バカとテストと召喚獣withグリモア! 〜君と僕で紡ぐ青春(いま)〜   作:ウォーズ -IKUSA-

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「前回のあらすじッ!」

十波くんと戦うディセとビショップ。2対1で有利と思いきや、腕輪を駆使した十波くんの前にディセを残して全員倒された。 残るディセも点数面で不利な状況となって絶対絶命の危機に!
これを受けて、ついに飛彩たちが出陣する……!


第14話 幕引き

飛彩side

 

 

「来たわね、代表」

 

「瑠璃川か……」

 

「さっきから姿が見えねーと思ったら、何してたんですか?」

 

「部隊から逸れていたCクラスの子たちを遭遇する毎に倒して回っていたわ」

 

本陣から飛び出した俺たちを瑠璃川春乃が待ち構えていた。

シャロの報告の中に名前が無かった為、風子が質問をするとこのように答える。

 

「お前の動きを把握してなくて申し訳ない。だが俺の知らない所で貢献してくれたことは感謝する。礼を言うぞ、瑠璃川」

 

「気にしなくて良いわ唯島。言ったハズよ、最低限は働くって」

 

彼女を労うと「これくらい当然」と言わんばかりに返事したが、微かに笑みを浮かべていた。

本当に「微かに」だが。

 

「それで? アンタたちはこれから本陣を攻めるんでしょう。誰をどこに行かせるかは大体見当つくけど……、あたしの力はまだ必要かしら?」

 

「そーですね、まだ戦争は継続中ですし。……ではアンタさんは氷川と冬樹姉の援護に行ってもらいましょーか。よろしーですね、瑠璃川?」

 

「(あの2人の所ね)……ええ。頼まれたからには期待に応えるわよ」

 

瑠璃川はそう答えて、Cクラス遊撃隊のいずれかと交戦しているであろう氷川とイヴがいる左翼へと向かった。残った仲間たちにも再度指示を出す。

 

「さて、他のメンバーについてだが……。七島は中央にいるシドと怜の援護、翼は俺の護衛、水無月と霧島は宍戸の足止めをしてくれ。楽な任務とは言えないが、お前たちならできると信じているぞ」

 

「任せてくれ!」

 

「了解した、代表」

 

「宍戸さんですか……。いーでしょう、やってやりますよ」

 

「……わかった」

 

それぞれが自分の役割を認識し、行動を開始する。俺も俺の役目を果たすとしよう。

 

 

飛彩side out

 

 

 

 

 

紫童side

 

 

「大丈夫か、怜」

 

「ああ。まだ行ける……!」

 

 

俺は怜と一緒にCクラスの生徒と戦っているんだが……。ヤツは予想以上に強く、俺たち以外は既に戦死してしまった。

2対1でこっちが有利に思えるのだが、点数の方ではあちらに分がある。

 

 

 

 

化学

 

Aクラス

 

羽ノ宮 紫童:287点

 

神凪 怜:172点

 

 

 

 

Cクラス

 

十波 義行:339点

 

arms:218点

 

 

 

 

「くっ! ディセとビショップを破るとはやるじゃないか、十波。しかも武器(そんなもの)まで使うとは……」

 

「うむ。私も羽ノ宮も、俄かには信じられなかったからな……」

 

「1番驚いているのは俺自身だ、2人とも。実力者の彼らを相手に勝てるとは考えていなかったからな。だが、俺が冬樹ディセとビショップ・ニルヴァーナに勝ったというのは紛れもない事実だ」

 

 

ハッタリにも思える発言だが“あるモノ”を見ると、十波の言葉が事実だと悟った。

なぜならヤツの召喚獣が持っていた武器が、ビショップの召喚獣の武器だったからだ。

 

 

「『サルベージ』。自分と同じフィールドで、敵味方問わず召喚獣が戦死した時に点数を払い発動。戦死した召喚獣の武器を使うことができる。尚、戦死した召喚獣が腕輪持ちの場合は武器の点数を払うことで能力を使える。また、同時装備は2つまで。ストックは最大5つまでだ」

 

「さっきの範囲攻撃だけじゃなかったということか。……侮れんな」

 

「だがここでやられては、ディセやビショップに申し訳ない。やるしかないな……!」

 

 

俺と怜が再び武器を構え直すと、誰かが近づくのが見える。どうやら同じAクラスの生徒らしいのだが……。

 

「やあ羽ノ宮くん、神凪さん。助けに来たよ」

 

「七島……真志!」

 

「なぜお前がここにいる?」

 

 

やって来たのは七島だった。この前のこともあって、俺たちは彼を怪訝な表情で問いかける。

 

