バカとテストと召喚獣withグリモア! 〜君と僕で紡ぐ青春(いま)〜   作:ウォーズ -IKUSA-

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「前回のあらすじッ!」

回復試験も程々に戦場へ飛び出した僕とハルは、それぞれの行き先でハルが清水さんを、僕は智花と共にみちるを撃破した。
ここからは、味方の援護を待ちながらDクラス本陣を目指して行く……!


第8話 決着

晴陽side

 

 

「アキー、智花ー!」

 

「「ハル(晴陽くん)!」」

 

「上手く行ったんだな、2人とも?」

 

「もちろんさ!」

 

美波とクルトとノエルと別れた俺は、先に合流ポイントで待っていたアキと智花と合流した。

 

「みちるちゃんがいたけど、何とか勝てたよ」

 

「良し、作戦の第1段階は成功だ。援護が来るまでにできるだけ戦力を削っていくぞアキ、智花!」

 

「「了解だよ!」」

 

 

 

 

そして現在。先へと進んだ俺たちは、崩壊寸前の味方部隊から戦況を引き継いで戦っていた。

 

 

「うおおおッ!!」

 

「てやあああッ!!」

 

「逃がさないッ!!」

 

『『『『なんだとぉぉぉッ?!!』』』』

 

 

 

 

現代国語

 

 

Fクラス

 

真境名 晴陽:61点

 

吉井 明久:49点

 

南 智花:278点

 

 

 

Dクラス

 

Dクラスモブ×8:0点

 

 

 

「良し……。これで結構片付いたか?」

 

「前線の方はね。だけど、本隊の方に戦力が集中してるハズ。昇瑠がいないのが何よりの証拠だよ」

 

「これだけ倒してもまだなのね……。アキくん、晴陽くん。大丈夫?」

 

「流石にちょっと危ないから、一旦下がらせるよ」

 

「ああ。俺もだ」

 

点数にまだ余裕がある智花が心配しているので、俺たちは召喚を解く。本陣にたどり着くまで戦死できないからな。

 

「くっ、なんて強さだ! これじゃ俺たちまでやられてしまう!」

 

「こうなったら、数学の船越先生を呼ぼう! それまで現代社会のフィールドで乗り切るぞ!」

 

『『『『了解、負けてたまるか!!』』』』

 

仲間の戦死を目の当たりにするも、Dクラス生徒たちの戦意は折れず、寧ろ奮い立っていた。

 

「アキ、智花。アイツら、数学勝負に持ち込むつもりだぞ。ここはひとつ、やってみるか?」

 

「僕たちが殲滅するのが先か、あっちが有利になるのが先か……でしょ? 良いじゃない、やってやろうよ! 智花もできるよね?」

 

「うん! わたしもOKだよ!」

 

「じゃあ2人とも、始めるぞ……」

 

「「了解ッ!!」」

 

覚悟を決めた俺たちは、再び召喚獣を呼び寄せようとしたそのときだった。

 

 

“ピンポンパンポーン♪”

 

 

『あー、あー。船越先生、船越先生』

 

この声……、確か近藤だったか。何をする気だ?

 

『2年Fクラス吉井明久くんと真境名晴陽くんが体育館裏で待っています』

 

な……ッ!?

 

『生徒と教師の垣根を越えた、男と女の大事な話があるそうです。至急体育館裏へ来てください』

 

「「……あの馬鹿野郎があああッ!!!」」

 

マジで何やってくれちゃってんの!? 船越先生と言えば婚期を逃して、ついには学園の生徒にまで単位を盾に交際を迫るようになった、学園屈指の危険人物だぞ! 俺たちの人生を弄ぶつもりか!

 

「ハハッ。ヤバイね、コレ……」

 

「ああ、マジヤベェよ……」

 

どうにか平常心を保とうとするが、手が震えているのと冷や汗をかいているのがハッキリわかる。今すぐにでも逃げ出したいが、生憎今は戦争真っ最中。勝手なことはできない。

 

“ギュッ”

 

「大丈夫だよアキくん、晴陽くん」

 

「「智花……」」

 

智花が俺たちの手を握っている。それだけでも気持ちが大分落ち着いた。

 

「わたしがそばにいるから。心配しないで」

 

「うん……。ありがとう、智花」

 

「OK、仕切り直しだ……」

 

『繰り返します、船越先生。吉井明久くんと真境名晴陽くんが待っています。至急……』

 

『『ふざけないでぇぇぇッ!!!!』』

 

『え!? なんで桃世さんと環ちゃんが……ってぎゃああああッ!!!!』

 

俺たちが気を取り直すと、ドアを開く音と近藤の悲鳴が聞こえた。もう2人別の声も聞こえるが……、ももと環か! 一体なぜここに……?

