑張る。これから始まる秋の予選大会、春の甲子園。まずはそこで結果を残す。東先輩が言ってくれた。どの投手よりも凄い投手。というのを東先輩だけの言葉にしない為に。だから・・・唯の冬休みを俺にくれないか。」

と言うと唯は

「仕方ないな。夏樹君がオーバーワークしないように近くで見ててあげる。」

と言って俺の腕に抱き着いていた。

 

一応ここは教室内だぞ。と思いながらも

 

唯が気にしないならいいか。

 

と思ったのだった。

 

 

そしてしばらくして俺はまた監督にエースに任命してもらい丹波さんと2人で春の甲子園出場を決めた。

 

冬休みは唯と相棒の一也に頼みひたすら自主練とトレーニングを。

 

 

もう負けない ・・・負けたくない。

 

その一心で自分を1から鍛え直した。

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