「そんな顔をしないでくれ。僕を君たちの元へ行くよう指示したのは代表……、唯島くんだ」

 

「飛彩が?」

 

(コクッ)

 

「見たところ苦戦してるようだね。点数も減っているようだし……、僕も共に戦おう」

 

「テメェ……!」

 

「羽ノ宮! 悔しいが、七島の言ってることは事実だ。ヤツの言うように連携で十波を倒すしかない。私情は一旦置いて行くぞ」

 

「わかった怜。……七島、お前と合わせてやる。だが勘違いするなよ、俺はお前を認めた訳じゃない。飛彩の助けになる為にやっているだけだからな」

 

「構わない。あくまで君たちをアシストするのが役目だ。目的が達成されるなら、それだけでも僕が来た意味があるよ」

 

そう、確かに納得はしていない。しかし、ここで敗北か勝利の2択を迫られるのならヤツと協力することを選ぼう……。

自分にそう言い聞かせて俺と怜、そして七島という恐らくこの場限りの3人一組(スリーマンセル)を結成した。

 

「話は済んだな? 援軍が来たところで俺が有利なのは変わらない。このままお前たちを倒し、唯島も落とす!」

 

「……調子に乗るなよ、十波くん」

 

「「七島……?」」

 

「……ッ?!」

 

さっきまでの落ち着いた態度から一変して、睨みつけるような表情でこう告げた七島に俺たちは困惑し、十波は動揺する。

 

「冬樹くんとビショップくんを破ったことは、正直予想外だった。君の実力を認めよう」

 

(スゥ……)

 

「だけど、Aクラス内でも最上級とされる僕ですら霧島さんや水無月さん、唯島くんには及ばない。しかも“全力を出してない状態で”、だ。それを君程度の男が彼を倒そうなどとは、烏滸がましいにも程がある。その自信、僕たちがへし折ってやるよ……! 試獣召喚(サモン)ッ!!」

 

紫色の魔法陣が展開され、そこから黒ベースの騎士服にフード付きローブを羽織った召喚獣が飛び出す。

武器も最上級と言うだけあり、魔法剣と魔導書を装備し、強者のオーラを漂わせた。

 

 

 

化学

 

Aクラス

 

七島 真志:555点

 

 

 

「これが七島の召喚獣……。すごい力を感じるぞ」

 

「私もそう思うよ、羽ノ宮」

 

「本当なら使うつもりはなかったけど、今回は特別に奥の手を見せよう。“デュアル”!!」

 

七島がそう叫ぶと腕輪が発光し、細長い体と複数の目、ワニのような頭部に2本の長い角が生えた魔竜が姿を見せる。

巨大な外見に相応しい威圧感を放っており、味方で良かったとこのときばかりは思った。

 

「お前の言葉通り、確かに強そうだが……。それでも俺は負けはしない!」

 

「これを見ても闘志が衰えないのは賞賛に値する。でもやると言った以上、僕たちの勝利は絶対だ。……行くぞ羽ノ宮くん、神凪さん」

 

「「ああ(わかった)」」

 

陣形を組んで十波に攻め込む。単純に突撃を掛ける形になっているが、これにはちゃんと狙いがある。

 

「どうやって攻めるのか少し期待したが、結局それか。纏めて仕留めてやる、“エクスプロード”!!」

 

「掛かったね、ギムレー!!」

 

「グォォォン!!」

 

十波の腕輪の攻撃を魔竜が身代わりになる。

数では不利な為一網打尽にしようとしたのを見越し、あえて手を出させる手段を取ったという訳だ。

 

「“デュアル”によって召喚された竜はいずれの行動にもクールタイムがあるが、あらゆる攻撃のダメージやデバフ効果を無効にする!」

 

「チッ!」

 

「今度はこっちの番だよ……! 羽ノ宮くん、神凪さん! ここから離れてくれ!」

 

「「了解!」」

 

「いけぇッ!!」

 

七島がこう言うと、魔竜がブレスを十波に向けて放つ。

 

「そう来るのなら……、ビショップ・ニルヴァーナ。お前の力、借りるぞ」

 

十波もビショップのマスケット銃から重力波を発射して応戦する。しばらくは両者互角だったが、徐々に魔竜のブレスが押して来た。

 

「……マズイな。仕方ない、武器を放棄する!」

 

「俺のこと、忘れてないよな十波?」

 

「これも使うしかないか!」

 

マスケット銃を手放した十波を俺が追撃する。

俺の武器は日本刀2本だからか、ヤツもストックしていたディセの刀を展開された魔法陣から引き抜いて迎撃態勢を取った。

 

「それ以上、仲間の武器を使われるのは見たくないからここで潰す!」

 

 

“ジャギンッ……!!”

