この素晴らしいキリアスに祝福を!完結   作:アーク1

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今回はカズマ視点


カズマ一行、キリアスに遭遇する(前編)

俺の名前は佐藤カズマ...

 

女神アクアに見出され、異世界へと転生した、この物語の主人公だ...

 

 

そして、今俺は...驚愕の表情を浮かべている事だろう...

 

こいつは、誰だ...

 

今、俺が思っている事だ。

 

いや...今、目の前にいる初対面の二人の事じゃないぞ?

 

俺のパーティーの一人であり、この世界を最初から共に過ごした、通称『駄女神』...別名『ポンコツ女神』のアクアの事だ。

 

 

そう、俺たちは、湯治の為にアルカンレティアに旅行へ行った。

 

旅先で、大騒動に巻き込まれつつも、なんとか一段落し、先程アクセルの街に戻ってきた。

 

街の入り口で親切な馬車のおっちゃんと別れ、冒険者ギルドへ帰ってきた報告をするために向かっていた。

 

「ハァ...全っ然...骨休めにならなかったなぁ...それと言うのも...アクア!!お前の所のアクシズ教徒のせいだぞ。もうちょっとあいつらを自重させろよな。」

 

「はあ?うちの子達は悪くないわよ。魔王の幹部が問題を起こしてたんじゃない。むしろ、幹部を倒して、私たちのパーティーの箔が上がったでしょ?」

 

「俺は、その戦闘で『また』死んだけどな。これで何度目だ?なんで、骨休めに行った先で、また死んでるの?なんなの、これ?」

 

そう、俺たちは、湯治の為に訪れた先で、またもや魔王の幹部に遭遇。魔王はアクシズ教徒の無駄に高い信仰心と、ちょっとアレな考えに驚異を感じていたようで、その資金源の一つであるアルカンレティアの温泉に細工(温泉に毒を混入)をして、資金源を断とうと考えたようだ。

 

アクシズ教徒に遭遇した人間なら、その気持ちはとてつもなくよくわかる...

 

とにかく、企みを阻止に成功...したまでは良かったんだが、うちの駄女神の気に充てられて、街の温泉が全てただの水になると言う、ある意味、魔王の幹部の目的が達せられてしまったのだ。

 

俺たちは、街の人たちに感謝されるどころか石を投げられながら、帰路についた。

 

...まあ、あのおかしなアクシズ教徒達に感謝されたいとは思わないが...

 

そんなわけで、俺はいつもの様にアクアと口論しながら、ギルドの前まで来た。

 

すると、めぐみんが、ふいに立ち止まり驚愕の表情を浮かべていた。

 

その視線の先には、三人組のパーティー。

一人は、確かめぐみんの自称ライバルのゆんゆん。

 

後の二人は...見たことないな。

 

一人は、全身黒ずくめの男。顔は...整っている方だな。

あのイケメン勇者(笑)ミツルギキョウヤほどじゃないが...

 

もう一人は.........可愛い...

見てくれ「だけ」なら文句の無い、うちのパーティーで綺麗な娘には見慣れてる俺がそう思うのだ。

 

日本で出会っていたなら一目惚れしていたかもしれない。

 

残念な事に、うちのパーティーの面子を見ていると、見てくれだけで惚れる事は、もう出来そうにないが...

 

一人は、女神として見た目は非の打ち所が無いのに、口を開けばろくな事を言わない上に、他人の足を引っ張る事を生き甲斐にしているかのように問題を起こしてくれる、駄女神。

 

一人は、爆裂狂で爆裂魔法以外覚えようとしないせいで一日一発しか魔法を撃てない、なんちゃって魔法使い。

 

一人は、ドMの上、攻撃の当たらない変態クルセイダー...

 

アレ...なんか...自分の現状を思い返していたら、勝手に涙が...

 

まあ、それは置いておこう。悲しい現実しかないし...

 

とにかく、見知らぬ二人と一緒にいるゆんゆんに、めぐみんが絡んでいる状況だ。

 

会話から察するに、万年ぼっちのゆんゆんが、他の...それも見知らぬ人間と一緒にいることに動揺しているのだろう。

 

かなり、失礼なことを口走っている...

まぁ、ゆんゆんが心配なんだろう。

めぐみんは、ああ見えて仲間思いだからな。

...ツンデレだけど。

 

そんなことを考えていると、アクアが黒ずくめの男に気づいたのか、声を掛けた。

 

「少し、よろしいですか?」

「貴方は、もしかして『桐ケ谷和人』さんじゃないではありませんか?」

 

...こいつは、誰だ...(冒頭に戻る)

 

おかしい...俺の知ってる駄女神は、こんなに神々しい雰囲気を出したりしない...

 

そもそも、口調も変だ。

 

いや、最初に会った時、少しの間はこんなだったような...

 

でも、直ぐに人の死因を笑うのはろくでも無かったな...

 

やっぱり駄女神だったな。うん。

そう結論付けるが、目の前の会話は続いている。

 

「確かに、俺は桐ケ谷和人だ。ここでは『キリト』と名乗っているが...あんたは誰だ?何故俺の名前を知っている?」

 

どうやら、男の方はアクアを知らないらしい。

名前を知っているアクアを警戒しているようだ...

 

って、桐ケ谷和人って言ったか?まるっきり日本人じゃねぇか。

 

アクアの変貌ぶりに、驚いてスルーしてたぜ。

 

ってことは、こいつも転生者?

でも、それならなんでアクアを知らないんだ?

 

...ああ、アクアがこっちに来てから転生してきたんだな。あの天使さんが業務は引き継ぐって言ってたし。

 

それにしては、なんでアクアはこいつを知ってるんだ?

自分で送り出したミツルギキョウヤは覚えて無かったクセに...

 

「私は、アクア。この名前に聞き覚えはありませんか?」

 

キリトは、最初その名前に聞き覚えが無い様に燻しがっていたが...

 

「もしかして...女神アクア...様ですか?」

 

向こうも、すぐにアクアの正体を察したらしい。

 

アクアは、ニッコリと笑い

 

「はい。はじめまして、桐ケ谷和人さん。そちらは結城明日奈さんですね?私は女神アクア。本来は、日本に於いて若くして亡くなった方を導く役目を負っていました。」

 

「事情があって(俺が異世界に持っていく『モノ』として指定したんだがな。アレは痛恨の失敗だった)、今はこの世界に受肉しているため、部下が仕事を代行しています。こう言う言い方は、お二人に失礼かも知れませんが、あなた方の転生を歓迎します。」

 

二人は、アクアに跪き、

 

「ありがとうございます。貴女のおかげで、こうしてアスナと一緒に過ごす事が出来ます。」

 

「私も、アクア様に感謝しています。私がキリト君といられるのは、アクア様のおかげです。」

 

そして、キリトの頭の上にいた小さな妖精も、

 

「ありがとうございます。アクア様。」

 

 

「あら?貴方は知らないわね?貴方も転生した人かしら?」

 

アクアは、この妖精は知らないらしい。

 

「私は、ユイと言います。はじめまして、アクア様。私は、本来生き物ではありません。人が作ったプログラムが自我を持った存在です。天使様も驚いておられました。有史以来、初めての事だと...」

 

「それが本当なら、確かに驚くべき事ですね。まあ、良いわ。はじめまして、ユイさん。貴方も歓迎します。」

 

本当に、アクアはどうしてしまったんだろう?

これでは、まるで本物の女神のようではないか。

 

俺は、落ち着かない気持ちを抱えながら、その会話を聞いていた...




ついにカズマ一行登場!!
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