 

『あー船越先生、今の放送はこの生徒の照れ隠しです。当生徒は放送室で待っています。彼の想いを受け止めてあげてくださいね』

 

「た、助かった〜……」

 

「良かったね♪」

 

「ああ。2人とも頼りになるよ」

 

窮地を救った大切な想い人と妹に、俺たちは心から感謝するのだった。

 

 

晴陽side out

 

 

 

 

 

 

 

 

飛彩side

 

 

「暇だね、ももちゃん」

 

「仕方ないよ、たまちゃん。自習だもん」

 

「それならコレを見てみるか? 2人とも」

 

FクラスがDクラスに試召戦争している為、Aクラスは自習となった。自習課題を終わらせた俺は、ももと環に読んでいたものを見せる。

 

「Fクラス生徒のリスト? コレがどうかしたの、ひーくん?」

 

「ハルたちはいずれAクラス(ここ)に来るハズ。その為にメンバーの把握と対策が必要だと思ってな」

 

「「なるほどね」」

 

「面白そーなことしてますね、唯島」

 

「水無月。丁度良い、お前たちも目を通してくれ」

 

風子たちも近付いてきたので、Aクラス首脳陣が俺の周りに集まって来る。

 

 

「今回の試召戦争、FクラスとDクラスのどっちが勝つと思う?」

 

『『『『Fクラスだ(ね)(ですね)(だよ)(だな)』』』』

 

久保の質問に全員が同時に答えた。

 

「やっぱりそう思うんだね?」

 

「当然だよ久保くん。お兄ちゃんと明久くんがいるもん」

 

「……うん。雄二もいるから」

 

「それをゆーなら、蔵馬と冬樹の妹さんもいますからねー」

 

環と霧島と風子がこう言うと、みんな納得したような表情を見せた。Fクラスの面子を見ればそう思うのも当然だろう。

 

 

 

“ピンポンパンポーン♪”

 

 

 

こんな風に話していると、不意に放送が聞こえてきた。

 

『あー、あー。船越先生、船越先生』

 

スピーカーからFクラス生徒の声が流れたのでおそらく作戦の一環だろう。しかし、その次に聞こえたのは……。

 

『2年Fクラス吉井明久くんと真境名晴陽くんが体育館裏で待っています』

 

ん? なんだ、これは?

 

『生徒と教師の垣根を越えた、男と女の大事な話があるそうです。至急体育館裏へ来てください』

 

『『…… あの馬鹿野郎があああッ!!!』』

 

「……今のは何?」

 

「船越先生といーましたね?」

 

「うん。“あの”船越先生だね」

 

「それは色々とマズイのではありませんか?」

 

「ああ。ハルとアキが危ない」

 

 

この放送が坂本の指示なのか一瞬考えたが、ヤツが自分の手札を捨てるマネをしてまでやるとは思えない。2人の叫び声が聞こえたことも考慮すると、放送を流しているヤツの独断だろう。

 

 

「……ひーくん」

 

「どうした環……、ハッ!」

 

環が席を立つ。笑顔ではあるが目が笑ってない上に、紅いオーラを発しているように見える。

 

「あたし、ちょっと用事ができたから行って良いよね? ね?」

 

「あ、ああ……。だが程々に頼むぞ?」

 

「大丈夫♪」

 

「たまちゃん! あたしも行っていい?」

 

「……良いよ、ももちゃん! 一緒に行こ!」

 

「うん!」

 

「ひーくん、あとはお願い」

 

そう言って環とももは教室を出て行った。俺がやるつもりだったのだが……。まあ良い、2人に任せよう。

 

 

飛彩side out

 

 

 

 

 

 

ももside

 

 

あたしはたまちゃんと一緒に、放送室へ向かっていた。不思議と体が温まっているのがわかる。

 

「ねえ、ももちゃん」

 