 

 

「なん……だと!」

 

切断(スライサー)。あらゆるものを斬り裂く……!」

 

腕輪を発動して武器を斬り捨てる。敵が使っていたとはいえ、味方の武器を破壊するのはあまり気持ちの良いものではないな……。

 

「今だ怜、やれぇッ!」

 

「ああ! お前たちが作ってくれたチャンス、逃しはしない!」

 

「は、速い……!」

 

「神戯一刀流奥義……、“征鬼一刀”ッ!!」

 

 

 

化学

 

Aクラス

 

羽ノ宮 紫童:237点

 

神凪 怜:72点

 

七島 真志:405点

 

 

Cクラス

 

十波 義行:0点

 

 

 

 

丸腰になった隙を逃さず、怜が上段おろし斬りを叩き込む。

文字通りの一撃必殺だ。

 

 

「十波、私たちの勝ちだ」

 

「くっ。俺もまだまだということか……」

 

「戦死者は補習ッ!!」

 

 

勝敗が決まったのを嗅ぎつけた西村先生が十波を連れて行き、静寂が訪れた。

 

「……七島。この借りは必ず返すが、今回はお前がいたから勝てた。感謝する」

 

「だが、お前のハルたちに対する認識が変わらないなら今回限りだからな?」

 

「ありがとう神凪さん。羽ノ宮くん……。君の言葉、心に留めておこう」

 

とは言ったが、中々良いコンビネーションだった。七島の考えが変わるきっかけがあれば、また組んでも良いだろう……。

俺はそんな風に考えていた。

 

 

紫童side out

 

 

 

 

 

〜Cクラス本陣〜

 

 

飛彩side

 

 

「この先は小山と近衛部隊がいるから一気に攻め落とす。良いな、翼?」

 

「心得たぞ、代表」

 

「では行くぞ」

 

みんながそれぞれの部隊と交戦している中、俺は翼と共に小山と護衛部隊のいるCクラス教室へ突入した。ここまで来れば負けはしないだろうが……、慢心せずに行くか。

 

 

「小山、ここで全てを終わらせる……!」

 

「唯島くん……! 負けるとわかっていても、引く訳にはいかないの! みんな、行くわよ!」

 

『『『『『試獣召喚(サモン)ッ!!』』』』』

 

 

古典

 

Aクラス

 

唯島 飛彩:483点

 

白岩 翼:407点

 

 

Cクラス

 

小山 友香:354点

 

新野 すみれ:261点

 

Cクラスモブ×9:平均219点

 

 

 

「唯島も白岩も400点越えじゃないか!」

 

「こんなの勝てる訳ないよぉ!」

 

「召喚したものは仕方ない、こうなったらやぶれかぶれだよ!」

 

「「「「「おおーッ!!」」」」」

 

覚悟を決めて挑む姿を見て、俺は素直に感心した。この姿勢がAクラス全体に浸透すれば……文字通りの最強になれるかもしれない。

 

「お前たちは俺が相手しよう。……来い!」

 

近衛部隊の相手は翼がやるようだ。……ならば、俺の相手はもう決まっている。

 

「前よりも強くなっているな。だがそれでも俺には及ばない。……小山。お前を……倒す」

 

「……ッ!!」

 

高く飛び上がり、ツインバスターライフルを腕輪の力によるフルパワーで照射する。

最初の内は小山もどうにか凌いでいたが、最終的に極太ビームに呑み込まれて召喚獣が消滅した。

 

「戦争終結! 勝者Aクラス!!」

 

小山の戦死を察知した西村先生が、またしてもどこからともなく現れて、終結の号令を出す。

予想外なこともあったが、とりあえずは勝ったことを素直に喜びたい。

 

「任務、完了……」

 

 

See you next stage……




「どうだった? 久々だったけど、楽しんでくれたのなら嬉しいです♪」

「諸事情で難産だったらしいからおかしい点があったら指摘してあげてくれると助かるよ!」

「次はBクラス戦を予定してるけど、その前に戦後対談が待ってるね」

「それだじゃない気もするけど……」

「……とまあ、こんなトコで次回に会おうね!」

「シーユー!」



明久「勝利を決めたAクラスがCクラスとの戦後対談に。だけど交渉の際に小山さんの反応からある男の存在がちらつく。そして、我らがFクラスでも康太が数日前に綺羅星さんが語った内容を首脳陣にもたらしたのだった……」


明久「次回ッ!『バカとテストと召喚獣withグリモア!』、『動き出す者たち Part②』。 Let's go……fight!!」
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