この素晴らしいキリアスに祝福を!完結   作:アーク1

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引き続きカズマ視点


カズマ一行、キリアスの戦闘を見学する。

俺たちの目の前に、女神アクア様が降臨なされた...

 

「カ、カ、カ、カズマ。アクアが壊れました。」

 

めぐみんが、俺に掴みかからんと言う勢いで詰め寄ってくる。

 

心なしか、身体が震えているようだ。

 

ああ、そう言えば...めぐみんは昨日、ゆんゆんに絡んでいたから、このアクアを見てないんだったな。

 

その気持ちはよくわかるぞ。

 

目撃するのが二度目の俺でさえ、正直気味が悪い位だ。

初見の衝撃は凄まじいものがあるだろう。

 

「落ち着け、めぐみん。アクアにも体裁を整えたい相手がいるんだとさ。俺たちは、生暖かぁい目で、アクアの奇行を見守ってやろうじゃないか。」

 

「な、なるほど...。」

 

俺がそう言ってやると、少し落ち着きを取り戻すめぐみん。

 

「お前たち...」

 

呆れているような眼差しを、俺たちに向けてくるダクネス。

 

でも、知ってるんだぞ?

お前が今、笑いを堪えてるのは丸見えだ...

 

そんな俺たちのやり取りを他所に、キリトが真面目な顔をして俺に話しかけてきた。

 

「それで、今日はどう言った用件で来たんだ?正直、アクア...さんはともかく、君達とは初対面だよな?まさか自己紹介に来ただけでも無いだろうし、何か用事があったんだろ?」

 

あれ?そう言えば、なんで来たんだっけ???

女神アクア様の降臨の衝撃で、忘れたわ...

 

えーっと...確か今朝、アクアと口論になって...

 

ああ、そうだ。

キリトたちの戦いを見学しに来たんだった。

 

さて、どう説明しようか...

 

お前らが凄いかどうか見に来た...なんて言ったら怒られそうだ...

 

俺は、頭をフル回転させて、

 

「...うちのアクアが、キリト達の事を気に掛けているみたいだったからな。キリト達は、まだ冒険者登録したばかりの新人だろ?心配だから危なくないか見守ろうって話になったんだ...」

 

ふっ。これなら問題あるまい。

 

先輩冒険者として見守るって話なら、断りにくいだろう。我ながら完璧な言い訳だ。

 

「へぇ、そうなんだ。」

 

アクアが台無しにさえしなければ...

 

「や、やだなぁ。アクア。今朝、お前が言い出したんだろ?」

 

「え?私じゃなくて、カズマが...」

 

お前はもうしゃべるな...

 

ダクネスが慌ててアクアの口を塞ぐ。

 

「???。まあ、良いか。いざってときの保険は多いに越したことは無いからな。」

 

多少、疑問の表情を浮かべたキリトだが、直ぐに切り替えたようで、俺たちの同行を了承した。

 

ギルドを出た俺たちは、街の外に移動した。

 

「さて、もうすぐ目的地だな。皆、用意は良いか?」

 

キリトが切り出すも、俺は疑問点があり、キリトに話しかけた。

 

「一つ良いか?キリトとアスナ...二人とも、なんで木刀なんて装備してるんだ?ジァイアントトードに打撃はほとんど効果が無いぞ?」

 

そう、移動中に気づいたんだが、二人とも真剣の他に木刀を持ってきていたのだ。

 

はっきり言って、ジァイアントトード戦にはなんの役にも立たないだろう。

 

俺が指摘すると、

 

「ああ、これか?これは、直ぐに倒さない為に用意したんだ。はっきり言って、俺たちのステータスなら、ジァイアントトードは、簡単に倒せる。でも、それじゃあ、連携プレイの練習にならないからなぁ。」

 

「俺たちは、昨日パーティーを組んだばかりだ。俺とアスナはともかく、そこにゆんゆんが加われば、咄嗟の時に上手く連携が取れない可能性がある。まだ敵が弱くて、直ぐにフォローが出来る今のうちに、身に付けて置かないとマズイからな。」

 

............この自信は何だろう?

 

俺なんて、ジァイアントトードに食われ掛けたのは、一度や二度じゃ無いと言うのに...

 

アクアやめぐみんは、実際に何度か食われたが...