「何? たまちゃん」

 

「こういうの、好きじゃないって言ってたから意外だって思ったの。ももちゃんは優しいから……」

 

「でも、あたしはそこまでできた子じゃないよ? 嫌なことされたり、大切な男性(ひと)が危険な目に遭ったら怒ったり助けに行ったりするよ。今みたいにね」

 

「そっか……。とりあえず急ごうよ。こんなことをするお馬鹿さんは許さないんだから!」

 

「うん。あたしも同じ気持ちだよ!」

 

話している内に放送室の前まで来た。そして……。

 

『繰り返します、船越先生。吉井明久くんと真境名晴陽くんが待っています。至急……』

 

「「えーいッ!」」

 

勢いよく扉を開けて突入する。

 

『『ふざけないでぇぇぇッ!!!!』』

 

『え!? なんで桃世さんと環ちゃんが……ってぎゃああああッ!!!!』

 

そして、放送を流していた男子生徒を確保した。

 

『あー、船越先生。今の放送はこの生徒の照れ隠しです、当生徒は放送室で待っています。彼の想いを受け止めてあげてくださいね』

 

続けて、船越先生へ向けて放送を流した。これでハルくんと明久くんは大丈夫だろう。

 

「じゃ、戻ろっか?」

 

「そうだね、たまちゃん」

 

目的を果たしたあたしとたまちゃんは、Aクラスへ戻って行った。

 

 

ももside out

 

 

 

 

 

明久side

 

 

態勢を整えた僕たちは、改めてDクラス中堅部隊と向き合っていた。

 

「明久くーん、晴陽くーん、智ちゃーん! お待たせなのー!」

 

「「「宵宮さん(蝶影ちゃん)!」」」

 

時を同じくして宵宮さんも参戦する。良いタイミングで援軍が来たと思う。

 

「丁度良いところに来たね宵宮さん。助かったよ」

 

「うん! ちかげ、頑張るのー! 試獣召喚(サモン)ッ!!」

 

 

 

現代社会

 

 

Fクラス

 

宵宮 蝶影:446点

 

 

『『『『な、なんだあの点数は!?』』』』

 

「時間稼ぎした甲斐があったな」

 

 

宵宮さんの点数に驚きを隠せないDクラス生徒たちを見て、ハルはこう言った。

魔法陣が形成され、そこから宵宮さんの召喚獣が現れる。青いウェイトレス風の衣装を纏ったデフォルメ宵宮さんといった姿だ。で、肝心の武器はと言うと……。

 

 

 

 

「……ねぇ蝶影ちゃん。それって……」

 

「これ〜? 焼きそばパンだよ〜」

 

『『『『焼きそばパンんんんッ?!!!』』』』

 

 

 

この発言に、僕も含めた全員が驚きの声を上げる。

 

 

 

「びっくりさせやがって……。これなら大したことないな!」

 

「点数が高くても、所詮は見掛け倒しだ。吉井たちの前に宵宮さんをやるぞ!」

 

『『『『ああ(ええ)!!』』』』

 

「……アキ」

 

「うん。無茶だけど……ッ!」

 

Dクラス生徒たちの召喚獣が攻め込むのを見て、僕とハルが再び召喚しようとしたときだった。

 

 

「ここはちかげがやるのー!」

 

宵宮さんが両手を広げてこう告げる。

 

「大丈夫、蝶影ちゃん?」

 

「うん! 絶対勝つのー!」

 

ちょっと不安だけど、本人はやる気なのでここは任せてみることにした。

 

「1人でやる気か?」

 

「ふん、寧ろ好都合だ。武器が食べ物なら苦労はしないからな!」

 

「ああ〜、焼きそばパン甘く見てるの〜。後悔しても知らないよ〜?」

 

宵宮さんの召喚獣が焼きそばパンから麺を取り出して、天へと投げる。そして次の瞬間、

 

「いけぇ〜、“そ〜ば〜レイン”ッ!!」

 

『『『『うわあああッ! なんだこれは、体が動かない(わ)!!』』』』

 

投げ入れた麺が召喚獣めがけて降り注ぐ。もがけばもがく程絡み付いて身動きが取れずにいた。

 

「「「す、すごいな(ね)……」」」

 

「決めちゃうの〜! “そ〜ば〜プレス”ッ!!」

 

