巨大な海星がビルの壁から落ちてくる。100点クリアの男性が素早く反応し、私達の手前にそいつは叩きつけられる。
押し潰された海星の後ろからさらに大きい海星が続いて、私達に5本の腕で攻撃して来る。100点クリア者だけが重力銃を振り回して反撃していく。
私もスグルももう1人の誰かも100点を取って居ない人間は倒れ伏し、スーツからどろりとした液体が流れていく。怠さを感じながら刀を掴んでもがく。
クリア経験者は奮闘していたが、少し縮んだ最初の巨大海星が体液を流しながら起き上がって参戦して道路に叩きつけられ、立ち上がるもスーツは壊れ液体が彼の足元に溜まって行く。100点1回じゃ足りないのか。100点3回のミナトさんが居ればな、殺される彼を見ながらぼんやりと考える。
__私は?90点だ。いつの間にか立っていた私はこちらに向かう2体の海星に正対する。手の中の刀が大きくなっていく。スーツは限界を迎えていて、重くて持っていられない。
刀身がアスファルトに食い込んでゆく。
スグルと私の体が潰されて行くのを潰れた目で直視し続ける。痛みが、無い。
海星の怪物が去って行く。ビルに跳び付き、登って行く.......
目が覚める。悪夢だった、のだろうか?窓から明りは入って来ていない。事実の方が悪夢染みていたような…途中から1人で戦うようになった恐怖、3体の海星のような化け物に4人掛かりでも殺し切れなかった焦燥、道路やビルの壁があっさりと壊れていく戦慄、どれも無かった。
枕元の時計を見る。
確かにクリア1回の男性はしぶとかったが、あの場にいた4人で生きているのは私だけだ。
そういえば、痛みをあんまり感じて無いな。剣道稽古の方が痛い。スーツの防御力は過信はしていないから、包帯や薬を持って行ったほうがいいのか?持って行ってる人、いなかったと思うが…。
ふわ~あ、今日も学校だ、二度寝、二度寝で合ってるのかな、とりあえずニドネをしよう。
睡眠で体を回復させる意味合いは、今の私には薄いよな。黒球の転送毎に肉体は万全に戻るし。病気も治るのだろうか?
運動を全力でやると、体が壊れるかもという言い訳が無くなったんだよなあ。故障すると、痛みや不便さもあるのは変わらないけど。
…転送前後で記憶が変わっていないのだろうか?それなら、脳の損傷は転送後に持ち越されるのか?自分では確かめたくないけど、検証は周りを見てれば出来るだろうな。
あの技術はなんなんだろう?
殺し合いの意味は?
…