手術を受ける覚悟を決め、司令官に手術の開始をお願いした
司令官は大淀さんに視線を向け、アイコンタクトをとると再び俺に視線を戻した。それに対し、大淀さんは何も言わずに俺を一瞥すると目を伏せ、そのまま退室してしまった。
部屋には俺と司令官だけが残された。
「燕君、これからする話は他言無用にしてくれ。もちろん、大淀君にもだ」
「はい、わかりました。」
司令官の言葉には、逆らうことを絶対に許しはしないと言わんばかりの圧が込められていた。
「うむ。覚悟して聞いてほしい、燕君君には一度死んでもらいたい。」
言葉が出なかった。
そんな俺を見ながら、司令官は言葉切ることなく話し続けた。まるで、俺という存在には興味を失くしているかのようにも見えてしまった。
「艦娘になるために受けてもらう必要が手術とは、ロボトミー手術とよく似た方法で脳の一部を破壊することによって、脳死状態になってもらうことになるだろう。
そして脳を、前の海戦で死んでしまった艦娘の肉体へと移植する。
君の肉体だった身体は、跡が残らないようバラバラにして使える
手術が終われば、君は艦娘の身体に、元の身体はドナーに、もう会うことも見ることも出来なくなるだろう。
そういう手術だ。それに、脳の一部を破壊していることにより感情の欠如が出るかもしれない。
悲しみ。怒り。喜び。そして、痛み。痛みは無いほうが後々便利かもしれないね。さあ、大淀君に手術の準備をしてもらっているところだ。安心してくれ、痛みはない。寧ろ少しの間寝てもらうから、その間には終わっているだろうさ。
どうしたんだい?今更、顔をそんなに白くして。まさか怖気づいたかい?辞めるなら今のうちだぞ?逃げるなら、私しかいない今のうちだぞ?」
答えは既に決まっていた。
「……くれ」
「ん?よく聞こえないぞ?」
耳の穴かっぽじいてよく聞きやがれ…
「早く手術を受けさせてくれって言ってんだ!
覚悟ならとうの昔にしてらあ!ロボトミーだろうがカンパニーだろうが、どっちでもいい!」
覚悟なら既にしている。先の言葉に偽りなんて一切ない、この肉体がなくなろうと、痛みを失くしたとしてもだ。
「ふははははははは!」
俺が答えを言い切るとほぼ同時に、司令官は笑い出した。
「聞こえたかい、大淀君!この少年は一五歳にも関わらず、こんな大見得を切ってくれたぞ」
司令官は大淀さんが出て行ったドアに話しかけ、そのドアは大淀さんによって開かれた
「明らかにやりすぎです、提督。
私が言えたことではないのですが、脅しが過ぎます。後々後ろから撃たれても知りませんよ」
脅し?ということは、どういうことだってばよ
「いやあ、すまないすまない。先ほどの手術内容は全部嘘だ、詳しくは私も知らないんだ。
だが、君の覚悟は伝わったよ。どうかそれが、若さゆえの無謀さゆえの蛮勇じゃないことに期待しているよ」
最後に、実際の手術はこの隣の部屋で行われるらしいよ、詳しくは自分で考えて実践してくれ。とだけ残し大淀さんと入れ替わるように退室していった。
「では、改めまして。提督が言われたように、隣の部屋にて既に準備がされています。
中にいるはずの、
それだけ言い残し、大淀さんも退室していった。
話がとんとん拍子で進みすぎる。理解が追い付かないが、とりあえず隣の部屋に行こう。大淀さんの言う通りなら、部屋の中に妖精さんがいてくれてるらしい。
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部屋の中には、酸素カプセルのようなものが一機だけ存在していた。
近寄って中を除けば、何やら培養液のような青みがかった液体が詰まっていた。
「きたようですね」
「まってましたよー」
「ごたくはいいからさっさとはいんなー」
とても抑揚のない話声が聞こえたと思えば、視界は暗転。気づけば既に酸素カプセルのような物の中に入れられていた。
「ちょ!説明くらいしろよ!」
「そんなひまはないんだー」
「これは
「めがさめたらおまえはかんむすだー」
まさに、取り付く島もないような状態でことが進んでいく。
「だんだん」
「あなたはー」
「ねむくなーる」
この声を最後に俺の意識は失われていった。
ようやく、名前だけ出ていた叢雲が登場するかも…?
橋間司令は、やりすぎることも多いけど以外にいい人なのかも、知れませんね??
次回
…!…出撃するわ!ふっ、いよいよ戦場ね!
をお送りいたします(嘘)