今度は焼きそばパンそのものを投げ入れた。再び見えて来る頃には巨大化しており、急降下で落ちて来たソレは相手の召喚獣たちをまとめて押し潰した。

 

 

 

 

Dクラス

 

Dクラスモブ×10:0点

 

 

 

「戦死者は補習ぅぅぅッ!!」

 

『『『『いやあ! こんな屈辱的な負け方いやああああああああッ!!!』』』』

 

「「「…………」」」

 

戦死したDクラス生徒たちを一気に担いで行く西村先生を見送りながら、僕たちは彼らに同情した。

宵宮さんが味方で良かったと心の底からそう思ったよ。

 

「焼きそばパンは最強なの〜」

 

「あはは……、そうだね……」

 

「さて。そろそろ本陣に乗り込むぞアキ、智花、宵宮さん。下手に討ち取ろうとか考えるなよ」

 

「まだここに来てない誰かにやらせる……ってことで良いよね?」

 

「そう。俺たちはあくまで源二の気を逸らすことに集中するんだ」

 

「「「わかった(よ)(の〜)」」」

 

そして僕たちは本陣へ向かう。勝利まであと一息だ。

 

 

 

〜Dクラス本陣〜

 

 

「むっ! 来たか明久、晴陽!」

 

「ああ、宣言通りにな!」

 

「「「「Fクラス真境名晴陽、吉井明久、南智花、宵宮蝶影がDクラス代表平賀源二に……」」」」

 

『『『やらせるか(やらせない)! 試獣召喚(サモン)ッ!!』』』

 

 

世界史

 

 

Fクラス

 

真境名 晴陽:93点

 

吉井 明久:98点

 

南 智花:204点

 

宵宮 蝶影:241点

 

 

 

Dクラス

 

玲泉 昇瑠:407点

 

玉野 美紀:138点

 

Dクラス近衛部隊×6:平均109点

 

 

 

待ち構えていた昇瑠と玉野さんを筆頭に、近衛部隊が召喚獣を呼び寄せた。

 

「この場に辿り着いたことを嬉しく思います。しかし俺の前に立ち塞がるなら、ご友人もいようと容赦はいたしません、蝶影様!!」

 

「流石だと褒めておこう明久、晴陽。だが近衛部隊を破っても、消耗が激しいのは目に見えている。お前たちの負けだ」

 

追い詰められて苦い表情をする。源二の言う通り、普通なら僕たちはここで終わりだ。……“普通”なら、ね。

 

「だから後は頼むぜ、晴明!」

 

「なんだとッ!?」

 

「任せておきな、ハルッ!」

 

ハルの掛け声と共に晴明が到着する。

 

「蔵馬……晴明ッ!!」

 

「悪い平賀、これも戦法だからな。Fクラス、蔵馬晴明。Dクラス代表平賀源二に世界史勝負を申し込むぜ! 試獣召喚(サモン)ッ!!」

 

 

世界史

 

 

Fクラス

 

蔵馬 晴明:476点

 

 

 

Dクラス

 

平賀 源二:153点

 

 

 

「くっ……!」

 

晴明の召喚獣が急速接近し、源二の召喚獣の急所を蹴り飛ばして一瞬で勝敗が決まった。

 

「戦争終結! 勝者Fクラス!!」

 

どこからともなく現れた西村先生が終結を告げる。ここに、Fクラス対Dクラスの戦争はFクラスの勝利で幕を下ろした。

 

 

See you next stage……




「無事に(?)Dクラス戦終わったよー♪ どうだった?」

「そう、“やっと”だよ? この先思いやられるよ……」

「次はBクラス戦……なんだけど、その間にAクラスsideの話をやる予定だって」

「今回もそうだったように、多分また遅れるだろうから読者の皆様は気長に待ってくれると嬉しいな☆」

「それじゃあ、また次回に!」

「シーユー!」



明久「晴明の一撃で勝利を収めた我らがFクラスは、今後の戦争の布石としてDクラスと同盟を結ぶ。勝利の余韻が残る中、Aクラスの七島真志(ななしままさし)が現れた! 同時に其々の思惑が交差する……!」


明久「次回ッ!『バカとテストと召喚獣withグリモア!』、『戦後対談』。 Let's go……fight!!」
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