 

幸い、人を捕食中のジャイアントトードは無防備になるので、なんとかなったんだが...

 

まあ良い。捕食されかけたら、その時は俺がいつものように助け出せば良いだろう。

 

そうすれば、キリトは俺を尊敬するだろうし、もしかしたら、アスナは俺に惚れるかもしれないしな。

 

おまけにアクアの目が節穴だと、一生からかえるだろう。正に一石二鳥いや三鳥だ。

 

そんな事を考えていると、目標が現れた。

 

いきなり三体も同時に...

 

これは詰んだな。

そう思っていたが...

 

「ゆんゆん、泥沼魔法の準備。俺の合図で仕掛けてくれ。いくぞ、アスナ。」

「了解」

「わかりました。」

 

キリトが指示を飛ばす。ゆんゆんはともかく、アスナには具体的に何も指示してないようだけど良いのか?

 

そう思っていると、アスナがキリトを追い越して真ん中のカエルに仕掛けた。

 

ものすごいスピードで突きを繰り出す。

何故か木刀が光っていたような...

 

しかし、ジァイアントトードには打撃は効果が薄い。

 

何しろ、女神パワーの成せる技か、ステータスがカンストしているアクアの攻撃すら、あまり堪えた様子がなかった程だ。

 

案の定、大したダメージは受けずアスナを捕食しようとするジャイアントトード。

 

こんなものか...やはりアクアの目なんて節穴だな...

 

そう思った時、アスナの右側からキリトが飛び出し、ジャイアントトードの横っ面を木刀で薙いだ。

 

やはり、木刀が光って見えたが、そこにどれ程の力が込められていたのか...巨大なジャイアントトードの身体を吹き飛ばし、左側にいたもう一体のジャイアントトードと激突した。

 

「ゆんゆん。2体に泥沼魔法。」

「はい。『ボトムレス・スワンプ』」

 

カエル2体の足元が泥沼に変わる。

 

「よし、アスナ。まず一体目だ。」

 

キリトがそう言って飛び出す。

とんでもない速さで木刀を振るキリト。

 

キリトの攻撃の隙を埋めるようにアスナが攻撃を繰り出す。

 

そしてアスナの攻撃の隙を埋めるように、またキリトが攻撃する。

 

その連携は正に一心同体。まるで次にお互いが繰り出す攻撃が解るかのようだ。

 

 

そんな事を何度も繰り返す。

どんな集中力だ...

 

だが、ジャイアントトードもやられてばかりではない。

 

舌を使ってキリトを攻撃しようと試みる。

だが、キリトは恐るべき反射速度で舌を迎撃した。

 

そして何度目かのアスナの攻撃がジァイアントトードに当たった時、ジァイアントトードは倒れた...

 

うっそーん。ジァイアントトードって打撃で倒せるものなの?

 

これヤバくない?キリト達、実は本当に凄いんじゃ...

 

一体が倒れたとき、泥沼から残りの2体が這い出て来た。

 

「ゆんゆん、迎撃。」

「はい。『ライトニング』」

 

カミナリの中級魔法が一体に炸裂。

それだけで、カエルは絶命した。

 

「よし、残りは一体だ。いくぞ。」

 

そして、今度はキリトに止めを刺され倒れるカエル...

 

その後、ノルマの残り2体を危なげなく倒すキリト達。

 

もう、言葉も無かった...

 

めぐみんもダクネスも空いた口がふさがらないようだった...

 

アクアは、どや顔で俺を見ている。

 

「ふふーん。どう?カズマ。私が言った通り、彼らは凄いでしょう?さてと、今日はいっぱい高いお酒が飲めるわね~。」

 

くっ。あの横顔を張り倒したい...でもそんな事したら、あのキリト達を敵に回すかもしれん...そんな事になったら...

 

俺は、キリト達に蹂躙されたジャイアントトードを見て身体を震わせた。

 

「さて、これで依頼は達成だな。カズマ。これが、俺たちの戦いなんだけど...どうだろうか?」

 

キリトが俺に言ってくる。

俺はその問いに対し、

 

「...ナマ言ってすいませんでしたぁ。」

 

綺麗な、土下座を敢行した。

 

その夜...アクアにシコタマ酒を奢らされた...

 

畜生...今日はさんざんだ...

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