平凡な俺の機体がキチガイスペックな件について《完結》 作:賢者
敢えて言おう……どうしてこうなった?
ういうい、前回手も足も出ずにボコられた佐藤君ですよっと…
前回の戦闘、相手の力量に手も足も出ず嬲られてしまった。
俺は新型を操る上で基礎的な身体能力がなっていないと言われてとある人物に教えを乞うた。
その人の名前はグラハム・エーカー、巷ではMr.ブシドーなんて呼ばれている。
何でもその人は生身でISに勝つことに固執しておりいまだ修行の真っ最中だとか
生身でISに勝とうだなんてとんだキチガイである。(キチガイスペックの機体を持っている俺が
言うのも何だが……)
実は一回生身でISと戦ったことがあるらしく僅差で負けてしまい生き恥をさらしたくないとの
理由で仮面をかぶったらしい(行動の理由がよくわからない)
まぁそんな人物に教えを乞う訳だが……正直言って不安だ。
多分……と言うか絶対最後には私と戦えとか言ってくるに違いない。
そんな事になったら俺はどうすればいいのだろうか?
多分本気でやらなかったら素で殺られるに違いないし、それに修行をつけられる時点で俺の戦い方を見られるわけだからどんな攻略法で俺を殺るのかもわからない。
まぁ言えることはただ一つだけ…ロクなことにならないだろうなと言う事だけだ。
俺は覚悟を決めてMr.ブシドーがこもっていると言う山へと向かう。
皆!逝ってくるよ‼
「……よし今日は此処まで‼」
俺は何か勘違いをしていたようだ。
Mr.ブシドーことグラハム・エーカーさんはキチガイではない。
只単純にISとの戦闘にロマンを感じているだけでそこ以外は普通の人間だった。
俺はなんてバカだったんだ…こんないい人に恐怖を感じていたなんて恥さらしもいいところだ‼
まぁ最初はこの人との訓練は何の意味もないとしか思えないものばかりだった。
だがそれをこなしていくにつれて基礎体力やイメージ力を鍛えられていた。
本当にすごい人だ…俺の足りないものを全て理解した上でメニューを考えている。
でもそれも今日で終わりだ。
俺は一週間と言う期限付きで特別にこの人との修行を許されている。
そして今日はその最終日だ。
いつもと同じ訓練メニューを早々と終らせて俺はあるところに連れ出された。
「佐藤、お前はISに乗れる男性操縦者だったな?」
「はい、師匠」
「なら、最後に私の願いを聞いてくれるか?」
「分かりました、関係省庁にはもう許可を取っています」
「流石私の弟子だ、では手加減抜きの真剣勝負!グラハム・エーカー……参る‼」
俺はストライクを展開してブシドーに突っ込んでいく。
ブシドーは両手に刀を持って自然体で俺を待ちかまえている。
アーマーシュナイダーを展開し斬りつけるが事もなくかわされ振り向きざまに袈裟懸けの一閃を
食らう。
「こんなものか!私の望んでいた戦闘はこんなものではないぞ少年‼」
「クゥッ……こんなもので俺を!」
ガード付きのアーマーシュナイダーはグラハムの猛烈な剣戟の隙間を縫い到達する。
「これでこそ……これでこそだ!少年‼これが私の愛したISとの愛の語らいだよ‼!」
グラハムは俺に密着して鋭い突きを放つ。
俺は密着した状態を利用しゴム弾を装填したイーゲルシュテルンで応戦する。
「いいぞ……いいぞ少年!」
「ここは俺の距離だ!」
「ハッ、そんなセリフこの私に通用するとでも!」
俺は展開したアーマーシュナイダーで袈裟懸けに切り裂く。
しかしそれを食らいながらグラハムは2,3と反撃を続ける。
完全に接近戦では彼の方が上だ。
俺が負けているのは単純な技量…他はすべてISが補助をして少しではあるが勝っている。
「それなら!」
「今まで戦ってきた量産型とは比べ物にならない……これが専用機か!」
俺は強引に鍔迫り合いに持ち込み自慢の馬力を持てあますことなくアーマーシュナイダーへと
伝えた。
「面白い……私は……その高性能なISに心奪われた……この気持ちまさしく愛だ!!」
そう言ってグラハムはその脚力を全て移動のために開放し全力で斬りかかる。
多分これが最後の一撃となる……そう悟った俺はISのパワーを一点に集中させそれを爆発させる。
爆発的な加速を行ったストライクの装甲はもうボロボロだ。
同じく彼の着ている軽鎧もボロボロ
渾身の力を込めた一撃は軽鎧を破壊することはかなわずあと一歩と言うところで届かなかった。
「……参りました……」
「とても楽しかったよ少年…もう一度名を聞かせてもらおう」
「俺の名前は佐藤太郎……IS『ストライク』を操る佐藤太郎です!」
「佐藤か……覚えておこう……」
そうして俺は恩人との修行を終えた……
佐藤君もグラハム病(別名・トリガーハッピー)にかかったようです